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2010年12月 Archive
Rochester(ロチェスター)の街とクリスマス・フェア
- 2010-12-30 Thu 10:16:36
- 場所
前回の標本箱で、Rochester(ロチェスター)のガラス業者にガラス板を買いに行く・・・という話を書いた。
そのロチェスター<ここ>の街のイメージをいくつか紹介したい。
街の起源はローマ時代にさかのぼる古い港町。ヴィクトリア時代の作家、Charles Dickens(チャールズ・ディケンズ)の町として有名だが、実際には彼が住んでいたのは3マイルほどロンドン寄りのHigham(ヒガム)にあるGad's Hill Place(ガズ・ヒル・プレイス)。ロチェスターが「お気に入り」だったらしく、ここをモデルにした作品も多いため、「ロチェスターといえばディケンズ」ということになっているようだ。行政区もディケンズの頃のヴィクトリア期の「古きよき」をテーマに、古い建造物の保存・保護に力を注いでいる。


これは以前、夏に撮ったイメージ。

アンティーク・ショップもちらほら。
下町っぽい雰囲気なので、中古品を扱うチャリティー・ショップもアンティーク・ショップ以上に多い。
広い敷地の家具専門チェリティー・ショップを見つけたのもこの町で。

昔ながらの八百屋さん。

港町だけあって、屋根の上には風見船。

12世紀建立の大聖堂でも有名。

正門の上の12世紀のTympanum(ティンパナム)の彫刻。

端正な石彫だが、多分これは19世紀ごろのリプロではないかな。保存状態がよすぎるので・・・。

大聖堂内には13世紀の壁画も残っている。「運命の車輪」を描いているもののよう。

フューズド・グラスを作ってくれるジムさんと、遅いランチを食べながら打ち合わせをして、
カフェから出てきたら、外はもう暗い。
ヴィクトリアン・コスチュームの女性がクリスマス・フェアのチラシを撒いていた。
私はまだ時間があるので、覗いてみることにした。

会場はロチェスター城の敷地。
ドイツ風のロッジ型スタンドで、お菓子や雑貨、クリスマス用食材が販売されている。
私は、試食して美味しいサラミ・ソーセージを「袋一杯」買った。

ディケンズ風コスチュームのカップル。

回転木馬。

そろそろロンドンに帰る時間。町を通って駅に向かう。
クリスマス・イルミネーションのコラージュ写真。

石畳の路地裏。
それでは皆さん、よいお年を!!
そのロチェスター<ここ>の街のイメージをいくつか紹介したい。
街の起源はローマ時代にさかのぼる古い港町。ヴィクトリア時代の作家、Charles Dickens(チャールズ・ディケンズ)の町として有名だが、実際には彼が住んでいたのは3マイルほどロンドン寄りのHigham(ヒガム)にあるGad's Hill Place(ガズ・ヒル・プレイス)。ロチェスターが「お気に入り」だったらしく、ここをモデルにした作品も多いため、「ロチェスターといえばディケンズ」ということになっているようだ。行政区もディケンズの頃のヴィクトリア期の「古きよき」をテーマに、古い建造物の保存・保護に力を注いでいる。


これは以前、夏に撮ったイメージ。

アンティーク・ショップもちらほら。
下町っぽい雰囲気なので、中古品を扱うチャリティー・ショップもアンティーク・ショップ以上に多い。
広い敷地の家具専門チェリティー・ショップを見つけたのもこの町で。

昔ながらの八百屋さん。

港町だけあって、屋根の上には風見船。

12世紀建立の大聖堂でも有名。

正門の上の12世紀のTympanum(ティンパナム)の彫刻。

端正な石彫だが、多分これは19世紀ごろのリプロではないかな。保存状態がよすぎるので・・・。

大聖堂内には13世紀の壁画も残っている。「運命の車輪」を描いているもののよう。

フューズド・グラスを作ってくれるジムさんと、遅いランチを食べながら打ち合わせをして、
カフェから出てきたら、外はもう暗い。
ヴィクトリアン・コスチュームの女性がクリスマス・フェアのチラシを撒いていた。
私はまだ時間があるので、覗いてみることにした。

会場はロチェスター城の敷地。
ドイツ風のロッジ型スタンドで、お菓子や雑貨、クリスマス用食材が販売されている。
私は、試食して美味しいサラミ・ソーセージを「袋一杯」買った。

ディケンズ風コスチュームのカップル。

回転木馬。

そろそろロンドンに帰る時間。町を通って駅に向かう。
クリスマス・イルミネーションのコラージュ写真。

石畳の路地裏。
それでは皆さん、よいお年を!!
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Kotomiジュエリー近況-材料仕入れ
- 2010-12-28 Tue 10:32:11
- Kotomiジュエリー
年末も押し迫って、日本の皆さんはNetなど見ている場合ではない・・・ことかと。
イギリスはまだまだホリデー真っ只中で、全然仕事にはなってはいない。クリスマス明けの26日から、バーゲンセールがどこでも始まるので、まだまだショッピング熱は続く。とりわけ昨今のように不況が入ってくると、どこでも店の売り上げは低迷。お店はこのバーゲンで少しでも取り返そうと、かなり必死・・・。
一方、製造業者の私は仕事も一段落で、本格的に次のシーズンに向けて準備が始まる。
前回クリスマス・カウントダウンの標本箱の後半にに、インドの業者から仕入れた石のイメージを載せたが、その話の続き・・・。

雪にも負けず、路面凍結にも負けず、アトリエに到着した、ホワイト・クオーツ。
みんないい状態の石で、きらきらに輝いている。フレッシュで元気のいい石達。

小ぶりの淡水パールは中国から。Francisから買い付け。

ブローチ大ブレークを支えた、中国製クリスタル。もっといろいろな形をFrancisから仕入れてみた。
-------------------------------------------------------------------

こちらは、チェコ製のクリスタル石。Preciosa社から直で仕入れている。
天下のスワロフスキー社だと、私のような個人商店では、全く手も足も出ない様なミニマム購入量を課せられる。
これでは、取引不可能。
Preciosaでも近頃はミニマム量が増えてきているが、それでも何とか、年に一度まとめたらクリアできる。

同じくPreciosaからのカット石。こんな風に届く。
--------------------------------------------------------------

一方こちらは、フューズドグラス。ガラスのクラフトマン、Jimさんに年に2回発注して作ってもらっている。
使うガラスの色と、サイズ、量を指定して、発注書を出しているところ。
ではその材料のガラス板はどこから来るのか、というと、ここ。

Rochester(ロチェスター)にある、Creative Glass UK。
ロンドンから鉄道で1時間弱南東に出たKent(ケント)にある。<ここ>
駅からも随分離れていて、車でないとアクセスしにくいのだが、いつもJimさんの車と駅で合流して乗せて行ってもらう。
ここのウェブサイトも充実して買いやすくなったということなので、今度はウェブ・オーダーしてみようかとも思っている。

まあ、実際に目で見て確かめて入手するに越したことはない。
特に私のよく使うStreaky(ストリーキー・シリーズ=マーブル状になったガラス・シート)は、
カットされる部分によって色がかなり違うので・・・。
とはいうものの・・・目とてあまりあてにはならなくて・・・、

もう少しで間違ってこの"Striker"のガラスを買ってしまうところだった・・・。
このタイプのガラス・シートは、フューズドをかけると、色が全く変わってしまう。
クリアを買おうとして、手に持っていたのは、このStrikerシリーズのクリア。
これを使ったら、全部ピンクになってしまうところだった・・・危なすぎる・・・。
ウェブ・オーダーだとこんな間違いもないだろう。

ゴキゲンなスタッフのおじさん。
Rchesterは古いのんびりした港町で、作家のディケンズが住んでいた町でもある。ガラスを入手した後、Jimさんと私がいつでもランチを食べながら打ち合わせをするカフェも「Deckens Cafe」と呼ばれている。
ここの町の写真もかなりあるので、次回展覧予定。
イギリスはまだまだホリデー真っ只中で、全然仕事にはなってはいない。クリスマス明けの26日から、バーゲンセールがどこでも始まるので、まだまだショッピング熱は続く。とりわけ昨今のように不況が入ってくると、どこでも店の売り上げは低迷。お店はこのバーゲンで少しでも取り返そうと、かなり必死・・・。
一方、製造業者の私は仕事も一段落で、本格的に次のシーズンに向けて準備が始まる。
前回クリスマス・カウントダウンの標本箱の後半にに、インドの業者から仕入れた石のイメージを載せたが、その話の続き・・・。

雪にも負けず、路面凍結にも負けず、アトリエに到着した、ホワイト・クオーツ。
みんないい状態の石で、きらきらに輝いている。フレッシュで元気のいい石達。

小ぶりの淡水パールは中国から。Francisから買い付け。

ブローチ大ブレークを支えた、中国製クリスタル。もっといろいろな形をFrancisから仕入れてみた。
-------------------------------------------------------------------

こちらは、チェコ製のクリスタル石。Preciosa社から直で仕入れている。
天下のスワロフスキー社だと、私のような個人商店では、全く手も足も出ない様なミニマム購入量を課せられる。
これでは、取引不可能。
Preciosaでも近頃はミニマム量が増えてきているが、それでも何とか、年に一度まとめたらクリアできる。

同じくPreciosaからのカット石。こんな風に届く。
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一方こちらは、フューズドグラス。ガラスのクラフトマン、Jimさんに年に2回発注して作ってもらっている。
使うガラスの色と、サイズ、量を指定して、発注書を出しているところ。
ではその材料のガラス板はどこから来るのか、というと、ここ。

Rochester(ロチェスター)にある、Creative Glass UK。
ロンドンから鉄道で1時間弱南東に出たKent(ケント)にある。<ここ>
駅からも随分離れていて、車でないとアクセスしにくいのだが、いつもJimさんの車と駅で合流して乗せて行ってもらう。
ここのウェブサイトも充実して買いやすくなったということなので、今度はウェブ・オーダーしてみようかとも思っている。

まあ、実際に目で見て確かめて入手するに越したことはない。
特に私のよく使うStreaky(ストリーキー・シリーズ=マーブル状になったガラス・シート)は、
カットされる部分によって色がかなり違うので・・・。
とはいうものの・・・目とてあまりあてにはならなくて・・・、

もう少しで間違ってこの"Striker"のガラスを買ってしまうところだった・・・。
このタイプのガラス・シートは、フューズドをかけると、色が全く変わってしまう。
クリアを買おうとして、手に持っていたのは、このStrikerシリーズのクリア。
これを使ったら、全部ピンクになってしまうところだった・・・危なすぎる・・・。
ウェブ・オーダーだとこんな間違いもないだろう。

ゴキゲンなスタッフのおじさん。
Rchesterは古いのんびりした港町で、作家のディケンズが住んでいた町でもある。ガラスを入手した後、Jimさんと私がいつでもランチを食べながら打ち合わせをするカフェも「Deckens Cafe」と呼ばれている。
ここの町の写真もかなりあるので、次回展覧予定。
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ハンプトン・コート・パレス(Hampton Court Palace) -3-
- 2010-12-27 Mon 10:35:01
- 場所
また、ハンプトン・コート・パレスを訪れる機会があった。
先月、コスチューム・イベント(専門的にはLive interpretationと呼ばれている)に関してのミニ・トークがロイヤルパレスの会員だけのために催されていたので、その話を聞きにきた(あまりによく来るので、秋から会員になった)。話も面白かったのだが、その話では「ヴィジュアル」にならないので・・・その後にパレス内でうろうろしながら撮ってきたイメージを展覧。
幸か不幸か、この日は嵐。風が強くて、にわか雨の暗い雲が通り過ぎるかと思ったら、突然日が射す。英人は「Stormy Day・・・(荒れてるねぇ)」などといいつつも、季節の変わり目には毎度のことなのであまり気にしていない。まあ、日本なら台風警報かも・・・という感じの天気。ひねくれものの英人よりは、「雨は嫌」というまっとうな感覚を持った外国人観光客が主なお客のこのパレスなので、その日はガラガラ。昼頃まで、校外授業の小学生が先生に引率されて何組かきていたが、ミニ・トークの終わった2時過ぎには、みんな帰っていって、係員以外誰もいない状態。

ウィリアム3世アパートメントのギャラリー。
そんなわけで・・・この写真を撮ることができた。

同じ部屋を反対側から・・・。このときだけ、日が射して明るくなった。

ギャラリーの窓から、プリヴィ・ガーデンを覗いたところ。
庭にも人影はなくて・・・、異様に暗い雲。

イースト・ガーデンに出る途中のこの回廊も、いつでもヴィジターでごった返している。
特に・・・実は左のベンチの奥はトイレなので、観光シーズンは外まで列が並んでいたりもする。

クロック・コートの時計を、メンバー・ルームから覗いたところ。
古い手流しガラス板の窓は、どこでも風情がある。

ウィリアム3世アパートメントのシャンデリア。

ドアノブ。こんなディティールをのんびり撮っていられるのも、空いている日ならでは。

ドアの上の装飾用Pelmet(ペルメット)と、その上のオランダ風絵画。

こんな風に壁をぎっしり絵画で埋めるのは、私も好き。空間恐怖症?(笑)

ディティールばかり撮る傾向があるけど・・・部屋全体はこのような感じ。

これは圧巻の寝室。バロック様式は濃ぃーなあ・・・。

鏡に映った天井画。

壁の照明、もちろん当時はキャンドルライトだったのだが。

こういった白砂糖を使ったお菓子が当時(17世紀後半)とてもトレンディだったもの。

額装された18世紀の地図。
パレスからテムズ川を隔てた右側に、私の町SurbitonがSurbetonとして記されている。

パレスから出てきた頃には、天候は回復して、夕日がまぶしい。

ガチョウもゆっくり晩御飯。
なにしろ会員で入り放題・・・。また今後も、ハンプトン・コート・パレスのイメージは続きますよ。
先月、コスチューム・イベント(専門的にはLive interpretationと呼ばれている)に関してのミニ・トークがロイヤルパレスの会員だけのために催されていたので、その話を聞きにきた(あまりによく来るので、秋から会員になった)。話も面白かったのだが、その話では「ヴィジュアル」にならないので・・・その後にパレス内でうろうろしながら撮ってきたイメージを展覧。
幸か不幸か、この日は嵐。風が強くて、にわか雨の暗い雲が通り過ぎるかと思ったら、突然日が射す。英人は「Stormy Day・・・(荒れてるねぇ)」などといいつつも、季節の変わり目には毎度のことなのであまり気にしていない。まあ、日本なら台風警報かも・・・という感じの天気。ひねくれものの英人よりは、「雨は嫌」というまっとうな感覚を持った外国人観光客が主なお客のこのパレスなので、その日はガラガラ。昼頃まで、校外授業の小学生が先生に引率されて何組かきていたが、ミニ・トークの終わった2時過ぎには、みんな帰っていって、係員以外誰もいない状態。

ウィリアム3世アパートメントのギャラリー。
そんなわけで・・・この写真を撮ることができた。

同じ部屋を反対側から・・・。このときだけ、日が射して明るくなった。

ギャラリーの窓から、プリヴィ・ガーデンを覗いたところ。
庭にも人影はなくて・・・、異様に暗い雲。

イースト・ガーデンに出る途中のこの回廊も、いつでもヴィジターでごった返している。
特に・・・実は左のベンチの奥はトイレなので、観光シーズンは外まで列が並んでいたりもする。

クロック・コートの時計を、メンバー・ルームから覗いたところ。
古い手流しガラス板の窓は、どこでも風情がある。

ウィリアム3世アパートメントのシャンデリア。

ドアノブ。こんなディティールをのんびり撮っていられるのも、空いている日ならでは。

ドアの上の装飾用Pelmet(ペルメット)と、その上のオランダ風絵画。

こんな風に壁をぎっしり絵画で埋めるのは、私も好き。空間恐怖症?(笑)

ディティールばかり撮る傾向があるけど・・・部屋全体はこのような感じ。

これは圧巻の寝室。バロック様式は濃ぃーなあ・・・。

鏡に映った天井画。

壁の照明、もちろん当時はキャンドルライトだったのだが。

こういった白砂糖を使ったお菓子が当時(17世紀後半)とてもトレンディだったもの。

額装された18世紀の地図。
パレスからテムズ川を隔てた右側に、私の町SurbitonがSurbetonとして記されている。

パレスから出てきた頃には、天候は回復して、夕日がまぶしい。

ガチョウもゆっくり晩御飯。
なにしろ会員で入り放題・・・。また今後も、ハンプトン・コート・パレスのイメージは続きますよ。
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Merry Christmas (メリー・クリスマス)
- 2010-12-24 Fri 10:05:12
- 日記
うちもようやく、クリスマス準備完了。一般英人宅よりも、毎年準備が出遅れているのは知っているのだが・・・なにしろ直前まで、ジュエリーの納品やらお客さんやらで、あたふたしている。昨日ぐらいからやっと落ち着いた。
我家の場合、配偶者氏とお互いの希望品を、あれこれ交換するためだけにあるようなクリスマス。それでも、一応形だけはラッピング。去年大きなものを包んだラッピング紙が、今年はそれより小さいものを包むラッピング紙として再利用されるという、実にエコロジカルなシステム。配偶者氏のリボンは、荷造り紐で、その後園芸等で再使用される。渋い(笑)?
賑やかなことが苦手な「オタク系」の我々は、特に人と会うでもなく、クリスマスはのんびり過ごす。
日本だと確か、24日のイヴがより「クリスマス」していて、25日には即刻クリスマス・ディスプレイも片付けられ、新春用和風ディスプレイに総換えになったのを覚えている。そんな敏速で器用なことが出来るのは日本人ならでは・・・。
イギリスでは6日のEpiphany(エピファニー=公現祭)までクリスマスの飾りつけのままで、おのずとクリスマス気分のままだらだら行く。なので、クリスマス準備の飾り付けが遅くても・・・充分まだ楽しむ時間はある。これはちょっと長い「言い訳」かな・・・(笑)。
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雪景色 -2-
- 2010-12-23 Thu 10:36:58
- 写真
どうやら「厳寒の冬」の長期天気予報は当たっていたようで、先日(18日)また大雪。
2週間前の「雪景色」に引き続いて、またもや雪景色のイメージ。
12月にこんなに雪が降るのは、私が12年前にロンドンに来てからはじめて。「敬老フリー・パス」所持者の年代の配偶者氏によると、1960年代までロンドンでも積雪は毎冬のことで、池は凍ってスケートが出来たとか。1970年代から地球温暖化なのだか、理由はともかく、冬が特に暖かくなってきたそうだ。
歴史的には、19世紀頃までテムズ川は凍結するもので・・・、1814年までロンドン・ブリッジの上流側の凍結した河上で、ウィンター・フェア(冬のお祭り)が開催されていた。とりわけ、19世紀に新しく架け替えられる前の、中世以来の旧ロンドン・ブリッジは橋桁の間隔が狭かったため、凍結しやすかったらしい。1831年に新しいロンドン・ブリッジが架けられて以来、テムズ川が凍結することはなくなった。(現在のコンクリートの橋は1973年にオープンした三代目。)
テムズ川の話はさておき・・・、雪のイメージ。

かなり積もった、7-8センチかな。
今回は少し歩いて、自然式庭園風の公園まで撮影に出かけた。
これはその公園から、セント・マシューズ教会を見たところを絵葉書風に加工してみた。

朝起きたときは雪は積もっていなくて、今年最後のファーマーズ・マーケットに出かけた。
買出しの前に、カフェで朝ごはんをのんびり食べていたら、空が暗くなり始めて・・・吹雪。
気温が氷点下なので雪は溶けずにどんどん積もる。

傘を持ってきていなかったので、急いで買い物を済ませ、ひとまず退散。

帰ってきたら、うちの通りはこんな風。
前回の雪景色より積もり方が本格的(?)なのがご覧いただけるかと・・・。

冬の間は、窓際の鉢の中に鳥用の餌を置いておく。
Tit(シジュウカラ)、Robin(コマドリ)、Black Bird (クロウタドリ)、Jackdaw(コガラス)、Starling(ムクドリ)等が常連客。
この日は、Starlingがここのカフェで吹雪を退避中。邪魔しないように、こっそり望遠で撮影。

スノー・ブーツに履き替え、傘を持って撮影に出発。
途中のアンティーク・ショップのウィンドウ。お嬢さん、今日はパーティーには行けませんよ・・・。

公園に着いたら一面の銀世界。ロンドン郊外とは思えないな(笑)。

せせらぎと柳。

すでに雪だるま出現。

池は半分凍結。

日本画風の風情。

鴨も白鳥も、めったにない凍結で困惑気味。

この白鳥はまだティーンエイジャーなので、雪も氷も初めてに違いない。

砂糖菓子みたいだ・・・。

ローズヒップ。

最後にセント・マシューズ教会を別の角度から。
雪は美しいのだけど、雪が苦手なイギリス社会は麻痺状態。ホリデー・シーズン突入したところで、飛行機は飛ばない、電車はキャンセル、車は動かない(英人はけして、タイヤ・チェーンを知ろうとはしない・・・笑)。
うちはどこにも出かけないので、平気だが、郵便等の配達物が届かない・・・、やれやれ。
まぁ、愚痴っても状況に変わりはないので、エンジョイするしかないということ(笑)。
2週間前の「雪景色」に引き続いて、またもや雪景色のイメージ。
12月にこんなに雪が降るのは、私が12年前にロンドンに来てからはじめて。「敬老フリー・パス」所持者の年代の配偶者氏によると、1960年代までロンドンでも積雪は毎冬のことで、池は凍ってスケートが出来たとか。1970年代から地球温暖化なのだか、理由はともかく、冬が特に暖かくなってきたそうだ。
歴史的には、19世紀頃までテムズ川は凍結するもので・・・、1814年までロンドン・ブリッジの上流側の凍結した河上で、ウィンター・フェア(冬のお祭り)が開催されていた。とりわけ、19世紀に新しく架け替えられる前の、中世以来の旧ロンドン・ブリッジは橋桁の間隔が狭かったため、凍結しやすかったらしい。1831年に新しいロンドン・ブリッジが架けられて以来、テムズ川が凍結することはなくなった。(現在のコンクリートの橋は1973年にオープンした三代目。)
テムズ川の話はさておき・・・、雪のイメージ。

かなり積もった、7-8センチかな。
今回は少し歩いて、自然式庭園風の公園まで撮影に出かけた。
これはその公園から、セント・マシューズ教会を見たところを絵葉書風に加工してみた。

朝起きたときは雪は積もっていなくて、今年最後のファーマーズ・マーケットに出かけた。
買出しの前に、カフェで朝ごはんをのんびり食べていたら、空が暗くなり始めて・・・吹雪。
気温が氷点下なので雪は溶けずにどんどん積もる。

傘を持ってきていなかったので、急いで買い物を済ませ、ひとまず退散。

帰ってきたら、うちの通りはこんな風。
前回の雪景色より積もり方が本格的(?)なのがご覧いただけるかと・・・。

冬の間は、窓際の鉢の中に鳥用の餌を置いておく。
Tit(シジュウカラ)、Robin(コマドリ)、Black Bird (クロウタドリ)、Jackdaw(コガラス)、Starling(ムクドリ)等が常連客。
この日は、Starlingがここのカフェで吹雪を退避中。邪魔しないように、こっそり望遠で撮影。

スノー・ブーツに履き替え、傘を持って撮影に出発。
途中のアンティーク・ショップのウィンドウ。お嬢さん、今日はパーティーには行けませんよ・・・。

公園に着いたら一面の銀世界。ロンドン郊外とは思えないな(笑)。

せせらぎと柳。

すでに雪だるま出現。

池は半分凍結。

日本画風の風情。

鴨も白鳥も、めったにない凍結で困惑気味。

この白鳥はまだティーンエイジャーなので、雪も氷も初めてに違いない。

砂糖菓子みたいだ・・・。

ローズヒップ。

最後にセント・マシューズ教会を別の角度から。
雪は美しいのだけど、雪が苦手なイギリス社会は麻痺状態。ホリデー・シーズン突入したところで、飛行機は飛ばない、電車はキャンセル、車は動かない(英人はけして、タイヤ・チェーンを知ろうとはしない・・・笑)。
うちはどこにも出かけないので、平気だが、郵便等の配達物が届かない・・・、やれやれ。
まぁ、愚痴っても状況に変わりはないので、エンジョイするしかないということ(笑)。
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Prince Vyacheslav of Kitezh (キテジュ公ヴィヤチェスラフ殿下)-2-
- 2010-12-21 Tue 10:06:02
- ヴィヤチェスラフ
前回のキテジュ公ヴィヤチェスラフ殿下の話の続編。
先日ロシアの方に会うチャンスがあったので尋ねてみたところ、Kitezhは「キテジ」と「キテジュ」の中間ぐらいの発音のよう。
殿下は英語環境で育っていて英語訛があるので「キテジュ」と発音しているように聞こえるということで(笑)、日本語カナ表記は「キテジュ」で通すことにする。
ロシア伝説上では、12世紀後半にウラディミール大公ゲオルギ2世が、ヴォルガ河岸に小キテジュ(Maly Kitezh)と呼ばれる街を建造したといわれている。後に大公は、スヴェトロヤ湖の美しい湖岸に大キテジュ(Bolshoy Kitezh)を建造する。
13世紀にモンゴル軍が来襲し、小キテジュはただちにバツ・ハーン軍に陥落する。小キテジュから大キテジュに逃れたゲオルギ公を追って、モンゴル軍が大キテジュの城壁にまでたどり着いた時、モンゴル軍が目の当たりにしたのは、全く武装されていない街で熱心に神に救済を祈る市民達の姿だった。すると、数限りない泉が大地から湧き上がり、驚くモンゴル軍の目の前で、大キテジュの街は次第に湖の中へと沈んでいった。最後に彼らが見たものは、大聖堂の屋根に輝く十字架だったが、それもやがて波間に消え失せていった。
この伝説は、リムスキー・コルサコフのオペラ「見えざる街、キテジュ」やさまざまな絵画で取り上げられている。<Wiki英語版「Kitezh」よりの荒訳>

The Invisible Town of Kitezh, Konstantin Gorbatov
「見えざる街、キテジュ」 コンスタンティン・ゴルバトフ 1913年

The Drown Town, Konstantin Gorbatov
「水に沈んだ街」 コンスタンティン・ゴルバトフ 1933年

名画と並べて出すのはおこがましいのだが・・・これは私の手になるオイル・パステル画。
去年の新年、カゼをひいて25年ぶりに熱をだして、しかし、寝ているのも退屈なので、ベッドに座って、
生まれて始めて描いたオイル・パステル画・・・と、さんざん言い訳しておこう(笑)。
「キテジュ幻想」
この絵を描いたきっかけは・・・「殿下の国は水に沈んだのですか?」と尋ねたところ、「実はね・・・。」と別ヴァージョンの話を教えてくれたからなのだ。―――
もともとキテジュは、ロシアの美しい湖畔の、地下に金鉱を持つ「漂う島」だった。
ヴィヤチェスラフ公の祖先一族がこの島を発見し、彼らに仕える錬金術師が発明したメカニズムで、この島を湖岸に固定してこの島に移り住んだ。そして、金鉱を背景に、豊かで高度な文化をもつ街を作り上げていった。その街は特には武装・防衛されてはいない。なぜなら、ひとたび「プリンス門」を閉ざして、「商人港」の木の桟橋を壊してしまえば、島自体が最強の砦となるからだった。
モンゴル軍がロシアを来襲したとき、モンゴル軍のバツ・ハーンはなんとしてもこの豊かで美しい島を征服したかった。時のキテジュ公も市民も、熾烈なモンゴル軍の包囲を生き延びることは不可能だと解っていた。そこで、最終決断がなされた・・・「碇を上げろ!!」。代々のキテジュ公と筆頭錬金術師にのみ、何百年と秘伝されてきたメカニズムが実行される・・・。
モンゴル軍が丘から大挙して湖岸を包囲した時、彼らの見たものは、ただ静かに祈り続けるキテジュの人々だった。すると、突然、島全体が静かに湖岸を離れて漂い始めた。そして、唖然とするモンゴル軍の目の前で、次第に水平線のかなたへと消え去っていったのだ、運命を風の手にゆだねて・・・。
それ以来キテジュ島は漂い続けていて、河でも海でも大洋でも、思いのままにどこへでも漂って行けるという話だ。なので、もし運がよければ、キテジュ国の人々が好みそうな風光明媚な水際に立っていると、キテジュ島に遭遇するかも知れない・・・。
(Kitezh was a floating island with a gold mine on a beautiful Russian lake. Prince Vyacheslav's ancestor found this island and his alchemist invented a way to "anchor" the island. And they built a wealthy and civilized town on it without special fortifications, because as soon as they closed the main "Prince's Gate" and destroyed wooden steps for the "Merchant Port", the island itself was its own strongest fort.
When the Tartars invaded Russia, Batu Khan definitely wanted to conquer this beautiful island. The Prince and citizens on Kitezh knew it is impossible to survive under their fierce siege. Therefore, the final decision was made.... "Release the anchor !!" which only the Prince and the head alchemist, who were initiated into it as a secret, could do, over some hundreds of years.
When Tartar troops surged down hills toward the lake they discovered that people in Kitezh were just praying calmly...
Then suddenly, the island started to float quietly,away from the shore of the lake, and in front of their amazed eyes, it gradually disappeared into the horizon. They just left their fate in the wind's hands...
It is said that the island of Kitezh can reach river, sea, ocean. It can float wherever they need or wish and have been floating ever since !!...
Therefore, if you are lucky enough, you may come across it somewhere near a beautiful shore-line which may be fond of the people of Kitezh....)
双頭の鷲はもともとローマ帝国に由来する。殿下の一族はビザンティン(東ローマ)皇帝の末裔に当たるので、このモチーフを継承している。
ロシアの最後の皇帝家ロマノフ家もこの紋章だが、中央がセント・ジョージ像。キテジュ公の方は、漂う島を繋ぎとめた碇。
また、鷲が持つのはロマノフ家の場合、王杖と宝珠だが、キテジュ公の祖先がリベラルな平和主義者であったために、十字架とオリーヴの枝に置き換えられている。
一番下の帯の部分に描かれた「モットー」は、「NUNQUAM DESISTRE」ラテン語で「Never stop (止まるな、進め)」の意味。

殿下は、普段は、間借りしているうちのリヴィングルームの一角で、いろいろと故国の執務をこなしている。
真面目なのだが、装飾美術やデザインの好きな殿下は、あまり実務に向いてはいないかもしれない(笑)。

いまどきのこととて・・・、たいていの業務はメールのやり取りで済ましている。
私のPCがラップトップだった頃は、殿下と共有していたが、私はデスクトップに切り替えたので、
ラップトップは殿下が引き取ってくれた。

初年度に大量に衣装を発注した「テイラー」こと、私への支払日。
私の提出した請求書に気前よく現金で支払ってもらったものの・・・
古代の金貨なので銀行に持っていったものやら・・・大英博物館に持っていったものやら・・・という話。

私の誕生日に、キテジュ特産ゴールドリーフ入りのボトルをいただいた。

キテジュ特産ゴールドリーフ入りのボトル。

これは去年のクリスマス前、殿下とジェスターはキテジュ国に帰省。
今年もしばらくすると、出発の時期がやってくる。

右上の彼の猫ミーシャの面倒を、彼のいない間見ている。
クリスマス・カードとプレゼントを私達に置いていってくれた。

ロシアの新年は、ユリアヌス暦の新年、つまり1月14日。
そのお祝いをすませると、直ぐに殿下達はLondonの下宿に帰ってくる。
猫のミーシャが喜んでいる。

二年前の夏キテジュ国で彼の写真集が出版された。
イギリスではBlurb Book Shopからオーダー可能。
来年も新しい写真集の出版が予定されている。
それまでは・・・殿下のすべてのイメージはこのFlickrセットで見てもらえる。

また時々、殿下の新しい写真がたまったら、登場していただく予定。今後ともよろしく(笑)。
次回は、ロンドン積雪再び・・・で、雪景色の第2弾いきます。
先日ロシアの方に会うチャンスがあったので尋ねてみたところ、Kitezhは「キテジ」と「キテジュ」の中間ぐらいの発音のよう。
殿下は英語環境で育っていて英語訛があるので「キテジュ」と発音しているように聞こえるということで(笑)、日本語カナ表記は「キテジュ」で通すことにする。
ロシア伝説上では、12世紀後半にウラディミール大公ゲオルギ2世が、ヴォルガ河岸に小キテジュ(Maly Kitezh)と呼ばれる街を建造したといわれている。後に大公は、スヴェトロヤ湖の美しい湖岸に大キテジュ(Bolshoy Kitezh)を建造する。
13世紀にモンゴル軍が来襲し、小キテジュはただちにバツ・ハーン軍に陥落する。小キテジュから大キテジュに逃れたゲオルギ公を追って、モンゴル軍が大キテジュの城壁にまでたどり着いた時、モンゴル軍が目の当たりにしたのは、全く武装されていない街で熱心に神に救済を祈る市民達の姿だった。すると、数限りない泉が大地から湧き上がり、驚くモンゴル軍の目の前で、大キテジュの街は次第に湖の中へと沈んでいった。最後に彼らが見たものは、大聖堂の屋根に輝く十字架だったが、それもやがて波間に消え失せていった。
この伝説は、リムスキー・コルサコフのオペラ「見えざる街、キテジュ」やさまざまな絵画で取り上げられている。<Wiki英語版「Kitezh」よりの荒訳>

The Invisible Town of Kitezh, Konstantin Gorbatov
「見えざる街、キテジュ」 コンスタンティン・ゴルバトフ 1913年

The Drown Town, Konstantin Gorbatov
「水に沈んだ街」 コンスタンティン・ゴルバトフ 1933年

名画と並べて出すのはおこがましいのだが・・・これは私の手になるオイル・パステル画。
去年の新年、カゼをひいて25年ぶりに熱をだして、しかし、寝ているのも退屈なので、ベッドに座って、
生まれて始めて描いたオイル・パステル画・・・と、さんざん言い訳しておこう(笑)。
「キテジュ幻想」
この絵を描いたきっかけは・・・「殿下の国は水に沈んだのですか?」と尋ねたところ、「実はね・・・。」と別ヴァージョンの話を教えてくれたからなのだ。―――
もともとキテジュは、ロシアの美しい湖畔の、地下に金鉱を持つ「漂う島」だった。
ヴィヤチェスラフ公の祖先一族がこの島を発見し、彼らに仕える錬金術師が発明したメカニズムで、この島を湖岸に固定してこの島に移り住んだ。そして、金鉱を背景に、豊かで高度な文化をもつ街を作り上げていった。その街は特には武装・防衛されてはいない。なぜなら、ひとたび「プリンス門」を閉ざして、「商人港」の木の桟橋を壊してしまえば、島自体が最強の砦となるからだった。
モンゴル軍がロシアを来襲したとき、モンゴル軍のバツ・ハーンはなんとしてもこの豊かで美しい島を征服したかった。時のキテジュ公も市民も、熾烈なモンゴル軍の包囲を生き延びることは不可能だと解っていた。そこで、最終決断がなされた・・・「碇を上げろ!!」。代々のキテジュ公と筆頭錬金術師にのみ、何百年と秘伝されてきたメカニズムが実行される・・・。
モンゴル軍が丘から大挙して湖岸を包囲した時、彼らの見たものは、ただ静かに祈り続けるキテジュの人々だった。すると、突然、島全体が静かに湖岸を離れて漂い始めた。そして、唖然とするモンゴル軍の目の前で、次第に水平線のかなたへと消え去っていったのだ、運命を風の手にゆだねて・・・。
それ以来キテジュ島は漂い続けていて、河でも海でも大洋でも、思いのままにどこへでも漂って行けるという話だ。なので、もし運がよければ、キテジュ国の人々が好みそうな風光明媚な水際に立っていると、キテジュ島に遭遇するかも知れない・・・。
(Kitezh was a floating island with a gold mine on a beautiful Russian lake. Prince Vyacheslav's ancestor found this island and his alchemist invented a way to "anchor" the island. And they built a wealthy and civilized town on it without special fortifications, because as soon as they closed the main "Prince's Gate" and destroyed wooden steps for the "Merchant Port", the island itself was its own strongest fort.
When the Tartars invaded Russia, Batu Khan definitely wanted to conquer this beautiful island. The Prince and citizens on Kitezh knew it is impossible to survive under their fierce siege. Therefore, the final decision was made.... "Release the anchor !!" which only the Prince and the head alchemist, who were initiated into it as a secret, could do, over some hundreds of years.
When Tartar troops surged down hills toward the lake they discovered that people in Kitezh were just praying calmly...
Then suddenly, the island started to float quietly,away from the shore of the lake, and in front of their amazed eyes, it gradually disappeared into the horizon. They just left their fate in the wind's hands...
It is said that the island of Kitezh can reach river, sea, ocean. It can float wherever they need or wish and have been floating ever since !!...
Therefore, if you are lucky enough, you may come across it somewhere near a beautiful shore-line which may be fond of the people of Kitezh....)
双頭の鷲はもともとローマ帝国に由来する。殿下の一族はビザンティン(東ローマ)皇帝の末裔に当たるので、このモチーフを継承している。
ロシアの最後の皇帝家ロマノフ家もこの紋章だが、中央がセント・ジョージ像。キテジュ公の方は、漂う島を繋ぎとめた碇。
また、鷲が持つのはロマノフ家の場合、王杖と宝珠だが、キテジュ公の祖先がリベラルな平和主義者であったために、十字架とオリーヴの枝に置き換えられている。
一番下の帯の部分に描かれた「モットー」は、「NUNQUAM DESISTRE」ラテン語で「Never stop (止まるな、進め)」の意味。

殿下は、普段は、間借りしているうちのリヴィングルームの一角で、いろいろと故国の執務をこなしている。
真面目なのだが、装飾美術やデザインの好きな殿下は、あまり実務に向いてはいないかもしれない(笑)。

いまどきのこととて・・・、たいていの業務はメールのやり取りで済ましている。
私のPCがラップトップだった頃は、殿下と共有していたが、私はデスクトップに切り替えたので、
ラップトップは殿下が引き取ってくれた。

初年度に大量に衣装を発注した「テイラー」こと、私への支払日。
私の提出した請求書に気前よく現金で支払ってもらったものの・・・
古代の金貨なので銀行に持っていったものやら・・・大英博物館に持っていったものやら・・・という話。

私の誕生日に、キテジュ特産ゴールドリーフ入りのボトルをいただいた。

キテジュ特産ゴールドリーフ入りのボトル。

これは去年のクリスマス前、殿下とジェスターはキテジュ国に帰省。
今年もしばらくすると、出発の時期がやってくる。

右上の彼の猫ミーシャの面倒を、彼のいない間見ている。
クリスマス・カードとプレゼントを私達に置いていってくれた。

ロシアの新年は、ユリアヌス暦の新年、つまり1月14日。
そのお祝いをすませると、直ぐに殿下達はLondonの下宿に帰ってくる。
猫のミーシャが喜んでいる。

二年前の夏キテジュ国で彼の写真集が出版された。
イギリスではBlurb Book Shopからオーダー可能。
来年も新しい写真集の出版が予定されている。
それまでは・・・殿下のすべてのイメージはこのFlickrセットで見てもらえる。

また時々、殿下の新しい写真がたまったら、登場していただく予定。今後ともよろしく(笑)。
次回は、ロンドン積雪再び・・・で、雪景色の第2弾いきます。
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Prince Vyacheslav of Kitezh (キテジュ公ヴィヤチェスラフ殿下)-1-
- 2010-12-19 Sun 10:27:28
- ヴィヤチェスラフ
周りの友人とFlickr写真の知人間では、ちょっとした有名人(?)なのだが、まだこの標本箱ブログには詰め込んでいなかった。うちの小柄な下宿人、Vyacheslav(ヴィヤチェスラフ)公を、今日はご紹介。
彼は身長67cmのBall-jointed-doll(球体関節人形)で、日本のアニメ系から流行りだした(と思われる・・・?)カスタマイズドール。しかし、彼の出身は日本ではなくて、韓国のLimhwaの、現在は製造されていない大型のモデルMano。体型や顔の輪郭が、あまり子供っぽくないバランスだったのでこのモデルを選んだ。顔自体は、後ろ頭に合う構造にして、前頭(つまり顔面)を完全にポリマークレイで私が製作した100%カスタム・メイド。なんとなく、ロシア~東ヨーロッパ系の顔をしていて、コスチューム・オタクの私の作る派手な「ご衣裳」を着ていただく・・・となると、これはもうビザンティン皇帝末裔のロシア貴族しかあるまい・・・というので、勝手にキテジュ公国の殿下ということに話がまとまった。
多分ロシア語の発音はキーテジに近いのだろうが、英人配偶者氏が名付け親になったため、英語式発音の「キテジュ」と我家では呼ばれている。その「お名前」というのは・・・、Prince Vyacheslav Gabriel Nikolai Domitrievich of Kitezh・・・略してヴィヤチェスラフ公、通称ヴィヤッチーなどとも呼ばれている。

これは一番最近の写真、雪の中でフォトセッション。
ロシア系ということで・・・雪はよく似合う。

これは2年前まだうちに来て間もない頃の殿下。
まだ目の最終微調整をしていなかった頃なので、ちょっと目がとろんと黒目がちで、子供っぽく見える。
この衣装は最初に作ったセット。

彼の大仰な肩書きの目的は・・・
ひとえに、このビザンティン・コスチュームを着せたかったから・・・ともいえる。2年前のクリスマス。

これは昨年のクリスマスで「完全版」。
Loros(ロロス)と呼ばれるデコラティヴな帯状の幅の狭いトーガを巻きつけて、
紫のガウンを羽織るのがビザンティン皇帝の正装。(このロロの名残は、大天使の図像にもいつも現れている。)

全身像では、ほぼ写る機会のないのが残念な、金糸刺繍の儀式用の靴。

ちゃんと彼の年賀状も有(笑)。Flickrではちょっとだけ人気者なのだ・・・。

去年の初めに、最終の目の微調整をした。
顔の裏の目のカーヴにより合うサイズの眼球で、かつ、成人の虹彩の比率に合うように、
眼球自体を多少カスタマイズ。
これだけでティーンエイジャーから成人に見えるようになるから、不思議・・・。

私のブラウスからリフォームした、夏服のセット。

ページやらジェスターもキテジュ国から合流した。

新しいコスチュームの発注。ジェスターは冬服を持ってこなかったので、お揃いで作ることになった。

出来上がり。殿下のコートはリヴァーシブル。

ジェスターも暖かくて満足。

これも去年の冬作った、裏アストラカン張りのコート。
自分で着るのも冬服が好きなのだが、作るのも冬用のコスチュームが、ついつい多くなってしまう。

今年の春に作った、豪華版夏服。
パリのマーケットで見つけた、ペーパーナイフを剣に改造。
ちょうど、グルジアのコスチュームで男性が帯びる剣と同じ位の比率になった。
この豪華な刺繍は・・・私がやったのではなくて、チャリティーショップで入手した
インド人女性用のサリーのブラウス部を改造したもの。
「最小限の努力で最大限の効果」が私の製作のモットー(笑)。

最後にもう一枚、先日の(今日の大雪ではなくて・・・)雪の日のショット。ジェスターと猫好きの殿下で作った「雪猫」。
殿下のコートは、ウサギの裏毛皮。私のウサギ毛皮のコートの裾を、トリミングした時の端切れをつぎはぎして作ったもの。
次回も殿下のエピソードを交えて、殿下の故国キテジュの伝説に関して・・・。
彼は身長67cmのBall-jointed-doll(球体関節人形)で、日本のアニメ系から流行りだした(と思われる・・・?)カスタマイズドール。しかし、彼の出身は日本ではなくて、韓国のLimhwaの、現在は製造されていない大型のモデルMano。体型や顔の輪郭が、あまり子供っぽくないバランスだったのでこのモデルを選んだ。顔自体は、後ろ頭に合う構造にして、前頭(つまり顔面)を完全にポリマークレイで私が製作した100%カスタム・メイド。なんとなく、ロシア~東ヨーロッパ系の顔をしていて、コスチューム・オタクの私の作る派手な「ご衣裳」を着ていただく・・・となると、これはもうビザンティン皇帝末裔のロシア貴族しかあるまい・・・というので、勝手にキテジュ公国の殿下ということに話がまとまった。
多分ロシア語の発音はキーテジに近いのだろうが、英人配偶者氏が名付け親になったため、英語式発音の「キテジュ」と我家では呼ばれている。その「お名前」というのは・・・、Prince Vyacheslav Gabriel Nikolai Domitrievich of Kitezh・・・略してヴィヤチェスラフ公、通称ヴィヤッチーなどとも呼ばれている。

これは一番最近の写真、雪の中でフォトセッション。
ロシア系ということで・・・雪はよく似合う。

これは2年前まだうちに来て間もない頃の殿下。
まだ目の最終微調整をしていなかった頃なので、ちょっと目がとろんと黒目がちで、子供っぽく見える。
この衣装は最初に作ったセット。

彼の大仰な肩書きの目的は・・・
ひとえに、このビザンティン・コスチュームを着せたかったから・・・ともいえる。2年前のクリスマス。

これは昨年のクリスマスで「完全版」。
Loros(ロロス)と呼ばれるデコラティヴな帯状の幅の狭いトーガを巻きつけて、
紫のガウンを羽織るのがビザンティン皇帝の正装。(このロロの名残は、大天使の図像にもいつも現れている。)

全身像では、ほぼ写る機会のないのが残念な、金糸刺繍の儀式用の靴。

ちゃんと彼の年賀状も有(笑)。Flickrではちょっとだけ人気者なのだ・・・。

去年の初めに、最終の目の微調整をした。
顔の裏の目のカーヴにより合うサイズの眼球で、かつ、成人の虹彩の比率に合うように、
眼球自体を多少カスタマイズ。
これだけでティーンエイジャーから成人に見えるようになるから、不思議・・・。

私のブラウスからリフォームした、夏服のセット。

ページやらジェスターもキテジュ国から合流した。

新しいコスチュームの発注。ジェスターは冬服を持ってこなかったので、お揃いで作ることになった。

出来上がり。殿下のコートはリヴァーシブル。

ジェスターも暖かくて満足。

これも去年の冬作った、裏アストラカン張りのコート。
自分で着るのも冬服が好きなのだが、作るのも冬用のコスチュームが、ついつい多くなってしまう。

今年の春に作った、豪華版夏服。
パリのマーケットで見つけた、ペーパーナイフを剣に改造。
ちょうど、グルジアのコスチュームで男性が帯びる剣と同じ位の比率になった。
この豪華な刺繍は・・・私がやったのではなくて、チャリティーショップで入手した
インド人女性用のサリーのブラウス部を改造したもの。
「最小限の努力で最大限の効果」が私の製作のモットー(笑)。

最後にもう一枚、先日の(今日の大雪ではなくて・・・)雪の日のショット。ジェスターと猫好きの殿下で作った「雪猫」。
殿下のコートは、ウサギの裏毛皮。私のウサギ毛皮のコートの裾を、トリミングした時の端切れをつぎはぎして作ったもの。
次回も殿下のエピソードを交えて、殿下の故国キテジュの伝説に関して・・・。
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Kotomi ジュエリー近況 - クリスマス・カウントダウン
- 2010-12-17 Fri 10:40:49
- Kotomiジュエリー
先月の近況で、「これで後はクリスマスまで、納品に集中するだけ」などと書いて、「今年は前倒しで納品体制万全!!」とおもっていたが・・・、結局毎年のことながら、製作に追われていた。
ぬらぬらと「けじめ」をつけないのが特技の国イギリスで、年に一度「絶対それまでに間に合わせてー!!」と皆が叫びだすのがクリスマス前。どこの商売も、年に一度の「かきいれどき」。普段は「出来たら知らせてね」みたいに、呑気な私の取引先のお店の皆さんも「○○をASAP!!」(ASAP=As soon as possible、出来るだけ早くっ)と言ってくる・・・。

どうやら今年はブローチ大流行? 最初のロット、2回目のロットことごとく売り切れ・・・。
「もうないの?作れないの?」という取引先からの、くだんの「ASAP」が入って、3回目のロット。
これはまだ、オーヴンに入れる前で、ゴールド・マイカ・パウダーも入っていない状態。
以下が出来上がり。すべて、サイズ:約4-4.5cm 価格帯:40-45ポンド。

BR-127-9(センター石:クリア), BR-130, BR-131-3(センター石:グレイ)

BR-134-5, BR-136, BR-137, BR-138 (センター石:ライト・ブラウン)

BR-139-41, BR-142-144, BR-145-148
この最後の花型は、今回の新しいデザイン。
-----------------------------------

秋にチジックのカーブーツ・セールで手に入れたヴィンテージのレンズを使って、ペンダントを作った。
私のような年齢の人間には、これはなかなか便利なアイテム。
試作品はあっという間になくなって(あ、自分の分は確保したが・・・)、その後まとまって発注が入った。

ほぼ完成・・・。

出来上がりはこんな感じ。N-1547-1-15
ペンダントヘッド4cm(レンズ部2.5cm)全長66cm(+5cmアジャスター)50ポンド
---------------------------------------------------------
一方、材料の手配も零細企業としては、もちろん私の仕事。売り上げがたったら、その一部は即、次の材料として「再投資」。
天然石センター・ストーンはコスト・パフォーマンスのため、不定期にオークション・サイトから仕入れるのだが、よりによってこの忙しいときに、インドから新しく有望な業者が天然石を出品し始めた。入札を繰り返して、かなりの数の石を落とすことが出来た。

そのインドの業者から続々入ってきた石達。スモーキー・クオーツ、ラブラドライトなどなど。

ルチル・クオーツ。あまり手に入らないので、手に入ったときは一段と嬉しい。

あまりに嬉しくて、「なめるように」クローズアップ写真(笑)。

ブラック・クオーツのカット石。これも珍しい。

私は「ピンク」の人ではないのだけれど、ローズ・クオーツのカット石を同じ業者で見つけたので、入手。
この後まだ、クリアー・クオーツのロットの到着を待っているところ。
着々と次のシーズンの準備も進んでいるが・・・毎年今頃は「あー、もう早くクリスマス終わってくれー」と弱音を吐きそうになる。クリスマスさえ越せば・・・もう少し時間の余裕もできるはず、なんだけどな・・・。
ぬらぬらと「けじめ」をつけないのが特技の国イギリスで、年に一度「絶対それまでに間に合わせてー!!」と皆が叫びだすのがクリスマス前。どこの商売も、年に一度の「かきいれどき」。普段は「出来たら知らせてね」みたいに、呑気な私の取引先のお店の皆さんも「○○をASAP!!」(ASAP=As soon as possible、出来るだけ早くっ)と言ってくる・・・。

どうやら今年はブローチ大流行? 最初のロット、2回目のロットことごとく売り切れ・・・。
「もうないの?作れないの?」という取引先からの、くだんの「ASAP」が入って、3回目のロット。
これはまだ、オーヴンに入れる前で、ゴールド・マイカ・パウダーも入っていない状態。
以下が出来上がり。すべて、サイズ:約4-4.5cm 価格帯:40-45ポンド。

BR-127-9(センター石:クリア), BR-130, BR-131-3(センター石:グレイ)

BR-134-5, BR-136, BR-137, BR-138 (センター石:ライト・ブラウン)

BR-139-41, BR-142-144, BR-145-148
この最後の花型は、今回の新しいデザイン。
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秋にチジックのカーブーツ・セールで手に入れたヴィンテージのレンズを使って、ペンダントを作った。
私のような年齢の人間には、これはなかなか便利なアイテム。
試作品はあっという間になくなって(あ、自分の分は確保したが・・・)、その後まとまって発注が入った。

ほぼ完成・・・。

出来上がりはこんな感じ。N-1547-1-15
ペンダントヘッド4cm(レンズ部2.5cm)全長66cm(+5cmアジャスター)50ポンド
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一方、材料の手配も零細企業としては、もちろん私の仕事。売り上げがたったら、その一部は即、次の材料として「再投資」。
天然石センター・ストーンはコスト・パフォーマンスのため、不定期にオークション・サイトから仕入れるのだが、よりによってこの忙しいときに、インドから新しく有望な業者が天然石を出品し始めた。入札を繰り返して、かなりの数の石を落とすことが出来た。

そのインドの業者から続々入ってきた石達。スモーキー・クオーツ、ラブラドライトなどなど。

ルチル・クオーツ。あまり手に入らないので、手に入ったときは一段と嬉しい。

あまりに嬉しくて、「なめるように」クローズアップ写真(笑)。

ブラック・クオーツのカット石。これも珍しい。

私は「ピンク」の人ではないのだけれど、ローズ・クオーツのカット石を同じ業者で見つけたので、入手。
この後まだ、クリアー・クオーツのロットの到着を待っているところ。
着々と次のシーズンの準備も進んでいるが・・・毎年今頃は「あー、もう早くクリスマス終わってくれー」と弱音を吐きそうになる。クリスマスさえ越せば・・・もう少し時間の余裕もできるはず、なんだけどな・・・。
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Tate Britain(テート・ブリテン美術館)より、16-17世紀絵画のジュエリー
- 2010-12-15 Wed 10:17:51
- 博物館・美術館
Tate Britain(テート・ブリテン)美術館は、そもそも昔はただTate Gallery(テート・ギャラリー)と呼ばれていた。 21世紀メレニアム記念の一環で、少しテムズ川を下ったサゾーク近くの旧火力発電所の建物を再利用して、Tate Modernがオープンしたのが2000年。ここにモダン・コンテンポラリー・アートが移動収蔵された。その後本家のピムリコ近く(ミルバンクと正式には呼ばれる地区)のTateは大改装の後、15世紀以降のイギリス・アート専門の美術館として、2001年に再オープンして現在に至る。
ではなぜ、15世紀か?というと・・・どこかに以前書いたかもしれないが、それ以前の絵画は、ルネッサンス(イギリスで言うところのチューダー期)以前の中世のもの。絵画はすべて教会のために描かれるもので、絵画を絵画として鑑賞する、ということ自体が行われてはいなかった。
チューダー期の暴れん坊王様、ヘンリー8世が離婚の必要に駆られて、教皇と決別して、修道院も解散させ「イギリス国教会」なるものを作り上げた(もちろん自分が首長)のが1534年。ヨーロッパ本土の宗教改革運動と(こちらはもっと動機が純粋なのだけど・・・笑)ほぼ時期を同じくしている。商人階級の台頭で、以前のカソリック独裁政に無理が生じてきた、のも最大の原因。「金」ができると「魂の自由」を買い取りたくなるもの。あ・・・また、歴史余話になってしまった・・・。
だから、何が言いたかったかというと、「絵画」という認識は15世紀以降の「肖像画」によって始めて生まれた、当時のNew Artだったのだ、ということ。
そこで、今日はその当時トレンディだった「肖像画」から、また私のこととて、ジュエリーなどのディティールに注目したイメージを展覧してみよう。

A Young Lady Aged 21 「21歳の若い女性の肖像」ブリティシュ派(作者不詳)1569年

ジュエリー部のクローズアップ。
エリザベス1世戴冠から約10年後。もう「被り物(Hood)」もないし、「襞襟(Ruff)]が流行し始めた。
同じチューダー期でも、この2点が、ヘンリー8世の時代とエリザベス1世の時代のコスチュームを大きく別け隔てている。

Queen Elizabeth I, attributed to Nicholas Hilliard, about 1572-5
「エリザベス1世女王」 ニコラス・ヒリヤード画 1572-5年頃
そのご本尊、エリザベス1世。
戴冠以前の5年間、腹違いの姉メアリー1世のカトリック復帰統治下の隠棲から、名実ともに「開放」されたエリザベス1世は、
政治的経済的に絶対王政を強化すると同時に、ファッションをも一新させた。

上記作品ディティール。モチーフはフェニックス。

上記作品ディティール

上記作品ディティール

上記作品ディティール
まさしくGloriana(栄光の)女王様にふさわしい・・・。

Lady Kytson, George Gower, 1573
レディ・キトソン、ジョージ・ゴワー画 1573年

Portrait of Mary Kytson, Lady Darcy of Chiche, later, Lady Rivers, British School, circa 1590
「レディ・ダーシー・オブ・チシェ、後のレディ・リヴァース、マリー・キトソンの肖像」ブリティッシュ派 1590年頃。
上記のレディ・キトソンの娘。

上記作品ディティール。黒糸・金糸の刺繍。

Portrait of Mary Rogers, Lady Harington, Marcus Gheeraerts II, 1592
「レディ・ハリンドン、マリー・ロジャーの肖像」マーカス・ギーラエーツ2世 1592年。

上記作品ディティール。
左手に持つ結び目のあるパールは、ハリンドン家の紋章だそうだ。

「クレメント・エドモンズ夫人と思われる、貴婦人の肖像画」ブリティシュ派 1605-10年頃。

上記作品ディティール。見事なレースがふんだんに使われている。
この女性、エリザベス1世付きの女官だったそうで、お気に入りだったのか、女王からいろいろな物を下賜されている。
この肖像画で着ている海のテーマの総刺繍アンダースカートも女王のものだったのではないか、と類推されている。
7つの海を支配したエリザベス1世らしいモチーフだということで・・・。

The Cholmondeley Ladies, British School, about 1600-10
「コロモンデリー家の婦人達」ブリティッシュ派 1600-10年頃
19世紀の象徴派ヤン・トーロップみたいだ・・・と思ってしまうほど妙にモダンな画風・・・。
コロモンデリー家の彼女達は同じ日に生まれ(双子という意味ではなさそう)、同じ日に結婚し、
同じ日に子供を生んだとか。テート・ブリテン所蔵の代表作の一つ。

上記作品ディティール。付けているジュエリーは少し違うな・・・。
しばらく続いたテート・ブリテンの特集は今回でひとまず終了。次回は・・・何にしようかな?
ではなぜ、15世紀か?というと・・・どこかに以前書いたかもしれないが、それ以前の絵画は、ルネッサンス(イギリスで言うところのチューダー期)以前の中世のもの。絵画はすべて教会のために描かれるもので、絵画を絵画として鑑賞する、ということ自体が行われてはいなかった。
チューダー期の暴れん坊王様、ヘンリー8世が離婚の必要に駆られて、教皇と決別して、修道院も解散させ「イギリス国教会」なるものを作り上げた(もちろん自分が首長)のが1534年。ヨーロッパ本土の宗教改革運動と(こちらはもっと動機が純粋なのだけど・・・笑)ほぼ時期を同じくしている。商人階級の台頭で、以前のカソリック独裁政に無理が生じてきた、のも最大の原因。「金」ができると「魂の自由」を買い取りたくなるもの。あ・・・また、歴史余話になってしまった・・・。
だから、何が言いたかったかというと、「絵画」という認識は15世紀以降の「肖像画」によって始めて生まれた、当時のNew Artだったのだ、ということ。
そこで、今日はその当時トレンディだった「肖像画」から、また私のこととて、ジュエリーなどのディティールに注目したイメージを展覧してみよう。

A Young Lady Aged 21 「21歳の若い女性の肖像」ブリティシュ派(作者不詳)1569年

ジュエリー部のクローズアップ。
エリザベス1世戴冠から約10年後。もう「被り物(Hood)」もないし、「襞襟(Ruff)]が流行し始めた。
同じチューダー期でも、この2点が、ヘンリー8世の時代とエリザベス1世の時代のコスチュームを大きく別け隔てている。

Queen Elizabeth I, attributed to Nicholas Hilliard, about 1572-5
「エリザベス1世女王」 ニコラス・ヒリヤード画 1572-5年頃
そのご本尊、エリザベス1世。
戴冠以前の5年間、腹違いの姉メアリー1世のカトリック復帰統治下の隠棲から、名実ともに「開放」されたエリザベス1世は、
政治的経済的に絶対王政を強化すると同時に、ファッションをも一新させた。

上記作品ディティール。モチーフはフェニックス。

上記作品ディティール

上記作品ディティール

上記作品ディティール
まさしくGloriana(栄光の)女王様にふさわしい・・・。

Lady Kytson, George Gower, 1573
レディ・キトソン、ジョージ・ゴワー画 1573年

Portrait of Mary Kytson, Lady Darcy of Chiche, later, Lady Rivers, British School, circa 1590
「レディ・ダーシー・オブ・チシェ、後のレディ・リヴァース、マリー・キトソンの肖像」ブリティッシュ派 1590年頃。
上記のレディ・キトソンの娘。

上記作品ディティール。黒糸・金糸の刺繍。

Portrait of Mary Rogers, Lady Harington, Marcus Gheeraerts II, 1592
「レディ・ハリンドン、マリー・ロジャーの肖像」マーカス・ギーラエーツ2世 1592年。

上記作品ディティール。
左手に持つ結び目のあるパールは、ハリンドン家の紋章だそうだ。

「クレメント・エドモンズ夫人と思われる、貴婦人の肖像画」ブリティシュ派 1605-10年頃。

上記作品ディティール。見事なレースがふんだんに使われている。
この女性、エリザベス1世付きの女官だったそうで、お気に入りだったのか、女王からいろいろな物を下賜されている。
この肖像画で着ている海のテーマの総刺繍アンダースカートも女王のものだったのではないか、と類推されている。
7つの海を支配したエリザベス1世らしいモチーフだということで・・・。

The Cholmondeley Ladies, British School, about 1600-10
「コロモンデリー家の婦人達」ブリティッシュ派 1600-10年頃
19世紀の象徴派ヤン・トーロップみたいだ・・・と思ってしまうほど妙にモダンな画風・・・。
コロモンデリー家の彼女達は同じ日に生まれ(双子という意味ではなさそう)、同じ日に結婚し、
同じ日に子供を生んだとか。テート・ブリテン所蔵の代表作の一つ。

上記作品ディティール。付けているジュエリーは少し違うな・・・。
しばらく続いたテート・ブリテンの特集は今回でひとまず終了。次回は・・・何にしようかな?
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John Singer sargent (ジョン・シンガー・サージェント)-Tate Britain と「サージェントと海」展
- 2010-12-13 Mon 10:06:35
- 博物館・美術館
ひき続きTate Britain (テート・ブリテン)から、今日は私の好きなJohn Singer Sargent(ジョン・シンガー・サージェント)のイメージ。
彼は前回の19世紀イギリス絵画のジャンルに属するのだが、特に「古典主義」でもなければ「ラファエル前派」の影響も大して受けていない。特にドラマや伝説を描いたわけでもない。純粋に「肖像画家」と考えていいだろう。
肖像画家は現代で言えば、ポートレート写真家のようなもの。政府関連の建造物に収める絵画を描くまでに社会的に認知されるのでもない限り、この肖像画のコミッションを受けるのが、当時の画家の一番の収入源。
サージェントの流麗なタッチは、この肖像画のジャンルでも秀逸、ファッショナブルでトレンディーであったともいえるだろう。
Tate Britain(テート・ブリテン美術館)にも彼の作品が数々収蔵されているが、まずはその中から・・・。
テート・ブリテンの中でも代表作の一つ。イギリスの夏、長く続く黄昏時の、涼しく青ざめた空気までもが写しとられている・・・。
当時としては、あまりにも「色っぽ過ぎる」というので、スキャンダルになった作品の、これは習作ヴァージョン。完成作のほうはN.Y.メトロポリタン美術館所蔵。パリでのこの絵画にまつわるスキャンダルが原因とも言われているが、サージェントはイギリスに活動の場を移動する。Welcome to Londonである(笑)。
シフォン、タフタ、ジョーゼットといったドレスの生地の質感の表現は、いつもながら・・・お見事。
Tate Britain収蔵の中の私の「お気に入り」。彼の肖像画は「実際以上に美しく描く」と言われているが、この親子の表情の華やかなこと・・・。
うーん、どうしてグレイの上にクリームのハイライトのタッチを入れるだけで、この少年の上着が「ベルヴェット」であることが表現できるのだろうか・・・。ラファエル前派やギュスターヴ・モローは大好きだが、もし自分が誰のように描けるようになりたいか(なりたかったか)というと・・・サージェントなのだ・・・。
こちらも、クリーム地はタフタに、ボルドー地はヴェルヴェットに描き別けられている・・・。
ドレスの下に着ているペチコートの量感まで伝わってくる。
この後のイメージは、Tate Britain所蔵のものではないが、サージェントの私の「お気に入り」を羅列してみよう。

Fumée d'Ambris Gris 「灰琥珀の煙」

The Countess of Rocksavage 「ロクサヴェージ伯夫人」

Ellen Terry as Lady Macbeth 「エレン・テリー演じるマクベス夫人」

Lord Ribblesdale 「リブルスデール男爵」

Portrait Of Carolus-Duran 「カルロス・デュランの肖像」
多分・・・コスチュームに惹かれているんだろうな(笑)。
この肖像画の天才サージェントなのだが、晩年は肖像画からは「引退」して、主に風景画を描いていた。画家として売れる以前の若い頃に、故国アメリカに渡る折に描いた海の景色に引き戻されるかのように、何度も海を描いている。その彼の描く海をテーマにした展覧会「Sargent and the Sea(サージェントと海)」が、今年の夏Royal Academy(ロイヤル・アカデミー)で催されていた。

エキジビションのバナーを建物の前の噴水とともに撮ってみた。

En Route pour la peche 「漁に向かう」 1878年

Atlantic Sunset 「大西洋の日没」 1876年頃

On the Sands 「砂の上で」 1877年

Boat in the Waters off Capri 「カプリの外れの水に浮かぶボート」 1878年
最後の絵の水の透明感と質感が秀逸・・・このスキャンしたイメージでは全然伝わらないが・・・(笑)。
次回は再びTate Britainに戻って、チューダー期の絵画から、相変わらずディティールやら、ジュエリーやらにフォーカスしてみよう。
彼は前回の19世紀イギリス絵画のジャンルに属するのだが、特に「古典主義」でもなければ「ラファエル前派」の影響も大して受けていない。特にドラマや伝説を描いたわけでもない。純粋に「肖像画家」と考えていいだろう。
肖像画家は現代で言えば、ポートレート写真家のようなもの。政府関連の建造物に収める絵画を描くまでに社会的に認知されるのでもない限り、この肖像画のコミッションを受けるのが、当時の画家の一番の収入源。
サージェントの流麗なタッチは、この肖像画のジャンルでも秀逸、ファッショナブルでトレンディーであったともいえるだろう。
Tate Britain(テート・ブリテン美術館)にも彼の作品が数々収蔵されているが、まずはその中から・・・。
テート・ブリテンの中でも代表作の一つ。イギリスの夏、長く続く黄昏時の、涼しく青ざめた空気までもが写しとられている・・・。
当時としては、あまりにも「色っぽ過ぎる」というので、スキャンダルになった作品の、これは習作ヴァージョン。完成作のほうはN.Y.メトロポリタン美術館所蔵。パリでのこの絵画にまつわるスキャンダルが原因とも言われているが、サージェントはイギリスに活動の場を移動する。Welcome to Londonである(笑)。
シフォン、タフタ、ジョーゼットといったドレスの生地の質感の表現は、いつもながら・・・お見事。
Tate Britain収蔵の中の私の「お気に入り」。彼の肖像画は「実際以上に美しく描く」と言われているが、この親子の表情の華やかなこと・・・。
うーん、どうしてグレイの上にクリームのハイライトのタッチを入れるだけで、この少年の上着が「ベルヴェット」であることが表現できるのだろうか・・・。ラファエル前派やギュスターヴ・モローは大好きだが、もし自分が誰のように描けるようになりたいか(なりたかったか)というと・・・サージェントなのだ・・・。
こちらも、クリーム地はタフタに、ボルドー地はヴェルヴェットに描き別けられている・・・。
ドレスの下に着ているペチコートの量感まで伝わってくる。
この後のイメージは、Tate Britain所蔵のものではないが、サージェントの私の「お気に入り」を羅列してみよう。

Fumée d'Ambris Gris 「灰琥珀の煙」

The Countess of Rocksavage 「ロクサヴェージ伯夫人」

Ellen Terry as Lady Macbeth 「エレン・テリー演じるマクベス夫人」

Lord Ribblesdale 「リブルスデール男爵」

Portrait Of Carolus-Duran 「カルロス・デュランの肖像」
多分・・・コスチュームに惹かれているんだろうな(笑)。
この肖像画の天才サージェントなのだが、晩年は肖像画からは「引退」して、主に風景画を描いていた。画家として売れる以前の若い頃に、故国アメリカに渡る折に描いた海の景色に引き戻されるかのように、何度も海を描いている。その彼の描く海をテーマにした展覧会「Sargent and the Sea(サージェントと海)」が、今年の夏Royal Academy(ロイヤル・アカデミー)で催されていた。

エキジビションのバナーを建物の前の噴水とともに撮ってみた。

En Route pour la peche 「漁に向かう」 1878年

Atlantic Sunset 「大西洋の日没」 1876年頃

On the Sands 「砂の上で」 1877年

Boat in the Waters off Capri 「カプリの外れの水に浮かぶボート」 1878年
最後の絵の水の透明感と質感が秀逸・・・このスキャンしたイメージでは全然伝わらないが・・・(笑)。
次回は再びTate Britainに戻って、チューダー期の絵画から、相変わらずディティールやら、ジュエリーやらにフォーカスしてみよう。
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Tate Britain(テート・ブリテン美術館)より、19世紀絵画のいろいろ
- 2010-12-11 Sat 14:50:32
- 博物館・美術館
前回までラファエル前派の絵画をLondon,テート・ブリテン美術館からセレクションしていたのだが、今回はそこからもう少し広がって、19世紀のイギリス絵画を私の勝手なチョイスで・・・。
ラファエル前派はそもそも、当時19世紀イギリスの絵画の主流だったRoyal Academy(ロイヤル・アカデミー)の型に嵌った絵画様式に対するアンチ・テーゼとして生まれたもの。
とはいうものの、19世紀のロイヤルアカデミー派の画家達も様式・手法は移り変わっていくわけで・・・どのような様式がロイヤルアカデミー派とは、明確にいえないものがある。単純にどこを展示対象にするか(つまりマーケティング対象においているか・・・)という話のような・・・。
いずれにせよ、19世紀の絵画は現代に比べて高度に装飾的。純粋に「装飾美術としての絵画」が存在しえた、最初で最後の時代とも言える。(18世紀はまだ記録としての「肖像画」や「風景画」の傾向強し)
一方、この時代には「象徴主義」が絵画に深く入り込んできて、「神秘」「幻視」「スピリチュアル」なテーマやコンセプトが、描かれた対象の後ろに秘められている作品も多い。
様式・コンセプトにはあまりこだわらず、ギャラリーの中から、私的フィルターに引っかかってきたものをピックアップしてみた。(テート・ブリテンの所有する、この時期最大の画家はターナーなのだが・・・あまりに膨大なので、これはまたいつか改めて・・・。)
18世紀から19世紀初頭にかけて活動した「幻視者」ブレイクの作品は、その時代背景からはあまりにも特異で、理解・評価されないうちに没したが、19世紀後半の「象徴派」の絵画は彼の作品の影響に負うところが大きい。
彼の作品はは時代を超えて、現代の「幻視者達」にもコミュニケートし続ける。世俗的成功とは縁がなかったと伝えられているが、そのヴィジョンとそれを具現化する才能が、彼にとっては最大の「財産」であり「成功」だったのだろう・・・。
ヘンリー・シングルトンは18世紀から19世紀初頭に活動した画家で、主に肖像画家。よくも悪くも「職業画家」で、他の作品は全く目に留まらなかったのだが(失礼・・・Mr.Singleton)、このシェイクスピアの「嵐」の中の空気の精アリエルを描いた作品が、妙に意識に貼りついてはなれない(笑)。
ヘンリー・ウォリスはラファエル前派の画家と見なされたり、ロイヤルアカデミーで活動したので「別物」と見なされたり・・・「ロマン派」と見なしていいだろう、特にこの作品などは・・・。
トーマス・チャタートンは才能と野心を持ちながら、17歳で自殺する18世紀の詩人。「ロマン主義」の格好のアイドル・・・。テーマの背景はともかく、これも一度見たら忘れられない作品。

Pegwell Bay, Kent - a Recollection of October 5th 1858 William Dyce
「ペグウェル・ベイ、ケント-1858年10月5日の回想」 ウィリアム・ダイス 1858-60年
ウィリアム・ダイスはスコットランドの画家だが、ケントの海岸を訪れた折に描いている。
この前、Southend-on-seaで海の写真を撮ってきたこともあり、この作品のディーティールに興味津々。黄昏ていく光が海に反射して、空気まで感じられるような・・・。
60x90センチ程度で、大きな作品ではないのだが、小さく切り取った部分だけでも絵になる・・・。

上記絵画ディーティール。

上記絵画ディーティール。

上記絵画ディーティール。

The All-Pervading, George Frederic Watts
「あまねく満たす者」ジョージ・フレデリック・ワッツ 1887-90年
ラファエル前派とも、アーツ・アンド・クラフトとも関連の深い象徴主義の画家、ワッツの作品は、まさしく「宇宙意識」を描いたかのよう・・・。
これもまた、かすかな調べの波動の中に、希望を紡ぎ込める宇宙的存在と思えるのだが・・・。
彼の作品の多くはロンドン郊外サリー州、ギルドフォード近くのコンプトン村にあるWatts Gallery(ウォッツ・ギャラリー)に収蔵されている。肖像画家・彫刻家としての評価が高く、彼の象徴主義的絵画は当時の社会には、やや不明瞭で難解だったためか、あまり評価されることはなかったそうだ。それが幸いしてか、そのもっとも象徴主義的な作品の多くが、彼自身のアトリエ・住居であった、ウォッツ・ギャラリーに残されている。
2011年春まで、大改装工事のため閉館しているが、以前訪れた時に撮った写真があるので、またいつか標本箱に詰め込んでみよう。
余談だが・・・大改装閉館の以前4年間に渡り、ここのミュージアムショップにKotomiジュエリーを納品してきた、私にとっては思い出の美術館。現在は引退した前館長さんに「WattsやMary(ウォッツの後年の妻)が生きていたら、きっとあなたのジュエリーを欲しがったはず。」と言ってもらえて、感激した思い出がある。
象徴的な絵画からうってかわって、ムーアの華麗なる装飾的な作品へ・・・。光に透かされた大理石のような輝きと、職人技ともいえる衣装の襞が彼の絵画の特徴。「物質的」な美も極められると「神々しく」さえある。
同じくムーアの作品・・・。

Blossoms, Albert Moore 「華 」アルバート・ムーア 1881年

The Bath of Psyche, Frederic Leighton 「プシケーの水浴」 フレデリック・レイトン 1890年
19世紀イギリス画家の中でも、最も「社会的成功」を成し遂げた画家ともいえるレイトン。ムーアにもまして「工芸的装飾美」ともいえるような、華麗な表現。
ロンドン中心部のハイストリート・ケンジントン近くにあった彼のアトリエ兼住居が、現在はミュージアムとして公開されている。絵画に劣らず華やかな内装を堪能しに行かねば・・・と思っている。
レイトンやムーアより一世代遅れて登場した古典的画家、ドレイパー描く「転落したイカルス」。翼の美しさに目を惹かれる・・・。
彼も一世代後のラファエル前派。華やかな描写に「地上の冠」と「天上の冠」の象徴を描くが・・・実は相反するものではなくて、コインの裏と表のように、光と影のように、同時に存在しえるものだと、私は捉えているのだけどな(笑)。
次回は同じく19世紀イギリス絵画からSargent(サージェント)のイメージを、Tate Britainからと、今年の夏Royal Academyで開催されていた"Sargent and The Sea"展のイメージとあわせて展覧予定。
ラファエル前派はそもそも、当時19世紀イギリスの絵画の主流だったRoyal Academy(ロイヤル・アカデミー)の型に嵌った絵画様式に対するアンチ・テーゼとして生まれたもの。
とはいうものの、19世紀のロイヤルアカデミー派の画家達も様式・手法は移り変わっていくわけで・・・どのような様式がロイヤルアカデミー派とは、明確にいえないものがある。単純にどこを展示対象にするか(つまりマーケティング対象においているか・・・)という話のような・・・。
いずれにせよ、19世紀の絵画は現代に比べて高度に装飾的。純粋に「装飾美術としての絵画」が存在しえた、最初で最後の時代とも言える。(18世紀はまだ記録としての「肖像画」や「風景画」の傾向強し)
一方、この時代には「象徴主義」が絵画に深く入り込んできて、「神秘」「幻視」「スピリチュアル」なテーマやコンセプトが、描かれた対象の後ろに秘められている作品も多い。
様式・コンセプトにはあまりこだわらず、ギャラリーの中から、私的フィルターに引っかかってきたものをピックアップしてみた。(テート・ブリテンの所有する、この時期最大の画家はターナーなのだが・・・あまりに膨大なので、これはまたいつか改めて・・・。)
18世紀から19世紀初頭にかけて活動した「幻視者」ブレイクの作品は、その時代背景からはあまりにも特異で、理解・評価されないうちに没したが、19世紀後半の「象徴派」の絵画は彼の作品の影響に負うところが大きい。
彼の作品はは時代を超えて、現代の「幻視者達」にもコミュニケートし続ける。世俗的成功とは縁がなかったと伝えられているが、そのヴィジョンとそれを具現化する才能が、彼にとっては最大の「財産」であり「成功」だったのだろう・・・。
ヘンリー・シングルトンは18世紀から19世紀初頭に活動した画家で、主に肖像画家。よくも悪くも「職業画家」で、他の作品は全く目に留まらなかったのだが(失礼・・・Mr.Singleton)、このシェイクスピアの「嵐」の中の空気の精アリエルを描いた作品が、妙に意識に貼りついてはなれない(笑)。
ヘンリー・ウォリスはラファエル前派の画家と見なされたり、ロイヤルアカデミーで活動したので「別物」と見なされたり・・・「ロマン派」と見なしていいだろう、特にこの作品などは・・・。
トーマス・チャタートンは才能と野心を持ちながら、17歳で自殺する18世紀の詩人。「ロマン主義」の格好のアイドル・・・。テーマの背景はともかく、これも一度見たら忘れられない作品。

Pegwell Bay, Kent - a Recollection of October 5th 1858 William Dyce
「ペグウェル・ベイ、ケント-1858年10月5日の回想」 ウィリアム・ダイス 1858-60年
ウィリアム・ダイスはスコットランドの画家だが、ケントの海岸を訪れた折に描いている。
この前、Southend-on-seaで海の写真を撮ってきたこともあり、この作品のディーティールに興味津々。黄昏ていく光が海に反射して、空気まで感じられるような・・・。
60x90センチ程度で、大きな作品ではないのだが、小さく切り取った部分だけでも絵になる・・・。

上記絵画ディーティール。

上記絵画ディーティール。

上記絵画ディーティール。

The All-Pervading, George Frederic Watts
「あまねく満たす者」ジョージ・フレデリック・ワッツ 1887-90年
ラファエル前派とも、アーツ・アンド・クラフトとも関連の深い象徴主義の画家、ワッツの作品は、まさしく「宇宙意識」を描いたかのよう・・・。
これもまた、かすかな調べの波動の中に、希望を紡ぎ込める宇宙的存在と思えるのだが・・・。
彼の作品の多くはロンドン郊外サリー州、ギルドフォード近くのコンプトン村にあるWatts Gallery(ウォッツ・ギャラリー)に収蔵されている。肖像画家・彫刻家としての評価が高く、彼の象徴主義的絵画は当時の社会には、やや不明瞭で難解だったためか、あまり評価されることはなかったそうだ。それが幸いしてか、そのもっとも象徴主義的な作品の多くが、彼自身のアトリエ・住居であった、ウォッツ・ギャラリーに残されている。
2011年春まで、大改装工事のため閉館しているが、以前訪れた時に撮った写真があるので、またいつか標本箱に詰め込んでみよう。
余談だが・・・大改装閉館の以前4年間に渡り、ここのミュージアムショップにKotomiジュエリーを納品してきた、私にとっては思い出の美術館。現在は引退した前館長さんに「WattsやMary(ウォッツの後年の妻)が生きていたら、きっとあなたのジュエリーを欲しがったはず。」と言ってもらえて、感激した思い出がある。
象徴的な絵画からうってかわって、ムーアの華麗なる装飾的な作品へ・・・。光に透かされた大理石のような輝きと、職人技ともいえる衣装の襞が彼の絵画の特徴。「物質的」な美も極められると「神々しく」さえある。
同じくムーアの作品・・・。

Blossoms, Albert Moore 「華 」アルバート・ムーア 1881年

The Bath of Psyche, Frederic Leighton 「プシケーの水浴」 フレデリック・レイトン 1890年
19世紀イギリス画家の中でも、最も「社会的成功」を成し遂げた画家ともいえるレイトン。ムーアにもまして「工芸的装飾美」ともいえるような、華麗な表現。
ロンドン中心部のハイストリート・ケンジントン近くにあった彼のアトリエ兼住居が、現在はミュージアムとして公開されている。絵画に劣らず華やかな内装を堪能しに行かねば・・・と思っている。
レイトンやムーアより一世代遅れて登場した古典的画家、ドレイパー描く「転落したイカルス」。翼の美しさに目を惹かれる・・・。
彼も一世代後のラファエル前派。華やかな描写に「地上の冠」と「天上の冠」の象徴を描くが・・・実は相反するものではなくて、コインの裏と表のように、光と影のように、同時に存在しえるものだと、私は捉えているのだけどな(笑)。
次回は同じく19世紀イギリス絵画からSargent(サージェント)のイメージを、Tate Britainからと、今年の夏Royal Academyで開催されていた"Sargent and The Sea"展のイメージとあわせて展覧予定。
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Pre-Raphaelite(ラファエル前派)の絵画 -3-
- 2010-12-09 Thu 10:06:50
- 博物館・美術館
今回もLondonのTate Britain(テート・ブリテン)美術館よりラファエル前派とその同時代の画家達のイメージの続編。

The Vale of Rest, John Everett Millais, 1858-9
「安息の谷」ジョン・エヴェレット・ミレー
「メメント・モリ=死を思え」のラファエル前派的解釈。
死は一日の終わりに訪れる眠りのように、安らかに憩いたまえ・・・そうありたいもの。

上記作品ディーティール。静かに問いかけるまなざし。

Mariana, John Everett Millais 「マリアナ」ジョン・エヴェレット・ミレー
シェイクスピアの「Measure to Measure(尺には尺を)」の作中人物。
愛を失って失意のうちに暮らすマリアナ・・・なのだが、
シェイクスピアのストーリーはありきたりには進まない。
かなりコミカルで、ファンキーなストーリーはこのWikiページに紹介されている。

上記作品ディーティール。私の方は・・・、彼女のベルトに注目していたのだが。

Claudio and Isabella, William Holman Hunt 「クローディオとイザベラ」ウィリアム・ホルマン・ハント
同じくシェイクスピアの「Measure to Measure(尺には尺を)」より。
クローディオ「死ぬのは怖い・・・」 イザベラ「恥さらしで生きるのも、もっと嫌よ・・・」
妹、なかなかシビアなことを言う・・・。

"The Awakening Conscience, William Holman Hunt 「良心の目ざめ」 ウィリアム・ホルマン・ハント
「おめかけさん」が「こんな生活ではいけない・・・」と良心に目ざめた瞬間を描く・・・なのだが、
俗界のモラルも良心も知ったことではない私としては・・・左下の猫に注目していたのだ。

上記作品ディーティール。
モラルも良心も何もなくて、猫は本能のままに生きて、それでいて素晴らしい(笑)。

F.G. Stephens, William Holman Hunt F.G.ステファンス ウィリアム・ホルマン・ハント
ラファエル前派の画家仲間のF.G.ステファンスの肖像画。
彼は画家を断念して、評論家に転じラファエル前派の評価をサポートした。

Lucretia Borgia Reignes in the Vatican in the Absence of Pope Alexander VI, Frank Cadogan Cowper
「教皇アレキサンダー6世の不在中を統治するルクレツィア・ボルジア」 フランク・カドガン・クーパー
ラファエル前派の影響下の画家でも最後期に位置するクーパー。
法王の庶子であるルクレツィアが、フランチェスコ修道僧から靴にキスをする礼拝を受けるという、
当時としては「スキャンダラス」なテーマを描く。
ロマネスク=ビザンティン様式のこのインテリアは、現在も実在するヴァティカンの一室だとか。

上記作品ディーティール。 豪奢なルクレツィア、結構なことだ(笑)。

Chaucer at the Court of Edward III, Ford Madox Brown
「エドワード3世宮廷のチョーサー」 フォード・マドックス・ブラウン
これは、最初のラファエル前派の標本箱で展覧した、アシュモリアン博物館所蔵の作品の、別ヴァージョン。
チョーサーは支配階級のフランス語ではなく、英語で詩を書いた最初の詩人、
すなわち英詩の創設者とみなされている。 イギリスでは詩聖。

Alleluia, by Thomas Cooper Gotch 「アレルイア(ハレルヤ)」 トマス・クーパー・ゴッチ
少女の持つ、神秘性とリアリティーの両面を描けるのはこのゴッチ。
愛らしくて、高貴で、かつ華麗な作品。

上記作品ディーティール。 生身の少女が天の存在になる一瞬。
次回もTate Britainから、もう少し枠を広げて・・・イギリス19世紀絵画から、でもやはり、私の勝手なチョイスで(笑)展覧予定。

The Vale of Rest, John Everett Millais, 1858-9
「安息の谷」ジョン・エヴェレット・ミレー
「メメント・モリ=死を思え」のラファエル前派的解釈。
死は一日の終わりに訪れる眠りのように、安らかに憩いたまえ・・・そうありたいもの。

上記作品ディーティール。静かに問いかけるまなざし。

Mariana, John Everett Millais 「マリアナ」ジョン・エヴェレット・ミレー
シェイクスピアの「Measure to Measure(尺には尺を)」の作中人物。
愛を失って失意のうちに暮らすマリアナ・・・なのだが、
シェイクスピアのストーリーはありきたりには進まない。
かなりコミカルで、ファンキーなストーリーはこのWikiページに紹介されている。

上記作品ディーティール。私の方は・・・、彼女のベルトに注目していたのだが。

Claudio and Isabella, William Holman Hunt 「クローディオとイザベラ」ウィリアム・ホルマン・ハント
同じくシェイクスピアの「Measure to Measure(尺には尺を)」より。
クローディオ「死ぬのは怖い・・・」 イザベラ「恥さらしで生きるのも、もっと嫌よ・・・」
妹、なかなかシビアなことを言う・・・。

"The Awakening Conscience, William Holman Hunt 「良心の目ざめ」 ウィリアム・ホルマン・ハント
「おめかけさん」が「こんな生活ではいけない・・・」と良心に目ざめた瞬間を描く・・・なのだが、
俗界のモラルも良心も知ったことではない私としては・・・左下の猫に注目していたのだ。

上記作品ディーティール。
モラルも良心も何もなくて、猫は本能のままに生きて、それでいて素晴らしい(笑)。

F.G. Stephens, William Holman Hunt F.G.ステファンス ウィリアム・ホルマン・ハント
ラファエル前派の画家仲間のF.G.ステファンスの肖像画。
彼は画家を断念して、評論家に転じラファエル前派の評価をサポートした。

Lucretia Borgia Reignes in the Vatican in the Absence of Pope Alexander VI, Frank Cadogan Cowper
「教皇アレキサンダー6世の不在中を統治するルクレツィア・ボルジア」 フランク・カドガン・クーパー
ラファエル前派の影響下の画家でも最後期に位置するクーパー。
法王の庶子であるルクレツィアが、フランチェスコ修道僧から靴にキスをする礼拝を受けるという、
当時としては「スキャンダラス」なテーマを描く。
ロマネスク=ビザンティン様式のこのインテリアは、現在も実在するヴァティカンの一室だとか。

上記作品ディーティール。 豪奢なルクレツィア、結構なことだ(笑)。

Chaucer at the Court of Edward III, Ford Madox Brown
「エドワード3世宮廷のチョーサー」 フォード・マドックス・ブラウン
これは、最初のラファエル前派の標本箱で展覧した、アシュモリアン博物館所蔵の作品の、別ヴァージョン。
チョーサーは支配階級のフランス語ではなく、英語で詩を書いた最初の詩人、
すなわち英詩の創設者とみなされている。 イギリスでは詩聖。

Alleluia, by Thomas Cooper Gotch 「アレルイア(ハレルヤ)」 トマス・クーパー・ゴッチ
少女の持つ、神秘性とリアリティーの両面を描けるのはこのゴッチ。
愛らしくて、高貴で、かつ華麗な作品。

上記作品ディーティール。 生身の少女が天の存在になる一瞬。
次回もTate Britainから、もう少し枠を広げて・・・イギリス19世紀絵画から、でもやはり、私の勝手なチョイスで(笑)展覧予定。
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Pre-Raphaelite(ラファエル前派)の絵画 -2-
- 2010-12-07 Tue 10:48:37
- 博物館・美術館
以前William Morris(ウィリアム・モリス)のデザインの標本箱の後に、Pre-Raphaelite(ラファエル前派)の絵画の標本箱を作ったことがある。<このページ>
ラファエル前派といえば、LondonのTate Britain(テート・ブリテン)美術館に、代表作が集中して収蔵されているのを思い出した。昔は大喜びで見に行ったものだが、ロンドン住人になって、かつ、先方は常設展示なのでいつでも見れる・・・と思うと、いつまでも見に行けないもの。先日、時間を作って、お気に入り絵画のイメージ・ハンティングに出かけた。
今回も「ラファエル前派」の括りの中に,そこから影響を受けたウォーターハウス等の「同時代の影響下の画家達」も含めている。

The Golden Stairs, Edward Coley Burne-Jones
「黄金の階段」エドワード・コーリー・バーンジョーンズ
この絵画には特に付随したストーリー性は知られていない。純粋にデコラティヴな絵画として描かれたのかもしれない。

上記作品ディーティール。

King Cophetua and the Beggar Maid, Edward Coley burne-Jones
「コフェチュア王と乞食娘」エドワード・コーリー・バーンジョーンズ
アフリカの女嫌いの王様が、乞食娘に一目惚れしてしまい、女王に迎える、というかなり突拍子もない伝説を描いている。
伝承の結末は、人民に敬愛され「その後幸せに暮らしましたとさ。」
バーンジョーンズのクリアーな画風が、理想的なロマンス・ストーリによく似合っている。

上記作品ディーティール。ジュエリーが描かれていると、ついついディティールで撮ってしまう(笑)。

Vespertina Quies, Edward Coley Burne-Jones
「夕べの安らぎ」エドワード・コーリー・バーンジョーンズ
モナ・リザを意識したポーズと微笑みと言われている。

The Lady of Shalott, John William Waterhouse
「シャロットの姫」ジョン・ウィリアム・ウォータ-ハウス
テニスンの詩に詠われる、アーサー王伝説中の、シャロットの姫。
19世紀ヴィクトリア期の画家、イラストレーター達によって、何度も何度も描かれた人気のテーマ。
解説と解釈を書いたブログを見つけたので、そちらにお任せする。
(耽美主義の私的には「フェミニズム批判」というよりは、
「批判」や「死」さえもとどめることができないロマンティシズムの象徴と解釈しているのだが・・・)

私はヴィジュアルのデティールが専門(笑)。
私のもう一人の「お気に入り」がウォータ-ハウス。
彼はラファエル前派と同時代だが、むしろロイヤル・アカデミー側で活動した画家。
テクスチャーの表現(例えば・・・この刺繍)、シーンの「空気」を捉える画風はお見事・・・。

Beata Beatrix, Dante Gabriel Rossetti
「ビアタ・ビアトリクス」ダンテ・ガブリエル・ロセッティ
これはロセッティ本人によって完成した、最初のヴァージョン。
前回のラファエル前派の標本箱には、バーミンガム博物館所蔵の、全く同じ構図の作品を載せたが、
実はあれは10年後に再度描かれたもので、ロセッティの死後未完成の作品を
マドックス・ブラウンが完成させたものだとのこと。

上記作品ディーティール。
魂が抜け落ちる瞬間とはこんなものなのだろうか。

Proserpine, Dante Gabriel Rossetti
「プロセルピナ」ダンテ・ガブリエル・ロセッティ
冥界の神プルートにさらわれ妻となるが、石榴を食べてしまったために、母の女神ケレスが救出に来ても、
地上で半年冥界で半年暮らすことになってしまう。
実りの女神様は冬の間は地上にはおられない、という伝説。

上記作品ディーティール。実りの女神様にふさわしい芳醇な表現・・・。

Ecce Ancilla Domini! (The Annunciation), Dante Gabriel Rossetti
「受胎告知」 ダンテ・ガブリエル・ロセッティ
ロセッティ22歳のときの比較的初期の作品。
後年の妖艶な作風はまだ現れていなくて、ぎこちない位に初々しい。

上記作品ディーティール。

Ophelia, John Everett Millais
「オフェーリア」ジョン・エヴァレット・ミレー
これは「ハムレット」のオフェーリアをテーマに、ミレーの華麗な描写が目をひく。ラファエル前派の代表作。

モデルは、その後ロセッティの妻となる画家エリザベス・シダル。
真冬にドレスを着てバスタブに何時間も浸ってのポーズで、その後ひどい風邪を引いてしまった。
彼女の父が激高して、ミレーに慰謝料を請求したとかいう話が伝わっている。
次回も、ラファエル前派の絵画をテート・ブリテンより、続きますよ。
ラファエル前派といえば、LondonのTate Britain(テート・ブリテン)美術館に、代表作が集中して収蔵されているのを思い出した。昔は大喜びで見に行ったものだが、ロンドン住人になって、かつ、先方は常設展示なのでいつでも見れる・・・と思うと、いつまでも見に行けないもの。先日、時間を作って、お気に入り絵画のイメージ・ハンティングに出かけた。
今回も「ラファエル前派」の括りの中に,そこから影響を受けたウォーターハウス等の「同時代の影響下の画家達」も含めている。

The Golden Stairs, Edward Coley Burne-Jones
「黄金の階段」エドワード・コーリー・バーンジョーンズ
この絵画には特に付随したストーリー性は知られていない。純粋にデコラティヴな絵画として描かれたのかもしれない。

上記作品ディーティール。

King Cophetua and the Beggar Maid, Edward Coley burne-Jones
「コフェチュア王と乞食娘」エドワード・コーリー・バーンジョーンズ
アフリカの女嫌いの王様が、乞食娘に一目惚れしてしまい、女王に迎える、というかなり突拍子もない伝説を描いている。
伝承の結末は、人民に敬愛され「その後幸せに暮らしましたとさ。」
バーンジョーンズのクリアーな画風が、理想的なロマンス・ストーリによく似合っている。

上記作品ディーティール。ジュエリーが描かれていると、ついついディティールで撮ってしまう(笑)。

Vespertina Quies, Edward Coley Burne-Jones
「夕べの安らぎ」エドワード・コーリー・バーンジョーンズ
モナ・リザを意識したポーズと微笑みと言われている。

The Lady of Shalott, John William Waterhouse
「シャロットの姫」ジョン・ウィリアム・ウォータ-ハウス
テニスンの詩に詠われる、アーサー王伝説中の、シャロットの姫。
19世紀ヴィクトリア期の画家、イラストレーター達によって、何度も何度も描かれた人気のテーマ。
解説と解釈を書いたブログを見つけたので、そちらにお任せする。
(耽美主義の私的には「フェミニズム批判」というよりは、
「批判」や「死」さえもとどめることができないロマンティシズムの象徴と解釈しているのだが・・・)

私はヴィジュアルのデティールが専門(笑)。
私のもう一人の「お気に入り」がウォータ-ハウス。
彼はラファエル前派と同時代だが、むしろロイヤル・アカデミー側で活動した画家。
テクスチャーの表現(例えば・・・この刺繍)、シーンの「空気」を捉える画風はお見事・・・。

Beata Beatrix, Dante Gabriel Rossetti
「ビアタ・ビアトリクス」ダンテ・ガブリエル・ロセッティ
これはロセッティ本人によって完成した、最初のヴァージョン。
前回のラファエル前派の標本箱には、バーミンガム博物館所蔵の、全く同じ構図の作品を載せたが、
実はあれは10年後に再度描かれたもので、ロセッティの死後未完成の作品を
マドックス・ブラウンが完成させたものだとのこと。

上記作品ディーティール。
魂が抜け落ちる瞬間とはこんなものなのだろうか。

Proserpine, Dante Gabriel Rossetti
「プロセルピナ」ダンテ・ガブリエル・ロセッティ
冥界の神プルートにさらわれ妻となるが、石榴を食べてしまったために、母の女神ケレスが救出に来ても、
地上で半年冥界で半年暮らすことになってしまう。
実りの女神様は冬の間は地上にはおられない、という伝説。

上記作品ディーティール。実りの女神様にふさわしい芳醇な表現・・・。

Ecce Ancilla Domini! (The Annunciation), Dante Gabriel Rossetti
「受胎告知」 ダンテ・ガブリエル・ロセッティ
ロセッティ22歳のときの比較的初期の作品。
後年の妖艶な作風はまだ現れていなくて、ぎこちない位に初々しい。

上記作品ディーティール。

Ophelia, John Everett Millais
「オフェーリア」ジョン・エヴァレット・ミレー
これは「ハムレット」のオフェーリアをテーマに、ミレーの華麗な描写が目をひく。ラファエル前派の代表作。

モデルは、その後ロセッティの妻となる画家エリザベス・シダル。
真冬にドレスを着てバスタブに何時間も浸ってのポーズで、その後ひどい風邪を引いてしまった。
彼女の父が激高して、ミレーに慰謝料を請求したとかいう話が伝わっている。
次回も、ラファエル前派の絵画をテート・ブリテンより、続きますよ。
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Southend-on-Sea(サウスエンド・オン・シー)-海と川の繋がるところ
- 2010-12-05 Sun 10:52:09
- 写真
今日は前回の雪景色とは、うってかわって、うらうらと穏やかな秋の日のイメージ。
(実際に、気まぐれなU.K.気候は、1日ですでに極寒-5℃から7-8℃まで10℃以上上昇・・・かなりめちゃくちゃ。)
先日、ちょっとした用事があってSouthend-on-Sea(サウスエンド・オン・シー)という海のそばの街に出かけた。<ここ>
LondonのFenchurch Street駅からC2Cラインの電車に乗って1時間位東に出たところ。
Londonは巨大な街なので、西南郊外に住んでいる私にとって、東に当たるこのあたりは「未踏の地」、地の果て・・・という感じがする・・・。(あ、もちろん、この辺の人にしたら、うちのあるサリー州が「地の果て」といわれるだろうが・・・。)
ここはイギリス東海岸なのだが、同時にテムズ川の河口にもあたる。どこまでが川でどこからが海なのか・・・?いずれにしても、あまり海を見る機会のない私にとって、ちょっとしたリゾート気分。いろいろ写真を撮ってみた。
対岸に見えるのは、南岸のケント州のコンビナート。貨物船が頻繁に行き来する。この日はLondonは霧。海岸線に着いたら霧は晴れていて、とてもいい天気。ケントの対岸は少し霧がかかっているようで、200mm望遠で撮ったらホイッスラーの絵のようなイメージで撮れてしまった。

ちょうどこのときは引き潮。
砂浜でもなくて、ブライトンあたりの海岸線にありがちな「砂利浜」でもなくて・・・「泥浜」。
そして超遠浅。ここで海水浴ができるのかどうかは定かではない・・・。

風もなくて、とてもまったりした水面。上の貨物船を広角で撮るとこんな感じになる。
露出を下げて、ポストプロセスでコントラストをあげてみた。

時折スピード・ボートが通った時だけ、ひたひたと波が押し寄せてくる。

カモメや海鳥達は「潮干狩り」に忙しい。

世界一長いPier(ピア、桟橋)。
ピアというのは、イギリスの19世紀の海岸リゾート地独特のもの。本来は船着場として使用される桟橋は、ここではその用途を果たしてはいない。目的は・・・遊歩道。(Brightonのものが一番有名だろうか。)船着場としてのピアと区別して「Pleasure Pier(プレジャー・ピア、娯楽ピア)」と呼ばれる。
19世紀から20世紀初頭の全盛期の頃は、こういったピアの上にダンスホールやミュージックホールが建てられたり、カフェやシーフードレストラン、アイスクリームスタンドなどが建ち並んだ。今はどこのピアも全盛期の面影はなくて、ただノスタルジックな建造物として保存されているのが現状。
それでも、ここのピアは、世界最長のプレジャー・ピアで全長2km。ディーゼルの列車まで走っている。このいいお天気に最適の散歩道。

ぶらぶら写真を撮りながら歩いていた。このあたりでやっと半分。

列車が走ってきた。

ピアの先から街を見たところ。

風がなくて、日向ぼっこに最適の日。

とても、のどか。シーズンオフの海が大好き。

結局、列車には乗らず、帰りもうらうら歩いてきてしまった。日ごろの運動不足解消。

ピアの両側には遊園地がある。冬はもちろん営業してなくて・・・静かでいいや。

海を望むバルコニー。

ハイストリートのヴィクトリア期のファサード。

海を見ると・・・フィッシュ・アンド・チップスが猛然と食べたくなる。これ、すなわち、パブロフの犬・・・。

遅いランチを食べていたら、冬の日は、すぐに傾いてくる。(まだ3時半なんだけどな・・・)
久々に、とてものんびり過ごした一日。光合成でしっかり充電できたな(笑)。
(実際に、気まぐれなU.K.気候は、1日ですでに極寒-5℃から7-8℃まで10℃以上上昇・・・かなりめちゃくちゃ。)
先日、ちょっとした用事があってSouthend-on-Sea(サウスエンド・オン・シー)という海のそばの街に出かけた。<ここ>
LondonのFenchurch Street駅からC2Cラインの電車に乗って1時間位東に出たところ。
Londonは巨大な街なので、西南郊外に住んでいる私にとって、東に当たるこのあたりは「未踏の地」、地の果て・・・という感じがする・・・。(あ、もちろん、この辺の人にしたら、うちのあるサリー州が「地の果て」といわれるだろうが・・・。)
ここはイギリス東海岸なのだが、同時にテムズ川の河口にもあたる。どこまでが川でどこからが海なのか・・・?いずれにしても、あまり海を見る機会のない私にとって、ちょっとしたリゾート気分。いろいろ写真を撮ってみた。
対岸に見えるのは、南岸のケント州のコンビナート。貨物船が頻繁に行き来する。この日はLondonは霧。海岸線に着いたら霧は晴れていて、とてもいい天気。ケントの対岸は少し霧がかかっているようで、200mm望遠で撮ったらホイッスラーの絵のようなイメージで撮れてしまった。

ちょうどこのときは引き潮。
砂浜でもなくて、ブライトンあたりの海岸線にありがちな「砂利浜」でもなくて・・・「泥浜」。
そして超遠浅。ここで海水浴ができるのかどうかは定かではない・・・。

風もなくて、とてもまったりした水面。上の貨物船を広角で撮るとこんな感じになる。
露出を下げて、ポストプロセスでコントラストをあげてみた。

時折スピード・ボートが通った時だけ、ひたひたと波が押し寄せてくる。

カモメや海鳥達は「潮干狩り」に忙しい。

世界一長いPier(ピア、桟橋)。
ピアというのは、イギリスの19世紀の海岸リゾート地独特のもの。本来は船着場として使用される桟橋は、ここではその用途を果たしてはいない。目的は・・・遊歩道。(Brightonのものが一番有名だろうか。)船着場としてのピアと区別して「Pleasure Pier(プレジャー・ピア、娯楽ピア)」と呼ばれる。
19世紀から20世紀初頭の全盛期の頃は、こういったピアの上にダンスホールやミュージックホールが建てられたり、カフェやシーフードレストラン、アイスクリームスタンドなどが建ち並んだ。今はどこのピアも全盛期の面影はなくて、ただノスタルジックな建造物として保存されているのが現状。
それでも、ここのピアは、世界最長のプレジャー・ピアで全長2km。ディーゼルの列車まで走っている。このいいお天気に最適の散歩道。

ぶらぶら写真を撮りながら歩いていた。このあたりでやっと半分。

列車が走ってきた。

ピアの先から街を見たところ。

風がなくて、日向ぼっこに最適の日。

とても、のどか。シーズンオフの海が大好き。

結局、列車には乗らず、帰りもうらうら歩いてきてしまった。日ごろの運動不足解消。

ピアの両側には遊園地がある。冬はもちろん営業してなくて・・・静かでいいや。

海を望むバルコニー。

ハイストリートのヴィクトリア期のファサード。

海を見ると・・・フィッシュ・アンド・チップスが猛然と食べたくなる。これ、すなわち、パブロフの犬・・・。

遅いランチを食べていたら、冬の日は、すぐに傾いてくる。(まだ3時半なんだけどな・・・)
久々に、とてものんびり過ごした一日。光合成でしっかり充電できたな(笑)。
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雪景色
- 2010-12-03 Fri 10:44:43
- 日記
たいてい前書きしていることの多い、この標本箱ブログなのだが・・・今日はライヴ(笑)。
今朝撮ってきた写真。それというのも、2-3日前からのイギリスの寒波で、毎冬大して雪も積もらない大都市気候のLondonにもついに積雪!! といっても3cm位だが・・・。年に一度あるかないかの雪景色写真のチャンス(去年はなかった・・・)なので、天気予報をチェックして、昨夜は早寝。今朝の積雪に備えていたのだ。
朝起きると、予報通り積もってる、積もってる。イギリスの交通機関は信じられない位雪に弱くて、全面マヒ状態なので、通勤の人々はえらい目にあうのだが、そこは自営業の特権、雪の日は雪を楽しめるだけ楽しむに限る。
朝からカメラ片手にうちから少し丘の上に上った、地区教会の墓地へ向かった。ここは私の散歩コースの一つで、なかなかフォトジェニックな墓地。

きれいな天使の墓標。

また別の天使。

装飾的なクロス。
こんな感じで美しいものは、たいてい20世紀初頭の頃の墓標。

これもなかなか美しい。

薔薇が彫りだされてた墓標。

子供のお墓だろうか、幼い天使が見守っている。

供えられた薔薇。

フェンスも雪化粧。

墓標に這うアイビー。

雪に被われて・・・。

いつでも教会や墓地の写真を撮るのは好きなのだが、雪の日はまた全然違った風景。

アーツ・アンド・クラフト期のゲート。
この教会はSt Mary's Church(聖メアリー教会)と呼ばれ、
うちからは隣村にあたるロング・ディトンの地区教会。
10世紀以前から、ここに教会があったという記録があるそうだ。

教会敷地の入り口。

何の実だろうか。

教会のある丘から下りてくる道には、大きな屋敷が建ち並んでいる。
雪景色がよく似合う。

うちはそんなお屋敷ではなくて、こんな感じでこじんまりした通り。
天気予報によると、明日もあさっても氷点下とか。なんと今夜は-8℃などという予報だが本当だろうか・・・?
私の方は、夏の暑いのにはめっぽう弱いのだが、冬には強いので、寒いのは苦にならないのだが、皆様カゼなど召されぬよう・・・ご自愛ください。
今朝撮ってきた写真。それというのも、2-3日前からのイギリスの寒波で、毎冬大して雪も積もらない大都市気候のLondonにもついに積雪!! といっても3cm位だが・・・。年に一度あるかないかの雪景色写真のチャンス(去年はなかった・・・)なので、天気予報をチェックして、昨夜は早寝。今朝の積雪に備えていたのだ。
朝起きると、予報通り積もってる、積もってる。イギリスの交通機関は信じられない位雪に弱くて、全面マヒ状態なので、通勤の人々はえらい目にあうのだが、そこは自営業の特権、雪の日は雪を楽しめるだけ楽しむに限る。
朝からカメラ片手にうちから少し丘の上に上った、地区教会の墓地へ向かった。ここは私の散歩コースの一つで、なかなかフォトジェニックな墓地。

きれいな天使の墓標。

また別の天使。

装飾的なクロス。
こんな感じで美しいものは、たいてい20世紀初頭の頃の墓標。

これもなかなか美しい。

薔薇が彫りだされてた墓標。

子供のお墓だろうか、幼い天使が見守っている。

供えられた薔薇。

フェンスも雪化粧。

墓標に這うアイビー。

雪に被われて・・・。

いつでも教会や墓地の写真を撮るのは好きなのだが、雪の日はまた全然違った風景。

アーツ・アンド・クラフト期のゲート。
この教会はSt Mary's Church(聖メアリー教会)と呼ばれ、
うちからは隣村にあたるロング・ディトンの地区教会。
10世紀以前から、ここに教会があったという記録があるそうだ。

教会敷地の入り口。

何の実だろうか。

教会のある丘から下りてくる道には、大きな屋敷が建ち並んでいる。
雪景色がよく似合う。

うちはそんなお屋敷ではなくて、こんな感じでこじんまりした通り。
天気予報によると、明日もあさっても氷点下とか。なんと今夜は-8℃などという予報だが本当だろうか・・・?
私の方は、夏の暑いのにはめっぽう弱いのだが、冬には強いので、寒いのは苦にならないのだが、皆様カゼなど召されぬよう・・・ご自愛ください。
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Baroque Party (バロック・パーティー) 準備中
- 2010-12-01 Wed 22:44:49
- 日記
そもそも私はコスチューム・オタクなのだが(ご存知のことかと・・・)、愉快なイベントに巻き込まれつつある。
2011年明けてすぐのNew Year Party ともいえる、Baroque Costume Party。
この秋にRieさんから紹介されて以来、意気投合、青山直営店にもKotomiジュエリーを導入してもらった、デザイナーのMachiko Jinto (神戸真知子)さんから、そのまたお友達のフォト・ジャーナリスト、AKEMI YOKOYAMAさん主催のこのパーティーの話を聞きつけた。(実はこのパーティー、アフリカのサイを保護するチャリティーSave the Rhinoへの援護チャリティーパーティーでもある。)
私の専門はビザンティンから中世、一番新しいところでチューダー期止まりなので、このバロック期は守備範囲外なのだが、コスチュームねたなら何でも大歓迎、フォトグラファーを兼ねての参加となった。
軽度性同一障害系(笑)の私はご婦人のドレスは全然スルーで、宮廷の小姓系のボーイズコスチュームを探すことに。
先日さっそく一同、レンタル・コスチュームの店にアポイントを入れて、まずは下見に行った。

南London、Oval駅近くにあるHire National Theatreが最初の目的地。
このKennington Park Business Estateの中にある。
National Theatreの演目のために製作された衣装や小物が、保存されている倉庫で、
さまざまな目的の貸し出しにも応じている。

中はこんな感じで、とにかく「倉庫」。莫大な量の衣装が時代ごとに分かれたラックにぎっしり。
大体の時代を伝えるとスタッフが案内してくれる。あとはそこから、なんとか自力で気に入ったものを探し出す。めぼしいものを見繕ったら、何着か抱えて試着室に向かう。

まずは真知子さん試着。
まだカツラも手配する必要があるので、まだよく雰囲気は解らない。
「フィットはするけど・・・前のリボンが安っぽいわね・・・。」
さすがデザイナー、素材にはこだわる(笑)。

主催者のAkemiさん。「こっちの方がいいかしら?」

あてにはしてなかったのだが、私サイズのメンズコスチューム発見。
多分、子役の男の子用ではないかな?結局、刺繍の入った派手な方のベストを組み合わせることにした。
ここにまだ、私もカツラ、白のストッキング、靴を探し出すのが課題。
靴は手持ちのバックル付きの靴でごまかすことにする。
Jabot(ジャボット)と呼ばれるブラウスのひだ襟も、作るか探しだすか・・・、まだまだこれからだ。
National Theatre Costume Hire:
Chichester House, Kennington Park Business Estate, 1-3 Brixton Road, London SW9 6DE
Phone: +44 (0)20 7735 4774
e-mail: costume_hire@nationaltheatre.org.uk
およそのガイドラインとして、一週間貸し出し衣装一式 65ポンド程度より。100ポンド程度みておけばまず大丈夫かと。
「奇跡的」にフィットするサイズが見つかったので、私はここで即予約を入れる。「お姉さま方」はもう一件このあとにアポイントを入れてある、セントラル・ロンドンのAngelsを見てから、検討することになった。

Angelはレスター・スクエア近く、ロンドンの劇場街の真ん中にある。
1階ではカツラや、ファンシー・ドレス・パーティー、コスプレ小物などを販売。
2階が女性用の貸衣装、3階がコスプレ・キットの販売、4階が男性用貸衣装。

1階のカーニバル用仮面。

2階が女性用の貸衣装部。
質はこちらの方がいいのだが、量的にはHire National Thatreの何十分の一という感じ。

真知子さん、Akemiさん試着。目の肥えたお姉さま方の御眼鏡にかなう凝った作り。大満足。
ちなみに、私もメンズ部を見に上がったが、小さいサイズはまるでない。これは、さっきのHire National Thatreで予約しておいて正解。
Angels Fancy Dress Shop
119 Shaftesbury Avenue, London WC2H 8AE
Tel: +44 (0)207 836 5678
Angels The Costumiers
1 Garrick Road, London, NW9 6AA
tel: +44 (0)20 8202 2244
(北ロンドン、Hendon駅近くに大型の倉庫もある)
ここでは、予約はイベント前一週間を切ってからでないと取れないので、ドレスの型番号を尋ねて置くだけで、一同今日のところは解散。
また、来年、イベントの様子は報告しますよ!!
2011年1月 フォロー・アップ: 残念ながら、このパーティーは、手配の都合上延期になってしまいました。また実現の折は、ぜひとも参加予定。
2011年明けてすぐのNew Year Party ともいえる、Baroque Costume Party。
この秋にRieさんから紹介されて以来、意気投合、青山直営店にもKotomiジュエリーを導入してもらった、デザイナーのMachiko Jinto (神戸真知子)さんから、そのまたお友達のフォト・ジャーナリスト、AKEMI YOKOYAMAさん主催のこのパーティーの話を聞きつけた。(実はこのパーティー、アフリカのサイを保護するチャリティーSave the Rhinoへの援護チャリティーパーティーでもある。)
私の専門はビザンティンから中世、一番新しいところでチューダー期止まりなので、このバロック期は守備範囲外なのだが、コスチュームねたなら何でも大歓迎、フォトグラファーを兼ねての参加となった。
軽度性同一障害系(笑)の私はご婦人のドレスは全然スルーで、宮廷の小姓系のボーイズコスチュームを探すことに。
先日さっそく一同、レンタル・コスチュームの店にアポイントを入れて、まずは下見に行った。

南London、Oval駅近くにあるHire National Theatreが最初の目的地。
このKennington Park Business Estateの中にある。
National Theatreの演目のために製作された衣装や小物が、保存されている倉庫で、
さまざまな目的の貸し出しにも応じている。

中はこんな感じで、とにかく「倉庫」。莫大な量の衣装が時代ごとに分かれたラックにぎっしり。
大体の時代を伝えるとスタッフが案内してくれる。あとはそこから、なんとか自力で気に入ったものを探し出す。めぼしいものを見繕ったら、何着か抱えて試着室に向かう。

まずは真知子さん試着。
まだカツラも手配する必要があるので、まだよく雰囲気は解らない。
「フィットはするけど・・・前のリボンが安っぽいわね・・・。」
さすがデザイナー、素材にはこだわる(笑)。

主催者のAkemiさん。「こっちの方がいいかしら?」

あてにはしてなかったのだが、私サイズのメンズコスチューム発見。
多分、子役の男の子用ではないかな?結局、刺繍の入った派手な方のベストを組み合わせることにした。
ここにまだ、私もカツラ、白のストッキング、靴を探し出すのが課題。
靴は手持ちのバックル付きの靴でごまかすことにする。
Jabot(ジャボット)と呼ばれるブラウスのひだ襟も、作るか探しだすか・・・、まだまだこれからだ。
National Theatre Costume Hire:
Chichester House, Kennington Park Business Estate, 1-3 Brixton Road, London SW9 6DE
Phone: +44 (0)20 7735 4774
e-mail: costume_hire@nationaltheatre.org.uk
およそのガイドラインとして、一週間貸し出し衣装一式 65ポンド程度より。100ポンド程度みておけばまず大丈夫かと。
「奇跡的」にフィットするサイズが見つかったので、私はここで即予約を入れる。「お姉さま方」はもう一件このあとにアポイントを入れてある、セントラル・ロンドンのAngelsを見てから、検討することになった。

Angelはレスター・スクエア近く、ロンドンの劇場街の真ん中にある。
1階ではカツラや、ファンシー・ドレス・パーティー、コスプレ小物などを販売。
2階が女性用の貸衣装、3階がコスプレ・キットの販売、4階が男性用貸衣装。

1階のカーニバル用仮面。

2階が女性用の貸衣装部。
質はこちらの方がいいのだが、量的にはHire National Thatreの何十分の一という感じ。

真知子さん、Akemiさん試着。目の肥えたお姉さま方の御眼鏡にかなう凝った作り。大満足。
ちなみに、私もメンズ部を見に上がったが、小さいサイズはまるでない。これは、さっきのHire National Thatreで予約しておいて正解。
Angels Fancy Dress Shop
119 Shaftesbury Avenue, London WC2H 8AE
Tel: +44 (0)207 836 5678
Angels The Costumiers
1 Garrick Road, London, NW9 6AA
tel: +44 (0)20 8202 2244
(北ロンドン、Hendon駅近くに大型の倉庫もある)
ここでは、予約はイベント前一週間を切ってからでないと取れないので、ドレスの型番号を尋ねて置くだけで、一同今日のところは解散。
また、来年、イベントの様子は報告しますよ!!
2011年1月 フォロー・アップ: 残念ながら、このパーティーは、手配の都合上延期になってしまいました。また実現の折は、ぜひとも参加予定。
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