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2010年08月 Archive
V&A (ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館) セラミック室 Open
- 2010-08-31 Tue 11:00:40
- 博物館・美術館
先日から、モリス、ド・モーガンと、V&Aねたが続いている。そう、V&Aは私が一番お気に入りのミュージアムで、「ここに住みたい」と思うぐらい・・・(笑)。今日は、そのV&Aにこの夏、新オープンした、セラミック室を展覧してみよう。
日本語の中で「セラミック」というと、「磁器」ということになったと思うが、Ceramicの語でPottery(陶器)やEartenware(土器)もひっくるめて呼ぶので、「陶磁器室」と呼んだ方がいいのかもしれない。
6階に相当するレベル6にあるので、少し他の部門からは切り離された感じがする。そのせいか、以前にV&Aに「セラミック」の括りの部屋あったとは、全く覚えていない。5年前から順番に部屋から部屋へ、最新のディスプレイを導入する大改装が進んでいるが、この6月に全セラミック室がオープンしたニュースを見て初めて、そのような部屋があることに気づいた。常設展示26,500アイテム・・・という話で、一体どうやって展示されているのかだけでも興味津々。まずは、その圧巻のディスプレイのイメージから。
部屋の真ん中に、ガラス棚が「部屋」状に作られていて、すべての棚は内側から開くようになっている。このガラス棚部屋の両端に、ガラスの出入り口ドアがある。申請・認可された研究者は、内側で、それぞれのアイテムを手にとって閲覧できる。もちろん、私のような一般見学者は、このように檻の外から、ガラス越しに拝見するのみ・・・。
この、ガラス棚部屋はセラミック・スタディー・ルーム(陶磁器研究室)と呼ばれ、同じ規模の部屋が2つある。
ここを見ただけでも、26,500アイテムに誇張はなかったのだな・・・と思う。
何箇所かにスクリーン・ディスプレイが設置されている。これで、探している陶磁器が、どこに展示されているのか検索する。そうでもしないと、全10室に及ぶディスプレイから、目当てのものを見つけるのは、なかなか難しい。私も、ド・モーガンをこれで探した。
今回は、他のジュエリーの調べ物をした後に寄ったので、あまり時間はなかった。以下は、ド・モーガンの他にぶらぶら見てまわっていて、目に留った物達を脈絡なく・・・。

ただAgate earthenware(メノウ焼き)のみの表示。
色の違う土を混ぜているのか、釉薬でそうなっているのかはよく解らない。
よく似たものを、南フランスでいまでも製作されているのを見たことがある。

ちょっと興味があるので、いくつか参考までに撮ってみた。
V&Aサイトで検索してみたら、出てきた。Agate Earthenware
どうやら、18世紀中に北イングランドの陶磁器産地Staffordshire(スタッフォードシャー)で作られていたもの。
南フランスとは関係なかったな(笑)。
このテイストは、いまでも日常に使えると思う。

そのフィギアもの(動物や人物像)の猫達。後ろの子は鼠をくわえている。

個人的には、こんなロマンティック系はタイプではないのだが・・・写真には面白いかも。
今回は他にも、いろいろロマンティック系フィギア物を撮ってみた。

棚にてんこ盛りのフィギア物達。群集といってもいいぐらい。

仲良くやってるかと思うと・・・、

もめていたりもする。

不思議な「何か」を売り歩く人もいれば・・・、

Rockしている人もいる。

最後は、ソーサーに・・・・、

カップで、お茶をどうぞ。
新しい遊び場。また、何度も撮りに来ることになるだろう。
日本語の中で「セラミック」というと、「磁器」ということになったと思うが、Ceramicの語でPottery(陶器)やEartenware(土器)もひっくるめて呼ぶので、「陶磁器室」と呼んだ方がいいのかもしれない。
6階に相当するレベル6にあるので、少し他の部門からは切り離された感じがする。そのせいか、以前にV&Aに「セラミック」の括りの部屋あったとは、全く覚えていない。5年前から順番に部屋から部屋へ、最新のディスプレイを導入する大改装が進んでいるが、この6月に全セラミック室がオープンしたニュースを見て初めて、そのような部屋があることに気づいた。常設展示26,500アイテム・・・という話で、一体どうやって展示されているのかだけでも興味津々。まずは、その圧巻のディスプレイのイメージから。
部屋の真ん中に、ガラス棚が「部屋」状に作られていて、すべての棚は内側から開くようになっている。このガラス棚部屋の両端に、ガラスの出入り口ドアがある。申請・認可された研究者は、内側で、それぞれのアイテムを手にとって閲覧できる。もちろん、私のような一般見学者は、このように檻の外から、ガラス越しに拝見するのみ・・・。
この、ガラス棚部屋はセラミック・スタディー・ルーム(陶磁器研究室)と呼ばれ、同じ規模の部屋が2つある。
ここを見ただけでも、26,500アイテムに誇張はなかったのだな・・・と思う。
何箇所かにスクリーン・ディスプレイが設置されている。これで、探している陶磁器が、どこに展示されているのか検索する。そうでもしないと、全10室に及ぶディスプレイから、目当てのものを見つけるのは、なかなか難しい。私も、ド・モーガンをこれで探した。
今回は、他のジュエリーの調べ物をした後に寄ったので、あまり時間はなかった。以下は、ド・モーガンの他にぶらぶら見てまわっていて、目に留った物達を脈絡なく・・・。

ただAgate earthenware(メノウ焼き)のみの表示。
色の違う土を混ぜているのか、釉薬でそうなっているのかはよく解らない。
よく似たものを、南フランスでいまでも製作されているのを見たことがある。

ちょっと興味があるので、いくつか参考までに撮ってみた。
V&Aサイトで検索してみたら、出てきた。Agate Earthenware
どうやら、18世紀中に北イングランドの陶磁器産地Staffordshire(スタッフォードシャー)で作られていたもの。
南フランスとは関係なかったな(笑)。
このテイストは、いまでも日常に使えると思う。

そのフィギアもの(動物や人物像)の猫達。後ろの子は鼠をくわえている。

個人的には、こんなロマンティック系はタイプではないのだが・・・写真には面白いかも。
今回は他にも、いろいろロマンティック系フィギア物を撮ってみた。

棚にてんこ盛りのフィギア物達。群集といってもいいぐらい。

仲良くやってるかと思うと・・・、

もめていたりもする。

不思議な「何か」を売り歩く人もいれば・・・、

Rockしている人もいる。

最後は、ソーサーに・・・・、

カップで、お茶をどうぞ。
新しい遊び場。また、何度も撮りに来ることになるだろう。
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Kotomi ジュエリー 2010秋冬コレクション内見会
- 2010-08-30 Mon 11:15:31
- Kotomiジュエリー
一昨日終了した内見会のイメージをFlickrにUPしたので、ここでも標本箱に詰め込んでおこう・・・。
そもそもの企画はロンドン・ホメオパシー&ヒーリング通信のDanaさんで、彼女が通訳を務めるホメオパシー学校の受講生の皆さんを中心に「引率」してきてくれた。
その他、旧友の皆さんとの再会もあり、にぎやかで楽しい2日間。
普段は作業机、この日はディスプレイ台にセットアップ。秋冬物の新作を中心に並べてみた。
しかしこれは形だけ・・・。すぐに「もっとこんな色のものありますか?」とか、「もっと大きいもの」「小さいもの」・・・などなど、皆さんのご要望にお答えして、ストックから引っ張り出す・・・。というか、ストック袋丸ごと手渡して、どんどん「掘り出してもらう」状態に陥る。毎度のこと(笑)。
あ、掘ってる掘ってる・・・(笑)。
ジュエリーはとにかく着けてみないことには解らない。見た目気に入ったものでも、実際付けてみると肌の色に合わなかったり、最初「こんなの派手かも」と思ったものが、付けてみたら一番しっくりきたり、予想外の展開も多々ある。
気に入ったものは、あとで絞り込むとして、同行の友人達に取られないようまずは確保。若干バーゲン会場的様相も帯び始める・・・?
その中から、予算と相談しながら最終の絞込み。
それぞれ皆さん、よく似合うものを見つけるものだなぁ・・・などと、いつも半ば傍観者的に感心したりもする私。
一つの石と、それに組み合わせられる他の素材達との「出会い」を具現化するのが私の仕事なのだが、こうやって完成したジュエリー達が、皆さんの目に留まって、手にとってもらえて、そして最終的に選んでもらえるというプロセスを目の当たりにするにつけ、それぞれのジュエリーとそれを選んだ方の、不思議な「縁」のようなものも、いつもながら感じてしまう。
皆さんどうもありがとう。お手元に届いた「うちの子」達を可愛がってやってください(ほとんど親バカですね・・・ははは)。
そもそもの企画はロンドン・ホメオパシー&ヒーリング通信のDanaさんで、彼女が通訳を務めるホメオパシー学校の受講生の皆さんを中心に「引率」してきてくれた。
その他、旧友の皆さんとの再会もあり、にぎやかで楽しい2日間。
普段は作業机、この日はディスプレイ台にセットアップ。秋冬物の新作を中心に並べてみた。
しかしこれは形だけ・・・。すぐに「もっとこんな色のものありますか?」とか、「もっと大きいもの」「小さいもの」・・・などなど、皆さんのご要望にお答えして、ストックから引っ張り出す・・・。というか、ストック袋丸ごと手渡して、どんどん「掘り出してもらう」状態に陥る。毎度のこと(笑)。
あ、掘ってる掘ってる・・・(笑)。
ジュエリーはとにかく着けてみないことには解らない。見た目気に入ったものでも、実際付けてみると肌の色に合わなかったり、最初「こんなの派手かも」と思ったものが、付けてみたら一番しっくりきたり、予想外の展開も多々ある。
気に入ったものは、あとで絞り込むとして、同行の友人達に取られないようまずは確保。若干バーゲン会場的様相も帯び始める・・・?
その中から、予算と相談しながら最終の絞込み。
それぞれ皆さん、よく似合うものを見つけるものだなぁ・・・などと、いつも半ば傍観者的に感心したりもする私。
一つの石と、それに組み合わせられる他の素材達との「出会い」を具現化するのが私の仕事なのだが、こうやって完成したジュエリー達が、皆さんの目に留まって、手にとってもらえて、そして最終的に選んでもらえるというプロセスを目の当たりにするにつけ、それぞれのジュエリーとそれを選んだ方の、不思議な「縁」のようなものも、いつもながら感じてしまう。
皆さんどうもありがとう。お手元に届いた「うちの子」達を可愛がってやってください(ほとんど親バカですね・・・ははは)。
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Burne-Jones(バーン・ジョーンズ)のステンドグラス-2-
- 2010-08-29 Sun 14:43:04
- 装飾アート/デザイン
2日間のKotomiジュエリー、秋冬物内見会も終了。2日目も皆さんに会えて、私もとても楽しかった。企画とお手伝いのDanaさんも、どうもありがとう!!感謝合掌。また、シーズンごとに、時折、開催予定。今後とも、よろしく!!
引き続きBirmingham(バーミンガム)より、Edward Coley Burne-Jones(エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ)のステンドグラス。今日は、The Cathedral Church of St. Philip (バーミンガム大聖堂)より。
今回も小さいカメラの写真・・・ご容赦。
今日のおまけMusicは・・・Caccini(カッシーニ)のAve Mariaを、カウンターテナー、Slavaのヴァージョンで・・・。
引き続きBirmingham(バーミンガム)より、Edward Coley Burne-Jones(エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ)のステンドグラス。今日は、The Cathedral Church of St. Philip (バーミンガム大聖堂)より。
今回も小さいカメラの写真・・・ご容赦。
今日のおまけMusicは・・・Caccini(カッシーニ)のAve Mariaを、カウンターテナー、Slavaのヴァージョンで・・・。
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Burne-Jones(バーン・ジョーンズ)のステンドグラス-1-
- 2010-08-28 Sat 10:36:31
- 装飾アート/デザイン
昨日は皆さん、秋冬物内見会に来ててくださって(そしてお買い上げ!!)どうもありがとう。
今日もまた内見会の2日目、また、その写真をUPする予定。それまでは、また「モリス一家」の続編で、今日はバーン-ジョーンズのステンドグラス。
2年前にイギリス、Birmingham(バーミンガム)にアーツ・アンド・クラフツ作品を見に行った時の写真。
まだ小さいカメラだったので、画像があまり綺麗でないが・・・ご容赦。
Edward Coley Burne-Jones(エドワード・コーリー・バーン-ジョーンズ)は、Morrisの長年の親友でもあり、ラファエル前派を代表する画家。すでに、資料はあまねく行き渡っていると思うので、ここではウィキ・リンクをつけるにとどめておく。
彼自身バーミンガム出身ということもあり、バーミンガムのいくつかの教会には、彼のステンドグラスが収められている。
今日はまず、St Martin in the Bullring (セント・マーティン・イン・ザ・ブルリング)より。
第二次世界大戦中のドイツ軍の爆撃で、東側のステンドグラスが粉砕された。この現存するステンドグラスにも被害が及ばないよう、撤去、避難させたところ、まさにその夜に再度の爆撃。教会自体は大ダメージを受けるが、このステンド・グラスだけは、かろうじて難を逃れたという裏話がある。
セント・マーティン・イン・ザ・ブルリング教会はバーミンガムの街のど真ん中。「銀色海鼠」のセルフリッジの向かいといってもいいぐらい。もし、バーミンガムに行かれることがあれば、ご覧ください。
Fauré(フォーレ)の Requiem (レクイエム、Op. 48) より Pie Jesu ---
今日もまた内見会の2日目、また、その写真をUPする予定。それまでは、また「モリス一家」の続編で、今日はバーン-ジョーンズのステンドグラス。
2年前にイギリス、Birmingham(バーミンガム)にアーツ・アンド・クラフツ作品を見に行った時の写真。
まだ小さいカメラだったので、画像があまり綺麗でないが・・・ご容赦。
Edward Coley Burne-Jones(エドワード・コーリー・バーン-ジョーンズ)は、Morrisの長年の親友でもあり、ラファエル前派を代表する画家。すでに、資料はあまねく行き渡っていると思うので、ここではウィキ・リンクをつけるにとどめておく。
彼自身バーミンガム出身ということもあり、バーミンガムのいくつかの教会には、彼のステンドグラスが収められている。
今日はまず、St Martin in the Bullring (セント・マーティン・イン・ザ・ブルリング)より。
第二次世界大戦中のドイツ軍の爆撃で、東側のステンドグラスが粉砕された。この現存するステンドグラスにも被害が及ばないよう、撤去、避難させたところ、まさにその夜に再度の爆撃。教会自体は大ダメージを受けるが、このステンド・グラスだけは、かろうじて難を逃れたという裏話がある。
セント・マーティン・イン・ザ・ブルリング教会はバーミンガムの街のど真ん中。「銀色海鼠」のセルフリッジの向かいといってもいいぐらい。もし、バーミンガムに行かれることがあれば、ご覧ください。
Fauré(フォーレ)の Requiem (レクイエム、Op. 48) より Pie Jesu ---
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William De Morgan(ウィリアム・ド・モーガン)の陶芸
- 2010-08-27 Fri 13:22:33
- 装飾アート/デザイン
カーディフ写真旅行では、またまた大量に写真を撮ってきたが(1000枚越し・・・)、ポストプロセスにまだしばらく時間がかかるので・・・また、少しずつ展覧予定。今日はまだ、Arts and Crafts(アーツ・アンド・クラフト)ウィリアム・モリスの仲間達の続き。
モリスの初期からの協力者で、陶芸部門を担当していたのが、William De Morgan(ウィリアム・ド・モーガン)。
1839年に数学者一家に生まれる。20歳で、画家になるべくRoyal Academy(王立芸術協会)に入門するが、すぐにその権威的絵画に失望。ちょうどその頃、モリスに出会い、最初はステンドグラスを製作。やがて、陶芸に進出、1872年にロンドンのChelsea(チェルシー)に窯を持つ。(窯はその後、ロンドン郊外Merton Abbey-マートン・アベィ、そしてFluham-フルムへと移動。)
スタイルは主に中近東、ペルシャの陶芸、特に15世紀オスマントルコ下のIsnik(イズニック)焼きから影響を受けている。
また、初期の頃、スペインーイタリアー中近東に伝わるLustre ware(ラスター焼き、表面にメタリックな輝きを出す陶器)の焼成法を再発見し、エキゾティックなモチーフとともに、ド・モーガンの代表作となる。
ラファエル前派の女流画家、Evelyn De Morgan(イーヴリン・ド・モーガン)は彼の妻。


初期のラスター焼き。V&A所蔵


初期のラスター焼き。V&A所蔵

V&A所蔵。

V&A所蔵。

V&A所蔵。

V&A所蔵。

V&A所蔵。

チョーサーを描いたタイル。V&A所蔵。
中世を理想化して夢見る、モリス達にとって、中世のイギリス詩人チョーサーは、
イメージ・ソースであり、ヒーローでもある。

タイル、V&A所蔵。

典型的なイズニックスタイル。V&A所蔵。

V&A所蔵。
こうなるともう・・・トルコタイルなのか、イギリス19世紀末タイルなのか・・・タイルだけでは判断に苦しむ・・・。
明日はバーミンガムから、やはり「モリス一家」のバーンージョーンズのステンドグラス。
モリスの初期からの協力者で、陶芸部門を担当していたのが、William De Morgan(ウィリアム・ド・モーガン)。
1839年に数学者一家に生まれる。20歳で、画家になるべくRoyal Academy(王立芸術協会)に入門するが、すぐにその権威的絵画に失望。ちょうどその頃、モリスに出会い、最初はステンドグラスを製作。やがて、陶芸に進出、1872年にロンドンのChelsea(チェルシー)に窯を持つ。(窯はその後、ロンドン郊外Merton Abbey-マートン・アベィ、そしてFluham-フルムへと移動。)
スタイルは主に中近東、ペルシャの陶芸、特に15世紀オスマントルコ下のIsnik(イズニック)焼きから影響を受けている。
また、初期の頃、スペインーイタリアー中近東に伝わるLustre ware(ラスター焼き、表面にメタリックな輝きを出す陶器)の焼成法を再発見し、エキゾティックなモチーフとともに、ド・モーガンの代表作となる。
ラファエル前派の女流画家、Evelyn De Morgan(イーヴリン・ド・モーガン)は彼の妻。


初期のラスター焼き。V&A所蔵


初期のラスター焼き。V&A所蔵

V&A所蔵。

V&A所蔵。

V&A所蔵。

V&A所蔵。

V&A所蔵。

チョーサーを描いたタイル。V&A所蔵。
中世を理想化して夢見る、モリス達にとって、中世のイギリス詩人チョーサーは、
イメージ・ソースであり、ヒーローでもある。

タイル、V&A所蔵。

典型的なイズニックスタイル。V&A所蔵。

V&A所蔵。
こうなるともう・・・トルコタイルなのか、イギリス19世紀末タイルなのか・・・タイルだけでは判断に苦しむ・・・。
明日はバーミンガムから、やはり「モリス一家」のバーンージョーンズのステンドグラス。
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William Morris(ウィリアム・モリス)in V&A (ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館)
- 2010-08-23 Mon 10:45:53
- 装飾アート/デザイン
引き続きWilliam Morrisのデザインに関して。
先日訪れたRed Houseには、残念ながら彼や彼の会社「モリス商会」デザインの家具はあまり現存してはいない。
モリス自身引っ越していったわけで、移動できる家具はほとんどすべて持ち出されてしまっている。
後年のオーナー達によってモリスの壁紙が導入されたり、現在所有のナショナル・トラストも、復元プロジェクトに力を注いでいるが、まだ何年もかかる話。
ロンドン周辺で彼のデザインした家具を見るには、V&Aこと、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が一番手っ取り早い。
セント(聖)ジョージはイギリスの守護聖者。中世の騎士たちは「セント・ジョージ!!!」と雄たけびながら、敵軍に突っ込んだとか。現在のフットボール・ファンにそれは踏襲されているのだろう・・・?
ちなみにフランスの守護聖者はサン(聖)ドニなので「モン・ジョア!!サン・ドニ!!!」と叫びながらフランス騎士は突っ込んでくる・・・完全に話がそれた・・・。
そんなわけで、中世以来イギリスにはセント・ジョージ・モチーフがあふれていて、どれもドラゴン退治。爬虫類好きの私には、ちょっとドラゴンが気の毒。
ステンドグラス・バージョンはこれ、
もう一つよく描かれるテーマの一つに「ルネ王」がある。
ルネ王のモチーフは当時の人気歴史作家Walter Scott's (ウォルター・スコット)の小説 「Anne of Geierstein (アン・オブ・ゲイアステイン)」から採られている。ルネ王は南フランスアンジューに15世紀に実在した王で、芸術のパトロンとして知られる。シーンはルネ王と女王Isabel(イザベル)のハネムーンとしながら、人間と芸術(建築・絵画・彫刻・音楽)の愛を、ラファエル前派的理想化で描いているもの。
このテーマはステンドグラス等にも、繰り返し描かれる。
家具の方では、レッドハウスで展覧したサセックス・チェアーの他に、このような安楽椅子・・・。
その他、タペストリー、カーペット、タイル等々、展示は続く。

タペストリー、守護天使達
モリス商会 1894、V&A所蔵

アーティチョーク、刺繍壁掛け。1877-1900、V&A所蔵

ブラースウッド・カーペット、モリス商会1889。 V&A所蔵

タイル・パネル
モリス、デザイン、William De Morgan(ウィリアム・ド・モーガン)製作、1876. V&A所蔵

アリアドネとフィリス、チョーサーの「善女伝説」より、1870。
V&A所蔵
以上、V&AのBritish Galleries(ブリティッシュ・ギャラリース)の、Level4(4階)の19世紀末Room「125」に大半が集められている。しかし、モリスネタなら、もう一箇所覗いてみる値打ちのある部屋がある。それはMorris Room(モリス・ルーム)と現在は呼ばれているが、V&A開館当時は、その装飾の色合いからGreen Room(緑の部屋)と呼ばれたカフェ。
こんな愉快なものを描くのはフィリップ・ウェッブ・・・と見た。
ごゆっくりお茶でもどうぞ(笑)。
ところで、この秋に京都、東京、名古屋で「英国、ヨーロッパ、日本のアーツ・アンド・クラフツ展」が巡回すると聞いた。そのため、V&Aから巡業に出ている収蔵品もある。日本におられる方で、チャンスがあればぜひご覧ください。
明日から、カーディフに写真旅行に出るので、更新はしばらくお休み。金曜日に帰ってきたら、モリスのタイル、陶器部門を支えた、William De Morgan(ウィリアム・ド・モーガン)の作品を展覧予定。
先日訪れたRed Houseには、残念ながら彼や彼の会社「モリス商会」デザインの家具はあまり現存してはいない。
モリス自身引っ越していったわけで、移動できる家具はほとんどすべて持ち出されてしまっている。
後年のオーナー達によってモリスの壁紙が導入されたり、現在所有のナショナル・トラストも、復元プロジェクトに力を注いでいるが、まだ何年もかかる話。
ロンドン周辺で彼のデザインした家具を見るには、V&Aこと、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が一番手っ取り早い。
セント(聖)ジョージはイギリスの守護聖者。中世の騎士たちは「セント・ジョージ!!!」と雄たけびながら、敵軍に突っ込んだとか。現在のフットボール・ファンにそれは踏襲されているのだろう・・・?
ちなみにフランスの守護聖者はサン(聖)ドニなので「モン・ジョア!!サン・ドニ!!!」と叫びながらフランス騎士は突っ込んでくる・・・完全に話がそれた・・・。
そんなわけで、中世以来イギリスにはセント・ジョージ・モチーフがあふれていて、どれもドラゴン退治。爬虫類好きの私には、ちょっとドラゴンが気の毒。
ステンドグラス・バージョンはこれ、
もう一つよく描かれるテーマの一つに「ルネ王」がある。
ルネ王のモチーフは当時の人気歴史作家Walter Scott's (ウォルター・スコット)の小説 「Anne of Geierstein (アン・オブ・ゲイアステイン)」から採られている。ルネ王は南フランスアンジューに15世紀に実在した王で、芸術のパトロンとして知られる。シーンはルネ王と女王Isabel(イザベル)のハネムーンとしながら、人間と芸術(建築・絵画・彫刻・音楽)の愛を、ラファエル前派的理想化で描いているもの。
このテーマはステンドグラス等にも、繰り返し描かれる。
家具の方では、レッドハウスで展覧したサセックス・チェアーの他に、このような安楽椅子・・・。
その他、タペストリー、カーペット、タイル等々、展示は続く。

タペストリー、守護天使達
モリス商会 1894、V&A所蔵

アーティチョーク、刺繍壁掛け。1877-1900、V&A所蔵

ブラースウッド・カーペット、モリス商会1889。 V&A所蔵

タイル・パネル
モリス、デザイン、William De Morgan(ウィリアム・ド・モーガン)製作、1876. V&A所蔵

アリアドネとフィリス、チョーサーの「善女伝説」より、1870。
V&A所蔵
以上、V&AのBritish Galleries(ブリティッシュ・ギャラリース)の、Level4(4階)の19世紀末Room「125」に大半が集められている。しかし、モリスネタなら、もう一箇所覗いてみる値打ちのある部屋がある。それはMorris Room(モリス・ルーム)と現在は呼ばれているが、V&A開館当時は、その装飾の色合いからGreen Room(緑の部屋)と呼ばれたカフェ。
こんな愉快なものを描くのはフィリップ・ウェッブ・・・と見た。
ごゆっくりお茶でもどうぞ(笑)。
ところで、この秋に京都、東京、名古屋で「英国、ヨーロッパ、日本のアーツ・アンド・クラフツ展」が巡回すると聞いた。そのため、V&Aから巡業に出ている収蔵品もある。日本におられる方で、チャンスがあればぜひご覧ください。
明日から、カーディフに写真旅行に出るので、更新はしばらくお休み。金曜日に帰ってきたら、モリスのタイル、陶器部門を支えた、William De Morgan(ウィリアム・ド・モーガン)の作品を展覧予定。
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William Morris(ウィリアム・モリス)のRed House(レッドハウス)-2-
- 2010-08-22 Sun 11:25:46
- 場所
昨日に引き続き、William Morris(ウィリアム・モリス)のレッド・ハウス続編。
梯子段が付いていて上のギャラリー(吹き抜けの中二階部分)に登れる様にデザインされている。これは中世の城のGreat Hall(大広間)に備付けられていた、ミュージシャンや吟遊詩人のためのギャラリーをミニチュア版で真似たもの。実際に彼らがここで余興に音楽を演奏したかは記録にないが、屋根裏への登り口としての「実用」はあった。屋根裏にはりんごが貯蔵されていたとか・・・。
3つに区切られた上段の棚には、もともと3枚のパネルドアが取り付けられていた。それぞれ仲間内の画家Rossetti(ロセッティ)によって、Dante(ダンテ)をテーマにした絵が描かれていて、ロセッティからの、モリスとジェーンへの結婚祝いだった。後年(いつごろか、どのオーナーの時かは不明)これら3枚のパネルは、バラバラにされてそれぞれ贈与または売却されたらしい。
今ではそのパネルがTate Britain美術館他に所蔵されている。これはその一枚。

撮影:colealomartes@Flickr テート・ブリテン美術館所蔵

上のセトルの右横に描かれた、同じく仲間内の画家、Burne-Jones(バーン-ジョーンズ)の壁画の部分。
王様がモリスに似ていると思うのは、私だけだろうか(笑)。

これは同じくセトルの右側で壁画の下、白い板張りの部分。
ナショナル・トラストの所有になってから、配線チェックの必要から張り板をはがしたところ、
ここにも壁画が描かれていたことが判明。

ドローイング・ルーム出窓部分。
出窓部分にベンチをしつらえるのも中世の城・屋敷でよく見かけるレイアウト。
ご婦人方は昼の明るい間、ここで刺繍やタペストリーにいそしんだ。

モリスのベッドルーム、デイジー模様の刺繍壁掛け。刺繍はジェーンと妹のベシーの手による。

このベッドルームには、バーン-ジョーンズの絵画で装飾された、
このワードローブが納まっていた。
これも後年レッドハウスを離れ、現在はOxfordのアシュモリアン博物館所蔵。


Sussex(サセックス)チェアー。
レッドハウスのあるサセックス地方の伝統的な椅子から、デザインが採られている。

ディティールと商品展開。
現在のアンティーク市場では高値で売買されるが、
そもそもは一般大衆が購入できる「美しいデザイン」というモットーから、
価格帯は安価に押さえれれていた。

階段の吹き抜け。

2階の窓から庭を覗く。

モリスの壁紙パターン。
現役、現在でもくりかえし商品化されている。

展示されているオリジナルの版木。
多色刷りのものはこのような版木を押しては乾かし・・・を何度も繰り返す。
幅約50cmで約10m単位のロールを1本作り上げるだけでも、手間隙かけた工程。

ナショナル・トラストによる改装時に床板の下から発見された、
ウェッブからモリスに宛てた手紙のファクシミリ。
内容の後半は業務関連の伝達事項だが、手紙の始めにウェッブがモリスの現状の厄介ごとを聞き及び「あまり悩まないで、元気出してくれ。」と気遣っている。
モリス自身、遠距離通勤のストレスからリューマチ熱を出し、立ち上げた事業の収益がいまひとつ上がらず、妻ジェーンは父親を亡くし落ち込んでいる。敷地に別棟を建てて移り住み、「芸術共同体」の夢に一歩近づく予定だった、仲間のバーンージョーンズ一家にも不幸が重なり、これも断念せざるを得なくなる・・・。モリスにとってかなりの「厄年」。
その翌年にはこの家を出て、市街地チェルシーに家を借りて一家で移り住み、彼自身ここを二度と訪れることはなかったという。
ここレッドハウスは、その後の商業的成功と「近代デザインの父」の名声、そして「芸術村」から発した理想的社会主義の実践を実現したモリスの、若き日の夢と挫折の詰まった家ともいえるだろう。
ウィリアム・モリスに縁のある場所で、ここの他にもいくつか公開されているところがある。参考までにリンクを貼っておこう。
William Morris Gallery :モリスの生家、London北東Walthamstow。
Kelmscott House :モリスが1878–96年に住んだLondon, Hammer Smith(ハマー・スミス)テムズ川沿いの家。現在も個人宅のため住宅は公開されないが、地下と馬車庫にモリス関連の資料を一部展示する、小さなミュージアムになっている。
No 7 Hammersmith Terrace(Emery Walker House):上記モリスのハマースミスの家の近くで、モリスの友人にして出版事業協力者のエメリー・ウォーカーの家。モリスのインテリアが多数残されている。夏期のみ公開・要予約。(2011年以降の公開は、かなり限られた日程なる予定とのこと)
Kelmscott Manor :モリスが1871年から住んだテムズ川上流、ケルムスコット村の別荘。
モリス在住当時のインテリアがよく保存されている。1896年にモリスはここで亡くなり、同ケルムスコット村の地区教会墓地で、ウェッブのデザインした墓碑の下に眠る。
ロンドンからの公共交通でのアクセスは、なかなか難しい所だが、モリスの生きた「空気」を一番よく体感できる所。
梯子段が付いていて上のギャラリー(吹き抜けの中二階部分)に登れる様にデザインされている。これは中世の城のGreat Hall(大広間)に備付けられていた、ミュージシャンや吟遊詩人のためのギャラリーをミニチュア版で真似たもの。実際に彼らがここで余興に音楽を演奏したかは記録にないが、屋根裏への登り口としての「実用」はあった。屋根裏にはりんごが貯蔵されていたとか・・・。
3つに区切られた上段の棚には、もともと3枚のパネルドアが取り付けられていた。それぞれ仲間内の画家Rossetti(ロセッティ)によって、Dante(ダンテ)をテーマにした絵が描かれていて、ロセッティからの、モリスとジェーンへの結婚祝いだった。後年(いつごろか、どのオーナーの時かは不明)これら3枚のパネルは、バラバラにされてそれぞれ贈与または売却されたらしい。
今ではそのパネルがTate Britain美術館他に所蔵されている。これはその一枚。

撮影:colealomartes@Flickr テート・ブリテン美術館所蔵

上のセトルの右横に描かれた、同じく仲間内の画家、Burne-Jones(バーン-ジョーンズ)の壁画の部分。
王様がモリスに似ていると思うのは、私だけだろうか(笑)。

これは同じくセトルの右側で壁画の下、白い板張りの部分。
ナショナル・トラストの所有になってから、配線チェックの必要から張り板をはがしたところ、
ここにも壁画が描かれていたことが判明。

ドローイング・ルーム出窓部分。
出窓部分にベンチをしつらえるのも中世の城・屋敷でよく見かけるレイアウト。
ご婦人方は昼の明るい間、ここで刺繍やタペストリーにいそしんだ。

モリスのベッドルーム、デイジー模様の刺繍壁掛け。刺繍はジェーンと妹のベシーの手による。

このベッドルームには、バーン-ジョーンズの絵画で装飾された、
このワードローブが納まっていた。
これも後年レッドハウスを離れ、現在はOxfordのアシュモリアン博物館所蔵。


Sussex(サセックス)チェアー。
レッドハウスのあるサセックス地方の伝統的な椅子から、デザインが採られている。

ディティールと商品展開。
現在のアンティーク市場では高値で売買されるが、
そもそもは一般大衆が購入できる「美しいデザイン」というモットーから、
価格帯は安価に押さえれれていた。

階段の吹き抜け。

2階の窓から庭を覗く。

モリスの壁紙パターン。
現役、現在でもくりかえし商品化されている。

展示されているオリジナルの版木。
多色刷りのものはこのような版木を押しては乾かし・・・を何度も繰り返す。
幅約50cmで約10m単位のロールを1本作り上げるだけでも、手間隙かけた工程。

ナショナル・トラストによる改装時に床板の下から発見された、
ウェッブからモリスに宛てた手紙のファクシミリ。
内容の後半は業務関連の伝達事項だが、手紙の始めにウェッブがモリスの現状の厄介ごとを聞き及び「あまり悩まないで、元気出してくれ。」と気遣っている。
モリス自身、遠距離通勤のストレスからリューマチ熱を出し、立ち上げた事業の収益がいまひとつ上がらず、妻ジェーンは父親を亡くし落ち込んでいる。敷地に別棟を建てて移り住み、「芸術共同体」の夢に一歩近づく予定だった、仲間のバーンージョーンズ一家にも不幸が重なり、これも断念せざるを得なくなる・・・。モリスにとってかなりの「厄年」。
その翌年にはこの家を出て、市街地チェルシーに家を借りて一家で移り住み、彼自身ここを二度と訪れることはなかったという。
ここレッドハウスは、その後の商業的成功と「近代デザインの父」の名声、そして「芸術村」から発した理想的社会主義の実践を実現したモリスの、若き日の夢と挫折の詰まった家ともいえるだろう。
ウィリアム・モリスに縁のある場所で、ここの他にもいくつか公開されているところがある。参考までにリンクを貼っておこう。
William Morris Gallery :モリスの生家、London北東Walthamstow。
Kelmscott House :モリスが1878–96年に住んだLondon, Hammer Smith(ハマー・スミス)テムズ川沿いの家。現在も個人宅のため住宅は公開されないが、地下と馬車庫にモリス関連の資料を一部展示する、小さなミュージアムになっている。
No 7 Hammersmith Terrace(Emery Walker House):上記モリスのハマースミスの家の近くで、モリスの友人にして出版事業協力者のエメリー・ウォーカーの家。モリスのインテリアが多数残されている。夏期のみ公開・要予約。(2011年以降の公開は、かなり限られた日程なる予定とのこと)
Kelmscott Manor :モリスが1871年から住んだテムズ川上流、ケルムスコット村の別荘。
モリス在住当時のインテリアがよく保存されている。1896年にモリスはここで亡くなり、同ケルムスコット村の地区教会墓地で、ウェッブのデザインした墓碑の下に眠る。
ロンドンからの公共交通でのアクセスは、なかなか難しい所だが、モリスの生きた「空気」を一番よく体感できる所。
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William Morris(ウィリアム・モリス)のRed House(レッドハウス)-1-
- 2010-08-21 Sat 11:45:00
- 場所
先週訪れたWillaim Morris(ウィリアム・モリス)の最初の家、Red House(レッドハウス)の写真をFlickrにアップしたので、今日はその展覧。
ウィリアム・モリスといえば、イギリス好きやデザイン系の方なら、ご存知かと思う。イギリス19世紀末のデザイナー、詩人、社会主義運動家、多分野にわたって活躍した人物。その多才ぶりは、デザインのジャンルに限っても、家具・インテリア・デザインに始まり、ステンドグラス、カリグラフィー、製本、刺繍もすれば、染色も、織物もこなす、テキスタイルや壁紙の見事なパターンは、現在でも商品化し続けられているほど。
一体一人の人間が、どのようにしてこれだけ多様な活動ができるのか?レオナルド・ダ・ヴィンチに次ぐマルチ人間ではないかと思うぐらい。
Red House(レッド・ハウス)はその彼が、Janeと結婚して初めて移り住んだ家。
ラファエル前派仲間であり、友人の建築家、Philip Webb(フィリップ・ウエッブ)によって設計された。しかし、モリス自身がイマジナティヴなクリエイターでもあり、設計に先立ちウェッブとともに北フランス・セーヌ川沿いの中世建築をリサーチしている。モリスとウェッブの「共同制作」と考えてもいいだろう。
この二人が出会ったのは建築家George Edmund Street(ジョージ・エドマンド・ストリート)の事務所。Oxfordでの神学の道から進路変更したモリスは、そこで建築家見習いを始めたのだが、ウェッブもまたこのストリートの元で働いていた。この、ストリート氏こそが王立裁判所を設計した、当時のゴシック・リヴァイヴァルの第一人者だったのだ。
モリスたちの目指したものも、ある意味ゴシック・リヴァイヴァル。すでに産業革命を迎えたイギリスの工場製大量生産というシステムを否定。中世以来そうであったような、職人の手仕事による物づくりにこそ「美意識」を見出そうとする。しかし彼ら以前の、ゴシック・リヴァイヴァルと大きく異なるのは、センチメンタルで過剰な装飾を廃し、シンプルに素材を生かす彼らのスタイル。
そして、中世の「理想」をデザインのみならず、職人が誇りとともに自立して制作にあたった(機械の奴隷に成り下がってはいない)社会構造にまで進展させていったということ。これがひいては、モリスを社会主義活動に駆り立てる原点となる。
また・・・話が長い。このへんで、切り上げる。

レッド・ハウス全景。
庭の尖塔状の屋根は井戸。このレッドハウスのフォーカル・ポイント。

その井戸とアカンサスの花。
アカンサスの装飾的な葉は、モリスのテキスタイル・パターンの中でも有名なもの。
残念ながらこのアカンサスは、彼がモデルにしたものではなく、
現在所有・管理しているナショナルトラストが、モリスのパターンにちなんで植えたもの。

いろいろな角度から。
左下の青い丸プレートは「プラーク」とよばれ、歴史的著名人の住んだ住宅に与えられる。
ここにも記されているように、モリス達はここに5年しが住んでいない。
その話は、また後述。

ステンドグラス「運命」と「愛」。Burne-Jonesデザイン。

ステンドグラスのパターン。
モリスほどの多才人にも苦手があった。それは「動物」。
植物を見事に描くにもかかわらず、動物・鳥には手を出さない。
上手くできたもので、本業は建築のはずのウェッブ、動物や鳥を描かせると、これがプロ級。
かくして、両者の長年の役割分担が出来上がる。
このイラスト風(本当は中世の素描を真似た)鳥達もウェッブの手になるもの。

2階の廊下の窓。ここもステンドグラス。

ホールのセトル(ベンチ)。
ドアパネルはモリスの未完のペイント「ニーベルゲン」。
実はこの家がナショナル・トラストに寄贈される以前の、1994年に私はここを見に来たことがある。
当時は最後の個人オーナー、高齢の建築家Edward Hollamby(エドワード・ホランビー)氏の所有で、月に1-2回予約一般公開を受け付けていた。モリス好きの私は、ちょうど滞在している時期に訪問できるよう、イギリス在住の友人にアレンジを頼んだのだ。
その時はまだこのセトルは、モリスのペインティング以外すべてこげ茶色に塗られていた。戦時中、軍関連の機関に接収されていた時に、塗られたらしい。ホランビー氏も上塗りを剥がす修復を試みていたようだが、部分的なもの。今回ナショナル・トラストによって大幅に修復されたもののようで、味わいのあるティールカラーとなっていた。

同じくホールのドア。
そうすると、上のセトルはこの横のドアとカラー・コーディネイトされていたということになる。

ダイニング・ルームのドレッサー。ウェッブ、デザイン。
上から下がる照明は、後年のもの。
モリスの時代は、まだここには電気は通じていなかった。

妻Jane(ジェーン・モリス)の手による刺繍。
これほど丹精かけたレッド・ハウスに、しかし彼らは先にも書いたように5年しか住んではいない。
理由はいくつか挙げられている。モリスの経営するインテリア・ファニチャー・デザイン会社、モリス商会の運営で多忙なモリスにとって、郊外からの通勤が次第に負担になってきたこと。市街地をはるか離れた環境と、そのころに父親を亡くしたことも合間っての孤独感に、妻ジェーンが耐えられなくなってきたこと・・・など。
ただ、いかにボヘミアン学生気質のモリスとはいえ、彼らの結婚は当時としては「身分違い」。これも内向的な彼女にとっての心理的負担、また、仲間内の画家Rosseti(ロセッティ)との三角関係等もあって、彼女はそもそも「鬱」な傾向にあったのかも知れないが・・・。
「豊かさ」のみならず、「美」といえども、必ずしも「幸福」とは繋がらないということか・・・?
明日も引き続きレッド・ハウスの続編。
ウィリアム・モリスといえば、イギリス好きやデザイン系の方なら、ご存知かと思う。イギリス19世紀末のデザイナー、詩人、社会主義運動家、多分野にわたって活躍した人物。その多才ぶりは、デザインのジャンルに限っても、家具・インテリア・デザインに始まり、ステンドグラス、カリグラフィー、製本、刺繍もすれば、染色も、織物もこなす、テキスタイルや壁紙の見事なパターンは、現在でも商品化し続けられているほど。
一体一人の人間が、どのようにしてこれだけ多様な活動ができるのか?レオナルド・ダ・ヴィンチに次ぐマルチ人間ではないかと思うぐらい。
Red House(レッド・ハウス)はその彼が、Janeと結婚して初めて移り住んだ家。
ラファエル前派仲間であり、友人の建築家、Philip Webb(フィリップ・ウエッブ)によって設計された。しかし、モリス自身がイマジナティヴなクリエイターでもあり、設計に先立ちウェッブとともに北フランス・セーヌ川沿いの中世建築をリサーチしている。モリスとウェッブの「共同制作」と考えてもいいだろう。
この二人が出会ったのは建築家George Edmund Street(ジョージ・エドマンド・ストリート)の事務所。Oxfordでの神学の道から進路変更したモリスは、そこで建築家見習いを始めたのだが、ウェッブもまたこのストリートの元で働いていた。この、ストリート氏こそが王立裁判所を設計した、当時のゴシック・リヴァイヴァルの第一人者だったのだ。
モリスたちの目指したものも、ある意味ゴシック・リヴァイヴァル。すでに産業革命を迎えたイギリスの工場製大量生産というシステムを否定。中世以来そうであったような、職人の手仕事による物づくりにこそ「美意識」を見出そうとする。しかし彼ら以前の、ゴシック・リヴァイヴァルと大きく異なるのは、センチメンタルで過剰な装飾を廃し、シンプルに素材を生かす彼らのスタイル。
そして、中世の「理想」をデザインのみならず、職人が誇りとともに自立して制作にあたった(機械の奴隷に成り下がってはいない)社会構造にまで進展させていったということ。これがひいては、モリスを社会主義活動に駆り立てる原点となる。
また・・・話が長い。このへんで、切り上げる。

レッド・ハウス全景。
庭の尖塔状の屋根は井戸。このレッドハウスのフォーカル・ポイント。

その井戸とアカンサスの花。
アカンサスの装飾的な葉は、モリスのテキスタイル・パターンの中でも有名なもの。
残念ながらこのアカンサスは、彼がモデルにしたものではなく、
現在所有・管理しているナショナルトラストが、モリスのパターンにちなんで植えたもの。

いろいろな角度から。
左下の青い丸プレートは「プラーク」とよばれ、歴史的著名人の住んだ住宅に与えられる。
ここにも記されているように、モリス達はここに5年しが住んでいない。
その話は、また後述。

ステンドグラス「運命」と「愛」。Burne-Jonesデザイン。

ステンドグラスのパターン。
モリスほどの多才人にも苦手があった。それは「動物」。
植物を見事に描くにもかかわらず、動物・鳥には手を出さない。
上手くできたもので、本業は建築のはずのウェッブ、動物や鳥を描かせると、これがプロ級。
かくして、両者の長年の役割分担が出来上がる。
このイラスト風(本当は中世の素描を真似た)鳥達もウェッブの手になるもの。

2階の廊下の窓。ここもステンドグラス。

ホールのセトル(ベンチ)。
ドアパネルはモリスの未完のペイント「ニーベルゲン」。
実はこの家がナショナル・トラストに寄贈される以前の、1994年に私はここを見に来たことがある。
当時は最後の個人オーナー、高齢の建築家Edward Hollamby(エドワード・ホランビー)氏の所有で、月に1-2回予約一般公開を受け付けていた。モリス好きの私は、ちょうど滞在している時期に訪問できるよう、イギリス在住の友人にアレンジを頼んだのだ。
その時はまだこのセトルは、モリスのペインティング以外すべてこげ茶色に塗られていた。戦時中、軍関連の機関に接収されていた時に、塗られたらしい。ホランビー氏も上塗りを剥がす修復を試みていたようだが、部分的なもの。今回ナショナル・トラストによって大幅に修復されたもののようで、味わいのあるティールカラーとなっていた。

同じくホールのドア。
そうすると、上のセトルはこの横のドアとカラー・コーディネイトされていたということになる。

ダイニング・ルームのドレッサー。ウェッブ、デザイン。
上から下がる照明は、後年のもの。
モリスの時代は、まだここには電気は通じていなかった。

妻Jane(ジェーン・モリス)の手による刺繍。
これほど丹精かけたレッド・ハウスに、しかし彼らは先にも書いたように5年しか住んではいない。
理由はいくつか挙げられている。モリスの経営するインテリア・ファニチャー・デザイン会社、モリス商会の運営で多忙なモリスにとって、郊外からの通勤が次第に負担になってきたこと。市街地をはるか離れた環境と、そのころに父親を亡くしたことも合間っての孤独感に、妻ジェーンが耐えられなくなってきたこと・・・など。
ただ、いかにボヘミアン学生気質のモリスとはいえ、彼らの結婚は当時としては「身分違い」。これも内向的な彼女にとっての心理的負担、また、仲間内の画家Rosseti(ロセッティ)との三角関係等もあって、彼女はそもそも「鬱」な傾向にあったのかも知れないが・・・。
「豊かさ」のみならず、「美」といえども、必ずしも「幸福」とは繋がらないということか・・・?
明日も引き続きレッド・ハウスの続編。
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Temple (テンプル)、Londonの街
- 2010-08-20 Fri 10:01:50
- 写真
テンプル教会周辺の、同じくTemple(テンプル)と呼ばれる地区は、17世紀風の入り組んだ街並みが残る地区。第二次世界大戦中の空襲で被害を蒙っているが、古い町並みを生かして修復されている。
中世以来の伝統で、この地区に法曹院がおかれていて、建物はすべて弁護士事務所か法律研究機関で占められている。ロンドンではいまや貴重な「古い街並み」のため、映画やTVドラマのロケにもよく使われるらしい。
街並みも古めかしいが、この地区で勤務する弁護士達もなかなか「古めかしい」。シティーで働く、インターナショナルやり手ニューリッチ諸氏とはかなり雰囲気を異にする、今や希少種の伝統的英国紳士達が棲息している地区。

テンプル地区のメイン・ストリートMiddle Temple Laneの南側、テムズ川に面するゲート。

先にまたゲート。この地区は迷路のように入り組んでいる。
建物を自然発生的に増加させていくと、こうなる物の様・・・。

そのゲートの上にもまた、法律事務所。

シャーロック・ホームズ君など出てきそうな小道。

ツィードジャケットの紳士。
この奥は小さな中庭になっている。このような中庭も点在する。

手前の建物はかなり古い。もともとは17世紀以前か・・・。
この地区は1666年のロンドン大火を、ギリギリで逃れている。
なので、空襲からも逃れた建物は17世紀以前ということもありえる。

右はテンプル教会。
裁判資料を今でも大量に紙で持ち歩く必要のある法律関係者は、
写真内の女史のように、トロリーを引っ張っていることが多い。
典型的な法務地区風景。

これはHall(ホール)と呼ばれる建物。前は広場になっている。

ホールの屋根の部分。

テムズ川沿いのEmbankment(エンバンクメント)に面するMiddle Temple(ミドル・テンプル)の庭。
建て込んでいる地区だが、実は緑も多い。

迷路のような中から突然現れた中庭。
よく手入れされていて、宝石のように輝いている。

同中庭にて、ニコチアナの花。

上記のミドル・テンプルの庭に面してカフェがある。
入り口はMiddle Temple Laneの古い建物の中で、看板が出ていなかったら気がつかなかった。
St. Clements Cafe&Barという店で、ゆったり落ち着いた雰囲気。
庭にも出られるし、ホームメイドのデリやケーキが美味しい。
5月から10月の、夏場のみオープン。
さて、明日は何にしようかな・・・まだ考えているところ(笑)。Have a nice day.
中世以来の伝統で、この地区に法曹院がおかれていて、建物はすべて弁護士事務所か法律研究機関で占められている。ロンドンではいまや貴重な「古い街並み」のため、映画やTVドラマのロケにもよく使われるらしい。
街並みも古めかしいが、この地区で勤務する弁護士達もなかなか「古めかしい」。シティーで働く、インターナショナルやり手ニューリッチ諸氏とはかなり雰囲気を異にする、今や希少種の伝統的英国紳士達が棲息している地区。

テンプル地区のメイン・ストリートMiddle Temple Laneの南側、テムズ川に面するゲート。

先にまたゲート。この地区は迷路のように入り組んでいる。
建物を自然発生的に増加させていくと、こうなる物の様・・・。

そのゲートの上にもまた、法律事務所。

シャーロック・ホームズ君など出てきそうな小道。

ツィードジャケットの紳士。
この奥は小さな中庭になっている。このような中庭も点在する。

手前の建物はかなり古い。もともとは17世紀以前か・・・。
この地区は1666年のロンドン大火を、ギリギリで逃れている。
なので、空襲からも逃れた建物は17世紀以前ということもありえる。

右はテンプル教会。
裁判資料を今でも大量に紙で持ち歩く必要のある法律関係者は、
写真内の女史のように、トロリーを引っ張っていることが多い。
典型的な法務地区風景。

これはHall(ホール)と呼ばれる建物。前は広場になっている。

ホールの屋根の部分。

テムズ川沿いのEmbankment(エンバンクメント)に面するMiddle Temple(ミドル・テンプル)の庭。
建て込んでいる地区だが、実は緑も多い。

迷路のような中から突然現れた中庭。
よく手入れされていて、宝石のように輝いている。

同中庭にて、ニコチアナの花。

上記のミドル・テンプルの庭に面してカフェがある。
入り口はMiddle Temple Laneの古い建物の中で、看板が出ていなかったら気がつかなかった。
St. Clements Cafe&Barという店で、ゆったり落ち着いた雰囲気。
庭にも出られるし、ホームメイドのデリやケーキが美味しい。
5月から10月の、夏場のみオープン。
さて、明日は何にしようかな・・・まだ考えているところ(笑)。Have a nice day.
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Temple Church (テンプル教会)
- 2010-08-19 Thu 18:15:54
- 場所
このブログを始めた頃に、Temple Churchの近くのRoyal Court of Justice (王立裁判所)の建物の写真を加工したものを載せたことがある。ゴシック・リヴァイヴァル建築 2010-07-07
今日は同じ時に撮った、テンプル教会自体のの写真を展覧してみよう。
テンプル教会は中世12世紀に、テンプル騎士団のイギリス本部として設立された教会。騎士団といえば、なにやら秘密結社的な神秘的な響きがするもの。ダン・ブラウンの娯楽小説「ダヴィンチ・コード」でも「いかにも」な扱いをされていたことと・・・(適当に読んでてあまり記憶にない・・・映画も見てない・・・笑)。
しかし、その実態は単に「戦う修道僧」というだけで、その他修道会と同様、集団組織の権力抗争・政治の道具として使用された一集団。「神秘性」としてしまうより、「戦士」の概念に、宗教的「道」を導入し「騎士道」を成立させた精神文化的側面を、私的には評価しているのだが・・・話題閑休、Visualに入ろう。
いつ誰が製作したか調べてみたが、検索では出てこない。戦後修復された時に製作された、つまり50年代頃のものか・・・と、これは想像。
一頭の馬に二人の騎士が相乗りしているのが、テンプル騎士団の紋章。初期のころ清貧を文字通り実行していた騎士達が、高価な馬を各自所有せず相乗りしていた(と、言われる)ことに由来する。同時に「修道僧」と「騎士」の両義性をも象徴するもの。
彼らの被る兜は「バケツ型」と呼ばれ、典型的な12世紀のスタイル。

これは、いまは使われていない北側のドア。
このゲートの石彫はかなり古そうに見える。

こんな感じ。現存する12世紀建造部分だと見ているのだが・・・。

教会内部。

床下には騎士達が眠る。
床の上にはEffigy(エフィジー、墓碑彫像)が並ぶ。

William Marshal, Second Earl of Pembroke (died 1231)
ペンブローク伯ウィリアム・マーシャル2世のエフィジー。
イギリスの教会では、このような中世のエフィジーをみかけることも多い。かなりの確立で、このように脚をクロスさせて、あまり安らかとは思えない体勢で描かれている。これはそこに眠る騎士が十字軍に従軍したことを示すもの。
歴史的大誤解、無理解から、勝手にエルサレムになだれ込んできたヨーロッパ人だが、思い込みとは真剣なもので・・・、神のために戦ってきたことが、神の許へ行くにあたっても最重要なこと。こうやって天にも地にも知らしめねばならない・・・。
ちなみに、ここでは見にくいが、足元に(あるいは足置きとして)ライオンがいれば、その騎士は戦死したことを示し、犬がいれば、病死した(あるいは戦場以外で死んだ)ことを示すもの。
これも、データを前後ばらばらにしてしまって、誰だかわからなかった。
FlickrにUpしたら、コンタクトの一人、騎士道マニア氏が「奥に眠るのは、初代William Marshal(ウィリアム・マーシャル)」と教えてくれた。ウィリアム・マーシャルといえば、例のリドリー・スコット監督の「ロビン・フッド」にも登場するが、中世騎士道の「華」とも「鏡」とも呼ばれている人物。まるでアクション時代劇映画風人生を送ったイギリス騎士。(上記リンクのWiKiには上手く日本語で要約されている。)
彼が晩年、テンプル騎士団に入団したことも、ここに眠ることもこの時初めて知った・・・。

壁面。戦後の修復部分。

Font(フォント、洗礼盤)のディーティール。

円形構造の教会の隣に連なるChancel(チャンセル)の窓からさす光。
この部分は、17世紀の建築家Christopher Wren(クリストファー・レン)の改装に基づいている。
(その後にもたびたび修復はされているが・・・。)

同じく17世紀のチャンセル内のエフィジー。

その装飾ディティール。
テンプル教会は、一般公開されているが、Openの時間帯が不定期。運の悪い人は「いつ行っても閉まっている」と思うらしい。
見てみたいと思われる方は、上記リンクのTemple Churchのウェブサイトの右コラム、VISITING TIMESで、開館時間を確認されることをお勧めする。
このテンプル教会一体は、14世紀にテンプル騎士団が消滅させられると、法律学校を運営していた聖ヨハネ騎士団の所領となる。現在でもここに法曹院がおかれていて、周辺はすべて弁護士事務所か法律研究機関。
独特の入り組んだ昔の建造物が、いまだに保存・使用されている地区。
明日はそのテンプル教会周辺の風景を展覧しよう。
今日は同じ時に撮った、テンプル教会自体のの写真を展覧してみよう。
テンプル教会は中世12世紀に、テンプル騎士団のイギリス本部として設立された教会。騎士団といえば、なにやら秘密結社的な神秘的な響きがするもの。ダン・ブラウンの娯楽小説「ダヴィンチ・コード」でも「いかにも」な扱いをされていたことと・・・(適当に読んでてあまり記憶にない・・・映画も見てない・・・笑)。
しかし、その実態は単に「戦う修道僧」というだけで、その他修道会と同様、集団組織の権力抗争・政治の道具として使用された一集団。「神秘性」としてしまうより、「戦士」の概念に、宗教的「道」を導入し「騎士道」を成立させた精神文化的側面を、私的には評価しているのだが・・・話題閑休、Visualに入ろう。
いつ誰が製作したか調べてみたが、検索では出てこない。戦後修復された時に製作された、つまり50年代頃のものか・・・と、これは想像。
一頭の馬に二人の騎士が相乗りしているのが、テンプル騎士団の紋章。初期のころ清貧を文字通り実行していた騎士達が、高価な馬を各自所有せず相乗りしていた(と、言われる)ことに由来する。同時に「修道僧」と「騎士」の両義性をも象徴するもの。
彼らの被る兜は「バケツ型」と呼ばれ、典型的な12世紀のスタイル。

これは、いまは使われていない北側のドア。
このゲートの石彫はかなり古そうに見える。

こんな感じ。現存する12世紀建造部分だと見ているのだが・・・。

教会内部。

床下には騎士達が眠る。
床の上にはEffigy(エフィジー、墓碑彫像)が並ぶ。

William Marshal, Second Earl of Pembroke (died 1231)
ペンブローク伯ウィリアム・マーシャル2世のエフィジー。
イギリスの教会では、このような中世のエフィジーをみかけることも多い。かなりの確立で、このように脚をクロスさせて、あまり安らかとは思えない体勢で描かれている。これはそこに眠る騎士が十字軍に従軍したことを示すもの。
歴史的大誤解、無理解から、勝手にエルサレムになだれ込んできたヨーロッパ人だが、思い込みとは真剣なもので・・・、神のために戦ってきたことが、神の許へ行くにあたっても最重要なこと。こうやって天にも地にも知らしめねばならない・・・。
ちなみに、ここでは見にくいが、足元に(あるいは足置きとして)ライオンがいれば、その騎士は戦死したことを示し、犬がいれば、病死した(あるいは戦場以外で死んだ)ことを示すもの。
これも、データを前後ばらばらにしてしまって、誰だかわからなかった。
FlickrにUpしたら、コンタクトの一人、騎士道マニア氏が「奥に眠るのは、初代William Marshal(ウィリアム・マーシャル)」と教えてくれた。ウィリアム・マーシャルといえば、例のリドリー・スコット監督の「ロビン・フッド」にも登場するが、中世騎士道の「華」とも「鏡」とも呼ばれている人物。まるでアクション時代劇映画風人生を送ったイギリス騎士。(上記リンクのWiKiには上手く日本語で要約されている。)
彼が晩年、テンプル騎士団に入団したことも、ここに眠ることもこの時初めて知った・・・。

壁面。戦後の修復部分。

Font(フォント、洗礼盤)のディーティール。

円形構造の教会の隣に連なるChancel(チャンセル)の窓からさす光。
この部分は、17世紀の建築家Christopher Wren(クリストファー・レン)の改装に基づいている。
(その後にもたびたび修復はされているが・・・。)

同じく17世紀のチャンセル内のエフィジー。

その装飾ディティール。
テンプル教会は、一般公開されているが、Openの時間帯が不定期。運の悪い人は「いつ行っても閉まっている」と思うらしい。
見てみたいと思われる方は、上記リンクのTemple Churchのウェブサイトの右コラム、VISITING TIMESで、開館時間を確認されることをお勧めする。
このテンプル教会一体は、14世紀にテンプル騎士団が消滅させられると、法律学校を運営していた聖ヨハネ騎士団の所領となる。現在でもここに法曹院がおかれていて、周辺はすべて弁護士事務所か法律研究機関。
独特の入り組んだ昔の建造物が、いまだに保存・使用されている地区。
明日はそのテンプル教会周辺の風景を展覧しよう。
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ライオンのイメージ -2-
- 2010-08-18 Wed 10:57:40
- 写真
引き続き、ライオンイメージ。今日はちょっと情けないくて、愛らしい子達。
これはあまり「情けなく」ないが、情けなかったのは私。
ブリュージュにホリデーに行ったとき、ライオンモチーフがよく目に付くので撮りはじめた。
そうしたら、出るは出るは・・・、手すりもライオンなら、飾り物はほとんどライオン。なんのことはない、市の紋章がライオン(上中心)、ライオンのみ、他なし。そして小さな古い街、先祖代々飾り物と言えばライオンしかない、ということにでもなっていたのだろう・・・、途中でイメージハンティング断念・・・。恐れ入った。

すべてV&A収蔵。ちょっと可笑しな子達。
右真ん中は、17世紀ごろの刺繍だが、顔が・・・クロムウェルに敗れて断頭台に送られた王様、
Charles I(チャールズ1世)そっくり。
王党派の一族の女性の手になるもの、と思われる。

Plas Mawr, Conwy, Wales(プラス・マウァ、コンウィ、ウエールズ) 16世紀キャビネットの飾り彫り。
16世紀といえばルネッサンス。リアルで高度な写実のイタリア彫刻が、さすがの田舎、イギリスにも少しずつ伝わり始めた頃。ここウエールズは、いわばもっと田舎、しかし、チューダー家はもともとウエールズ出身。この16世紀の大屋敷プラス・マウァを建てたRobert Wynn(ロバート・ウィン)はチューダー朝エリザベス一世ともゆかりのある家柄だったという話。そこで、チューダーローズやイギリス王家紋章のライオンを装飾に多用して「関係」を誇示したい。それにしても・・・ちょっと技術がついてこない・・・。クラウンを被ったPassant(パッサント、歩いている横向きの姿)のライオンのつもり。可愛いでしょ(笑)。

V&A 中世ルネッサンス室所蔵の石彫。とてもヒゲ親父。

Oxford科学史博物館所蔵。18世紀の薬容器の装飾。なんだか楽しそうで、情けなくはないか。

Cambridge, King's Collageのステンドグラス。16世紀頃・・・に見える。
立派な王室紋章なのだが、どうみても「Hi!! 」と言っているとしか思えない愛嬌者。

V&A所蔵。まだ中世ルネッサンス室が改装される以前、
Cast Court(カースト・コート)と呼ばれていた頃に撮影。大きなブロンズパネルの部分。
幼そうだけどしっかり紋章サポーターを勤めている。けなげ。

V&A所蔵 ステンドグラス。
ライオンもライオンだが、まわりでおちゃらけている悪魔達(多分)も困った連中だ(笑)。

V&A ガラス室所蔵。ガラス瓶上のエナメル絵付け。
紋章学上こうやって立ち上がって(襲い掛かっているつもり)いる表現を、Rampant(ランパント)というが、
餌をねだってキッチンで伸び上がっている猫にしか見えないのは、私だけだろうか・・・。

同じく、V&A ガラス室所蔵。ガラス瓶上のエナメル絵付け。
もはや犬なのだか、猫なのだか・・・。しかし「ヘタウマ」風味わいがあって、なかなかの手練。

V&A これは、中世ルネッサンス室より。
こうやって跳びはねているのはCourant(コーラント)と呼ぶが・・・。
とにかく・・・天気がよくてよかったな、ライオン。

これは、最近Sunburyのアンティーク・フェアで撮ったもの。
そんなに古いものではなくて、インドかモロッコあたりで作られた土産物ではないかなと想像。
表現の素朴さ加減が、妙に中世風。だからといって、買わなかったが。

Oxford, Ashmolean(アシュモリアン)博物館。18世紀ドイツ、陶製キャンドルスタンド。
ドイツもなかなかやってくれる。田舎ぶりではイギリスにひけをとらない。
18世紀にしてこの表現・・・立派だ(笑)。
お笑いいただけましたか・・・。
明日はもう少し真面目に、何いこうかな・・・、Temple Church、テンプル騎士団かな?多分。
これはあまり「情けなく」ないが、情けなかったのは私。
ブリュージュにホリデーに行ったとき、ライオンモチーフがよく目に付くので撮りはじめた。
そうしたら、出るは出るは・・・、手すりもライオンなら、飾り物はほとんどライオン。なんのことはない、市の紋章がライオン(上中心)、ライオンのみ、他なし。そして小さな古い街、先祖代々飾り物と言えばライオンしかない、ということにでもなっていたのだろう・・・、途中でイメージハンティング断念・・・。恐れ入った。

すべてV&A収蔵。ちょっと可笑しな子達。
右真ん中は、17世紀ごろの刺繍だが、顔が・・・クロムウェルに敗れて断頭台に送られた王様、
Charles I(チャールズ1世)そっくり。
王党派の一族の女性の手になるもの、と思われる。

Plas Mawr, Conwy, Wales(プラス・マウァ、コンウィ、ウエールズ) 16世紀キャビネットの飾り彫り。
16世紀といえばルネッサンス。リアルで高度な写実のイタリア彫刻が、さすがの田舎、イギリスにも少しずつ伝わり始めた頃。ここウエールズは、いわばもっと田舎、しかし、チューダー家はもともとウエールズ出身。この16世紀の大屋敷プラス・マウァを建てたRobert Wynn(ロバート・ウィン)はチューダー朝エリザベス一世ともゆかりのある家柄だったという話。そこで、チューダーローズやイギリス王家紋章のライオンを装飾に多用して「関係」を誇示したい。それにしても・・・ちょっと技術がついてこない・・・。クラウンを被ったPassant(パッサント、歩いている横向きの姿)のライオンのつもり。可愛いでしょ(笑)。

V&A 中世ルネッサンス室所蔵の石彫。とてもヒゲ親父。

Oxford科学史博物館所蔵。18世紀の薬容器の装飾。なんだか楽しそうで、情けなくはないか。

Cambridge, King's Collageのステンドグラス。16世紀頃・・・に見える。
立派な王室紋章なのだが、どうみても「Hi!! 」と言っているとしか思えない愛嬌者。

V&A所蔵。まだ中世ルネッサンス室が改装される以前、
Cast Court(カースト・コート)と呼ばれていた頃に撮影。大きなブロンズパネルの部分。
幼そうだけどしっかり紋章サポーターを勤めている。けなげ。

V&A所蔵 ステンドグラス。
ライオンもライオンだが、まわりでおちゃらけている悪魔達(多分)も困った連中だ(笑)。

V&A ガラス室所蔵。ガラス瓶上のエナメル絵付け。
紋章学上こうやって立ち上がって(襲い掛かっているつもり)いる表現を、Rampant(ランパント)というが、
餌をねだってキッチンで伸び上がっている猫にしか見えないのは、私だけだろうか・・・。

同じく、V&A ガラス室所蔵。ガラス瓶上のエナメル絵付け。
もはや犬なのだか、猫なのだか・・・。しかし「ヘタウマ」風味わいがあって、なかなかの手練。

V&A これは、中世ルネッサンス室より。
こうやって跳びはねているのはCourant(コーラント)と呼ぶが・・・。
とにかく・・・天気がよくてよかったな、ライオン。

これは、最近Sunburyのアンティーク・フェアで撮ったもの。
そんなに古いものではなくて、インドかモロッコあたりで作られた土産物ではないかなと想像。
表現の素朴さ加減が、妙に中世風。だからといって、買わなかったが。

Oxford, Ashmolean(アシュモリアン)博物館。18世紀ドイツ、陶製キャンドルスタンド。
ドイツもなかなかやってくれる。田舎ぶりではイギリスにひけをとらない。
18世紀にしてこの表現・・・立派だ(笑)。
お笑いいただけましたか・・・。
明日はもう少し真面目に、何いこうかな・・・、Temple Church、テンプル騎士団かな?多分。
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ライオンのイメージ -1-
- 2010-08-17 Tue 08:42:58
- 写真
誕生日ネタが続いている・・・。
8月といえば獅子座で、そう私は獅子座。ココ・シャネル、ミック・ジャガーなども獅子座。そして、イギリス19世紀の詩人シェリーと誕生日が同じ。 そういえば現エリザベス女王の母君、Queen Mother(同じエリザベス名なので、名前では混乱するので・・・こう呼ぶ。2002年に亡くなった。)とも同じ誕生日。だから?・・・全然意味はない(笑)。
しかし、次は何座に生まれたい?と聞かれると、答えはやはり獅子座。派手そうで剛毅なところが気に入っている。守護星も太陽以外に考えられないし、好きなカラーもゴールド。とても解りやすい。
ごーごー吼えないで、気まぐれで、すぐに寝てしまうので、どちらかといえば「猫座」かもしれないが・・・。
去年思いついて、獅子座にちなんでライオンのイメージを集め始めた。実際にモノを集めるのは、黒猫だけで手一杯、違う・・・部屋一杯。デジタル・イメージなら、かさばらなくて都合がいいので。
気にかけて見てみると、ヨーロッパにはライオンモチーフが、たくさんある。どこででもみかけると言っていいほど。
まず、教会関連では、四福音書記者のSt.Mark(セント・マーク、聖マルコ)の象徴がライオンなので、教会には必ず一つはライオンの装飾物が着いている。そして、ライオンはイギリス王家の紋章でもあるので、とりわけイギリスには多い。
手当たり次第撮っていてもきりがないので、ゆるいながら自分内基準がある。出来の「美しい」ものか、素朴でもちょっと奇妙なもの、歴史的ヘタウマとでも言おうか・・・。百聞は一見にしかず、さっそく展覧してみよう。今日は、イケてるライオン達から。

Cambridgeの建築の石彫装飾。

近所にその名もSt Mark's Churchという教会がある。そこの壁には、当然ライオンの装飾。
四福音書記者の象徴の場合は翼が着いている。天使(Matthew、マシュー、マタイ)、鷲(John,ジョン、ヨハネ)に合わせて、雄牛(Luke,ルーク、ルカ)にも翼が着く。天上の存在なので・・・きっと。

ロイヤル・アカデミーの入り口の装飾。
これは、セント・マークとは関係ない。18世紀のネオ・クラシカル様式のモチーフ。

例のハンプトンコート・パレスの入り口。門柱の上の装飾。
紋章の中にもライオンたちがいるが、このように紋章を支えて立っている動物を文字通り、サポーターという。
紋章によって、どの動物がサポーターとして描かれるかも、決っている。
通常は左右から支える2頭の動物が支えるが、イギリス王室の場合、
左に金(黄色で表現)のライオン、右に銀(白で表現)のユニコーン。
なので、門の反対側には、ユニコーンが紋章を支える装飾が着いている。

ハンプトンコート・パレスのコート・ヤード。屋根の庇の装飾。
これはチューダー期のもの。
赤レンガで作られているので、沖縄のシーサーに似ている・・・。

15世紀末ドイツの教会屋根の装飾。 V&A収蔵
この写真をFlickrにUpしたら、コンタクトの一人が「Bert Lahrに似てる!!」とコメント。
Bert Lahrは1939年の「オズの魔法使い」でライオン役の俳優。
ココをクリック かなり、笑えた。

紀元前6世紀の陶器に描かれたライオン。大英博物館所蔵。

ステンドグラス。これもセント・マークのライオン。 V&A所蔵。

ロンドンの街の中で見かけたメダル。
何度か同じメダルを見たことがある。
はっきり知らないが、建築協会のようなものから、
賞を受けた建築に与られるメダル・・・なのだろう。

13世紀 リモージュ製装飾レリーフ。 パリ、クリュニー中世博物館所蔵。

16世紀、法王シクストゥス5世の紋章。V&A所蔵

グリニッジ、ペインティッド・ホール内の装飾。
これは黄道十二宫の「獅子」。
続く・・・明日は、ちょっと情けない子達。お楽しみに。
8月といえば獅子座で、そう私は獅子座。ココ・シャネル、ミック・ジャガーなども獅子座。そして、イギリス19世紀の詩人シェリーと誕生日が同じ。 そういえば現エリザベス女王の母君、Queen Mother(同じエリザベス名なので、名前では混乱するので・・・こう呼ぶ。2002年に亡くなった。)とも同じ誕生日。だから?・・・全然意味はない(笑)。
しかし、次は何座に生まれたい?と聞かれると、答えはやはり獅子座。派手そうで剛毅なところが気に入っている。守護星も太陽以外に考えられないし、好きなカラーもゴールド。とても解りやすい。
ごーごー吼えないで、気まぐれで、すぐに寝てしまうので、どちらかといえば「猫座」かもしれないが・・・。
去年思いついて、獅子座にちなんでライオンのイメージを集め始めた。実際にモノを集めるのは、黒猫だけで手一杯、違う・・・部屋一杯。デジタル・イメージなら、かさばらなくて都合がいいので。
気にかけて見てみると、ヨーロッパにはライオンモチーフが、たくさんある。どこででもみかけると言っていいほど。
まず、教会関連では、四福音書記者のSt.Mark(セント・マーク、聖マルコ)の象徴がライオンなので、教会には必ず一つはライオンの装飾物が着いている。そして、ライオンはイギリス王家の紋章でもあるので、とりわけイギリスには多い。
手当たり次第撮っていてもきりがないので、ゆるいながら自分内基準がある。出来の「美しい」ものか、素朴でもちょっと奇妙なもの、歴史的ヘタウマとでも言おうか・・・。百聞は一見にしかず、さっそく展覧してみよう。今日は、イケてるライオン達から。

Cambridgeの建築の石彫装飾。

近所にその名もSt Mark's Churchという教会がある。そこの壁には、当然ライオンの装飾。
四福音書記者の象徴の場合は翼が着いている。天使(Matthew、マシュー、マタイ)、鷲(John,ジョン、ヨハネ)に合わせて、雄牛(Luke,ルーク、ルカ)にも翼が着く。天上の存在なので・・・きっと。

ロイヤル・アカデミーの入り口の装飾。
これは、セント・マークとは関係ない。18世紀のネオ・クラシカル様式のモチーフ。

例のハンプトンコート・パレスの入り口。門柱の上の装飾。
紋章の中にもライオンたちがいるが、このように紋章を支えて立っている動物を文字通り、サポーターという。
紋章によって、どの動物がサポーターとして描かれるかも、決っている。
通常は左右から支える2頭の動物が支えるが、イギリス王室の場合、
左に金(黄色で表現)のライオン、右に銀(白で表現)のユニコーン。
なので、門の反対側には、ユニコーンが紋章を支える装飾が着いている。

ハンプトンコート・パレスのコート・ヤード。屋根の庇の装飾。
これはチューダー期のもの。
赤レンガで作られているので、沖縄のシーサーに似ている・・・。

15世紀末ドイツの教会屋根の装飾。 V&A収蔵
この写真をFlickrにUpしたら、コンタクトの一人が「Bert Lahrに似てる!!」とコメント。
Bert Lahrは1939年の「オズの魔法使い」でライオン役の俳優。
ココをクリック かなり、笑えた。

紀元前6世紀の陶器に描かれたライオン。大英博物館所蔵。

ステンドグラス。これもセント・マークのライオン。 V&A所蔵。

ロンドンの街の中で見かけたメダル。
何度か同じメダルを見たことがある。
はっきり知らないが、建築協会のようなものから、
賞を受けた建築に与られるメダル・・・なのだろう。

13世紀 リモージュ製装飾レリーフ。 パリ、クリュニー中世博物館所蔵。

16世紀、法王シクストゥス5世の紋章。V&A所蔵

グリニッジ、ペインティッド・ホール内の装飾。
これは黄道十二宫の「獅子」。
続く・・・明日は、ちょっと情けない子達。お楽しみに。
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黒猫コレクション -2-
- 2010-08-16 Mon 21:09:29
- 周りの物達
引き続き、私の黒猫コレクションから。
Arcadia(アーケイディア)というメーカーの物で、コレクターがかなりいる。自転車に乗った黒猫、ブランコに乗った黒猫等はレアもの(希少品)で100ポンド以上値が上がる。
この子達のようにPuff(クッション)に座っているのは、珍しくもなんともない。
しかし、手前のはLondonのクレストのために欲しい人達がいたようで、E-bayでちょっと「戦った」。
陶器製に見えるが、実は石膏でかたどったものに、ラッカーペイント。この辺は30年代から60年代にかけてではないかと思う。
カーブーツなどでもよく見かける。たいてい1-2ポンド。
イギリス、マン島には尻尾のない猫達がいて、マンクスと呼ばれる。
三本脚が卍状になっているのが、マン島の紋章で、この子達は皆、マン島のお土産物。しかし、マン島製ではなく、イギリスの陶器産業の中心地Stoke-on-Trent(ストーク・オン・トレント)周辺で、マン島用に製造されていた。 後ろの2匹のように、陶器製にガラスの目が嵌めこんであるのは、かなり古いヴィクトリア期のものの特徴。
E-Bayでアメリカから買ったのだが、少し因縁のある猫。
9年ぐらい前に、配偶者氏と南仏プロヴァンスに行ったとき、小さな町のアンティーク屋のウィンドウで、これとほぼ同じ物を見た。「ご飯ください。」と言っている感じが妙にチャーミングで、欲しくなる。しかし、店はランチタイムで閉まっている(南欧にありがち)上、私たちは友人の車と落ち合って、次の目的地へ向かう予定があったので、店が開くまで待てない。心残りで、いつまでもこの皿を持って立っている猫の姿が忘れられなかった。 そうしたら、3年ぐらい前だろうか、E-Bay U.S.A.から出てきて、うまく落とせた。今では、小さなブローチや指輪を、捧げ持ってくれている。
イギリスのTV番組アンティークス・ロードショーのヴァリューエーション・デイ(専門家が鑑定してくれて、面白いネタなら収録もあり、というイベント)に持ち込んで、聞いた話・・・。
終戦直後に米軍占領下の日本で、このおもちゃの原型、玉を持って走る猫のおもちゃがブリキで生産されていた。
主にアメリカ向け輸出用で、もしそれならば、今たいそう値打ちが出ている。
残念ながら、これは60年代にイギリスで作られたコピー。イギリスでは、ブリキ板を切り抜いて3D に組み立てる器用な技術がなかったので、ばっくりプラスティックで型おこしした。ゆえに・・・これは価値は大して出ていない。
しかし、日本人の私が持ち込んだため、専門家氏は一瞬「あの、日本製のブリキのおもちゃか!?」と思ったらしいが・・・見ての通り(笑)。お互い、実に、実に、残念。
私が以前作っていた指輪を、追いかけているところ。
右の物は現代の、チェコ製ガラスビーズでサイズ約1.5cm。
中央と左は、同じくチェコ製だがヴィクトリア期のもの。クリスマスにイギリスではクラッカーを鳴らす。
日本で普及しているコーン型の、紙テープが飛び出すものではなくて、捻りの入った紙の筒の両端を、二人で引っ張ってパーンと引き裂くのが、イギリス式クラッカー。
サイズも、長さ20-30cmあって、かなり大きい。
その中に、チャームと呼ばれる、アクセサリーやら小物が入っていて、これが飛び出す仕掛け。
この小さな2cm位の黒猫たちは、そのクリスマスクラッカーに入っていたチャーム。幸運の象徴、黒猫、馬蹄、ハート、クラウンやら、「縁起のいい」モチーフの物が飛び出すことになっている。
大英博物館があるから・・・だけが理由とは思えないが、エジプト猫の飾り物は本当によく見つかる。
数限りなくヴァージョンがあるので・・・、もう買わないことにした(笑)。
終戦直後の占領下ドイツ製。ゴムが中に入っていて、いろいろポーズを変えられる。別々の場所で別々の時に、ほぼ同じ物を見つけた。
口がパクパクして尻尾を振る様になっていたはず。キーがないので発条が巻けない。
E-Bayで買って届いてからしばらく、私の背後で夜中に時々ギゴギゴいいだした不気味君。最初びっくりしたが、「うるさいよ」と言ったら、静かにするようになった。
最近は何も言わない、よい子にしている。
以上の黒猫コレクション写真はずいぶん前に撮ったもので、まだチビカメラだった頃の物。画質があまりよくなくて、失礼・・・。 最後に、一眼レフで撮り直したもの。
ヴィクトリア期の陶器の置物。イギリス中部地方のブレットビー製。上の毛糸玉で遊んでいる猫は、比較的よくあるパターン。 しかし、下の猫は少し珍しい。糸巻きで遊んでいるのだが、この糸巻きは陶器ではなく木製。そして猫の手の間から抜けてはずれはしないけれど、ぐるぐる動く。(毛糸玉の方は、猫と同じ陶器製で、動かない。)
陶器は最終焼いて仕上げるので、先に木製の糸巻きを手の間に入れると・・・燃えてしまう。いったいどうやって入れたのかは謎。もちろん、手を後から糊付けしたりはしていない。不思議・・・・。
最近は、部屋が狭いため、これ以上黒猫人口・・・否、猫口を増やすわけにはいかない。それでも、小さい物なら・・・というので、時々禁を破っている。またいつか、新顔がたまってきたら、展覧する予定。
Arcadia(アーケイディア)というメーカーの物で、コレクターがかなりいる。自転車に乗った黒猫、ブランコに乗った黒猫等はレアもの(希少品)で100ポンド以上値が上がる。
この子達のようにPuff(クッション)に座っているのは、珍しくもなんともない。
しかし、手前のはLondonのクレストのために欲しい人達がいたようで、E-bayでちょっと「戦った」。
陶器製に見えるが、実は石膏でかたどったものに、ラッカーペイント。この辺は30年代から60年代にかけてではないかと思う。
カーブーツなどでもよく見かける。たいてい1-2ポンド。
イギリス、マン島には尻尾のない猫達がいて、マンクスと呼ばれる。
三本脚が卍状になっているのが、マン島の紋章で、この子達は皆、マン島のお土産物。しかし、マン島製ではなく、イギリスの陶器産業の中心地Stoke-on-Trent(ストーク・オン・トレント)周辺で、マン島用に製造されていた。 後ろの2匹のように、陶器製にガラスの目が嵌めこんであるのは、かなり古いヴィクトリア期のものの特徴。
E-Bayでアメリカから買ったのだが、少し因縁のある猫。
9年ぐらい前に、配偶者氏と南仏プロヴァンスに行ったとき、小さな町のアンティーク屋のウィンドウで、これとほぼ同じ物を見た。「ご飯ください。」と言っている感じが妙にチャーミングで、欲しくなる。しかし、店はランチタイムで閉まっている(南欧にありがち)上、私たちは友人の車と落ち合って、次の目的地へ向かう予定があったので、店が開くまで待てない。心残りで、いつまでもこの皿を持って立っている猫の姿が忘れられなかった。 そうしたら、3年ぐらい前だろうか、E-Bay U.S.A.から出てきて、うまく落とせた。今では、小さなブローチや指輪を、捧げ持ってくれている。
イギリスのTV番組アンティークス・ロードショーのヴァリューエーション・デイ(専門家が鑑定してくれて、面白いネタなら収録もあり、というイベント)に持ち込んで、聞いた話・・・。
終戦直後に米軍占領下の日本で、このおもちゃの原型、玉を持って走る猫のおもちゃがブリキで生産されていた。
主にアメリカ向け輸出用で、もしそれならば、今たいそう値打ちが出ている。
残念ながら、これは60年代にイギリスで作られたコピー。イギリスでは、ブリキ板を切り抜いて3D に組み立てる器用な技術がなかったので、ばっくりプラスティックで型おこしした。ゆえに・・・これは価値は大して出ていない。
しかし、日本人の私が持ち込んだため、専門家氏は一瞬「あの、日本製のブリキのおもちゃか!?」と思ったらしいが・・・見ての通り(笑)。お互い、実に、実に、残念。
私が以前作っていた指輪を、追いかけているところ。
右の物は現代の、チェコ製ガラスビーズでサイズ約1.5cm。
中央と左は、同じくチェコ製だがヴィクトリア期のもの。クリスマスにイギリスではクラッカーを鳴らす。
日本で普及しているコーン型の、紙テープが飛び出すものではなくて、捻りの入った紙の筒の両端を、二人で引っ張ってパーンと引き裂くのが、イギリス式クラッカー。
サイズも、長さ20-30cmあって、かなり大きい。
その中に、チャームと呼ばれる、アクセサリーやら小物が入っていて、これが飛び出す仕掛け。
この小さな2cm位の黒猫たちは、そのクリスマスクラッカーに入っていたチャーム。幸運の象徴、黒猫、馬蹄、ハート、クラウンやら、「縁起のいい」モチーフの物が飛び出すことになっている。
大英博物館があるから・・・だけが理由とは思えないが、エジプト猫の飾り物は本当によく見つかる。
数限りなくヴァージョンがあるので・・・、もう買わないことにした(笑)。
終戦直後の占領下ドイツ製。ゴムが中に入っていて、いろいろポーズを変えられる。別々の場所で別々の時に、ほぼ同じ物を見つけた。
口がパクパクして尻尾を振る様になっていたはず。キーがないので発条が巻けない。
E-Bayで買って届いてからしばらく、私の背後で夜中に時々ギゴギゴいいだした不気味君。最初びっくりしたが、「うるさいよ」と言ったら、静かにするようになった。
最近は何も言わない、よい子にしている。
以上の黒猫コレクション写真はずいぶん前に撮ったもので、まだチビカメラだった頃の物。画質があまりよくなくて、失礼・・・。 最後に、一眼レフで撮り直したもの。
ヴィクトリア期の陶器の置物。イギリス中部地方のブレットビー製。上の毛糸玉で遊んでいる猫は、比較的よくあるパターン。 しかし、下の猫は少し珍しい。糸巻きで遊んでいるのだが、この糸巻きは陶器ではなく木製。そして猫の手の間から抜けてはずれはしないけれど、ぐるぐる動く。(毛糸玉の方は、猫と同じ陶器製で、動かない。)
陶器は最終焼いて仕上げるので、先に木製の糸巻きを手の間に入れると・・・燃えてしまう。いったいどうやって入れたのかは謎。もちろん、手を後から糊付けしたりはしていない。不思議・・・・。
最近は、部屋が狭いため、これ以上黒猫人口・・・否、猫口を増やすわけにはいかない。それでも、小さい物なら・・・というので、時々禁を破っている。またいつか、新顔がたまってきたら、展覧する予定。
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黒猫コレクション -1-
- 2010-08-15 Sun 18:33:39
- 周りの物達
今日も話の始まりは誕生日。
以前ロンドンに在住で、私のジュエリーの「糸通しガールズ」(Francisに一括して加工作業のを発注する以前は、何人かのお嬢さん方に分散して、アルバイトしてもらっていた)のひとりで、今は東京にいる(またロンドンに帰ってくるが・・・)Suzieから誕生日カードが届いた。(Thank you、Suzie!!! )
それは、黒猫マトリューシュカのカード。私のロシア好きと黒猫マニアのツボをスポット・オン!!
そう、私は黒猫グッズ・コレクター。
天邪鬼の私のこととて、あまり「カワイイ」系ではなくて・・・どちらかと言えば、奇妙・不気味系。
なぜ、Good Luckかというと・・・、イギリス19世紀末のヴィクトリア期から第二次世界大戦ごろにかけて、黒猫のイメージが流行した。黒猫=幸運を運ぶという図式。
時代によって場所によって、気味悪がられたり尊重されたりする黒猫。それは人間の都合であって、彼らは知ったことではないが・・・とにかく、そのころイギリスではそういうことだった。情勢不安な中で「Good Luck」を送りあうのが、ささやかな庶民の「祈り」だったのかもしれない。
なので、カードやら陶器の小物やら、いろいろなものに黒猫モチーフが使用された。主に、当時のリゾート地や観光地で土産物として売られていた。ヴィクトリア期のイギリス人たちもまた、温泉町で「友情」とか書かれた置物をお土産に買って帰る、日本の小父さんとなんら変わらない趣味だった・・・ともいえる。
そんなわけで、昨日のミラクル・アクセサリーではないが、量産>価値ナシ。それでも好きなので集めてしまう。
最初にコケオドシ(笑)で、全コレクション。
Flickrに黒猫グッズの写真を載せていたら、中国の雑誌「i-City」から投稿を依頼された。
インタヴュー内容を要約すると・・・なぜ、集め始めたか。
それには、ちょっと長い話がある。
私はイギリスに来る前、NEU(ノイ、ドイツ語でNewの意味。遠い遠い昔聞いていたドイツのバンドEinstürzende Neubautenより)という名の黒雄猫と暮らしていた。野良猫出身の彼はかなりのワルだったが、私とはワル同士(笑)仲良くケンカする関係。私はイギリスに移住することになったのだが、当時まだイギリスに検疫制度があり、ペットの持ち込みに一年間の隔離が課されていた。当時すでに14歳だった彼を連れてくるのは酷な話。幸い可愛がってくれる知人がいたので、彼女に託してイギリスに来た。その後、3年間、ノイ氏は彼女と機嫌よく暮らしていたが、雄猫にありがちな腎臓障害で亡くなった。
こちらでも猫を飼いたいのだが、配偶者氏に喘息アレルギーが出るので難しい。
そういうわけで、黒猫グッズでうさ晴らししているというわけ・・・。
今日はこれぐらい。明日は、この中からいくつかピックアップして話は続く・・・。
2006年ごろ(かな?)のEinstürzende Neubauten(アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン)のヴィデオクリップを見つけた。 ”Stella Maris ”
以前ロンドンに在住で、私のジュエリーの「糸通しガールズ」(Francisに一括して加工作業のを発注する以前は、何人かのお嬢さん方に分散して、アルバイトしてもらっていた)のひとりで、今は東京にいる(またロンドンに帰ってくるが・・・)Suzieから誕生日カードが届いた。(Thank you、Suzie!!! )
それは、黒猫マトリューシュカのカード。私のロシア好きと黒猫マニアのツボをスポット・オン!!
そう、私は黒猫グッズ・コレクター。
天邪鬼の私のこととて、あまり「カワイイ」系ではなくて・・・どちらかと言えば、奇妙・不気味系。
なぜ、Good Luckかというと・・・、イギリス19世紀末のヴィクトリア期から第二次世界大戦ごろにかけて、黒猫のイメージが流行した。黒猫=幸運を運ぶという図式。
時代によって場所によって、気味悪がられたり尊重されたりする黒猫。それは人間の都合であって、彼らは知ったことではないが・・・とにかく、そのころイギリスではそういうことだった。情勢不安な中で「Good Luck」を送りあうのが、ささやかな庶民の「祈り」だったのかもしれない。
なので、カードやら陶器の小物やら、いろいろなものに黒猫モチーフが使用された。主に、当時のリゾート地や観光地で土産物として売られていた。ヴィクトリア期のイギリス人たちもまた、温泉町で「友情」とか書かれた置物をお土産に買って帰る、日本の小父さんとなんら変わらない趣味だった・・・ともいえる。
そんなわけで、昨日のミラクル・アクセサリーではないが、量産>価値ナシ。それでも好きなので集めてしまう。
最初にコケオドシ(笑)で、全コレクション。
Flickrに黒猫グッズの写真を載せていたら、中国の雑誌「i-City」から投稿を依頼された。
インタヴュー内容を要約すると・・・なぜ、集め始めたか。
それには、ちょっと長い話がある。
私はイギリスに来る前、NEU(ノイ、ドイツ語でNewの意味。遠い遠い昔聞いていたドイツのバンドEinstürzende Neubautenより)という名の黒雄猫と暮らしていた。野良猫出身の彼はかなりのワルだったが、私とはワル同士(笑)仲良くケンカする関係。私はイギリスに移住することになったのだが、当時まだイギリスに検疫制度があり、ペットの持ち込みに一年間の隔離が課されていた。当時すでに14歳だった彼を連れてくるのは酷な話。幸い可愛がってくれる知人がいたので、彼女に託してイギリスに来た。その後、3年間、ノイ氏は彼女と機嫌よく暮らしていたが、雄猫にありがちな腎臓障害で亡くなった。
こちらでも猫を飼いたいのだが、配偶者氏に喘息アレルギーが出るので難しい。
そういうわけで、黒猫グッズでうさ晴らししているというわけ・・・。
今日はこれぐらい。明日は、この中からいくつかピックアップして話は続く・・・。
2006年ごろ(かな?)のEinstürzende Neubauten(アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン)のヴィデオクリップを見つけた。 ”Stella Maris ”
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Miracle (ミラクル)コレクション
- 2010-08-14 Sat 12:20:25
- 周りの物達
友人のDanaさんから、誕生日プレゼントにMiracle(ミラクル)のブローチをもらった(「ありがとうね!」)。
私がミラクルのジュエリー(アクセサリー)をコレクションしているのを知っていて、Greenwich(グリニッジ)のオークションで入手してきてくれたもの。
ミラクルのアクセサリーは、今でも作られて販売されている。
モチーフは伝統的なスコットランドのジュエリーをアレンジしたもの。ケルトやアングロ・サクソンのジュエリーのデザインにも繋がっている。たとえば、こんな風な・・・。
このような博物館入りしている歴史的ジュエリーとミラクル・アクセサリーの間には、19世紀のアンティーク・ジュエリーが存在する。
これはシルヴァーベースに、天然のスコットランド産のアゲート石をはめ込んだもの。唯一見つけた解りやすい例はこちら。
これらは19世紀に限らず、スコットランドでは、昔から男性諸氏の着るキルトを留めるために使われていた。
19世紀になって、スコットランド贔屓のヴィクトリア女王の時代に、そのデザインがイギリスのご婦人方の間でも流行したため、その頃作られたものがいまでもアンティーク市場で頻繁に流通しているということ。
もちろん、「正統派」アンティークの部類で、それなりに高価なもの。
デザインが好きなのだが、私のようなボヘミアンにとって、「正統派」アンティークは、とてもコレクション対象ではない。
そこで、「ミラクル」ということになった。
今でも、スコットランド、アイルランドはもとより、ロンドンでタータンチェック風の物を売っている土産物屋ででも売っている。スコットランドで作られているかと言えば、そうでもない。イギリスの製造業の中心(だった、と過去形で言ったほうが正確だが・・・)Birmingham(バーミンガム)のメーカーが生産している。
日本の業界では「キャスト」と呼ばれ、イギリスではPewter(ピューター)とかAlloy(アロイ)とよばれる、錫がメインの合金を型流しして製造。ガラスで、カラフルなアゲート風に作られた模造石をはめ込む。最近のデザインにはスワロフスキー石も使われている。そこに、主にアンティークシルヴァーカラーのメッキ。典型的な量産アクセサリーの工程。
まあ、あまり「コレクションしている」などと、大げさに言うほどのものでもない、いくらでもあるもの。
ただ、好きなデザインで、それも80年代頃に作られていて、メッキに若干「古び」がはいってきたものを集めているだけ。ヴィンテージと呼ばれているが・・・値打ちはともかく「好き」が大切な要素。

これは、ペンダント。先日Sunburyのアンティーク・フェアで見つけた。

これは、ミラクルのようだが、刻印は裏に入っていない、ブローチ。
似たようなデザインを作っているメーカーもあったはずで(現在はミラクルだけしか生き残ってない、多分)、
類似品かも。気にしない(笑)。

これも刻印なし。3.5cmと小さくて、チャーミングなブローチ。

またまた刻印なしブローチだが、立体的なのが気に入った。

アゲート風の模造ガラスだが、色味が本当に天然石風でよく出来ている。
こういった風合いのガラス石は、今ではもう材料としてもほとんど見かけることがない。
この石だけでも、ヴィンテージと呼んでいいと、私的に思う。

ブラウン系の色味が、私好み。

正統派アンティークなら、センター石はスコットランド産トパーズを使う。
ここでは、チェコ産のガラス石だと思う。
デザインが好きでE-Bayで買った。パールが一つ取れていたので格安。
適当に手持ちの淡水パールをのり留めしたら・・・ちょっとでっぱってる(笑)。

これが最初に買ったブローチ。
まだ大学生の頃、遊びに来たLondonで、Camden Passage(Angel)のマーケットだったと思う。
1ポンドとかで売られていた。今は・・・5ポンドならお買い得。(カーブーツなどだと1-2ポンドででもあるかもしれない。)
10ポンド弱が普通。好きなデザインなら、15ポンドぐらい出す。そんなような価格帯。
現在生産されて販売されている物は、15-25ポンドの価格帯。

刻印なしブローチ。これもかなり古い・・・。
私が買ってから、すでに25年近くたっている・・・。

これも好きなデザイン。紳士諸君のガーターがモチーフ。

これも好きなデザイン。
比較的最近(5-6年前)まで、生産されていた様な気がする。
デザインが廃盤になるのは「売れない」が理由の場合が多い。
しかし、これのようにいいデザインの場合、この型のガラス石の方が製造中止になったのかもしれない。
材料手配がいつでも、製造メーカーの頭痛の種・・・。

典型的な伝統的キルトピンのデザイン。
本来はこの細いバーになった部分を、ピンとして生地にさして使った。
その名残のデザイン。今は後ろにちゃんとブローチピンがついている。

これも同様のデザイン。刻印なしのブローチ。

刻印なしで、これは・・・・かなり怪しい。多分、類似品。
でも、ランパント(紋章デザインで立ち上がっている形の)のライオンが気に入って入手。

怪しげなデザインが気にいって買って、後で裏の刻印に気がついた。
こんなのも作ってたんだね。
と、まぁ、今のところこれだけ。
ミラクルののデザインは、もともとはメンズ・ジュエリーだったスコティッシュ・ジュエリーの伝統からきているもので、ゆえに「甘さ」がない。無骨でいかつい、シャープな感じ。
総体にイギリスのデザインは、フランスが優しく柔らかいフェミニンなデザインなのに対して、荒削りで重厚で男性的。実は・・・それが、私のイギリス贔屓の所以。「可愛い物好き」のご婦人方には、理解しにくいテイストかもしれないが・・・(笑)。
また少しずつ増えてくるかもしれない。そのときは、また、展覧してみることにする。
私がミラクルのジュエリー(アクセサリー)をコレクションしているのを知っていて、Greenwich(グリニッジ)のオークションで入手してきてくれたもの。
ミラクルのアクセサリーは、今でも作られて販売されている。
モチーフは伝統的なスコットランドのジュエリーをアレンジしたもの。ケルトやアングロ・サクソンのジュエリーのデザインにも繋がっている。たとえば、こんな風な・・・。
このような博物館入りしている歴史的ジュエリーとミラクル・アクセサリーの間には、19世紀のアンティーク・ジュエリーが存在する。
これはシルヴァーベースに、天然のスコットランド産のアゲート石をはめ込んだもの。唯一見つけた解りやすい例はこちら。
これらは19世紀に限らず、スコットランドでは、昔から男性諸氏の着るキルトを留めるために使われていた。
19世紀になって、スコットランド贔屓のヴィクトリア女王の時代に、そのデザインがイギリスのご婦人方の間でも流行したため、その頃作られたものがいまでもアンティーク市場で頻繁に流通しているということ。
もちろん、「正統派」アンティークの部類で、それなりに高価なもの。
デザインが好きなのだが、私のようなボヘミアンにとって、「正統派」アンティークは、とてもコレクション対象ではない。
そこで、「ミラクル」ということになった。
今でも、スコットランド、アイルランドはもとより、ロンドンでタータンチェック風の物を売っている土産物屋ででも売っている。スコットランドで作られているかと言えば、そうでもない。イギリスの製造業の中心(だった、と過去形で言ったほうが正確だが・・・)Birmingham(バーミンガム)のメーカーが生産している。
日本の業界では「キャスト」と呼ばれ、イギリスではPewter(ピューター)とかAlloy(アロイ)とよばれる、錫がメインの合金を型流しして製造。ガラスで、カラフルなアゲート風に作られた模造石をはめ込む。最近のデザインにはスワロフスキー石も使われている。そこに、主にアンティークシルヴァーカラーのメッキ。典型的な量産アクセサリーの工程。
まあ、あまり「コレクションしている」などと、大げさに言うほどのものでもない、いくらでもあるもの。
ただ、好きなデザインで、それも80年代頃に作られていて、メッキに若干「古び」がはいってきたものを集めているだけ。ヴィンテージと呼ばれているが・・・値打ちはともかく「好き」が大切な要素。

これは、ペンダント。先日Sunburyのアンティーク・フェアで見つけた。

これは、ミラクルのようだが、刻印は裏に入っていない、ブローチ。
似たようなデザインを作っているメーカーもあったはずで(現在はミラクルだけしか生き残ってない、多分)、
類似品かも。気にしない(笑)。

これも刻印なし。3.5cmと小さくて、チャーミングなブローチ。

またまた刻印なしブローチだが、立体的なのが気に入った。

アゲート風の模造ガラスだが、色味が本当に天然石風でよく出来ている。
こういった風合いのガラス石は、今ではもう材料としてもほとんど見かけることがない。
この石だけでも、ヴィンテージと呼んでいいと、私的に思う。

ブラウン系の色味が、私好み。

正統派アンティークなら、センター石はスコットランド産トパーズを使う。
ここでは、チェコ産のガラス石だと思う。
デザインが好きでE-Bayで買った。パールが一つ取れていたので格安。
適当に手持ちの淡水パールをのり留めしたら・・・ちょっとでっぱってる(笑)。

これが最初に買ったブローチ。
まだ大学生の頃、遊びに来たLondonで、Camden Passage(Angel)のマーケットだったと思う。
1ポンドとかで売られていた。今は・・・5ポンドならお買い得。(カーブーツなどだと1-2ポンドででもあるかもしれない。)
10ポンド弱が普通。好きなデザインなら、15ポンドぐらい出す。そんなような価格帯。
現在生産されて販売されている物は、15-25ポンドの価格帯。

刻印なしブローチ。これもかなり古い・・・。
私が買ってから、すでに25年近くたっている・・・。

これも好きなデザイン。紳士諸君のガーターがモチーフ。

これも好きなデザイン。
比較的最近(5-6年前)まで、生産されていた様な気がする。
デザインが廃盤になるのは「売れない」が理由の場合が多い。
しかし、これのようにいいデザインの場合、この型のガラス石の方が製造中止になったのかもしれない。
材料手配がいつでも、製造メーカーの頭痛の種・・・。

典型的な伝統的キルトピンのデザイン。
本来はこの細いバーになった部分を、ピンとして生地にさして使った。
その名残のデザイン。今は後ろにちゃんとブローチピンがついている。

これも同様のデザイン。刻印なしのブローチ。

刻印なしで、これは・・・・かなり怪しい。多分、類似品。
でも、ランパント(紋章デザインで立ち上がっている形の)のライオンが気に入って入手。

怪しげなデザインが気にいって買って、後で裏の刻印に気がついた。
こんなのも作ってたんだね。
と、まぁ、今のところこれだけ。
ミラクルののデザインは、もともとはメンズ・ジュエリーだったスコティッシュ・ジュエリーの伝統からきているもので、ゆえに「甘さ」がない。無骨でいかつい、シャープな感じ。
総体にイギリスのデザインは、フランスが優しく柔らかいフェミニンなデザインなのに対して、荒削りで重厚で男性的。実は・・・それが、私のイギリス贔屓の所以。「可愛い物好き」のご婦人方には、理解しにくいテイストかもしれないが・・・(笑)。
また少しずつ増えてくるかもしれない。そのときは、また、展覧してみることにする。
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動物達の写真
- 2010-08-13 Fri 08:00:00
- 写真
ここのところ、カメラの話続きだったので、今日は理屈抜き。動物達。
自分で飼っているわけではないので(私も配偶者氏も猫好きだが、氏に喘息アレルギーが出るため、残念ながら猫なし暮らし)、撮影チャンスが少ない。その上、私は「トロイ」ので、彼らを撮るのはなかなか難しい。
以下は数少ない成功例。

まずはDanaさんちのGentleman、Bubbles氏。
テクスチャーをかけて、ちょっとドリーミィーに加工。

Danaさんのご近所の猫。
本当なら、目にフォーカスが決まって欲しいのだが・・・ちょっと鼻にフォーカスが入ってしまった。
構図が決まっていたので、よしということに。セピア・トーンをかけている。

Parisのマーケットでヴィンテージボタンを扱うEric氏と知り合う。
彼の倉庫(兼・自宅)に仕入れにいった折、Minetさんを撮影。
デリケートなカラーの彼女は、あまり加工せずストレートに。

しばらくの間隣人だったYukiお嬢様が遊びに来た。
血統書付きバーミーズ、このとき3ヶ月。
これは「チビカメ」で撮っているが、日なたで綺麗にフォーカスが入った。
これも構図が気に入っている。

最近向かいに引っ越してきた猫。名前は知らない。
やたらフレンドリーで、首輪のタグに名前ではなく”Don't feed me”「えさを与えないで」と書かれている・・・。
これもあまり加工してないが、コントラストを上げて、シャドーのグリーンを強調。
オレンジ・タビーの彼女とのコントラスト。

お向かいの猫のイメージと、庭のイメージをコラージュ。

猫好きなので、犬はついつい後回し(笑)。ケンプトンのマーケットで。
実は一緒に行った友人のサングラスを、スタンドの小父さんが彼の犬にかけさせた。
犬氏、サングラスを落とさないように、Showmanshipでポーズ。

こちらはParisのマーケットより。
これも周りにかすかな白のぼかしを入れた程度。

ケンプトン・マーケットで見かけたオウム。(剥製ではなく、生きている!!)
少し逆光気味に撮って、ポストプロセスのカーヴで明度を上げると、輝いたように見える。
オウム氏の黄色とのコントラストで、シャドーのブルーを強調した。

テムズ川の白鳥、Kingstonにて。
これも逆光で撮ったイメージをカーヴでコントラストを上げている。
時々このヴィ二ィエティング(日本語ではなんというのか?イメージの周辺を暗く、ボケた感じにする、
小さな穴から覗いた感じ)にはまって、こればっかり使うときがある。そんな時の一枚。

動物ネタでは一番のヒット。ハンプトンコートパレスのガチョウの子。
30枚以上撮って、唯一ともいえる成功・・・動物写真は成功率が低い・・・。
私はやっぱり、動かないモノを撮る方が得意だな、結論(笑)。
自分で飼っているわけではないので(私も配偶者氏も猫好きだが、氏に喘息アレルギーが出るため、残念ながら猫なし暮らし)、撮影チャンスが少ない。その上、私は「トロイ」ので、彼らを撮るのはなかなか難しい。
以下は数少ない成功例。

まずはDanaさんちのGentleman、Bubbles氏。
テクスチャーをかけて、ちょっとドリーミィーに加工。

Danaさんのご近所の猫。
本当なら、目にフォーカスが決まって欲しいのだが・・・ちょっと鼻にフォーカスが入ってしまった。
構図が決まっていたので、よしということに。セピア・トーンをかけている。

Parisのマーケットでヴィンテージボタンを扱うEric氏と知り合う。
彼の倉庫(兼・自宅)に仕入れにいった折、Minetさんを撮影。
デリケートなカラーの彼女は、あまり加工せずストレートに。

しばらくの間隣人だったYukiお嬢様が遊びに来た。
血統書付きバーミーズ、このとき3ヶ月。
これは「チビカメ」で撮っているが、日なたで綺麗にフォーカスが入った。
これも構図が気に入っている。

最近向かいに引っ越してきた猫。名前は知らない。
やたらフレンドリーで、首輪のタグに名前ではなく”Don't feed me”「えさを与えないで」と書かれている・・・。
これもあまり加工してないが、コントラストを上げて、シャドーのグリーンを強調。
オレンジ・タビーの彼女とのコントラスト。

お向かいの猫のイメージと、庭のイメージをコラージュ。

猫好きなので、犬はついつい後回し(笑)。ケンプトンのマーケットで。
実は一緒に行った友人のサングラスを、スタンドの小父さんが彼の犬にかけさせた。
犬氏、サングラスを落とさないように、Showmanshipでポーズ。

こちらはParisのマーケットより。
これも周りにかすかな白のぼかしを入れた程度。

ケンプトン・マーケットで見かけたオウム。(剥製ではなく、生きている!!)
少し逆光気味に撮って、ポストプロセスのカーヴで明度を上げると、輝いたように見える。
オウム氏の黄色とのコントラストで、シャドーのブルーを強調した。

テムズ川の白鳥、Kingstonにて。
これも逆光で撮ったイメージをカーヴでコントラストを上げている。
時々このヴィ二ィエティング(日本語ではなんというのか?イメージの周辺を暗く、ボケた感じにする、
小さな穴から覗いた感じ)にはまって、こればっかり使うときがある。そんな時の一枚。

動物ネタでは一番のヒット。ハンプトンコートパレスのガチョウの子。
30枚以上撮って、唯一ともいえる成功・・・動物写真は成功率が低い・・・。
私はやっぱり、動かないモノを撮る方が得意だな、結論(笑)。
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使っているカメラ
- 2010-08-12 Thu 18:39:40
- 写真
昨日に引き続き「カメラ親父」。
さかのぼって、私のデジタル写真文明開化と、カメラ本体の話。
下のFujiのチビカメラが、私のデジタルカメラ第一号で、2005年ぐらいに買ったと思う。
最初はスナップが主で、ジュエリーも記録として撮れればよし、の状態。そもそも、PCを使い始めたのが、ほんの4-5年ぐらい前、同じく2004-5年の話なので、うちのデジタル化はとても遅い。
ちょうどその少し前頃から、ソーシャルネット・サイトやらフォトシェア・サイトが続々と出来始め、一方デジタルカメラも急速に進化していた頃。このチビ・カメで写真を撮っては、Picasaで加工し、Flickrにアップロードし始めた。
そのFlickrが、すべての始まり。なにしろ、世界中から写真が投稿されているので、裾野も広いが頂点も高い。いくらでも「お見事」な写真を目にすることが出来る。自分の「好き」を見つけるのが本職なので、すぐに「こんな風な写真が撮りたい」という方向性は確立。資料としてのミュージアム撮影、ジュエリーを撮るためにクローズアップとボケ、そしてレイヤー加工などのポストプロセス、以上3テーマ。方向性が決まったら、すぐにチビカメでは物足りなくなる。
カメラ以外にも、Picasaでプロセスしたか、Photoshopでプロセスしたかの差もあれば、使っていたPCのスクリーンの問題もあり一概には比較できないが、大体どれぐらいの差かというのは出ている。一眼レフ画像のスムースなこと・・・。人の写真を見れば見るほど、こういった写真の画像の違いが解ってきて、一眼レフへの発展途上は時間の問題。
しかし、むかしアナログの頃は、細かく気を配ることが多すぎて、一眼レフカメラには全然なじめなかった経験がある。そこで、試しにE-bayでまず、安くでデジタル一眼レフを落としてみることにした。
機種は、仲のいいFlickr友達、オーストラリア女性写真家のannems1さんが、当時使っていたCanon 350Dをそのまま真似た。それが、Finepixの上のイメージ。
その当時は、Nikon-男性・プロにシェア高、Canon-女性・アマチュアにシェア高、などという図式は見えていない。知っていたら、Nikonから入ったかもしれない。まぁ、イメージだけであまり大差ない話。
このキットで落としたEF 18-55mmレンズではズームが利かないので、EF 28-105mmのレンズも中古で入手。これが2009年3月頃で、併せて£300程度だったと思う。まずまずの買い物。
それからは、もう手当たり次第なんでも撮っていた。半年で一万枚以上撮って、だいたいのコツは飲み込めて、デジタル写真はアナログほど、細心の注意を払わなくても撮れるということも解る。「後でPC上で何とかする」のも慣れてきた。細かいことが苦手な私は、細かいことに気をつけなくてよければ、よいほど、クリエィティヴになれる。結果、一眼レフが親友となる。
ところが、10月末からイギリスは冬時間に入って、夏時間の頃より極端に暗くなる。これは写真撮影に大きなインパクト。夏時間の3月から一眼レフを使い始めたものとしては、イギリスの冬はかなりやっかい。
そこでまた物欲が出て、高ISO設定のできるカメラが欲しくなる。このCanon 350D のISO 1600相当では全然物足りない。
(ISOというのはフィルムの時代のフィルムの感度、つまりどれだけの量の光に感応するかの度合いをさしているが、デジタルでもISO xxxx相当と言う表現で使われている。数値が高いほど暗いところ、少ない光でも手振れしないで撮影可能)
その上、レンズはどちらもEFでちゃんとしたフルフレーム用ながら、IS(イメージ・スタビライザー)が入っていない。今時の、チビカメにはたいていブラー・プロテクション(手振れ防止)機能というものが入っている。Fuji FinePix F10でもこの機能がつきはじめたころのもの。ところが、一眼レフにはそれは着いてはいない。一眼レフの場合、レンズにそれに相当するイメージ・スタビライザーという機能がつく。メーカーによって名称は違うが、Canonの場合IS(イメージ・スタビライザー)と呼ばれている。これが開発されたのが1995年で、一般普及モデルに出回ってきたのは、やはりここ5-6年ではないかと思う。
このISもまた、暗い環境で3脚を使わず手振れしないためには、重要なポイント。ISなしレンズ搭載一眼レフより、手振れ防止機能の入ったチビカメの方が、撮影成功率が高いと言うことも、悲しいかな、ありえる・・・(私の場合)。
そこでまず、カメラ本体だが、もちろん理想はフルフレーム。昨日軽く、フルフレームはプロ用でクロップドは愛好家用と書いたが、それは何か?
デジタル一眼レフにはセンサーという、光を受け止めて画像を認識するパーツがある。アナログの場合、これがフィルムだった。フィルムは35mmなのでフル・フレームはそれと同サイズに作られているが、コスト・パフォーマンスのために(多分)、一般向け機種はたいてい25-40%小さいセンサーを使っている。こんなような比率。
それ以外にも、いろいろセンサーのタイプによって取り入れる画像情報の量が変わってくるようだが、そこまでは詳しく知らない。(そして、クロップド云々は英語直訳で、日本でどう呼ばれているのか知らない。)
そして、このようなフル・フレームのプロ対応の機種にこそ、私の欲しい ISO 12600、6400、3200相当の機能がついている・・・。
つまり、結論から言うと、フルフレームセンサーのNikon D700やCanon 5D MarkIIに憧れていたが、どちらもボディのみで£2000越しの機種、私内損益分岐点を完全に割っている・・・。こうなると、きっぱり諦めがついていた、はず。
そこに、2009年3月発売開始の、Canon 500Dの情報がじわじわ入ってきた。
36%落ちのクロップド・センサーだが、ISOに関しては、3200,6400,12800に対応できる。昨日書いたEF-Sながら18-200mmISレンズとのキットで新品£860。これでは、私内損益分岐点を越してしまう・・・。そこに、カメラが壊れた友人から、二重中古の350Dセットを安くで買い取りたいとのオファー。
これは、買いかえるしかない、の結論に達したのが2009年11月。昨日も載せたが、これ。
ポストプロセスのときに色味を合わせそこなったのだが・・・シャープさを見て欲しい。
下の500Dは、簡単に手振れなしで撮れることがわかった。
使ってみて今で8ヶ月だが、不満はない、後悔もない。よほどプロとしての仕事が回ってくるような羽目にでもならない限り、多分このままフルフレームへのグレードアップはない、と思うぐらい満足。
実際のところISO 3200は確かに、ミュージアムや室内撮りではとても役に立つ。
ISO 6400, 12800は、画像の荒れの方が気になりだすので、よほどのことがないと使わない。しかし「よほどのこと」は時たま起こり、その時には「ISO 12800様」のありがたみがよく解る。
右下の写真でもわかるが、光に弱いタペストリーの展示室はおおむね真っ暗。それも、旅先のこと、失敗したからまた来週撮りに来る、はきかない。三脚使用も不可。このときだけは、付いててよかったISO 12800。
アナログを含めて、歴代3台のカメラでこのタペストリー室に挑戦しているが、初めてまずまず見られる写真を撮ることができた。
かくして・・・カメラとのHappy daysはまだまだ続く・・・のだが、カメラの話はこれで終了。
ご安心ください(笑)。
さかのぼって、私のデジタル写真文明開化と、カメラ本体の話。
下のFujiのチビカメラが、私のデジタルカメラ第一号で、2005年ぐらいに買ったと思う。
最初はスナップが主で、ジュエリーも記録として撮れればよし、の状態。そもそも、PCを使い始めたのが、ほんの4-5年ぐらい前、同じく2004-5年の話なので、うちのデジタル化はとても遅い。
ちょうどその少し前頃から、ソーシャルネット・サイトやらフォトシェア・サイトが続々と出来始め、一方デジタルカメラも急速に進化していた頃。このチビ・カメで写真を撮っては、Picasaで加工し、Flickrにアップロードし始めた。
そのFlickrが、すべての始まり。なにしろ、世界中から写真が投稿されているので、裾野も広いが頂点も高い。いくらでも「お見事」な写真を目にすることが出来る。自分の「好き」を見つけるのが本職なので、すぐに「こんな風な写真が撮りたい」という方向性は確立。資料としてのミュージアム撮影、ジュエリーを撮るためにクローズアップとボケ、そしてレイヤー加工などのポストプロセス、以上3テーマ。方向性が決まったら、すぐにチビカメでは物足りなくなる。
カメラ以外にも、Picasaでプロセスしたか、Photoshopでプロセスしたかの差もあれば、使っていたPCのスクリーンの問題もあり一概には比較できないが、大体どれぐらいの差かというのは出ている。一眼レフ画像のスムースなこと・・・。人の写真を見れば見るほど、こういった写真の画像の違いが解ってきて、一眼レフへの発展途上は時間の問題。
しかし、むかしアナログの頃は、細かく気を配ることが多すぎて、一眼レフカメラには全然なじめなかった経験がある。そこで、試しにE-bayでまず、安くでデジタル一眼レフを落としてみることにした。
機種は、仲のいいFlickr友達、オーストラリア女性写真家のannems1さんが、当時使っていたCanon 350Dをそのまま真似た。それが、Finepixの上のイメージ。
その当時は、Nikon-男性・プロにシェア高、Canon-女性・アマチュアにシェア高、などという図式は見えていない。知っていたら、Nikonから入ったかもしれない。まぁ、イメージだけであまり大差ない話。
このキットで落としたEF 18-55mmレンズではズームが利かないので、EF 28-105mmのレンズも中古で入手。これが2009年3月頃で、併せて£300程度だったと思う。まずまずの買い物。
それからは、もう手当たり次第なんでも撮っていた。半年で一万枚以上撮って、だいたいのコツは飲み込めて、デジタル写真はアナログほど、細心の注意を払わなくても撮れるということも解る。「後でPC上で何とかする」のも慣れてきた。細かいことが苦手な私は、細かいことに気をつけなくてよければ、よいほど、クリエィティヴになれる。結果、一眼レフが親友となる。
ところが、10月末からイギリスは冬時間に入って、夏時間の頃より極端に暗くなる。これは写真撮影に大きなインパクト。夏時間の3月から一眼レフを使い始めたものとしては、イギリスの冬はかなりやっかい。
そこでまた物欲が出て、高ISO設定のできるカメラが欲しくなる。このCanon 350D のISO 1600相当では全然物足りない。
(ISOというのはフィルムの時代のフィルムの感度、つまりどれだけの量の光に感応するかの度合いをさしているが、デジタルでもISO xxxx相当と言う表現で使われている。数値が高いほど暗いところ、少ない光でも手振れしないで撮影可能)
その上、レンズはどちらもEFでちゃんとしたフルフレーム用ながら、IS(イメージ・スタビライザー)が入っていない。今時の、チビカメにはたいていブラー・プロテクション(手振れ防止)機能というものが入っている。Fuji FinePix F10でもこの機能がつきはじめたころのもの。ところが、一眼レフにはそれは着いてはいない。一眼レフの場合、レンズにそれに相当するイメージ・スタビライザーという機能がつく。メーカーによって名称は違うが、Canonの場合IS(イメージ・スタビライザー)と呼ばれている。これが開発されたのが1995年で、一般普及モデルに出回ってきたのは、やはりここ5-6年ではないかと思う。
このISもまた、暗い環境で3脚を使わず手振れしないためには、重要なポイント。ISなしレンズ搭載一眼レフより、手振れ防止機能の入ったチビカメの方が、撮影成功率が高いと言うことも、悲しいかな、ありえる・・・(私の場合)。
そこでまず、カメラ本体だが、もちろん理想はフルフレーム。昨日軽く、フルフレームはプロ用でクロップドは愛好家用と書いたが、それは何か?
デジタル一眼レフにはセンサーという、光を受け止めて画像を認識するパーツがある。アナログの場合、これがフィルムだった。フィルムは35mmなのでフル・フレームはそれと同サイズに作られているが、コスト・パフォーマンスのために(多分)、一般向け機種はたいてい25-40%小さいセンサーを使っている。こんなような比率。
それ以外にも、いろいろセンサーのタイプによって取り入れる画像情報の量が変わってくるようだが、そこまでは詳しく知らない。(そして、クロップド云々は英語直訳で、日本でどう呼ばれているのか知らない。)
そして、このようなフル・フレームのプロ対応の機種にこそ、私の欲しい ISO 12600、6400、3200相当の機能がついている・・・。
つまり、結論から言うと、フルフレームセンサーのNikon D700やCanon 5D MarkIIに憧れていたが、どちらもボディのみで£2000越しの機種、私内損益分岐点を完全に割っている・・・。こうなると、きっぱり諦めがついていた、はず。
そこに、2009年3月発売開始の、Canon 500Dの情報がじわじわ入ってきた。
36%落ちのクロップド・センサーだが、ISOに関しては、3200,6400,12800に対応できる。昨日書いたEF-Sながら18-200mmISレンズとのキットで新品£860。これでは、私内損益分岐点を越してしまう・・・。そこに、カメラが壊れた友人から、二重中古の350Dセットを安くで買い取りたいとのオファー。
これは、買いかえるしかない、の結論に達したのが2009年11月。昨日も載せたが、これ。
ポストプロセスのときに色味を合わせそこなったのだが・・・シャープさを見て欲しい。
下の500Dは、簡単に手振れなしで撮れることがわかった。
使ってみて今で8ヶ月だが、不満はない、後悔もない。よほどプロとしての仕事が回ってくるような羽目にでもならない限り、多分このままフルフレームへのグレードアップはない、と思うぐらい満足。
実際のところISO 3200は確かに、ミュージアムや室内撮りではとても役に立つ。
ISO 6400, 12800は、画像の荒れの方が気になりだすので、よほどのことがないと使わない。しかし「よほどのこと」は時たま起こり、その時には「ISO 12800様」のありがたみがよく解る。
右下の写真でもわかるが、光に弱いタペストリーの展示室はおおむね真っ暗。それも、旅先のこと、失敗したからまた来週撮りに来る、はきかない。三脚使用も不可。このときだけは、付いててよかったISO 12800。
アナログを含めて、歴代3台のカメラでこのタペストリー室に挑戦しているが、初めてまずまず見られる写真を撮ることができた。
かくして・・・カメラとのHappy daysはまだまだ続く・・・のだが、カメラの話はこれで終了。
ご安心ください(笑)。
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使っているレンズ
- 2010-08-11 Wed 14:13:03
- 写真
昨日、エクステンション・チューブを使った、マクロ写真の話が出たついでに、私の使っているカメラとレンズの話。
基本的に私は「人に教えてもらい下手」。ジュエリーにしてもなんにしても、たいてい独学というか、勝手に見よう見まねでマスターする。自分のテイストや、作り出したい効果(結果)の幅が狭い上に、せっかちな大阪人(!?)なので、一般論基礎編から順に教えられても、なかなか興味が持続しない。それよりは自分で解らないなりに、好きなようにやってみて、詰まったら「そこ」の解決法を、調査するか詳しい人に聞く。そんなやり方の繰り返し。
カメラもポストプロセスのPhotoshopも、そんなやりかたで来ている。どちらも参考書2冊づつ横においておいて、いき詰ったら調べる。ゆえに、誰でも知っているような基礎知識でも、自分の興味の範疇にないことは、全然知らなかったりするのが、ご愛嬌・・・。
なにが言いたいかというと・・・、だからあまり他の人の参考にはならない、多分、と、言いたいだけ(笑)。
それでも、ときどき(主にカメラ親父さんたちに)尋ねられることもあるので、一標本箱それに当てる事にした。
これが基本。キットで2009年11月に買った。本体選びのいきさつは後述するとして、レンズはこれで80-90%撮っている。デカイ・重い・暗いが難だが、とにかくマルチ・プレィヤーのレンズ。満足度80点のシャープさで、フォーカス速度も私的には満足。スナップ・ショット風にバシバシ撮る私には向いていた。最短焦点距離が45cmというのも、物撮りの多い私にはメリット。本体とのキットでギリギリ手の届く値段(£860)。
もうひとつの欠点はEF-Sだということ。明日カメラの話で書くが、一眼デジタルカメラには、フルフレームとクロップド・フレームがあって、「フル」はいわばプロ用、「クロップド」は愛好家用。「フル」に使うEFレンズは「クロップド」のカメラにも装着可能だが、逆は不可。つまり、EF-Sレンズは「クロップド」のカメラ本体にしか装着できない。私のCanon 500Dは「クロップド」なのでこれでいいいのだが、もし「フル」のカメラに将来グレード・アップした場合、このレンズは使えない。だから、同じ仕様なら、EFのレンズを買っておく方が得ということになる。
しかし、もしEFでこのレンズと同じ仕様なら(あるのだろうか?)きっと、もっと高い・・・はず。
これは購入後すぐ後に、大英博物館に試し撮りに行ったときの一枚。
かなり暗い展示ケースのガラスから、40-50センチ離れてディスプレイされているブローチ。ISO3200相当で撮っているので荒れてはいるが、この程度の出来を簡単にサクサク撮れれば私は満足とする・・・。
もう一本のレンズはこれ。
うーん、撮る前に埃取ればよかった・・・だが、中古でE-bayで買ったので、もともと若干「古び」は着いていた。
これは50mmのプライムレンズで、絞りが1.4まで開く!明るい!!軽い!!
「絞り」って何?といわれたら、適切に説明できないが・・・、簡単に言うと、絞りのFの数値が少ないほど、焦点の合う距離幅が狭い。つまり、後ろや手前がボケた(Bokehといって、英語にもなっている)写真を撮るために、このF/1.4などを使うのだ。
こんな風に、後ろがボケる。
こういったF/1.4 - 1.8のレンズは、人物や動物のポートレートにもよく使われる。後ろの余計なものをぼかして、対象が浮き上がって見えるので、誰でも美形。(あ、下のDanaさんをレンズ「が」、美しくしている・・・という意味ではない・・・念のため)
綺麗にソフトにぼける。
このレンズだけで、かなり「プロっぽい」仕上がりに近づく。
昨今はF/1.3や1.2まで出てきたようだが、ここまで行くとレンズだけで£500以上する。私のF/1.4 50mm は通常£300程度、中古でマニュアルフォーカス時に「完璧には」スムースでない、という状態のものを、£120ポンドで落とした。オートフォーカス時には全く支障ないので、私向き。
損益分岐点からいくと、F/1.8(新品が£70-80でいくらでもある)で、充分だったかなとも思う。実際に使ってみた場合、ポートレートでF/1.8-2.2、物撮りでF/2.5- 3.5のあたりを頻繁に使う。F/1.4を使うのは、上のロべリアの様に、かなり現実離れしてシュールなテイストを出したいときのみに限られる。撮っている対象が、もはや何だか解らなくなってしまう傾向あり。それを生かしたアート系写真を撮るのでない限り、あまり使わないのでは?と思う。
このレンズは50mmのプライムレンズ(ズームのないレンズ)なので、使えるシーンが限られる。(この方が構図が取りやすい、という人もマニアには多いが・・・。)レンズのクォリティはEFということもあって、いいのだろう、フォーカスが決まったときは、とても綺麗。
そんなわけで、当たればすごいが、はずれもよく出す、ムラのあるレンズ。最初はフォーカスを合わせるだけに、四苦八苦した。ずいぶん慣れてきたので、今は家での物撮りはたいていこれ。これに昨日のエクステンション・チューブを着けてが主流になるだろう。
出先やイベントで撮りなおしがきかないときは、安全策でEFS 18-200 ISレンズ(成功率80%以上)に頼っている。
カメラ本体の話と、写真に嵌ったいきさつはまた明日。
基本的に私は「人に教えてもらい下手」。ジュエリーにしてもなんにしても、たいてい独学というか、勝手に見よう見まねでマスターする。自分のテイストや、作り出したい効果(結果)の幅が狭い上に、せっかちな大阪人(!?)なので、一般論基礎編から順に教えられても、なかなか興味が持続しない。それよりは自分で解らないなりに、好きなようにやってみて、詰まったら「そこ」の解決法を、調査するか詳しい人に聞く。そんなやり方の繰り返し。
カメラもポストプロセスのPhotoshopも、そんなやりかたで来ている。どちらも参考書2冊づつ横においておいて、いき詰ったら調べる。ゆえに、誰でも知っているような基礎知識でも、自分の興味の範疇にないことは、全然知らなかったりするのが、ご愛嬌・・・。
なにが言いたいかというと・・・、だからあまり他の人の参考にはならない、多分、と、言いたいだけ(笑)。
それでも、ときどき(主にカメラ親父さんたちに)尋ねられることもあるので、一標本箱それに当てる事にした。
これが基本。キットで2009年11月に買った。本体選びのいきさつは後述するとして、レンズはこれで80-90%撮っている。デカイ・重い・暗いが難だが、とにかくマルチ・プレィヤーのレンズ。満足度80点のシャープさで、フォーカス速度も私的には満足。スナップ・ショット風にバシバシ撮る私には向いていた。最短焦点距離が45cmというのも、物撮りの多い私にはメリット。本体とのキットでギリギリ手の届く値段(£860)。
もうひとつの欠点はEF-Sだということ。明日カメラの話で書くが、一眼デジタルカメラには、フルフレームとクロップド・フレームがあって、「フル」はいわばプロ用、「クロップド」は愛好家用。「フル」に使うEFレンズは「クロップド」のカメラにも装着可能だが、逆は不可。つまり、EF-Sレンズは「クロップド」のカメラ本体にしか装着できない。私のCanon 500Dは「クロップド」なのでこれでいいいのだが、もし「フル」のカメラに将来グレード・アップした場合、このレンズは使えない。だから、同じ仕様なら、EFのレンズを買っておく方が得ということになる。
しかし、もしEFでこのレンズと同じ仕様なら(あるのだろうか?)きっと、もっと高い・・・はず。
これは購入後すぐ後に、大英博物館に試し撮りに行ったときの一枚。
かなり暗い展示ケースのガラスから、40-50センチ離れてディスプレイされているブローチ。ISO3200相当で撮っているので荒れてはいるが、この程度の出来を簡単にサクサク撮れれば私は満足とする・・・。
もう一本のレンズはこれ。
うーん、撮る前に埃取ればよかった・・・だが、中古でE-bayで買ったので、もともと若干「古び」は着いていた。
これは50mmのプライムレンズで、絞りが1.4まで開く!明るい!!軽い!!
「絞り」って何?といわれたら、適切に説明できないが・・・、簡単に言うと、絞りのFの数値が少ないほど、焦点の合う距離幅が狭い。つまり、後ろや手前がボケた(Bokehといって、英語にもなっている)写真を撮るために、このF/1.4などを使うのだ。
こんな風に、後ろがボケる。
こういったF/1.4 - 1.8のレンズは、人物や動物のポートレートにもよく使われる。後ろの余計なものをぼかして、対象が浮き上がって見えるので、誰でも美形。(あ、下のDanaさんをレンズ「が」、美しくしている・・・という意味ではない・・・念のため)
綺麗にソフトにぼける。
このレンズだけで、かなり「プロっぽい」仕上がりに近づく。
昨今はF/1.3や1.2まで出てきたようだが、ここまで行くとレンズだけで£500以上する。私のF/1.4 50mm は通常£300程度、中古でマニュアルフォーカス時に「完璧には」スムースでない、という状態のものを、£120ポンドで落とした。オートフォーカス時には全く支障ないので、私向き。
損益分岐点からいくと、F/1.8(新品が£70-80でいくらでもある)で、充分だったかなとも思う。実際に使ってみた場合、ポートレートでF/1.8-2.2、物撮りでF/2.5- 3.5のあたりを頻繁に使う。F/1.4を使うのは、上のロべリアの様に、かなり現実離れしてシュールなテイストを出したいときのみに限られる。撮っている対象が、もはや何だか解らなくなってしまう傾向あり。それを生かしたアート系写真を撮るのでない限り、あまり使わないのでは?と思う。
このレンズは50mmのプライムレンズ(ズームのないレンズ)なので、使えるシーンが限られる。(この方が構図が取りやすい、という人もマニアには多いが・・・。)レンズのクォリティはEFということもあって、いいのだろう、フォーカスが決まったときは、とても綺麗。
そんなわけで、当たればすごいが、はずれもよく出す、ムラのあるレンズ。最初はフォーカスを合わせるだけに、四苦八苦した。ずいぶん慣れてきたので、今は家での物撮りはたいていこれ。これに昨日のエクステンション・チューブを着けてが主流になるだろう。
出先やイベントで撮りなおしがきかないときは、安全策でEFS 18-200 ISレンズ(成功率80%以上)に頼っている。
カメラ本体の話と、写真に嵌ったいきさつはまた明日。
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誕生日プレゼントとエクステンション・チューブ
- 2010-08-10 Tue 12:32:31
- 写真
実は先日誕生日だった。Half Century(意味は想像してください・・・笑)祝いで、配偶者氏が(彼にしては)張り込んで、オートフォーカス用のエクステンション・チューブをプレゼントしてくれた。
カメラに興味のない方はすでに「?」だと思うが、このエクステンション・チューブとは、花や小物や、もちろんジュエリーや石や・・・を接写するためのもの。
一緒にコラージュしてあるイメージはこれを使った試し撮り。接写には専用の「マクロ・レンズ」というものがあるが、これはめっぽう高い。ここ1-2年で急速にカメラ関連機材をそろえてきた私としては、はるかに予算オーヴァー。そこで、妥協案がこのエクステンション・チューブ。
今まではもっと安上がりな妥協案、Top-upレンズ(上乗せレンズ?正式名称は知らない)を使用。
別にこれでもかまわないわけだが・・・こういった安物レンズは当然光学的な質が落ちる。それをレンズの前につけて撮るので、シャープさや彩度が少し落ちる。そう、「少し」。これを「少し」というか、「!!!」と思うかは本人次第。プロならたいてい絶句する。まあ、私内損益分岐点で、最初はこれでよし。ポストプロセスしまくる私には「質」は最重要ではなかった・・・とも言える。
それでも、欲(というか向上心というか・・・)は出てくるもので・・・次のステップが、エクステンション・チューブ。
これは、基本的にはただの筒。レンズとカメラ本体の間に組み込んで使用する。虫眼鏡を離して見た方が、物が大きく見える、その原理をカメラ上に持ち込んだだけ。レンズが入っていないので、シャープさや彩度に影響することはない。
これは、オートフォーカス接続がついている。オートフォーカスしないでマニュアルのみでフォーカスするなら、接続機能のない、それこそ本当にプラスチックの筒なものが激安で売られている。効果は同じ(多分)。
私の場合、目があまりよくないので、カメラ自体で寄ったり引いたししてフォーカスする必要のある、クローズアップ写真といえども、最終はオートフォーカスに頼る。ゆえに、必要。
それと、激安チューブのプラスチックのジョイント部が、カメラ本体のジョイント部に引っかかって取れなくなった・・・などというホラー話を読んだことがある。最低ジョイントだけは、やはり・・・スティールであっていただきたい。そんなわけで、中間妥協案のこのセットを自ら「プレゼント発注」。(メカに弱い配偶者氏には、このようなシンプルないきさつとて解ろうはずもない・・・出資担当。)
「カメラ親父」話になってしまった・・・。親父話ついでに、明日もまたカメラやレンズの話は続く・・・。
カメラに興味のない方はすでに「?」だと思うが、このエクステンション・チューブとは、花や小物や、もちろんジュエリーや石や・・・を接写するためのもの。
一緒にコラージュしてあるイメージはこれを使った試し撮り。接写には専用の「マクロ・レンズ」というものがあるが、これはめっぽう高い。ここ1-2年で急速にカメラ関連機材をそろえてきた私としては、はるかに予算オーヴァー。そこで、妥協案がこのエクステンション・チューブ。
今まではもっと安上がりな妥協案、Top-upレンズ(上乗せレンズ?正式名称は知らない)を使用。
別にこれでもかまわないわけだが・・・こういった安物レンズは当然光学的な質が落ちる。それをレンズの前につけて撮るので、シャープさや彩度が少し落ちる。そう、「少し」。これを「少し」というか、「!!!」と思うかは本人次第。プロならたいてい絶句する。まあ、私内損益分岐点で、最初はこれでよし。ポストプロセスしまくる私には「質」は最重要ではなかった・・・とも言える。
それでも、欲(というか向上心というか・・・)は出てくるもので・・・次のステップが、エクステンション・チューブ。
これは、基本的にはただの筒。レンズとカメラ本体の間に組み込んで使用する。虫眼鏡を離して見た方が、物が大きく見える、その原理をカメラ上に持ち込んだだけ。レンズが入っていないので、シャープさや彩度に影響することはない。
これは、オートフォーカス接続がついている。オートフォーカスしないでマニュアルのみでフォーカスするなら、接続機能のない、それこそ本当にプラスチックの筒なものが激安で売られている。効果は同じ(多分)。
私の場合、目があまりよくないので、カメラ自体で寄ったり引いたししてフォーカスする必要のある、クローズアップ写真といえども、最終はオートフォーカスに頼る。ゆえに、必要。
それと、激安チューブのプラスチックのジョイント部が、カメラ本体のジョイント部に引っかかって取れなくなった・・・などというホラー話を読んだことがある。最低ジョイントだけは、やはり・・・スティールであっていただきたい。そんなわけで、中間妥協案のこのセットを自ら「プレゼント発注」。(メカに弱い配偶者氏には、このようなシンプルないきさつとて解ろうはずもない・・・出資担当。)
「カメラ親父」話になってしまった・・・。親父話ついでに、明日もまたカメラやレンズの話は続く・・・。
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定番ピアス・イヤリング
- 2010-08-09 Mon 11:54:58
- Kotomiジュエリー
秋物が仕上がったと思ったら、趣味の写真で遊んでばかり。
日本の販売業界では「ニッパチ」という言葉があって、2月と8月はいずこも売り上げがたたない・・・「商売成り立ちまへんわー」というのが、この時期の関西のお店の常套句。
イギリスはどうかというと、2月は問題ない。天下のヴァレンタイン・デー。世界一ご婦人方が横柄な国(と、私は個人的に思う・・・笑)イギリスのヴァレンタインデーは、当然、男性諸氏が女王様たちに、貢物を再度課せられる日。クリスマスから2ヶ月しかたっていないのに、気の毒なこと・・・。
雑貨ショップやジュエリーショップは、お陰で「かきいれどき」No2。 クリスマスほど値の張るものは動かないが、暗いイギリスの冬、こんなことでもしてもらわないと、全国民鬱で消費が喚起されないので困る。
何の話だか・・・そう、2月はまだモノが売れるが、8月はイギリスとてどうしようもない、と、言いたかったのだ。
8月はホリデーシーズン真っ只中。観光地の土産物屋系のショップは「かきいれどき」。しかし、私の取引先は、小洒落た住宅地の雑貨ショップ・タイプ。上得意様はことごとく、スペインやら、トルコやら・・・地中海あたりの別荘やらリゾート地に行ってしまって、イギリスにはいない、そんな状況・・・。9月は9月で皆さんホリデーから、スカンピンになってお戻りの上に、新学期で多額の教育費を振り込む月。あまりモノは動かない。
やっと10月頃から調子が出始めて、11月でガッチリ売り上げを立てて、12月は追い込みで売りまくる・・・毎年そんな感じ。
だから・・・8月は秋物の準備をしているか、今年のように早く仕上げた年は・・・遊ぶ!!
長々と書いては・・・自分に言い訳をしているのだろうか、多分。
とはいうものの、ちょっと溜まっていた仕事があった。定番のピアスイアリングの創りこみ。
私はイヤリングはあまり得意ではないのだが、セットで買いたい人、プレゼントしたい人のために、少しは創っている。たいていは、ネックレスに使った天然石ビーズを、一部イヤリングにも回して、クラスター(房)状にジャラジャラぶら下げたもの。
それ以外には「定番」を創っている。チェコPreciosa製のクリスタル・ストーンとガラス・ビーズを組み合わせたもの。
ここで使っているクリスタルは、ネックレスのペンダントヘッドに使っているものと同色。秋物はネックレスにグレイ(ブラック・ダイヤモンドと呼ばれる色―色番01)やダーク・ブルー(モンタナ・ブルーと呼ばれる色―色番08)の色のものを使うので、イヤリングも合わせて同色で。 クリアー(色番02)は季節を問わず需要があるため、いつでも在庫があるようにしている。なので、この三色。

E-03-02, E-03-01, E-03-08
後ろ医療用ステンレス・スティール・ピアス・ポスト。スタッズ型イヤリング。

E-05P-01, E-05P-08, E-05P-02
後ろ医療用ステンレス・スティール・ピアス・ポスト。
スタッズ型イヤリングにパールドロップ。

E-05-08, E-05-02, E-05-01
後ろ医療用ステンレス・スティール・ピアス・ポスト。
スタッズ型イヤリングにガラス・ドロップ。

E-06-08, E-06-02, E-06-01
医療用ステンレス・スティール・フック・ワイヤー。

E-06P-01, E-06P-08, E-06P-02
医療用ステンレス・スティール・フック・ワイヤー。

E-07-02, E-07-01, E-07-08
医療用ステンレス・スティール・フック・ワイヤー。
私の好きなブルガリアン・ヴォイスで、ちょっと「色味」の合うものを貼っておこう・・・。
The mystery of bulgarian voices - Duda e bolna legnala
日本の販売業界では「ニッパチ」という言葉があって、2月と8月はいずこも売り上げがたたない・・・「商売成り立ちまへんわー」というのが、この時期の関西のお店の常套句。
イギリスはどうかというと、2月は問題ない。天下のヴァレンタイン・デー。世界一ご婦人方が横柄な国(と、私は個人的に思う・・・笑)イギリスのヴァレンタインデーは、当然、男性諸氏が女王様たちに、貢物を再度課せられる日。クリスマスから2ヶ月しかたっていないのに、気の毒なこと・・・。
雑貨ショップやジュエリーショップは、お陰で「かきいれどき」No2。 クリスマスほど値の張るものは動かないが、暗いイギリスの冬、こんなことでもしてもらわないと、全国民鬱で消費が喚起されないので困る。
何の話だか・・・そう、2月はまだモノが売れるが、8月はイギリスとてどうしようもない、と、言いたかったのだ。
8月はホリデーシーズン真っ只中。観光地の土産物屋系のショップは「かきいれどき」。しかし、私の取引先は、小洒落た住宅地の雑貨ショップ・タイプ。上得意様はことごとく、スペインやら、トルコやら・・・地中海あたりの別荘やらリゾート地に行ってしまって、イギリスにはいない、そんな状況・・・。9月は9月で皆さんホリデーから、スカンピンになってお戻りの上に、新学期で多額の教育費を振り込む月。あまりモノは動かない。
やっと10月頃から調子が出始めて、11月でガッチリ売り上げを立てて、12月は追い込みで売りまくる・・・毎年そんな感じ。
だから・・・8月は秋物の準備をしているか、今年のように早く仕上げた年は・・・遊ぶ!!
長々と書いては・・・自分に言い訳をしているのだろうか、多分。
とはいうものの、ちょっと溜まっていた仕事があった。定番のピアスイアリングの創りこみ。
私はイヤリングはあまり得意ではないのだが、セットで買いたい人、プレゼントしたい人のために、少しは創っている。たいていは、ネックレスに使った天然石ビーズを、一部イヤリングにも回して、クラスター(房)状にジャラジャラぶら下げたもの。
それ以外には「定番」を創っている。チェコPreciosa製のクリスタル・ストーンとガラス・ビーズを組み合わせたもの。
ここで使っているクリスタルは、ネックレスのペンダントヘッドに使っているものと同色。秋物はネックレスにグレイ(ブラック・ダイヤモンドと呼ばれる色―色番01)やダーク・ブルー(モンタナ・ブルーと呼ばれる色―色番08)の色のものを使うので、イヤリングも合わせて同色で。 クリアー(色番02)は季節を問わず需要があるため、いつでも在庫があるようにしている。なので、この三色。

E-03-02, E-03-01, E-03-08
後ろ医療用ステンレス・スティール・ピアス・ポスト。スタッズ型イヤリング。

E-05P-01, E-05P-08, E-05P-02
後ろ医療用ステンレス・スティール・ピアス・ポスト。
スタッズ型イヤリングにパールドロップ。

E-05-08, E-05-02, E-05-01
後ろ医療用ステンレス・スティール・ピアス・ポスト。
スタッズ型イヤリングにガラス・ドロップ。

E-06-08, E-06-02, E-06-01
医療用ステンレス・スティール・フック・ワイヤー。

E-06P-01, E-06P-08, E-06P-02
医療用ステンレス・スティール・フック・ワイヤー。

E-07-02, E-07-01, E-07-08
医療用ステンレス・スティール・フック・ワイヤー。
私の好きなブルガリアン・ヴォイスで、ちょっと「色味」の合うものを貼っておこう・・・。
The mystery of bulgarian voices - Duda e bolna legnala
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The Vyne (ザ・ヴァイン)の庭園 ナショナル・トラスト
- 2010-08-08 Sun 11:35:33
- 場所
まだしつこくThe Vyneの写真。
今日は庭をさらっと行く予定。

エントランスから屋敷に至る途中の池。
鬱蒼感を強調して、左右に柳のイメージをレイヤーしてみた。
あまり効果ないか・・・。

レイヤーに使った柳のイメージ。
カーヴをいじって、輝きを出してみた。

Summerhouse Garden(サマーハウスの庭)のボーダーの花達のコラージュ。
それぞれ違う色味にカラーライズしたものを、
コラージュに組み合わせるとそれぞれがくっきり引き立つ。

同じく「サマーハウスの庭」内の温室の中で、オステオスペルマムの花。
カーヴで明度をかなり上げて、ブルーを強調してクロスプロセスっぽく仕上げる。

サマーハウスの庭のトリプティック(三連コラージュ)。
全体にセピアトーンをかけて、中心のポイントになる色味を引き立たせる。

屋敷の前の池。ずーっと長い池沿いに小道が続いている。そこをこの後散歩する。
これは池の水面にフォーカスした写真と、手前の花にフォーカスした写真の2枚をレイヤーしたもの。

池から小道に続くイメージのコラージュ。
近景のクローズアップと遠景のものとを組み合わせると、コラージュの収まりがいい。

これはかなり逆光で、通常なら「ボツ」イメージ。
それでもカーヴをいじってみると、意外と面白く仕上がることがある。

水面に映る木の影。
あまりいじってはいないが、水に射す光を強調。

真ん中の水門のハンドルの質感が、ちょうどいいアクセントになる。

小道をたどっていくと、Wetland(沼地)の自然地区に出る。
こんな風な風景写真はとても・・・得意でない。
どうしてもメリハリが付けられなくて、ぼーーーーっとした写真になってしまう。
三脚小父さんたちのように、F/20ぐらいいかないときれいにとれないものかなぁ・・・とまだ暗中模索。
ポストプロセスでのエンハンスの仕方もまだ試行錯誤中。
ともあれ、実際の風景はすばらしかった・・・・。
ながながと、The Vyneお付き合いありがとう。
今日は庭をさらっと行く予定。

エントランスから屋敷に至る途中の池。
鬱蒼感を強調して、左右に柳のイメージをレイヤーしてみた。
あまり効果ないか・・・。

レイヤーに使った柳のイメージ。
カーヴをいじって、輝きを出してみた。

Summerhouse Garden(サマーハウスの庭)のボーダーの花達のコラージュ。
それぞれ違う色味にカラーライズしたものを、
コラージュに組み合わせるとそれぞれがくっきり引き立つ。

同じく「サマーハウスの庭」内の温室の中で、オステオスペルマムの花。
カーヴで明度をかなり上げて、ブルーを強調してクロスプロセスっぽく仕上げる。

サマーハウスの庭のトリプティック(三連コラージュ)。
全体にセピアトーンをかけて、中心のポイントになる色味を引き立たせる。

屋敷の前の池。ずーっと長い池沿いに小道が続いている。そこをこの後散歩する。
これは池の水面にフォーカスした写真と、手前の花にフォーカスした写真の2枚をレイヤーしたもの。

池から小道に続くイメージのコラージュ。
近景のクローズアップと遠景のものとを組み合わせると、コラージュの収まりがいい。

これはかなり逆光で、通常なら「ボツ」イメージ。
それでもカーヴをいじってみると、意外と面白く仕上がることがある。

水面に映る木の影。
あまりいじってはいないが、水に射す光を強調。

真ん中の水門のハンドルの質感が、ちょうどいいアクセントになる。

小道をたどっていくと、Wetland(沼地)の自然地区に出る。
こんな風な風景写真はとても・・・得意でない。
どうしてもメリハリが付けられなくて、ぼーーーーっとした写真になってしまう。
三脚小父さんたちのように、F/20ぐらいいかないときれいにとれないものかなぁ・・・とまだ暗中模索。
ポストプロセスでのエンハンスの仕方もまだ試行錯誤中。
ともあれ、実際の風景はすばらしかった・・・・。
ながながと、The Vyneお付き合いありがとう。
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The Vyne (ザ・ヴァイン) ナショナル・トラスト
- 2010-08-07 Sat 11:05:56
- 場所
この前はThe VyneでのMark Brazier-Jones家具展のイメージを紹介したので、今回はお屋敷自体のイメージ。
The Vyneはもともとはハンプトンコート・パレスと同様のチューダー期、16世紀初頭に建造された屋敷。実際ヘンリー8世も少なくとも3度は滞在したという記録がある。
その後350年以上にわたって、Chute(シュート)家の所有となり、何世代にわたってもの改装の結果、さまざまなイギリスのインテリア様式のまさしく「標本箱」と化している。

これが本来の「正面入り口」。
レンガ造りの壁と、煙突にチューダーの名残が見える。
窓はすべてサッシュ・ウインドウなので、17世紀末か18世紀初頭に導入されたもの。

入り口によって・・・よって・・・Mark Brazier-Jonesのシャンデリアをドアのガラス越しに写す。
この段階では、綺麗なシャンデリアとは思ったが、彼の作品だと気づいてなかった・・・。

これが裏の庭園に面したウィング。
この写真は屋敷の前にある池の反対側から撮っている。
Marsh Hen(かな?)のヒナ達はランチで忙しい。
ギリシャ・ローマ神殿のような、入り口のポーチ部が典型的なネオ・クラシカル様式。
18世紀頃に、相続したお屋敷が、古いチューダーやジャコビアン期のもので「いけてない」。そこで、こういうポーチを貼り付けて「ナイス」とした、当時のトレンディーおボンボン達もさぞかしたくさんいたことだろう。
ハンプトンコート・パレスほど壮大・極端な例は少ないにしても、「ポーチ貼り付け簡易ネオクラ化」はありがちな例。
こういう場合、本来裏であった庭園側が、新しい正面玄関となる。そこへ、屋敷への入り口の門から、木立や池やFolly(フォリー、庭園の装飾としての、神殿や塔等の作り物)で自然風景を模して作られたLandscape garden(ランドスケープ・ガーデン)を横目に見せびらかされながら、訪問客の馬車が着くように、幅広く馬車道を整備する。なにごとも第一印象で「ほほーぅ・・・」といわせた者勝ち、的な発想。
古い大屋敷にはたいてい「ギャラリー」と呼ばれる部屋がある。
主に先祖の肖像画などを飾っておく。17世紀後半から18世紀にGrand tour(グランド・ツアー)と呼ばれる、ヨーロッパ大陸(主にイタリア)への、カルチャー旅行がおボンボン達の間で流行するが、その折に買ってきたイタリア製のキャビネットやら、彫刻なども飾られるのはたいていここ。

このパネルはJacobean(ジャコビアン期、17世紀初頭)?尋ねてはいないが・・・。

イタリア土産のアポロ。

この部屋にも彫像はたくさん展示。
ボイラーから給湯暖房して、ちょうど温室のように使われている。
こんな様なことが出来るようになったのは19世紀。
展示のイラストによると、20世紀初頭には、子供達の遊び部屋として使われていた様。

窓からの日差しがさんさんと注ぐ。一番居心地のいい部屋。

同じ「サンルーム」の壁にチューダー期のラウンドル(円形装飾レリーフ)。
羊頭をしょっているので、黄金羊毛を求めたIason(イアソン)かな?
見た瞬間・・・どこかでみたような・・・。それもそのはず、ほんの数日前のチューダー・コスチューム・イベントで訪れたハンプトン・コート・パレスで撮ったハドリアヌス帝のラウンドルにそっくり。
尋ねてみたら、もともとは、まさしくハンプトンコート・パレスにあったものを、パレス改造の折に貰い受けたもの、と、思われていたらしい。近年になってから、テラコッタ表面の化学組成を検査した結果、ここのラウンドルは風雨にさらされたものではないことが判明。ハンプトンコート・パレスのものはすべて外壁に取り付けられている、あるいは、取り付けられていたはず。ゆえに・・・これはパレスのものと同一の彫刻家(Giovanni da Majano,ジョヴァンニ・ダ・マジャーノ)か、その工房で製作されたものだが、直接パレスから貰い受けたものではない、という結論に達したそうな・・・。
ところで、この彫刻家はイタリア人。当時のイタリア・ルネッサンスの彫刻家の表現力と、イギリスの彫刻を比べると・・・ちょっと気の毒になるぐらいの技術の差・・・。
家具職人の技術と、イタリア・ルネッサンスのマスターの作を比較しては、気の毒の上塗りだが・・・多かれ少なかれこんな感じ。素朴で可愛い・・・ともいえる。
私は彫刻というより、なぜかレリーフ好き。ついつい撮ってしまう。

ダイニングルームのアポロのミラー。
あまりにもクールなネオ・クラぶりに、これもMark Brazier-Jonesの作品かと思ったら18世紀のものだった。

これはレリーフではなくて彫刻だが・・・チャペル内ののエフィジー(墓碑)
Chaloner Chute(チャロナー・シュート)。
17世紀半ばに彼がこの屋敷を購入して以来、ここは350年近くシュート家の屋敷となる。
ちょうど、きれいに自然光が窓から入ってきた。アラバスター石が輝く・・・。

最後にチャペル内の床に使われているタイルのコラージュ。
これは16世紀初頭のもの。この頃のタイルが現存している珍しい例。
本来は壁に使われていたらしいが、チャペルを改装したときに床材として使用されたとか。
チューダー・ローズも描かれている。
明日は庭園の紹介なので・・・余談は減らして、イメージでサクサクいきます。(と、自分にい聞かせているのやら?)
The Vyneはもともとはハンプトンコート・パレスと同様のチューダー期、16世紀初頭に建造された屋敷。実際ヘンリー8世も少なくとも3度は滞在したという記録がある。
その後350年以上にわたって、Chute(シュート)家の所有となり、何世代にわたってもの改装の結果、さまざまなイギリスのインテリア様式のまさしく「標本箱」と化している。

これが本来の「正面入り口」。
レンガ造りの壁と、煙突にチューダーの名残が見える。
窓はすべてサッシュ・ウインドウなので、17世紀末か18世紀初頭に導入されたもの。

入り口によって・・・よって・・・Mark Brazier-Jonesのシャンデリアをドアのガラス越しに写す。
この段階では、綺麗なシャンデリアとは思ったが、彼の作品だと気づいてなかった・・・。

これが裏の庭園に面したウィング。
この写真は屋敷の前にある池の反対側から撮っている。
Marsh Hen(かな?)のヒナ達はランチで忙しい。
ギリシャ・ローマ神殿のような、入り口のポーチ部が典型的なネオ・クラシカル様式。
18世紀頃に、相続したお屋敷が、古いチューダーやジャコビアン期のもので「いけてない」。そこで、こういうポーチを貼り付けて「ナイス」とした、当時のトレンディーおボンボン達もさぞかしたくさんいたことだろう。
ハンプトンコート・パレスほど壮大・極端な例は少ないにしても、「ポーチ貼り付け簡易ネオクラ化」はありがちな例。
こういう場合、本来裏であった庭園側が、新しい正面玄関となる。そこへ、屋敷への入り口の門から、木立や池やFolly(フォリー、庭園の装飾としての、神殿や塔等の作り物)で自然風景を模して作られたLandscape garden(ランドスケープ・ガーデン)を横目に見せびらかされながら、訪問客の馬車が着くように、幅広く馬車道を整備する。なにごとも第一印象で「ほほーぅ・・・」といわせた者勝ち、的な発想。
古い大屋敷にはたいてい「ギャラリー」と呼ばれる部屋がある。
主に先祖の肖像画などを飾っておく。17世紀後半から18世紀にGrand tour(グランド・ツアー)と呼ばれる、ヨーロッパ大陸(主にイタリア)への、カルチャー旅行がおボンボン達の間で流行するが、その折に買ってきたイタリア製のキャビネットやら、彫刻なども飾られるのはたいていここ。

このパネルはJacobean(ジャコビアン期、17世紀初頭)?尋ねてはいないが・・・。

イタリア土産のアポロ。

この部屋にも彫像はたくさん展示。
ボイラーから給湯暖房して、ちょうど温室のように使われている。
こんな様なことが出来るようになったのは19世紀。
展示のイラストによると、20世紀初頭には、子供達の遊び部屋として使われていた様。

窓からの日差しがさんさんと注ぐ。一番居心地のいい部屋。

同じ「サンルーム」の壁にチューダー期のラウンドル(円形装飾レリーフ)。
羊頭をしょっているので、黄金羊毛を求めたIason(イアソン)かな?
見た瞬間・・・どこかでみたような・・・。それもそのはず、ほんの数日前のチューダー・コスチューム・イベントで訪れたハンプトン・コート・パレスで撮ったハドリアヌス帝のラウンドルにそっくり。
尋ねてみたら、もともとは、まさしくハンプトンコート・パレスにあったものを、パレス改造の折に貰い受けたもの、と、思われていたらしい。近年になってから、テラコッタ表面の化学組成を検査した結果、ここのラウンドルは風雨にさらされたものではないことが判明。ハンプトンコート・パレスのものはすべて外壁に取り付けられている、あるいは、取り付けられていたはず。ゆえに・・・これはパレスのものと同一の彫刻家(Giovanni da Majano,ジョヴァンニ・ダ・マジャーノ)か、その工房で製作されたものだが、直接パレスから貰い受けたものではない、という結論に達したそうな・・・。
ところで、この彫刻家はイタリア人。当時のイタリア・ルネッサンスの彫刻家の表現力と、イギリスの彫刻を比べると・・・ちょっと気の毒になるぐらいの技術の差・・・。
家具職人の技術と、イタリア・ルネッサンスのマスターの作を比較しては、気の毒の上塗りだが・・・多かれ少なかれこんな感じ。素朴で可愛い・・・ともいえる。
私は彫刻というより、なぜかレリーフ好き。ついつい撮ってしまう。

ダイニングルームのアポロのミラー。
あまりにもクールなネオ・クラぶりに、これもMark Brazier-Jonesの作品かと思ったら18世紀のものだった。

これはレリーフではなくて彫刻だが・・・チャペル内ののエフィジー(墓碑)
Chaloner Chute(チャロナー・シュート)。
17世紀半ばに彼がこの屋敷を購入して以来、ここは350年近くシュート家の屋敷となる。
ちょうど、きれいに自然光が窓から入ってきた。アラバスター石が輝く・・・。

最後にチャペル内の床に使われているタイルのコラージュ。
これは16世紀初頭のもの。この頃のタイルが現存している珍しい例。
本来は壁に使われていたらしいが、チャペルを改装したときに床材として使用されたとか。
チューダー・ローズも描かれている。
明日は庭園の紹介なので・・・余談は減らして、イメージでサクサクいきます。(と、自分にい聞かせているのやら?)
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2010秋冬物新作内見会のお知らせ
- 2010-08-06 Fri 15:43:49
- Kotomiジュエリー
「休み」といっておきながら・・・、ちょっとお知らせ。
以前からDanaさん始め、ホメオパス学校の皆さんからご要望の出ていた、新作内見会の案内を作っていたところ。やっと完成・・・。
これは住所等詳細の出ていないWebヴァージョン。詳細入りのe-チラシはDanaさん関連の皆さんには、彼女経由で回ってくる段取。しかし、ホメオパス学校の皆さんも、そうでない方々も、もちろんお問い合わせ大歓迎。
うちの小さい部屋に、果たして何人入るか、またもやギネスに挑戦状態になることと・・・。でも、懲りずに来てください(笑)。
アトリエ(兼・自宅)はSurbiton駅から徒歩7分。Surbiton駅(Zone 6)はWaterloo駅よりSouth West Trainsで15-20分。一時間に10本程度の便あり。西ロンドンからは地下鉄District Line、WimbledonでSouth West Trainsに乗り換えが便利。
詳しい番地等は、メールで問い合わせてください。
明日はまた、The Vyneいきます。Have a nice weekend!!
追記:OMG!!! August!!! Augstではない・・・。誤字・当て字・ミススペルは英語・日本語関係なく日常茶飯事。類推と憶測を持っておつきあいのほど・・・(汗)。
以前からDanaさん始め、ホメオパス学校の皆さんからご要望の出ていた、新作内見会の案内を作っていたところ。やっと完成・・・。
これは住所等詳細の出ていないWebヴァージョン。詳細入りのe-チラシはDanaさん関連の皆さんには、彼女経由で回ってくる段取。しかし、ホメオパス学校の皆さんも、そうでない方々も、もちろんお問い合わせ大歓迎。
うちの小さい部屋に、果たして何人入るか、またもやギネスに挑戦状態になることと・・・。でも、懲りずに来てください(笑)。
アトリエ(兼・自宅)はSurbiton駅から徒歩7分。Surbiton駅(Zone 6)はWaterloo駅よりSouth West Trainsで15-20分。一時間に10本程度の便あり。西ロンドンからは地下鉄District Line、WimbledonでSouth West Trainsに乗り換えが便利。
詳しい番地等は、メールで問い合わせてください。
明日はまた、The Vyneいきます。Have a nice weekend!!
追記:OMG!!! August!!! Augstではない・・・。誤字・当て字・ミススペルは英語・日本語関係なく日常茶飯事。類推と憶測を持っておつきあいのほど・・・(汗)。
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ポストモダンとMark Brazier-Jones (マーク・ブレイジァ・ジョーンズ)家具展-2-
- 2010-08-05 Thu 11:07:13
- イベント
引き続き、ナショナル・トラスト、ザ・ヴァインよりマーク・ブレイジァ・ジョーンズの家具展。
昨日一言、ポストモダンと書いたが、これに関連して80年代後半のデザインの背景を始めに要約してみたい。
(あー、デザイン専門系話なので・・・興味ない方はスルーして、即ヴィジュアルに行ってください・・・笑)。
ポストモダン(モダンの後、モダンの次に来るもの、という語感)という言葉には、文学・哲学・思想のムーヴメントも含まれているが、私は専門外。デザインと建築・インテリアに関してのみ・・・。
WiKiで参照したかったのだが・・・あまり詳しくは書かれていないので。
簡単に言えば、1920年代にさかのぼるモダニズムのご本尊バウハウス以降、機能性のみで構築されるようになったデザインへの反動として、80年代中心に起きた、「不必要な遊び」や「装飾性」や「有機的曲線」を取り込んだデザインのムーヴメント。
ポストモダンの言葉で、まず代表されるのは、イタリアのインダストリアル・デザイナー、Ettore Sottsass (エットーレ・ソットサス)が、80年代に起こしたMemphis(メンフィス)グループで、ポップでキッチュな「遊び」をデザインに持ち込んだもの。
そしてAlessiのデザイナーで知られる、フランスのPhilippe Starck (フィリップ・スタルク)も同系列。
彼らの陽気で無邪気な「遊び」のデザインは、80年代バブル期の日本でも大歓迎された。
彼らイタリア系ポストモダンが「陽」だとしたら、当時現在以上に深刻な不況・失業・産業構造崩壊を抱えていたイギリスでのムーヴメントは、もっと暗い「陰」の遊びの要素。現実の「モダニズム社会」の行き詰まりを、古典主義的装飾、バロック的装飾、ゴシック的装飾の幻想を持ち込むことによって、忘れ去ろうとしていたかのように見える。
(* ここで言うイギリスでのムーヴメントは、80年代日本では「ネオ・クラシック」略して「ネオ・クラ」と表現され直接「ポストモダン」と括られることはなかった。しかし、英語での「Neo-Classic」は、18世紀のギリシャ・ローマスタイル・リヴァイヴァルをさしていて、20世紀末のムーヴメントに関して使用する記述はまだ現れていない。本質的に「ポストモダン」の概念と同一のムーヴメントと、私は捉えているので、「ポストモダン」の用語で括ることにする。)
インテリアデザイナー・Nigel Coates (ナイジェル・コーツ)、ファニチャーデザイナー・Tom Dixon (トム・ディクソン)、ファニチャー・デザイナー・André Dubreuil(アンドレ・デュブルエリ)、インテリア・テキスタイルデザイナー・Sue Timney(スー・ティムニー 当時はティムニー&ファウラーとして活動)、アーティスト・Andrew Logan(アンドリュー・ローガン)、そして、Mark Brazier-Jones (マーク・ブレイジァ・ジョーンズ)がこのイギリス・ムーヴメント代表。
(ナイジェル・コーツとトム・ディクソンは、90年代末以降ももポスト・ポスト・モダンであるミニマルなスタイルにも進展して行ったため、Googleイメージに現れる画像は彼らの80年代の作風をほとんど反映してはいない・・・。)
彼らに特徴的なのは、サルヴェージ・デザイン。つまり「廃品」からデコラティヴなデザインを作り上げる、という傾向。(なんだかRevampはその末裔なのだか・・・?)そして、舞台装置のような歴史的様式あるいは、近未来的様式を、日常空間に持ち込むシュールレアリスティクな手法。
古着や中古ステージ衣装を継ぎはぎして、装ったニューロマンティックスや(オリジナル)ゴスの音楽ムーヴメント、パンク以降のファッションと音楽の両帝国に君臨したDame Vivienne Westwood (デーム・ヴィヴィアン・ウェストウッド)の存在とともに、音楽とデザインとファッションが三位一体と化したかのような、うたかたの時代・・・。
フランスでは、ファニチャー・デザイナーズ・デュオ Garouste Bonetti(ガルースト・ボネッティ)が、不幸にして2009年消滅する伝説のクチュリエ、クリスチャン・ラクロワとのコラボレーションで活躍。
また、50年代から活動するイタリアのファニチャー・インダストリアル・デザイナー Piero Fornasetti (ピエロ・フォルナセティ)の、80年代以降の世界的再評価もこのポストモダンのムーヴメントに組み込めるだろう。
しかし、所詮ムーヴメントは、振り子のように行きつ戻りつするもの。90年代後半からポストモダンの過剰な「遊び」や「装飾」は食傷されはじめ、メレニアム(2000年)新世紀のミニマリズム(最小主義)へ、つまりポスト・ポスト・モダン(モダンの次の、また次)へとトレンドは移行していく。
それとて・・・昨日も書いたように、また再・再度「装飾主義」へとゆり戻しつつある、今年2010年・・・。
以上。少しは日本語文章能力が回復しただろうか・・・だめ(笑)?

SERA TABLE LANTERN(セラ・テーブル・ランタン)
このスタンドライトはアール・ヌーヴォーといってもいいぐらい。

SERA TABLE LANTERN(セラ・テーブル・ランタン)デティール
DRAGON TABLE (ドラゴン・テーブル)
MIRRORBALL CHANDELIER TALL VERSION(ミラーボール・シャンデリアー・トール・ヴァージョン)デティール

このようにディスプレイされているが・・・
最初DRAGON TABLEを18世紀シノワズリーのスタンドだと見間違えた・・・。

FISH CABINETとテーブル。左右に並ぶのは18世紀の「Cabinet of Curiosity」

LIBERTINE TABLE LIGHT(リヴァーティン・テーブルライト)とTIME PIECE

TIME PIECE (時計)

TING LANTERNS(ティン・ランタン)

TING LANTERNS(ティン・ランタン)デティール

デスク。牛腹子毛皮張りデスクトップと、スワロフスキーラインストーン張りの脚。

OLYMPIA (オリンピア)聖母子画にならんで・・・。

スタンド・ランタン。チャペルへの入り口。

燭台とBOWDEN CONSOLE(ボドウィン・コンソール)
これもチャペルの入り口の部屋。とてもゴシック。

クローズアップ・・・嗚呼、ゴシック。
また今日も時間かけすぎてしまったので・・・明日はブログの休日。仕事、仕事(笑)。
あさっては、The Vine・お屋敷の方のイメージをいろいろ予定中。
昨日一言、ポストモダンと書いたが、これに関連して80年代後半のデザインの背景を始めに要約してみたい。
(あー、デザイン専門系話なので・・・興味ない方はスルーして、即ヴィジュアルに行ってください・・・笑)。
ポストモダン(モダンの後、モダンの次に来るもの、という語感)という言葉には、文学・哲学・思想のムーヴメントも含まれているが、私は専門外。デザインと建築・インテリアに関してのみ・・・。
WiKiで参照したかったのだが・・・あまり詳しくは書かれていないので。
簡単に言えば、1920年代にさかのぼるモダニズムのご本尊バウハウス以降、機能性のみで構築されるようになったデザインへの反動として、80年代中心に起きた、「不必要な遊び」や「装飾性」や「有機的曲線」を取り込んだデザインのムーヴメント。
ポストモダンの言葉で、まず代表されるのは、イタリアのインダストリアル・デザイナー、Ettore Sottsass (エットーレ・ソットサス)が、80年代に起こしたMemphis(メンフィス)グループで、ポップでキッチュな「遊び」をデザインに持ち込んだもの。
そしてAlessiのデザイナーで知られる、フランスのPhilippe Starck (フィリップ・スタルク)も同系列。
彼らの陽気で無邪気な「遊び」のデザインは、80年代バブル期の日本でも大歓迎された。
彼らイタリア系ポストモダンが「陽」だとしたら、当時現在以上に深刻な不況・失業・産業構造崩壊を抱えていたイギリスでのムーヴメントは、もっと暗い「陰」の遊びの要素。現実の「モダニズム社会」の行き詰まりを、古典主義的装飾、バロック的装飾、ゴシック的装飾の幻想を持ち込むことによって、忘れ去ろうとしていたかのように見える。
(* ここで言うイギリスでのムーヴメントは、80年代日本では「ネオ・クラシック」略して「ネオ・クラ」と表現され直接「ポストモダン」と括られることはなかった。しかし、英語での「Neo-Classic」は、18世紀のギリシャ・ローマスタイル・リヴァイヴァルをさしていて、20世紀末のムーヴメントに関して使用する記述はまだ現れていない。本質的に「ポストモダン」の概念と同一のムーヴメントと、私は捉えているので、「ポストモダン」の用語で括ることにする。)
インテリアデザイナー・Nigel Coates (ナイジェル・コーツ)、ファニチャーデザイナー・Tom Dixon (トム・ディクソン)、ファニチャー・デザイナー・André Dubreuil(アンドレ・デュブルエリ)、インテリア・テキスタイルデザイナー・Sue Timney(スー・ティムニー 当時はティムニー&ファウラーとして活動)、アーティスト・Andrew Logan(アンドリュー・ローガン)、そして、Mark Brazier-Jones (マーク・ブレイジァ・ジョーンズ)がこのイギリス・ムーヴメント代表。
(ナイジェル・コーツとトム・ディクソンは、90年代末以降ももポスト・ポスト・モダンであるミニマルなスタイルにも進展して行ったため、Googleイメージに現れる画像は彼らの80年代の作風をほとんど反映してはいない・・・。)
彼らに特徴的なのは、サルヴェージ・デザイン。つまり「廃品」からデコラティヴなデザインを作り上げる、という傾向。(なんだかRevampはその末裔なのだか・・・?)そして、舞台装置のような歴史的様式あるいは、近未来的様式を、日常空間に持ち込むシュールレアリスティクな手法。
古着や中古ステージ衣装を継ぎはぎして、装ったニューロマンティックスや(オリジナル)ゴスの音楽ムーヴメント、パンク以降のファッションと音楽の両帝国に君臨したDame Vivienne Westwood (デーム・ヴィヴィアン・ウェストウッド)の存在とともに、音楽とデザインとファッションが三位一体と化したかのような、うたかたの時代・・・。
フランスでは、ファニチャー・デザイナーズ・デュオ Garouste Bonetti(ガルースト・ボネッティ)が、不幸にして2009年消滅する伝説のクチュリエ、クリスチャン・ラクロワとのコラボレーションで活躍。
また、50年代から活動するイタリアのファニチャー・インダストリアル・デザイナー Piero Fornasetti (ピエロ・フォルナセティ)の、80年代以降の世界的再評価もこのポストモダンのムーヴメントに組み込めるだろう。
しかし、所詮ムーヴメントは、振り子のように行きつ戻りつするもの。90年代後半からポストモダンの過剰な「遊び」や「装飾」は食傷されはじめ、メレニアム(2000年)新世紀のミニマリズム(最小主義)へ、つまりポスト・ポスト・モダン(モダンの次の、また次)へとトレンドは移行していく。
それとて・・・昨日も書いたように、また再・再度「装飾主義」へとゆり戻しつつある、今年2010年・・・。
以上。少しは日本語文章能力が回復しただろうか・・・だめ(笑)?

SERA TABLE LANTERN(セラ・テーブル・ランタン)
このスタンドライトはアール・ヌーヴォーといってもいいぐらい。

SERA TABLE LANTERN(セラ・テーブル・ランタン)デティール
DRAGON TABLE (ドラゴン・テーブル)
MIRRORBALL CHANDELIER TALL VERSION(ミラーボール・シャンデリアー・トール・ヴァージョン)デティール

このようにディスプレイされているが・・・
最初DRAGON TABLEを18世紀シノワズリーのスタンドだと見間違えた・・・。

FISH CABINETとテーブル。左右に並ぶのは18世紀の「Cabinet of Curiosity」

LIBERTINE TABLE LIGHT(リヴァーティン・テーブルライト)とTIME PIECE

TIME PIECE (時計)

TING LANTERNS(ティン・ランタン)

TING LANTERNS(ティン・ランタン)デティール

デスク。牛腹子毛皮張りデスクトップと、スワロフスキーラインストーン張りの脚。

OLYMPIA (オリンピア)聖母子画にならんで・・・。

スタンド・ランタン。チャペルへの入り口。

燭台とBOWDEN CONSOLE(ボドウィン・コンソール)
これもチャペルの入り口の部屋。とてもゴシック。

クローズアップ・・・嗚呼、ゴシック。
また今日も時間かけすぎてしまったので・・・明日はブログの休日。仕事、仕事(笑)。
あさっては、The Vine・お屋敷の方のイメージをいろいろ予定中。
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Mark Brazier-Jones (マーク・ブレイジァ・ジョーンズ)家具展-1-
- 2010-08-04 Wed 11:17:54
- イベント
このブログをご覧の方は、薄々お察しかと思うが・・・私は「古物好き」。モダン、コンテンポラリーには興味が向かない。それは歳のせいなのか、トレンドのせいなのか?
私とて、80年代にはその当時のコンテンポラリー(同時代もの)に熱中していた・・・ニューウェーヴだの、Gothだの、ポストモダンだの、ネオ・クラシックだの・・・(あ、音楽とデザインを混ぜ込んで話しているな・・・)。しかし、時代とともにトレンドは移行して、90年代後半からは「ミニマリズム(最小限主義)」のシンプルでクリアーなデザインの時代。これが、私には全く受け入れられないものの一つ。
悔し紛れに「マキシマリズム(最大限主義)」と勝手に称して、時代とは別の次元で、装飾的なデザインを趣味的に作っていた。
ふふふ・・・それがしかし、時代はまたまた巡ってきて、装飾主義復権の予感の今日この頃。
そんな昨今のトレンドを反映してか、イギリスの伝統をホルマリン漬けにしたようなNational Trust(ナショナル・トラスト)のステート・ハウス(大屋敷)The Vyneで、80年代から活躍しているポスト・モダンの家具デザイナー、Mark Brazier-Jones (マーク・ブレイジァ・ジョーンズ)のエキジビションが開催された。
先日展覧したハンプトンコート・パレスと同時代のチューダー時代に建造のこの屋敷は、パレス同様後年の改造を何度も経た、デコラティヴな内装。そこに、「超デコラティヴ」とも「ネオ・バロック」ともいえる彼の家具が納まると・・・不思議なほど「はまる」。
企画のコンセプトは・・・、18世紀中頃この屋敷を相続したダンディ、John Chute(ジョン・シュート)が、この屋敷に、当時飛び切りトレンディなバロック家具や絵画をコレクションしたのだが、彼が現代に生きていたなら、必ずやブレイジァ・ジョーンズの家具をコレクションに加えたであろう・・・というもの。ナショナル・トラストもなかなか粋なことをやる。
さらに、現場で知って驚いたのは、通常建物の中では撮影禁止のポリシーで来ていたナショナル・トラストが、今年初めて実験的に、フラッシュなし撮影の許可を始めたこと。まったくもって、粋なはからい。
さっそく、ヴィジュアルを展覧してみよう。


このシャンデリアはお見事。美しく嵌っていて、最初気づかなかった・・・。

これは、80年代末か90年代初頭、
大阪のギャラリーで入手したブレイジァ・ジョーンズの小さなブロシュアーをスキャンしたもの。
彼のデザインは、ポストモダンであり、バロックであり、ネオ・クラシックであり、ゴスであり・・・、
そしてなにより、Rockしていた。

これが、会場のThe Vyne(ヴァイン)の庭園に面した裏面。
ハンプトンコート・パレス同様、18世紀のネオ・クラシカル様式に改装されている。

MOUNT CABINET(マウント・キャビネット)
へヴィメタ系キャヴィネットだが、スタッズ風のメタルオーナメントのディティールが効果的・・・。


JABA COUCH(ジャバ・カウチ)
Love or Hate・・・(大好きか大嫌いか)実際にはもっと目に痛いショッキング・ピンク。
座ってもかまわないのだが、「淡い色の服には、色が染まる恐れがあります」の注意書き。
牛腹子毛皮張りなので、染まるというより、抜けた毛が着くのだろう。

SON OF ATLANTIS(サン・オブ・アトランティス)
造型はアルミ鋳型で作られている。彼のクラッシック・デザインの一つ。

BUCKLAND FLYER (バックランド・フライヤー)
重厚なまわりの装飾に負けてはいない存在感。

ARROWBACK CHAIR(アローバック・チェア)
これも彼の80年代ブローシュアーにも現れる、クラシック。
モチーフは、雷神ゼウスか?フリー・メイソンか?

まるで彼のアトリエででもあるかのようなディスプレイ。

SUTRA THRONES (スートラ・ソーンズ)とCHI TABLE (チ・テーブル)

上左・下右:DOLPHINTAIL CHAIR (ドルフィン・テール・チェア)
上右 :PRINCESS CHAIR (プリンセス・チェア)
下左 :PEGASUS CHAIR (ペガサス・チェア)

PEGASUS CHAIR (ペガサス・チェア)、ディーティル
これもアルミ鋳物。バランスのいい造型。
カタログによるとブロンズ鋳物もできるようだが、ブロンズだとずいぶん重くなることだろう・・・。
続く・・・、明日はライティングや燭台、あさってはThe Vyneのイメージ。
私とて、80年代にはその当時のコンテンポラリー(同時代もの)に熱中していた・・・ニューウェーヴだの、Gothだの、ポストモダンだの、ネオ・クラシックだの・・・(あ、音楽とデザインを混ぜ込んで話しているな・・・)。しかし、時代とともにトレンドは移行して、90年代後半からは「ミニマリズム(最小限主義)」のシンプルでクリアーなデザインの時代。これが、私には全く受け入れられないものの一つ。
悔し紛れに「マキシマリズム(最大限主義)」と勝手に称して、時代とは別の次元で、装飾的なデザインを趣味的に作っていた。
ふふふ・・・それがしかし、時代はまたまた巡ってきて、装飾主義復権の予感の今日この頃。
そんな昨今のトレンドを反映してか、イギリスの伝統をホルマリン漬けにしたようなNational Trust(ナショナル・トラスト)のステート・ハウス(大屋敷)The Vyneで、80年代から活躍しているポスト・モダンの家具デザイナー、Mark Brazier-Jones (マーク・ブレイジァ・ジョーンズ)のエキジビションが開催された。
先日展覧したハンプトンコート・パレスと同時代のチューダー時代に建造のこの屋敷は、パレス同様後年の改造を何度も経た、デコラティヴな内装。そこに、「超デコラティヴ」とも「ネオ・バロック」ともいえる彼の家具が納まると・・・不思議なほど「はまる」。
企画のコンセプトは・・・、18世紀中頃この屋敷を相続したダンディ、John Chute(ジョン・シュート)が、この屋敷に、当時飛び切りトレンディなバロック家具や絵画をコレクションしたのだが、彼が現代に生きていたなら、必ずやブレイジァ・ジョーンズの家具をコレクションに加えたであろう・・・というもの。ナショナル・トラストもなかなか粋なことをやる。
さらに、現場で知って驚いたのは、通常建物の中では撮影禁止のポリシーで来ていたナショナル・トラストが、今年初めて実験的に、フラッシュなし撮影の許可を始めたこと。まったくもって、粋なはからい。
さっそく、ヴィジュアルを展覧してみよう。


このシャンデリアはお見事。美しく嵌っていて、最初気づかなかった・・・。

これは、80年代末か90年代初頭、
大阪のギャラリーで入手したブレイジァ・ジョーンズの小さなブロシュアーをスキャンしたもの。
彼のデザインは、ポストモダンであり、バロックであり、ネオ・クラシックであり、ゴスであり・・・、
そしてなにより、Rockしていた。

これが、会場のThe Vyne(ヴァイン)の庭園に面した裏面。
ハンプトンコート・パレス同様、18世紀のネオ・クラシカル様式に改装されている。

MOUNT CABINET(マウント・キャビネット)
へヴィメタ系キャヴィネットだが、スタッズ風のメタルオーナメントのディティールが効果的・・・。


JABA COUCH(ジャバ・カウチ)
Love or Hate・・・(大好きか大嫌いか)実際にはもっと目に痛いショッキング・ピンク。
座ってもかまわないのだが、「淡い色の服には、色が染まる恐れがあります」の注意書き。
牛腹子毛皮張りなので、染まるというより、抜けた毛が着くのだろう。

SON OF ATLANTIS(サン・オブ・アトランティス)
造型はアルミ鋳型で作られている。彼のクラッシック・デザインの一つ。

BUCKLAND FLYER (バックランド・フライヤー)
重厚なまわりの装飾に負けてはいない存在感。

ARROWBACK CHAIR(アローバック・チェア)
これも彼の80年代ブローシュアーにも現れる、クラシック。
モチーフは、雷神ゼウスか?フリー・メイソンか?

まるで彼のアトリエででもあるかのようなディスプレイ。

SUTRA THRONES (スートラ・ソーンズ)とCHI TABLE (チ・テーブル)

上左・下右:DOLPHINTAIL CHAIR (ドルフィン・テール・チェア)
上右 :PRINCESS CHAIR (プリンセス・チェア)
下左 :PEGASUS CHAIR (ペガサス・チェア)

PEGASUS CHAIR (ペガサス・チェア)、ディーティル
これもアルミ鋳物。バランスのいい造型。
カタログによるとブロンズ鋳物もできるようだが、ブロンズだとずいぶん重くなることだろう・・・。
続く・・・、明日はライティングや燭台、あさってはThe Vyneのイメージ。
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Paris - Ile de Chatou Antiques Fair (イル・デ・シャトー・アンティークス・フェア)
- 2010-08-03 Tue 10:43:07
- アンティーク
このフェアを、定期購読している雑誌「World of Interiors」の広告で見つけた。ちょうど我々のParis滞在時期と重なっていたので、訪れてみることにした。
Netで検索してみたが日本語の情報は出てこない。本家の仏語サイトはこちら。
「中古品とハムのナショナル・フェア」というのが正式名称。ハムと中古品というのがなぜ一緒になっているのか謎で、サイトの歴史を読んでみた。(ちなみに、私は仏語が全く読めない。配偶者氏が堪能なので、ざっと読んでもらったということ・・・。)
そもそも豚はガリア人(フランス原住民)の特産で、侵略してきたローマ人にも賞賛されたほど。おのずと中世以前から、豚肉加工製品の市の伝統がある。中世時代にはパリ市内シテ島やセーヌ川周辺で、定期市が催されていた。(これは不可食部位を、ゴミとしてセーヌ川に廃棄するのに都合がよかったため。)フランス革命動乱期には市は衰退消滅したが、19世紀には再びパリ市内に戻ってくる。このころ、金属製品や中古品の市が合体したらしい。その後、1970年に交通渋滞の問題から現在のパリ郊外の会場に移動、とのこと。
つまり、ハムが先にあって、雑貨が後からついてきたということ、さすが「食べること第一」のフランス人・・・。
フェア詳細:3月後半、9月後半の年二回、各10日間開催。10-5時(業者レートを払うと8時から入場可)
アクセス交通:パリ高速地下鉄 RER A1線 Rueil-Malmaison駅下車(パリ中心部のChatelet駅から30分ぐらいだったかな・・・)
*駅から20分ぐらいモーターウェイの横を歩く(我々は迷った・・・)。30分に一本の無料観光トロリー(機関車トーマス様の・・・かなりキッチュなもの・・・)が駅北口と会場、そしてマルメゾンのシャトーを繋いで、シャトル運行しているのが解ったのは、会場に着いてから・・・。帰りはこれで帰ってきた。
クリニャンクールの蚤の市の正統系アンティークと、ヴァンヴの蚤の市のジャンクぶりのちょうど中間ぐらいの出品内容。

これが、入り口。マーケットの入り口を見ると、ついアドレナリンが出てしまう・・・。
上右の写真の右の方に、よく見るとなにやら機関車のような形をした白いトロリーが見えると思う・・・これが「シャトルバス」。
のろのろ発車しようとしているが、フェアに到着する車のラッシュに巻き込まれて、交通渋滞を悪化させているところ(笑)。

靴屋の看板。

燭台。多分教会を飾っていたものだろう。

イギリスと比べて、フランスのアンティークは断然エレガント。
この後ろのキャビネットの曲線、これはあまりイギリスの家具にはない。

ガラス・壜類は見ると、ついつい撮ってしまう。
撮ったままだとだるい写真の場合が多いが、ポストプロセスでコントラストを上げると、
ガラス独特の光の効果が出るので、やみつきになる・・・。

これも典型的な、ガラスxポストプロセスの効果。

シャンデリアの半端パーツだって、ポストプロセスで輝け!!

壜マニアの友人のために撮影。

ボタンのサンプルカードと古い糸巻き。
さすがファッションの中心地パリだけあって、服飾関連のアンティーク、ヴィンテージも多い。
種類も豊富なら、デザインも繊細。

このようなシード・ビーズで作られた造花も、イギリスではあまり見ない。
フランスでは19世紀頃に、室内装飾や、葬儀のための飾り物として普及していたらしい・・・、
という曖昧な知識しか持ち合わせていない。


こんな感じで、まあ、なんでもあり。

このご婦人はドレスがお入用のことと・・・。

古い鍵モチーフが流行っていて、よくイギリスでも売られている。
ここのは、錆具合が「結構なお味」を出している。


一方、ハムの部はというと・・こんな感じ。


これは、会場内のレストランで食べたランチ、ハムステーキ
(向かいの変わり者配偶者氏は、この場に及んでチキンを食べている・・・不心得者め。)
これが・・・めっぽう旨い・・・。
こんなに美味しいハムはイギリスでは食べたことがない。(あたりまえ)
塩辛くなくて、ちゃんと肉のいい味が生きている。
今、思い出しても、垂涎物なので話を切り上げる・・・。

そして、これが収穫品。
イギリス・ポンド激弱、ユーロ強の逆風下、昔のようには買い漁れない。
Revamp用のジャンクアクセサリーやら、それでも、ヴィンテージ・スワロフスキーの石を入手。

早速春夏コレクションに入って、おかげさまで、たちまち完売。
このスワロフスキーの石の入ったジュエリーを入手した皆様、
石達は、パリのこのマーケットからお手元にたどり着いたのですよ(笑)。
Netで検索してみたが日本語の情報は出てこない。本家の仏語サイトはこちら。
「中古品とハムのナショナル・フェア」というのが正式名称。ハムと中古品というのがなぜ一緒になっているのか謎で、サイトの歴史を読んでみた。(ちなみに、私は仏語が全く読めない。配偶者氏が堪能なので、ざっと読んでもらったということ・・・。)
そもそも豚はガリア人(フランス原住民)の特産で、侵略してきたローマ人にも賞賛されたほど。おのずと中世以前から、豚肉加工製品の市の伝統がある。中世時代にはパリ市内シテ島やセーヌ川周辺で、定期市が催されていた。(これは不可食部位を、ゴミとしてセーヌ川に廃棄するのに都合がよかったため。)フランス革命動乱期には市は衰退消滅したが、19世紀には再びパリ市内に戻ってくる。このころ、金属製品や中古品の市が合体したらしい。その後、1970年に交通渋滞の問題から現在のパリ郊外の会場に移動、とのこと。
つまり、ハムが先にあって、雑貨が後からついてきたということ、さすが「食べること第一」のフランス人・・・。
フェア詳細:3月後半、9月後半の年二回、各10日間開催。10-5時(業者レートを払うと8時から入場可)
アクセス交通:パリ高速地下鉄 RER A1線 Rueil-Malmaison駅下車(パリ中心部のChatelet駅から30分ぐらいだったかな・・・)
*駅から20分ぐらいモーターウェイの横を歩く(我々は迷った・・・)。30分に一本の無料観光トロリー(機関車トーマス様の・・・かなりキッチュなもの・・・)が駅北口と会場、そしてマルメゾンのシャトーを繋いで、シャトル運行しているのが解ったのは、会場に着いてから・・・。帰りはこれで帰ってきた。
クリニャンクールの蚤の市の正統系アンティークと、ヴァンヴの蚤の市のジャンクぶりのちょうど中間ぐらいの出品内容。

これが、入り口。マーケットの入り口を見ると、ついアドレナリンが出てしまう・・・。
上右の写真の右の方に、よく見るとなにやら機関車のような形をした白いトロリーが見えると思う・・・これが「シャトルバス」。
のろのろ発車しようとしているが、フェアに到着する車のラッシュに巻き込まれて、交通渋滞を悪化させているところ(笑)。

靴屋の看板。

燭台。多分教会を飾っていたものだろう。

イギリスと比べて、フランスのアンティークは断然エレガント。
この後ろのキャビネットの曲線、これはあまりイギリスの家具にはない。

ガラス・壜類は見ると、ついつい撮ってしまう。
撮ったままだとだるい写真の場合が多いが、ポストプロセスでコントラストを上げると、
ガラス独特の光の効果が出るので、やみつきになる・・・。

これも典型的な、ガラスxポストプロセスの効果。

シャンデリアの半端パーツだって、ポストプロセスで輝け!!

壜マニアの友人のために撮影。

ボタンのサンプルカードと古い糸巻き。
さすがファッションの中心地パリだけあって、服飾関連のアンティーク、ヴィンテージも多い。
種類も豊富なら、デザインも繊細。

このようなシード・ビーズで作られた造花も、イギリスではあまり見ない。
フランスでは19世紀頃に、室内装飾や、葬儀のための飾り物として普及していたらしい・・・、
という曖昧な知識しか持ち合わせていない。


こんな感じで、まあ、なんでもあり。

このご婦人はドレスがお入用のことと・・・。

古い鍵モチーフが流行っていて、よくイギリスでも売られている。
ここのは、錆具合が「結構なお味」を出している。


一方、ハムの部はというと・・こんな感じ。


これは、会場内のレストランで食べたランチ、ハムステーキ
(向かいの変わり者配偶者氏は、この場に及んでチキンを食べている・・・不心得者め。)
これが・・・めっぽう旨い・・・。
こんなに美味しいハムはイギリスでは食べたことがない。(あたりまえ)
塩辛くなくて、ちゃんと肉のいい味が生きている。
今、思い出しても、垂涎物なので話を切り上げる・・・。

そして、これが収穫品。
イギリス・ポンド激弱、ユーロ強の逆風下、昔のようには買い漁れない。
Revamp用のジャンクアクセサリーやら、それでも、ヴィンテージ・スワロフスキーの石を入手。

早速春夏コレクションに入って、おかげさまで、たちまち完売。
このスワロフスキーの石の入ったジュエリーを入手した皆様、
石達は、パリのこのマーケットからお手元にたどり着いたのですよ(笑)。
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Paris - Porte de Vanves Market (ヴァンヴの蚤の市)
- 2010-08-02 Mon 15:23:04
- アンティーク
引き続き、Paris。一番お気に入りのマーケット、Porte de Vanves Market (ヴァンヴの蚤の市)。
詳細情報は日本語のものを見つけたので、こちらに任せてしまおう。
要は、土日の午前中にPorte de Vanves(ポート・デ・ヴァンヴ)駅近くで催されるマーケット。北のクリニャンクールが正統派アンティーク中心なら、こちらはフリーマーケット風でジャンクあり、アンティークあり、ヴィンテージあり、セコハンあり、のなんでもあり。10年ぐらい前にParisに滞在していた友人に教えてもらったのがきっかけで、初めてここに来た。当時はまだあまり観光客はいなくて、地元パリジャンのマーケットだったように覚えている。
ここ数年で世界各国の雑誌に取り上げられたようで、いまでは観光客の方が多い(多分・・・)。おのずと、値段の方も高くなってきている。「まともな」アンティークは、クリニャンクール並みの値段をふっかけてくる。私はもっぱら、ジャンクの小物を引っ掻き回すのと、近頃では写真撮影が目的。
7-8年前は、ここでヴィンテージのスワロフスキー石を売る親父さんがいて、私は毎年のようにそこで仕入れていた。
4年ぐらい前だろうか、突然誰かが(アメリカ人か日本人!?)彼のぜーーーーんぶの在庫のヴィンテージ石を買い取っていってしまった。今も彼はマーケットにいるが、中国製等の仕入れ物のアクセサリーを売っている・・・残念。それもあって、近頃はあまりParisにも来なくなってしまった。
ともあれ、それでもここは一番好きなマーケット。




これはヴェネチアン・グラスのシャンデリアのディーティール。


グラス類はいつでもフォトジェニック。


首に縄を巻かれたナポレオン氏。

Revamp用に、いつでもジャンクアクセサリーには目を光らせている・・・。


上のシャンデリアを撮っていたら・・・自分も写っていた・・・。

これが、収穫。Revampジュエリーに使ったり、Danaさんの引っ越し祝いを作ったり、
うちの小さな下宿人・ヴィヤチェスラフ殿下(またいつか紹介予定・・・)の剣を作ったりしていたら、
もう半部以上材料に使ってしまった。
以前マーケットの角でいつでもポータブル・オルガンを弾いている名物ミュージシャンがいた。この3月には見かけなかったので、もういないのかと残念に思っていたが、Youtubeに今年の4月撮影のヴィデオが出ていた。親父健在で嬉しい。
Roland Godard氏という。”Et Son Piano a Tout Faire..."という自作CDを売っている。(私はもちろん買った。)
このYoutubeでも演奏している。他にもマーケットシーンや地下鉄のシーン等、なかなか面白いヴィデオ。
明日は・・・、Paris郊外の年に2度のフェアIle de Chatou Antiques Fair(イル・デ・シャトー・アンティーク・フェア)からのイメージ。
詳細情報は日本語のものを見つけたので、こちらに任せてしまおう。
要は、土日の午前中にPorte de Vanves(ポート・デ・ヴァンヴ)駅近くで催されるマーケット。北のクリニャンクールが正統派アンティーク中心なら、こちらはフリーマーケット風でジャンクあり、アンティークあり、ヴィンテージあり、セコハンあり、のなんでもあり。10年ぐらい前にParisに滞在していた友人に教えてもらったのがきっかけで、初めてここに来た。当時はまだあまり観光客はいなくて、地元パリジャンのマーケットだったように覚えている。
ここ数年で世界各国の雑誌に取り上げられたようで、いまでは観光客の方が多い(多分・・・)。おのずと、値段の方も高くなってきている。「まともな」アンティークは、クリニャンクール並みの値段をふっかけてくる。私はもっぱら、ジャンクの小物を引っ掻き回すのと、近頃では写真撮影が目的。
7-8年前は、ここでヴィンテージのスワロフスキー石を売る親父さんがいて、私は毎年のようにそこで仕入れていた。
4年ぐらい前だろうか、突然誰かが(アメリカ人か日本人!?)彼のぜーーーーんぶの在庫のヴィンテージ石を買い取っていってしまった。今も彼はマーケットにいるが、中国製等の仕入れ物のアクセサリーを売っている・・・残念。それもあって、近頃はあまりParisにも来なくなってしまった。
ともあれ、それでもここは一番好きなマーケット。




これはヴェネチアン・グラスのシャンデリアのディーティール。


グラス類はいつでもフォトジェニック。


首に縄を巻かれたナポレオン氏。

Revamp用に、いつでもジャンクアクセサリーには目を光らせている・・・。


上のシャンデリアを撮っていたら・・・自分も写っていた・・・。

これが、収穫。Revampジュエリーに使ったり、Danaさんの引っ越し祝いを作ったり、
うちの小さな下宿人・ヴィヤチェスラフ殿下(またいつか紹介予定・・・)の剣を作ったりしていたら、
もう半部以上材料に使ってしまった。
以前マーケットの角でいつでもポータブル・オルガンを弾いている名物ミュージシャンがいた。この3月には見かけなかったので、もういないのかと残念に思っていたが、Youtubeに今年の4月撮影のヴィデオが出ていた。親父健在で嬉しい。
Roland Godard氏という。”Et Son Piano a Tout Faire..."という自作CDを売っている。(私はもちろん買った。)
このYoutubeでも演奏している。他にもマーケットシーンや地下鉄のシーン等、なかなか面白いヴィデオ。
明日は・・・、Paris郊外の年に2度のフェアIle de Chatou Antiques Fair(イル・デ・シャトー・アンティーク・フェア)からのイメージ。
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Paris イメージ -2-
- 2010-08-01 Sun 11:01:11
- 写真
昨日はLondon、今日はまたParis。街の風景。同じく3月にHolidayで撮りためたものの中から・・・。

セーヌ右岸からコンセルジェを望む。ちょうどWood pigeon(森鳩なんて日本語で言うのだろうか?)が木にとまっていたのに、実は偶然フォーカスして撮っていた。後でPCで見て気づく・・・。

マレ地区の道からSt.Paulを望む。
仏語だとサン・ポール。これをどうしてもセント・ポールと呼んでしまう・・・。

マレ地区の路地裏。
通常よく「左岸」(セーヌ川南側。私はSouth Bankと呼んでいる・・・)「右岸」(セーヌ川北側)と呼ばれている。「左岸」は下町で、「右岸」はポッシュなエリア、という大まかな区切り方のようだが、我々の場合、ルーブルを中心にして「西」か「東」かの違いの方が強く感じられる。
「西」はいわゆる観光名所も含めて、18-19世紀の公機関の建物が多く、道幅も広くて整備されている。「東」は18-19世紀の都市開発が及ばず、自然発生的に進化した町並み、つまり、ごちゃごちゃしている。
で、我々はというと、その「東」にたいてい滞在していて、下町モンパルナスを除いては、「西」地区に滞在したためしがない。7-8年前よく滞在していた頃は、ソルボンヌ大学の近くラテン・クォーター地区の安ホテルが定宿。ここからだと私の最愛の(?)ミュージアム、クリュニー中世博物館(Musee du Cluny)は歩いて5分。美味い、安いの食料品街ル・ムフタール通り(Rue Mouffetard)は歩いて3分。ブラブラセーヌの橋を渡るとマレ地区まで歩いていける。そう、たいていうろついているのは右岸ならマレ地区か、左岸ならサン・ジェルマン通り。
シャンゼリゼーは一度行って、道幅の広さに辟易してから二度と行かない(笑)。エッフェル塔は一度だけ写真を撮りに行ったきり。
今回は、配偶者氏の友人の友人が、親切にもマレ地区にあるスタジオを一週間貸してくれたので、マレ地区滞在。
この地区はいまどきのトラベルガイドなら必ず載っているような「おしゃれなエリア」ということになっている。
もともとはユダヤ人コミュニティが、狭い地区に肩を寄せ合って住み始めた下町。いまではそういった小さな店が雑貨屋や若手デザイナーのブティックと化している。

マレ地区、夜のロジェ通り(Rue des Rosiers)
夜でも昼間のように人通りが絶えない。大半観光客(我々も・・・)。
この東西に走るロジェ通りがマレ地区の「中心」。
ちなみに、この先「左側」にあるファラフェル屋が美味い!!
(「右側」にもあるが「左側」のL'AS DU FALLAFELの方が断然美味い!!)

マレ地区、夜のカフェ
実は私はフランス料理が嫌いなのだ。バター、チーズ、クリームといった乳製品が消化できない上に、臓物の匂いが苦手なのでパテ類が一切だめ。好きなものは生野菜と牛・羊肉(羊の匂いは平気・・・)。おのずと地中海料理や中近東料理がお気に入り。上記ファラフェルは豆料理だが、とても舌に合う。
Parisでは私の舌は「カフェ飯」に向いていて、「レストラン」仕様ではない。これは、安上がりこの上もない・・・。
カフェで必ずステーキ・タタール(生牛肉の刻みをタルタルソースで混ぜたもの)を食べる。Londonではまず食べられないメニュー。

右上が巨大ステーキ・タタール・・・。
左下は定番プディング、クレム・カラメール。

マレ地区のカフェLe Loir dans la Theiere
フルーツ・ケーキとボヘミアンなマレ地区らしさで、近年あまりにも有名になってしまって、夕方だとまず席はない。
この時は2-3時ごろ、歩きつかれて休憩。珍しく空いていた。
なぜだ・・・?写真のカテゴリーに入れているのに食べ物のことばかり書いている・・・。
こうなったら、ムフタール通り(Rue Mouffetard)の写真も載せるしかなかろう・・。ここはパリでも(多分)一番長い食品街。周りには安くて美味いビストロ、カフェも多い。
アパートやスタジオに滞在していると、キッチンが付いているのが便利。マーケットで食材を見繕って帰る。食材自体新鮮で美味しいので、大して料理しなくても充分楽しめる。
気を取り直して、写真に戻る。

日の当たる窓。マレ地区にて。

教会の扉。マレ地区にて。

橋にかかる影。ルイ・フィリップ橋だったか・・・。

セーヌ川沿いの古本スタンドの小父さん。ブッキストと呼ばれる。(あれ?英語かな、これは?)

セーヌ川。川のほとりにダンディな紳士が佇む。

再び、日のあたる窓。

裏道。
イギリスの30年代のシンガーで、Parisの歌手ではないのだが、この曲Guiltyを作曲家・Yann Tiersen が、実にParisっぽくて愛らしい映画「アメリ(Amelie)」で使っていたと思う。
Parisには恋の歌がよく似合う。London?決して似合わない(笑)。

セーヌ右岸からコンセルジェを望む。ちょうどWood pigeon(森鳩なんて日本語で言うのだろうか?)が木にとまっていたのに、実は偶然フォーカスして撮っていた。後でPCで見て気づく・・・。

マレ地区の道からSt.Paulを望む。
仏語だとサン・ポール。これをどうしてもセント・ポールと呼んでしまう・・・。

マレ地区の路地裏。
通常よく「左岸」(セーヌ川南側。私はSouth Bankと呼んでいる・・・)「右岸」(セーヌ川北側)と呼ばれている。「左岸」は下町で、「右岸」はポッシュなエリア、という大まかな区切り方のようだが、我々の場合、ルーブルを中心にして「西」か「東」かの違いの方が強く感じられる。
「西」はいわゆる観光名所も含めて、18-19世紀の公機関の建物が多く、道幅も広くて整備されている。「東」は18-19世紀の都市開発が及ばず、自然発生的に進化した町並み、つまり、ごちゃごちゃしている。
で、我々はというと、その「東」にたいてい滞在していて、下町モンパルナスを除いては、「西」地区に滞在したためしがない。7-8年前よく滞在していた頃は、ソルボンヌ大学の近くラテン・クォーター地区の安ホテルが定宿。ここからだと私の最愛の(?)ミュージアム、クリュニー中世博物館(Musee du Cluny)は歩いて5分。美味い、安いの食料品街ル・ムフタール通り(Rue Mouffetard)は歩いて3分。ブラブラセーヌの橋を渡るとマレ地区まで歩いていける。そう、たいていうろついているのは右岸ならマレ地区か、左岸ならサン・ジェルマン通り。
シャンゼリゼーは一度行って、道幅の広さに辟易してから二度と行かない(笑)。エッフェル塔は一度だけ写真を撮りに行ったきり。
今回は、配偶者氏の友人の友人が、親切にもマレ地区にあるスタジオを一週間貸してくれたので、マレ地区滞在。
この地区はいまどきのトラベルガイドなら必ず載っているような「おしゃれなエリア」ということになっている。
もともとはユダヤ人コミュニティが、狭い地区に肩を寄せ合って住み始めた下町。いまではそういった小さな店が雑貨屋や若手デザイナーのブティックと化している。

マレ地区、夜のロジェ通り(Rue des Rosiers)
夜でも昼間のように人通りが絶えない。大半観光客(我々も・・・)。
この東西に走るロジェ通りがマレ地区の「中心」。
ちなみに、この先「左側」にあるファラフェル屋が美味い!!
(「右側」にもあるが「左側」のL'AS DU FALLAFELの方が断然美味い!!)

マレ地区、夜のカフェ
実は私はフランス料理が嫌いなのだ。バター、チーズ、クリームといった乳製品が消化できない上に、臓物の匂いが苦手なのでパテ類が一切だめ。好きなものは生野菜と牛・羊肉(羊の匂いは平気・・・)。おのずと地中海料理や中近東料理がお気に入り。上記ファラフェルは豆料理だが、とても舌に合う。
Parisでは私の舌は「カフェ飯」に向いていて、「レストラン」仕様ではない。これは、安上がりこの上もない・・・。
カフェで必ずステーキ・タタール(生牛肉の刻みをタルタルソースで混ぜたもの)を食べる。Londonではまず食べられないメニュー。

右上が巨大ステーキ・タタール・・・。
左下は定番プディング、クレム・カラメール。

マレ地区のカフェLe Loir dans la Theiere
フルーツ・ケーキとボヘミアンなマレ地区らしさで、近年あまりにも有名になってしまって、夕方だとまず席はない。
この時は2-3時ごろ、歩きつかれて休憩。珍しく空いていた。
なぜだ・・・?写真のカテゴリーに入れているのに食べ物のことばかり書いている・・・。
こうなったら、ムフタール通り(Rue Mouffetard)の写真も載せるしかなかろう・・。ここはパリでも(多分)一番長い食品街。周りには安くて美味いビストロ、カフェも多い。
アパートやスタジオに滞在していると、キッチンが付いているのが便利。マーケットで食材を見繕って帰る。食材自体新鮮で美味しいので、大して料理しなくても充分楽しめる。
気を取り直して、写真に戻る。

日の当たる窓。マレ地区にて。

教会の扉。マレ地区にて。

橋にかかる影。ルイ・フィリップ橋だったか・・・。

セーヌ川沿いの古本スタンドの小父さん。ブッキストと呼ばれる。(あれ?英語かな、これは?)

セーヌ川。川のほとりにダンディな紳士が佇む。

再び、日のあたる窓。

裏道。
イギリスの30年代のシンガーで、Parisの歌手ではないのだが、この曲Guiltyを作曲家・Yann Tiersen が、実にParisっぽくて愛らしい映画「アメリ(Amelie)」で使っていたと思う。
Parisには恋の歌がよく似合う。London?決して似合わない(笑)。
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