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2011年05月 Archive
Skanzen(シュコンゼン)屋外博物館 -2-
- 2011-05-31 Tue 10:04:03
- 博物館・美術館
Skanzen(シュコンゼン)屋外博物館からの標本箱、2回目はハンガリー北部の山岳地帯Upland(ウプランド)から移築された建物で構成された、ゾーンII。
ポーランド、リトアニア、ドイツ、ギリシャ、そしてユダヤ人がマーケット町に混在して暮らしていて、人口の20%以上が手工芸に従事していたそうだ。上手く写真には収めそこなってしまったのだが、長靴製造の作業場の様子も復元されていた。
ブドウ畑とワイン製造も盛んで、ワイン製造業者やマーケット商人といった、富裕層も多く暮らしていたもののよう。

Gyöngyös(ギヨンギュシュ)の中流階級の家。
1914年の1月6日の朝、キリスト教をバックグラウンドにしたコミュニティー、
The Saint Cross Association(聖十字架協会)のメンバーが
新しい委員を選出するための集会のテーブルセッティング。

これは同じ建物の、リヴィングルームのテーブルの上。
協会長の家という設定で、ワイン製造を背景とした富裕層の暮らしをディスプレイしている。

その、ベッドルーム。

ベッドルームの窓際には、足踏みミシン。
女性のコスチューム、ミシンカヴァーそして、カーテンも、、どこもレースがとてもステキ。

イギリスもヴィクトリアン期にはレースだらけのインテリアだったわけだが、
ハンガリーのレース・ワークのテクニークが、
イギリスのものよりヴァリエーションに富んでいるように思うのだが・・・。

優美なドローンワークのテーブル・クロス。

これは、クロシェット(鈎針)編みのレース糸を、転がって縺れないようにするケース。
なんと呼ぶかは知らないのだが・・・。
私も時々クロシェット編みをすることがあるので、これ欲しいなぁ^^。

キッチンの一角。

石造りの建物の外観はこんな感じで、屋根はブリキで覆われている。
Gyöngyös(ギヨンギュシュ)の町は何度も火災に見舞われたので、火災予防に屋根をブリキで覆うようになったとか。
我々が訪れた日は、通り雨が何度もやってきた風の強い日で、その屋根のブリキが雷のような異様な轟き音を立てる。
これは・・・風の強い夜は、うるさくて眠れないかも・・・。

マーケット・タウンを歩く配偶者氏・・・。

Mád(マッド)から移築された、ユダヤ商店主の家。
19世紀末には人口の30%はユダヤ人で、カトリック人口と共存していた。
ここの建物の例では、通りに面した商店・住居を賃貸しているのがユダヤ人一家で、
裏の棟続きの住居に、大家さんのカトリックの一家が住んでいる。

ヘブライ表記の時計。

ベッドルーム。

ベッドルームの一角。

一方こちらは、カトリックの「大家さん」の家で、ジーザス先生が壁に。
上のユダヤ商店主テナントさんの方が実は裕福で、床板がちゃんと入っているのに対して、
「大家さん」のうちのリビングルームは土間。

「大家さん」の寝室。ここには床板が入っている。

寝室の一角。この写真ちょっと気に入っている^^。

Tállya(タヨ)から移築された長靴職人の家。
ずっしり重みのあるレースのカーテン越しの光が、とても美しいインテリア。

同じ家の窓。
レースカーテンに熱中していて、長靴職人のワークショップを撮りそこなった・・・。

同じ家のキッチンの一角。棚の色が、シャビー・シックないい感じ。
この野外博物館の情報は、前回の標本箱の最後を参照。 次回も、続きますよ^^。
ポーランド、リトアニア、ドイツ、ギリシャ、そしてユダヤ人がマーケット町に混在して暮らしていて、人口の20%以上が手工芸に従事していたそうだ。上手く写真には収めそこなってしまったのだが、長靴製造の作業場の様子も復元されていた。
ブドウ畑とワイン製造も盛んで、ワイン製造業者やマーケット商人といった、富裕層も多く暮らしていたもののよう。

Gyöngyös(ギヨンギュシュ)の中流階級の家。
1914年の1月6日の朝、キリスト教をバックグラウンドにしたコミュニティー、
The Saint Cross Association(聖十字架協会)のメンバーが
新しい委員を選出するための集会のテーブルセッティング。

これは同じ建物の、リヴィングルームのテーブルの上。
協会長の家という設定で、ワイン製造を背景とした富裕層の暮らしをディスプレイしている。

その、ベッドルーム。

ベッドルームの窓際には、足踏みミシン。
女性のコスチューム、ミシンカヴァーそして、カーテンも、、どこもレースがとてもステキ。

イギリスもヴィクトリアン期にはレースだらけのインテリアだったわけだが、
ハンガリーのレース・ワークのテクニークが、
イギリスのものよりヴァリエーションに富んでいるように思うのだが・・・。

優美なドローンワークのテーブル・クロス。

これは、クロシェット(鈎針)編みのレース糸を、転がって縺れないようにするケース。
なんと呼ぶかは知らないのだが・・・。
私も時々クロシェット編みをすることがあるので、これ欲しいなぁ^^。

キッチンの一角。

石造りの建物の外観はこんな感じで、屋根はブリキで覆われている。
Gyöngyös(ギヨンギュシュ)の町は何度も火災に見舞われたので、火災予防に屋根をブリキで覆うようになったとか。
我々が訪れた日は、通り雨が何度もやってきた風の強い日で、その屋根のブリキが雷のような異様な轟き音を立てる。
これは・・・風の強い夜は、うるさくて眠れないかも・・・。

マーケット・タウンを歩く配偶者氏・・・。

Mád(マッド)から移築された、ユダヤ商店主の家。
19世紀末には人口の30%はユダヤ人で、カトリック人口と共存していた。
ここの建物の例では、通りに面した商店・住居を賃貸しているのがユダヤ人一家で、
裏の棟続きの住居に、大家さんのカトリックの一家が住んでいる。

ヘブライ表記の時計。

ベッドルーム。

ベッドルームの一角。

一方こちらは、カトリックの「大家さん」の家で、ジーザス先生が壁に。
上のユダヤ商店主テナントさんの方が実は裕福で、床板がちゃんと入っているのに対して、
「大家さん」のうちのリビングルームは土間。

「大家さん」の寝室。ここには床板が入っている。

寝室の一角。この写真ちょっと気に入っている^^。

Tállya(タヨ)から移築された長靴職人の家。
ずっしり重みのあるレースのカーテン越しの光が、とても美しいインテリア。

同じ家の窓。
レースカーテンに熱中していて、長靴職人のワークショップを撮りそこなった・・・。

同じ家のキッチンの一角。棚の色が、シャビー・シックないい感じ。
この野外博物館の情報は、前回の標本箱の最後を参照。 次回も、続きますよ^^。
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Skanzen(シュコンゼン)屋外博物館 -1-
- 2011-05-29 Sun 10:35:30
- 博物館・美術館
今回からは、ブダペスト郊外のSzentendre(センテンドレ)の町、そこからまた5キロほど離れた丘のふもとにある、Skanzen(シュコンゼン)屋外博物館の特集。ここは、広大なパークに、ハンガリー各地から、18~20世紀初頭にかけての民家を移築して当時の内装を再現した、民族誌の博物館。工芸や建築に対する興味もさることながら・・・、最大の目的は、私の場合「写真」といってもいいかもしれない。
去年、ウェールズのカーディフ郊外にあるセント・フェイガンズ野外博物館を写真目的で訪れて、<ブログ7シリーズへのリンク>、ローライトの自然光のみに保たれている、古風なインテリアの撮影に魅了されてしまった。なにもかもフォトジェニック。古風なインテリアは、存在自体美しいものなので、フォトグラファーの力量は要らない。ストロボをたかずに、ローライトで撮れる高ISO感度を備えたカメラさえあればいい・・・。
今回のSkanzenも全く期待を裏切らない、素晴らしいミュージアム。帰りにバスで一緒になった、係員のおばあちゃまが「ハンガリーで一番美しいミュージアムです。」と、誇らしげに話してくれたが、全くその通り。
セント・フェイガンズでもそうだったが、一日ではとても回りきれない。写真に集中すると一段と時間が足りない、なので、話しが聞けない(英語が話せるアテンダントの人達も、あまり多くはない)、結果、それぞれの家屋・インテリアの意味合いはよく解らない・・・というのがフォトグラファーの悲しさ・・・でもあるが。
ともあれ、イメージで楽しんでください。

これは博物館の正面入口。

広大なミュージアム内を走る鉄道の、車両内部。
アンティークな車両に惹かれて乗ったのだが、帰りにバス停のあるエントランスから遥かかなたで、
閉館時間が迫ってきてあせっていたら、たまたまこの列車が走ってきて「救出」してくれた。
閉館まぎわの、ヴィジター救出用の最終便なのだろう。

最初に回ったエリアは、北ハンガリー地域の村から移築された建物。

中ではプレッツェル状のパンを作っているところが演出されている。

部屋の反対側にあるオーヴンで焼いて、

紐に通してぶら下げて、保存か運搬するもののよう。

一般の農家は、いわばスタジオルーム。寝室とダイニングとキッチンがすべて一部屋ですまされる。
冬の寒いハンガリーでは、オーヴンからの暖を中心に、一部屋で暮らすのが合理的な方法だったのだろう。

たいていもう一部屋あるのだが、ここには保存食や、洗濯、乳製品製造のための機材が収められている。

ガーキンズの酢漬けは、ハンガリー特産?
そういえば、うちがいつでもスーパーで買ってくるガーキンの酢漬けは、ハンガリー製だな・・・。

日本の田舎でも似たような建築はありそうだが、窓のハートはありえない(笑)。とてもチャーミング。

この家も一部屋で暮らす。

それでも、家具やセラミックの彩りで満たされている。

居心地のよさそうな空間。

これは、Nemesradnótという地区の、地方貴紳階級の家。

なので、土間ではなくて、床板がはいっているし、インテリアも優雅。
ここのみならず、レースのカーテンはどこでも実に美しい。

ガラス物は必ず撮ってしまう・・・。

このハイバックのディヴァン(長椅子)は、ハンガリー特有なのか、いままで見たことのないデザイン。
クリスマスの飾りつけの設定なので、左上にクリスマスツリーが少し見えている。

これぐらいの「お屋敷」ともなると、寝室とダイニングはきちんと分かれている。
ベッドの下の広口ポットは、ヨーロッパではおなじみのチェンバー・ポットで、「おまる」。
トイレは離れたところに一つしかない、夜トイレに行きたくなったら、ここに用を足して朝捨てに行く。

「お屋敷」のキッチンの保存食品棚。刺繍の飾り布がとてもチャーミング。

キッチンのオーヴン。
これも「お屋敷」なので、ダイニングには専用の暖炉があるため、このオーヴンは純粋に料理用。

流し場の窓と石鹸入れ。
この野外博物館、全体で地域別に8ブロックに分かれている。我々が回れたのは4~5ブロック。今回はその最初のエリア。
まだまだ・・・続きますよ^^。
さて・・・、このミュージアムへのアクセス、すったもんだ話。
以前も少し書いたが、センテンドレの町を見物していたので、シュコンゼン博物館の横を通る7番のバスをのり逃した。
乗り逃したバスは11時20分頃だったか・・・その後は、1時20分頃までない。(このバスのタイムテーブルも、Net上で見つけることができなかった。)
イギリスなら即タクシーなのだが、ブダペストで話をした地元の人ほぼすべてから、「客待ちをしているタクシーに乗るな」とおどされていた。ぼられる・・・とのこと。しかし、どれぐらいぼられるのかは不明だし(ロンドンでタクシーに乗ったら、正規の値段でもぼられたと思うことうけあい・・・)、その話が郊外のセンテンドレにまで及んでいるのかどうかは知らない。
その上・・・、念のためプリントアウトしてきたGoogle-map上の、シュコンゼン博物館の位置が正確ではなかった・・・。「これぐらい(3km)軽く歩ける」と思って歩き始めたのだが、その位置まで来ると「シュコンゼン、この先2km」の道路標識・・・。配偶者氏ともども、脚が丈夫でよかった。つまり、トータル5kmを1時間で歩いた。
(帰りは絶対に「歩くのは無理」と思って、博物館のエントランスの係員をつかまえて、3回ぐらい帰りのバスの時間とバス停を確認した・・・笑)
ちなみに、4月平日の7番バスの帰り(センテンドレ行き)のタイムテーブルは、15:28,16:28,17:28,18:28で、博物館の面する道の反対側がバスストップ。小さなシェルター小屋が建っている。
5月以降は観光シーズンなので、バスの便も増えるし、バスも博物館の駐車場内に入ってきて解りやすいらしい。(4月でも週末は同様に便利だそうだ。)
また、ブダペストから博物館へのの直行バスも、週末は走っている。
Madách Imere Square 薬局前(10:00, 11:00, 12:00発) >Batthyany square リバーサイド、バス停86 10:20, 11:20, 12:20 >Szentendre >Skanzen
大人往復 900HUF(£3) 片道600HUF(£2)
帰りはSkanzenの駐車場内バス停から、14:30, 15:30, 16:30, 17:30発。
詳しくはミュージアムのアクセス方法のページ(英文)参照。<このページ>
もし、私が再び行くとしたら、どうするかって? 週末にダイレクトバスを利用するか・・・朝早く出て、センテンドレ駅で7番バスのバス停とタイムテーブルを確認してから、時間つぶしする、かな。
ちなみに、正確な位置はここ。
開館時期と時間 :4月1日~10月30日-火曜~日曜、9 a.m. - 5 p.m
11月2日~12月11日-土・日曜、10 a.m. - 4 p.m.
入場料 :大人 1400HUF (約£4.7)、子供、60歳以上、26歳以下の学生 700HUF (約£2.3)
ミュージアム内鉄道: 入口で購入500HUF(£1.7)、列車内で購入600HUF(£2). (情報すべて2011年春現在)
去年、ウェールズのカーディフ郊外にあるセント・フェイガンズ野外博物館を写真目的で訪れて、<ブログ7シリーズへのリンク>、ローライトの自然光のみに保たれている、古風なインテリアの撮影に魅了されてしまった。なにもかもフォトジェニック。古風なインテリアは、存在自体美しいものなので、フォトグラファーの力量は要らない。ストロボをたかずに、ローライトで撮れる高ISO感度を備えたカメラさえあればいい・・・。
今回のSkanzenも全く期待を裏切らない、素晴らしいミュージアム。帰りにバスで一緒になった、係員のおばあちゃまが「ハンガリーで一番美しいミュージアムです。」と、誇らしげに話してくれたが、全くその通り。
セント・フェイガンズでもそうだったが、一日ではとても回りきれない。写真に集中すると一段と時間が足りない、なので、話しが聞けない(英語が話せるアテンダントの人達も、あまり多くはない)、結果、それぞれの家屋・インテリアの意味合いはよく解らない・・・というのがフォトグラファーの悲しさ・・・でもあるが。
ともあれ、イメージで楽しんでください。

これは博物館の正面入口。

広大なミュージアム内を走る鉄道の、車両内部。
アンティークな車両に惹かれて乗ったのだが、帰りにバス停のあるエントランスから遥かかなたで、
閉館時間が迫ってきてあせっていたら、たまたまこの列車が走ってきて「救出」してくれた。
閉館まぎわの、ヴィジター救出用の最終便なのだろう。

最初に回ったエリアは、北ハンガリー地域の村から移築された建物。

中ではプレッツェル状のパンを作っているところが演出されている。

部屋の反対側にあるオーヴンで焼いて、

紐に通してぶら下げて、保存か運搬するもののよう。

一般の農家は、いわばスタジオルーム。寝室とダイニングとキッチンがすべて一部屋ですまされる。
冬の寒いハンガリーでは、オーヴンからの暖を中心に、一部屋で暮らすのが合理的な方法だったのだろう。

たいていもう一部屋あるのだが、ここには保存食や、洗濯、乳製品製造のための機材が収められている。

ガーキンズの酢漬けは、ハンガリー特産?
そういえば、うちがいつでもスーパーで買ってくるガーキンの酢漬けは、ハンガリー製だな・・・。

日本の田舎でも似たような建築はありそうだが、窓のハートはありえない(笑)。とてもチャーミング。

この家も一部屋で暮らす。

それでも、家具やセラミックの彩りで満たされている。

居心地のよさそうな空間。

これは、Nemesradnótという地区の、地方貴紳階級の家。

なので、土間ではなくて、床板がはいっているし、インテリアも優雅。
ここのみならず、レースのカーテンはどこでも実に美しい。

ガラス物は必ず撮ってしまう・・・。

このハイバックのディヴァン(長椅子)は、ハンガリー特有なのか、いままで見たことのないデザイン。
クリスマスの飾りつけの設定なので、左上にクリスマスツリーが少し見えている。

これぐらいの「お屋敷」ともなると、寝室とダイニングはきちんと分かれている。
ベッドの下の広口ポットは、ヨーロッパではおなじみのチェンバー・ポットで、「おまる」。
トイレは離れたところに一つしかない、夜トイレに行きたくなったら、ここに用を足して朝捨てに行く。

「お屋敷」のキッチンの保存食品棚。刺繍の飾り布がとてもチャーミング。

キッチンのオーヴン。
これも「お屋敷」なので、ダイニングには専用の暖炉があるため、このオーヴンは純粋に料理用。

流し場の窓と石鹸入れ。
この野外博物館、全体で地域別に8ブロックに分かれている。我々が回れたのは4~5ブロック。今回はその最初のエリア。
まだまだ・・・続きますよ^^。
さて・・・、このミュージアムへのアクセス、すったもんだ話。
以前も少し書いたが、センテンドレの町を見物していたので、シュコンゼン博物館の横を通る7番のバスをのり逃した。
乗り逃したバスは11時20分頃だったか・・・その後は、1時20分頃までない。(このバスのタイムテーブルも、Net上で見つけることができなかった。)
イギリスなら即タクシーなのだが、ブダペストで話をした地元の人ほぼすべてから、「客待ちをしているタクシーに乗るな」とおどされていた。ぼられる・・・とのこと。しかし、どれぐらいぼられるのかは不明だし(ロンドンでタクシーに乗ったら、正規の値段でもぼられたと思うことうけあい・・・)、その話が郊外のセンテンドレにまで及んでいるのかどうかは知らない。
その上・・・、念のためプリントアウトしてきたGoogle-map上の、シュコンゼン博物館の位置が正確ではなかった・・・。「これぐらい(3km)軽く歩ける」と思って歩き始めたのだが、その位置まで来ると「シュコンゼン、この先2km」の道路標識・・・。配偶者氏ともども、脚が丈夫でよかった。つまり、トータル5kmを1時間で歩いた。
(帰りは絶対に「歩くのは無理」と思って、博物館のエントランスの係員をつかまえて、3回ぐらい帰りのバスの時間とバス停を確認した・・・笑)
ちなみに、4月平日の7番バスの帰り(センテンドレ行き)のタイムテーブルは、15:28,16:28,17:28,18:28で、博物館の面する道の反対側がバスストップ。小さなシェルター小屋が建っている。
5月以降は観光シーズンなので、バスの便も増えるし、バスも博物館の駐車場内に入ってきて解りやすいらしい。(4月でも週末は同様に便利だそうだ。)
また、ブダペストから博物館へのの直行バスも、週末は走っている。
Madách Imere Square 薬局前(10:00, 11:00, 12:00発) >Batthyany square リバーサイド、バス停86 10:20, 11:20, 12:20 >Szentendre >Skanzen
大人往復 900HUF(£3) 片道600HUF(£2)
帰りはSkanzenの駐車場内バス停から、14:30, 15:30, 16:30, 17:30発。
詳しくはミュージアムのアクセス方法のページ(英文)参照。<このページ>
もし、私が再び行くとしたら、どうするかって? 週末にダイレクトバスを利用するか・・・朝早く出て、センテンドレ駅で7番バスのバス停とタイムテーブルを確認してから、時間つぶしする、かな。
ちなみに、正確な位置はここ。
開館時期と時間 :4月1日~10月30日-火曜~日曜、9 a.m. - 5 p.m
11月2日~12月11日-土・日曜、10 a.m. - 4 p.m.
入場料 :大人 1400HUF (約£4.7)、子供、60歳以上、26歳以下の学生 700HUF (約£2.3)
ミュージアム内鉄道: 入口で購入500HUF(£1.7)、列車内で購入600HUF(£2). (情報すべて2011年春現在)
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Kotomi ジュエリー - 春物新作 第三ロット準備中
- 2011-05-27 Fri 21:30:35
- Kotomiジュエリー
ハンガリー、ブダペスト郊外の、Skanzen(シュコンゼン)屋外民族誌博物館の話を書くはずだったのだが・・・、これまた長い話になりそうなので、その前に少しKotomiジュエリーの方の近況をさしはさんで置こう。
ホリデー、週末ホリデー、写真撮影の仕事が相次いで、めっきり写真屋と化していたのだが、そうこうしていると、また、春夏物で在庫なしのデザインが出てくる。そこで、ジュエリー追加製作。一方そろそろ秋冬物の材料の手配にも気を配っておく必要がある・・・。

いつものFrancisから中国製クリスタル・カット・ビーズを仕入れ。これは秋冬用。

同じく秋冬用の天然石。他にも中国に発注をかけているところ。

これは淡水パール。この秋冬は(も)、ラブラドライト石をメインに持ってくるので、
色調の合うピーコック(濃いブルー・グレイ系)のパールを「買占め」。

秋冬のパーティーシーズンに向けて、クリスタル石も揃えておく。

キラキラしたヴィンテージ風ジュエリーが人気なので、
カット石はシーズン関係なくよく売れているのだけれど・・・。

これは春夏物第三ロットの、ペンダントヘッドが仕上がったところ。
ブルー系のものと、前回間に合わなかった白コインパールのもの、完売したクリスタル・クオーツ等。

クリスタル・クオーツ中心で、少しグレイ系のブラック・クラウド・クオーツも。
秋物のつもりだったが、あまりに綺麗な石なので、待ちきれなくて作ってしまった(笑)。
--------------------------------------------------------------------
大半はこのあと、サンプル組みして、再びFrancisのところへ戻して糸通し作業を完成させてもらう。しかし、今回はショップとのアポイントメントが迫っていて、外注加工の仕上がりを待っていられない。なので、そのショップのいつでも欲しがるようなデザインを、何点か先に自力で完成させてしまう。

N-1915 ペンダント部:センター石:スモーキー・クオーツ、ドロップ:スモーキー・クオーツ。
チェーン部:スモーキー・クオーツ・ビーズとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
通常は秋冬物のスモーキー・クオーツなのだが、とても淡い色なので夏物に回した。

N-1916、N-1917 どちらも、ペンダント部:センター石:クオーツ、フューズドガラスとチェコ・クリスタル石。
チェーン部:クオーツ・ビーズとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
めったに手に入らない、カーヴィングの入ったクオーツ。

N-1905-14 ペンダント部:クリスタル・ガラス石。
チェーン部:ガラス塗りパールとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
全長80センチ以上ある、ロングペンダント。クリアーカラー完売で、今回はグレイカラー。

N-1885-7, N-1888-94 ペンダント部:クラウド・クオーツビーズ。
チェーン部:クオーツ・ビーズとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
このクオーツの柔らかいインクルージョンが気に入っているのだが・・・仕入れたビーズは最後の一本。
ビーズに限りがあるので、大きい方のクロス3本、小さい方のクロス7本しか作れなかった。残念・・・。

N-1895-1904 ペンダント部:コイン型淡水パール。
チェーン部:淡水パールとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
中国からのデリバリーにかなり時間がかかって、前回のロットに間に合わなかった淡水パール。
とても可愛いデザインなので、取引先がキャーキャー言いそう^^。

N-1918, N-1919, N-1920-22
フローライト、ガラス、色々な素材の混じったネックレス。
実際はマルチストランド(連物)ではなくて、シンプルな一本づつのネックレス。
近頃はペンダントヘッドの付いたデザインばかりが動くので、こういったシンプルなデザインはほとんど作っていない。
今回アポイントメントの入っているショップだけは、しかし、シンプルな物も好まれているので、急遽作り足す。
半端に残ったビーズを、カラートーンだけ合わせて繋いでいく。なので、これらも一点もの。

N-1923, N-1924
クリスタル・カット・ガラス、クオーツ・チップ、これもマルチ・ビーズのシンプルネックレス。

BL-1648-49, BL-1650-53, BL-1654, BL-1655
マルチ・ビーズのブレスレット。
シンプルなデザインのネックレスには、セットのブレスレットを作っておく。
セットで購入という場合が多いので・・・。
次回は、またハンガリーに話は戻りますよ^^。
ホリデー、週末ホリデー、写真撮影の仕事が相次いで、めっきり写真屋と化していたのだが、そうこうしていると、また、春夏物で在庫なしのデザインが出てくる。そこで、ジュエリー追加製作。一方そろそろ秋冬物の材料の手配にも気を配っておく必要がある・・・。

いつものFrancisから中国製クリスタル・カット・ビーズを仕入れ。これは秋冬用。

同じく秋冬用の天然石。他にも中国に発注をかけているところ。

これは淡水パール。この秋冬は(も)、ラブラドライト石をメインに持ってくるので、
色調の合うピーコック(濃いブルー・グレイ系)のパールを「買占め」。

秋冬のパーティーシーズンに向けて、クリスタル石も揃えておく。

キラキラしたヴィンテージ風ジュエリーが人気なので、
カット石はシーズン関係なくよく売れているのだけれど・・・。

これは春夏物第三ロットの、ペンダントヘッドが仕上がったところ。
ブルー系のものと、前回間に合わなかった白コインパールのもの、完売したクリスタル・クオーツ等。

クリスタル・クオーツ中心で、少しグレイ系のブラック・クラウド・クオーツも。
秋物のつもりだったが、あまりに綺麗な石なので、待ちきれなくて作ってしまった(笑)。
--------------------------------------------------------------------
大半はこのあと、サンプル組みして、再びFrancisのところへ戻して糸通し作業を完成させてもらう。しかし、今回はショップとのアポイントメントが迫っていて、外注加工の仕上がりを待っていられない。なので、そのショップのいつでも欲しがるようなデザインを、何点か先に自力で完成させてしまう。

N-1915 ペンダント部:センター石:スモーキー・クオーツ、ドロップ:スモーキー・クオーツ。
チェーン部:スモーキー・クオーツ・ビーズとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
通常は秋冬物のスモーキー・クオーツなのだが、とても淡い色なので夏物に回した。

N-1916、N-1917 どちらも、ペンダント部:センター石:クオーツ、フューズドガラスとチェコ・クリスタル石。
チェーン部:クオーツ・ビーズとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
めったに手に入らない、カーヴィングの入ったクオーツ。

N-1905-14 ペンダント部:クリスタル・ガラス石。
チェーン部:ガラス塗りパールとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
全長80センチ以上ある、ロングペンダント。クリアーカラー完売で、今回はグレイカラー。

N-1885-7, N-1888-94 ペンダント部:クラウド・クオーツビーズ。
チェーン部:クオーツ・ビーズとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
このクオーツの柔らかいインクルージョンが気に入っているのだが・・・仕入れたビーズは最後の一本。
ビーズに限りがあるので、大きい方のクロス3本、小さい方のクロス7本しか作れなかった。残念・・・。

N-1895-1904 ペンダント部:コイン型淡水パール。
チェーン部:淡水パールとアンティーク・ゴールドメッキのチェイン。
中国からのデリバリーにかなり時間がかかって、前回のロットに間に合わなかった淡水パール。
とても可愛いデザインなので、取引先がキャーキャー言いそう^^。

N-1918, N-1919, N-1920-22
フローライト、ガラス、色々な素材の混じったネックレス。
実際はマルチストランド(連物)ではなくて、シンプルな一本づつのネックレス。
近頃はペンダントヘッドの付いたデザインばかりが動くので、こういったシンプルなデザインはほとんど作っていない。
今回アポイントメントの入っているショップだけは、しかし、シンプルな物も好まれているので、急遽作り足す。
半端に残ったビーズを、カラートーンだけ合わせて繋いでいく。なので、これらも一点もの。

N-1923, N-1924
クリスタル・カット・ガラス、クオーツ・チップ、これもマルチ・ビーズのシンプルネックレス。

BL-1648-49, BL-1650-53, BL-1654, BL-1655
マルチ・ビーズのブレスレット。
シンプルなデザインのネックレスには、セットのブレスレットを作っておく。
セットで購入という場合が多いので・・・。
次回は、またハンガリーに話は戻りますよ^^。
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Szentendre(センテンドレ)の街
- 2011-05-25 Wed 10:05:59
- 場所
我々のホリデーはたいてい一週間か、それ以上の滞在型。なので、途中で一度は滞在している街から出て、郊外の別の町まで出かけてみることがよくある。地元の人たちの乗る公共交通に乗って出かけるのは、なかなか「住んでいる感」で、楽しいもの。
今回は、ブダペストから北に25kmほど鉄道で出た、Szentendre(センテンドレ)の町に出かけた。
第一の目的は、この町からまた北西に5kmほど郊外に出た所にある、Skanzen(シュコンゼン)という屋外博物館。これは広大なパークに、ハンガリー各地から、18~20世紀初頭にかけての民家を移築して当時の内装を再現した、民族誌の博物館。
以前ウェールズのセント・フェイガンズ国立歴史博物館に写真旅行に出かけたことがあるが<ブログ7シリーズへのリンク>、今回もこの野外博物館はぜひ訪れてみたかった所の一つ。
Skanzen博物館自体のイメージは、次回より何シリーズかに渡って、また紹介予定なのだが、今回はまずSzentendre(センテンドレ)の町のイメージ。ガイドブックによると、セルビア系移民によって建造された、18世紀の町並みを残すこの町は、現在はアーティストやギャラリーの集まる町なのだとか。なにしろ、広大な野外博物館に向かう途中なので、残念ながら町は「駆け抜けた」だけで、ゆっくりはできなかったのだが、それでも「絵になる」街並みを、いくつかカメラに収めてきた。

中央広場に面した、Blagovestenska(ブラゴヴェシュテンスカ)教会が、この町のメイン・イメージ。
ハンガリーは主にカトリックの国なのだが、セルビア人はオーソドックス(正教)派。
なので、この町の教会もオーソドックス教会が大半で、この教会もそう。
私はオーソドックス教会の装飾が大好きなのだが・・・中を見る時間はなかった。

中央広場に向かう街並み。現在では土産物屋やカフェになっているようだが、
4月はまだ観光シーズンのとしては早いので、静かなもの。

少し角度を変えて・・・。

石畳と街並み。

窓や壁の装飾ディーティルが、チャーミング。
右に見えるのも、ギャラリーかミュージアムのよう。

古い町並みで、細い路地があちこちにある。

路地を見ると、ついつい引き寄せられてしまう(笑)。

その路地の間から覗く、また別の正教会。

町はほとんどすべて石畳が続いている。教会の裏手の階段も石畳。

18世紀の見事なドアの写真を撮っていたら、

小学校の建物だった。

駅の近くの大きな屋敷は、しかし現在は廃屋。

これは駅前の、八百屋さん。
この町だけでも、一日写真撮影をして、ギャラリーを覗いて、カフェでお茶をして・・・一日中分楽しめる。駆け足で通り過ぎたのがとても残念。(それでも、この町を「駆け抜けて」いたので・・・Skanzen博物館への午前中最後のバスを逃してしまって、45分近く歩く羽目になる。あ、この話はまた次回に・・・。)
またいつかブダペストに滞在する機会があったら、ぜひこの町にもゆっくり一泊してみたいもの。
この町へは、ブダペストのBatthyány tér駅から鉄道(HÉV)で40分。終点なので解りやすい。少なくとも30分に1本の便があって、時間帯によっては一時間4-5本出ているので、かなり便利な方。
この町の、インフォメーションサイト(英語)は<ここ>
今回は、ブダペストから北に25kmほど鉄道で出た、Szentendre(センテンドレ)の町に出かけた。
第一の目的は、この町からまた北西に5kmほど郊外に出た所にある、Skanzen(シュコンゼン)という屋外博物館。これは広大なパークに、ハンガリー各地から、18~20世紀初頭にかけての民家を移築して当時の内装を再現した、民族誌の博物館。
以前ウェールズのセント・フェイガンズ国立歴史博物館に写真旅行に出かけたことがあるが<ブログ7シリーズへのリンク>、今回もこの野外博物館はぜひ訪れてみたかった所の一つ。
Skanzen博物館自体のイメージは、次回より何シリーズかに渡って、また紹介予定なのだが、今回はまずSzentendre(センテンドレ)の町のイメージ。ガイドブックによると、セルビア系移民によって建造された、18世紀の町並みを残すこの町は、現在はアーティストやギャラリーの集まる町なのだとか。なにしろ、広大な野外博物館に向かう途中なので、残念ながら町は「駆け抜けた」だけで、ゆっくりはできなかったのだが、それでも「絵になる」街並みを、いくつかカメラに収めてきた。

中央広場に面した、Blagovestenska(ブラゴヴェシュテンスカ)教会が、この町のメイン・イメージ。
ハンガリーは主にカトリックの国なのだが、セルビア人はオーソドックス(正教)派。
なので、この町の教会もオーソドックス教会が大半で、この教会もそう。
私はオーソドックス教会の装飾が大好きなのだが・・・中を見る時間はなかった。

中央広場に向かう街並み。現在では土産物屋やカフェになっているようだが、
4月はまだ観光シーズンのとしては早いので、静かなもの。

少し角度を変えて・・・。

石畳と街並み。

窓や壁の装飾ディーティルが、チャーミング。
右に見えるのも、ギャラリーかミュージアムのよう。

古い町並みで、細い路地があちこちにある。

路地を見ると、ついつい引き寄せられてしまう(笑)。

その路地の間から覗く、また別の正教会。

町はほとんどすべて石畳が続いている。教会の裏手の階段も石畳。

18世紀の見事なドアの写真を撮っていたら、

小学校の建物だった。

駅の近くの大きな屋敷は、しかし現在は廃屋。

これは駅前の、八百屋さん。
この町だけでも、一日写真撮影をして、ギャラリーを覗いて、カフェでお茶をして・・・一日中分楽しめる。駆け足で通り過ぎたのがとても残念。(それでも、この町を「駆け抜けて」いたので・・・Skanzen博物館への午前中最後のバスを逃してしまって、45分近く歩く羽目になる。あ、この話はまた次回に・・・。)
またいつかブダペストに滞在する機会があったら、ぜひこの町にもゆっくり一泊してみたいもの。
この町へは、ブダペストのBatthyány tér駅から鉄道(HÉV)で40分。終点なので解りやすい。少なくとも30分に1本の便があって、時間帯によっては一時間4-5本出ているので、かなり便利な方。
この町の、インフォメーションサイト(英語)は<ここ>
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ハンガリアン・ジュエリー - 19世紀以降
- 2011-05-23 Mon 10:04:55
- 装飾アート/デザイン
ハンガリアン・ジュエリー・シリーズの最終回は、19世紀のジュエリーを、ブダペストのハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)と、Museum of Applied Art(工芸博物館)から。
19世紀全般は、比較的汎ヨーロッパ的なというか、あまりハンガリーとしては、特徴のないもの。19世紀後半から、ナショナリズムの台頭が背景にあるのだろう、ハンガリー民族主義的なデザインが現れる。イギリスやフランスで言えば「ゴシック・リヴァイヴァル」ということになる。(言い換えれば、ゴシックは・・・、イギリスやフランスの「民族主義」的モチーフ、ということなのだろうな・・・。)

ハンガリー国立博物館 所蔵
このタイプのデザインは、これまだ汎ヨーロッパ的。見ただけではどこ製なのか、私には解らない。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは19世紀といっても初期で、まだまだ18世紀のスタイルを踏襲しているペンダント。

ハンガリー国立博物館 所蔵
全ヨーロッパ的流行の、カット石のコサージュ・デザイン。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは、ガーネットだと見て解る・・・、ブレスレット。

ハンガリー国立博物館 所蔵
メタルのスタンンピング・パーツのブローチ。
シート状のメタル板を、金型で打ち抜いて、立体成型する。
19世紀から、世界的に機械生産のメタルパーツが使われるようになってくる。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは、スタンピングの型抜きリボンを、手加工で曲げている・・・と思う。
そして、エナメル加工、これは、ハンガリー得意技のことと。

ハンガリー国立博物館 所蔵
メタルのスタンピング・パーツと、珊瑚彫りの花を組み合わせたブローチ。
ゴールドカラーとターコイズ、ゴールドカラーと珊瑚で花や鳥など、
自然のモチーフを取り入れたデザインは、19世紀中頃の全ヨーロッパ的流行。

ハンガリー国立博物館 所蔵
セットのイヤリング。ブローチより小型の、同じデザインのメタルパーツが使われている。
右の珊瑚の花がなくなっているのは別として、少しイヤリングとしては奇妙。
なぜなら「左右対称の反転イメージ」にはなっていないので。
スティール製のスタンピング抜き型は高価なので、左右対称にもう一型作るのは、コストパフォーマンスにあわない。
なので、同じパーツを使って済ます・・・というのは、「量産品」の法則。
私は、量産工場のデザイナー出身なので・・・これぐらい平気ですよ^^。

ハンガリー国立博物館 所蔵
その、ターコイズのコサージュ。
それにしても・・・この「細かさ・みっちりさ」は、ハンガリー的・・・かもしれない。

ハンガリー国立博物館 所蔵
このカメオはムアニング(追悼)・ジュエリーで、ハンガリーを愛したオーストリア・ハンガリー帝国皇后のエリーザベト
を追悼したブローチ・・・・なのではないかと、これはかなり想像。
閉館が迫っていて、ちゃんとキャプションを見ていない・・・見ても往々にしてハンガリー語、ゆえに、未確認情報。
10ポインテッドではないが、「シッシーの星」もついていることだし・・・?

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは20世紀末~20世紀初頭のセラミックのブローチ。
あまり見かけたことがない。アールヌーヴォーからセセッションにかけての雰囲気。
このこってりとした、中東っぽいエキゾティシズムが、ハンガリー的。

ハンガリー国立博物館 所蔵
アールヌーヴォー的なデザイン。ハンガリー得意のエナメル。

ハンガリー国立博物館 所蔵
アールヌーヴォー期にPlique-a-jour(プリカジュール)という技法のエナメル細工が流行する。
この葉のモチーフの部分に用いられているような、エナメル材で金属ワイヤーを埋めて、繊細なステンドグラス状にする技法。
パリのの、ラリーク(R.J. Lalique)が有名。以下はMuseum of Applied Artで、見つけたラリーク。


ハンガリーはエナメル細工に特化していたにもかかわらず、プリカジュール技法は、あまり見かけなかった。
以下は、Oszkár Tarján(1875-1933)というアーティストのエナメル・ペンダント。

Museum of Applied Art所蔵

Museum of Applied Art所蔵
エキゾティクでこってりしたスタイルには、プリカジュールの繊細さは向いていないのかな・・・?

Museum of Applied Art所蔵
同じくOszkár Tarjánのセセッションスタイルの髪飾り。

Museum of Applied Art所蔵
エネメル細工のバックル。1904年Gyula Háry作。

Museum of Applied Art所蔵
同じくGyula Háry 1899-1900作のブレスレット。
やはり、最もハンガリアン的というと、このエナメル細工にカット石というスタイルになるのだろうな。
ハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)の情報は<このページの最後>
Museum of Applied Art(工芸博物館)の情報は<このページの最後>
次回は、ブダペスト郊外の街Szentendreのイメージ。
19世紀全般は、比較的汎ヨーロッパ的なというか、あまりハンガリーとしては、特徴のないもの。19世紀後半から、ナショナリズムの台頭が背景にあるのだろう、ハンガリー民族主義的なデザインが現れる。イギリスやフランスで言えば「ゴシック・リヴァイヴァル」ということになる。(言い換えれば、ゴシックは・・・、イギリスやフランスの「民族主義」的モチーフ、ということなのだろうな・・・。)

ハンガリー国立博物館 所蔵
このタイプのデザインは、これまだ汎ヨーロッパ的。見ただけではどこ製なのか、私には解らない。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは19世紀といっても初期で、まだまだ18世紀のスタイルを踏襲しているペンダント。

ハンガリー国立博物館 所蔵
全ヨーロッパ的流行の、カット石のコサージュ・デザイン。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは、ガーネットだと見て解る・・・、ブレスレット。

ハンガリー国立博物館 所蔵
メタルのスタンンピング・パーツのブローチ。
シート状のメタル板を、金型で打ち抜いて、立体成型する。
19世紀から、世界的に機械生産のメタルパーツが使われるようになってくる。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは、スタンピングの型抜きリボンを、手加工で曲げている・・・と思う。
そして、エナメル加工、これは、ハンガリー得意技のことと。

ハンガリー国立博物館 所蔵
メタルのスタンピング・パーツと、珊瑚彫りの花を組み合わせたブローチ。
ゴールドカラーとターコイズ、ゴールドカラーと珊瑚で花や鳥など、
自然のモチーフを取り入れたデザインは、19世紀中頃の全ヨーロッパ的流行。

ハンガリー国立博物館 所蔵
セットのイヤリング。ブローチより小型の、同じデザインのメタルパーツが使われている。
右の珊瑚の花がなくなっているのは別として、少しイヤリングとしては奇妙。
なぜなら「左右対称の反転イメージ」にはなっていないので。
スティール製のスタンピング抜き型は高価なので、左右対称にもう一型作るのは、コストパフォーマンスにあわない。
なので、同じパーツを使って済ます・・・というのは、「量産品」の法則。
私は、量産工場のデザイナー出身なので・・・これぐらい平気ですよ^^。

ハンガリー国立博物館 所蔵
その、ターコイズのコサージュ。
それにしても・・・この「細かさ・みっちりさ」は、ハンガリー的・・・かもしれない。

ハンガリー国立博物館 所蔵
このカメオはムアニング(追悼)・ジュエリーで、ハンガリーを愛したオーストリア・ハンガリー帝国皇后のエリーザベト
を追悼したブローチ・・・・なのではないかと、これはかなり想像。
閉館が迫っていて、ちゃんとキャプションを見ていない・・・見ても往々にしてハンガリー語、ゆえに、未確認情報。
10ポインテッドではないが、「シッシーの星」もついていることだし・・・?

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは20世紀末~20世紀初頭のセラミックのブローチ。
あまり見かけたことがない。アールヌーヴォーからセセッションにかけての雰囲気。
このこってりとした、中東っぽいエキゾティシズムが、ハンガリー的。

ハンガリー国立博物館 所蔵
アールヌーヴォー的なデザイン。ハンガリー得意のエナメル。

ハンガリー国立博物館 所蔵
アールヌーヴォー期にPlique-a-jour(プリカジュール)という技法のエナメル細工が流行する。
この葉のモチーフの部分に用いられているような、エナメル材で金属ワイヤーを埋めて、繊細なステンドグラス状にする技法。
パリのの、ラリーク(R.J. Lalique)が有名。以下はMuseum of Applied Artで、見つけたラリーク。


ハンガリーはエナメル細工に特化していたにもかかわらず、プリカジュール技法は、あまり見かけなかった。
以下は、Oszkár Tarján(1875-1933)というアーティストのエナメル・ペンダント。

Museum of Applied Art所蔵

Museum of Applied Art所蔵
エキゾティクでこってりしたスタイルには、プリカジュールの繊細さは向いていないのかな・・・?

Museum of Applied Art所蔵
同じくOszkár Tarjánのセセッションスタイルの髪飾り。

Museum of Applied Art所蔵
エネメル細工のバックル。1904年Gyula Háry作。

Museum of Applied Art所蔵
同じくGyula Háry 1899-1900作のブレスレット。
やはり、最もハンガリアン的というと、このエナメル細工にカット石というスタイルになるのだろうな。
ハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)の情報は<このページの最後>
Museum of Applied Art(工芸博物館)の情報は<このページの最後>
次回は、ブダペスト郊外の街Szentendreのイメージ。
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ハンガリアン・ジュエリー -18世紀
- 2011-05-21 Sat 10:23:56
- 装飾アート/デザイン
今回は引き続きハンガリー18世紀のジュエリーを、ブダペストのハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)より。
*前回の標本箱「17世紀ジュエリー後編」の中で、最後から四番目、「ヴェルベット地に金襴地張り、その上にジュエリーを留めつけたベルト」に関して、トランシルヴァニア文化研究専門の方から、薀蓄をIn-putしていただいた。
「東欧雑貨ICIRI・PICIRI」(Webshopは<このページ>、手芸関連のブログは<このページ>の、、谷崎聖子女史から 「トランシルヴァニア、ブラショフ郊外のハンガリー系少数民族のベルトの一部だそうです。ここではドイツ系ザクセン人の影響で、このような豪華なベルトを装うようになったといわれています。」
貴重な情報に感謝!!今後ともハンガリー・フォークロア写真が続きます、引き続き薀蓄のほど、どうぞヨロシク^^。
谷崎女史のフォーク・アートのショップは<このページ>で、セーケイ地方での日々の暮らしのブログは<このページ>。
どちらのブログも、トランシルヴァニアの空気が伝わってくる、ナチュラルで美しい写真満載のステキなブログ。東ヨーロッパ文化にご興味の方は、ぜひ「ブックマーク」しておく価値あり!!
さて、本題。
18世紀ジュエリーも17世紀から引き続き、ゴージャス、デコラティヴなのだが、エナメルよりカット石の石留めが主流になってくるようだ。このカット石満載のデザインは、クリソベリル石使いのポルトガル製の物が、この時代流布していて、博物館でもよく見かける。ハンガリー国立博物館で見たものは、これよりも、やはり大型なのだが、ハンガリー的というよりは、汎ヨーロッパ的なデザインに移行していっているように見える。

これはルビー石で形作られたペンダント。(多分。ガーネットかも知れない・・・。)
参考までに、その18世紀ポルトガル製クリソベリル石のペンダントは、これ。

大英博物館所蔵。
18世紀にダイヤモンドのブリリアント・カットが開発されてから、ダイヤモンドの需要は一段と増す。
この、かすかに黄色味を帯びたクリソベリルは、いわばその安価な「代用品」として流行した、と聞いたことがある。
もっと安価な代用品として、ガラス・ペースト(型流しガラス)の石も、よく使用された。

ハンガリーに戻って、これもペンダント。
エナメルこそのっていないものの、細かいメタルのパーツが
何重にも重なっているデザインが、ハンガリーならでは。

こちらは、エナメルもまだ健在のよう。

よく似たデザイン。それにしても、ルビーが多いな。
もしかすると・・・これらも、ピンク系の色を帯びるアルマンディン(Almandine)ガーネットかも・・・。

ドロップ型のイヤリング。これも汎ヨーロピアンなデザイン。

同じくイヤリング。

このイヤリングは、繊細なデザイン。

これも可愛いデザインのイヤリング。

ボックスに入ったジュエリーは、髪飾りピン。

アップで・・・。こんな小型のデザインでも、
メタルパーツ使いで立体的なレイヤーになっているのが、特徴的。

リングが上手く撮れた。

同じくリング。この石を寄せ集めたデザインは、どちらかといえば17世紀によく見かけるもの。

これは、バックルかクラスプ。

上とほぼ同じデザインの物。上はターコイズでこれは珊瑚使い。

エナメルは、ご婦人方のトレンディなジュエリーからは、少し外れてきたのかもしれないが、
これはベルトの一部。エナメル健在。


同じチェインベルトのディティール。

これもベルトの一部。
次回はハンガリアン・ジュエリー・シリーズの最終回で、19世紀ジュエリーのイメージ。
ハンガリー国立博物館の情報は、<この標本箱ページ>の最後を参照下さい。
春夏ジュエリー追加製作と写真撮影の仕事が、詰まってきてやや更新遅れ気味・・・少しゆっくりペースになるかも。お付き合いのほどヨロシク^^。
*前回の標本箱「17世紀ジュエリー後編」の中で、最後から四番目、「ヴェルベット地に金襴地張り、その上にジュエリーを留めつけたベルト」に関して、トランシルヴァニア文化研究専門の方から、薀蓄をIn-putしていただいた。
「東欧雑貨ICIRI・PICIRI」(Webshopは<このページ>、手芸関連のブログは<このページ>の、、谷崎聖子女史から 「トランシルヴァニア、ブラショフ郊外のハンガリー系少数民族のベルトの一部だそうです。ここではドイツ系ザクセン人の影響で、このような豪華なベルトを装うようになったといわれています。」
貴重な情報に感謝!!今後ともハンガリー・フォークロア写真が続きます、引き続き薀蓄のほど、どうぞヨロシク^^。
谷崎女史のフォーク・アートのショップは<このページ>で、セーケイ地方での日々の暮らしのブログは<このページ>。
どちらのブログも、トランシルヴァニアの空気が伝わってくる、ナチュラルで美しい写真満載のステキなブログ。東ヨーロッパ文化にご興味の方は、ぜひ「ブックマーク」しておく価値あり!!
さて、本題。
18世紀ジュエリーも17世紀から引き続き、ゴージャス、デコラティヴなのだが、エナメルよりカット石の石留めが主流になってくるようだ。このカット石満載のデザインは、クリソベリル石使いのポルトガル製の物が、この時代流布していて、博物館でもよく見かける。ハンガリー国立博物館で見たものは、これよりも、やはり大型なのだが、ハンガリー的というよりは、汎ヨーロッパ的なデザインに移行していっているように見える。

これはルビー石で形作られたペンダント。(多分。ガーネットかも知れない・・・。)
参考までに、その18世紀ポルトガル製クリソベリル石のペンダントは、これ。

大英博物館所蔵。
18世紀にダイヤモンドのブリリアント・カットが開発されてから、ダイヤモンドの需要は一段と増す。
この、かすかに黄色味を帯びたクリソベリルは、いわばその安価な「代用品」として流行した、と聞いたことがある。
もっと安価な代用品として、ガラス・ペースト(型流しガラス)の石も、よく使用された。

ハンガリーに戻って、これもペンダント。
エナメルこそのっていないものの、細かいメタルのパーツが
何重にも重なっているデザインが、ハンガリーならでは。

こちらは、エナメルもまだ健在のよう。

よく似たデザイン。それにしても、ルビーが多いな。
もしかすると・・・これらも、ピンク系の色を帯びるアルマンディン(Almandine)ガーネットかも・・・。

ドロップ型のイヤリング。これも汎ヨーロピアンなデザイン。

同じくイヤリング。

このイヤリングは、繊細なデザイン。

これも可愛いデザインのイヤリング。

ボックスに入ったジュエリーは、髪飾りピン。

アップで・・・。こんな小型のデザインでも、
メタルパーツ使いで立体的なレイヤーになっているのが、特徴的。

リングが上手く撮れた。

同じくリング。この石を寄せ集めたデザインは、どちらかといえば17世紀によく見かけるもの。

これは、バックルかクラスプ。

上とほぼ同じデザインの物。上はターコイズでこれは珊瑚使い。

エナメルは、ご婦人方のトレンディなジュエリーからは、少し外れてきたのかもしれないが、
これはベルトの一部。エナメル健在。


同じチェインベルトのディティール。

これもベルトの一部。
次回はハンガリアン・ジュエリー・シリーズの最終回で、19世紀ジュエリーのイメージ。
ハンガリー国立博物館の情報は、<この標本箱ページ>の最後を参照下さい。
春夏ジュエリー追加製作と写真撮影の仕事が、詰まってきてやや更新遅れ気味・・・少しゆっくりペースになるかも。お付き合いのほどヨロシク^^。
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ハンガリアン・ジュエリー -17世紀・後編
- 2011-05-19 Thu 10:36:20
- 装飾アート/デザイン
今回もしつこく、ハンガリー17世紀のジュエリーを、ブダペストのハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)と、Museum of Applied Art(工芸博物館)から。
一段と、エキゾティック度を増して、これはイギリス・フランスでは見たことがない、と、いうようなジュエリー達。

ハンガリー国立博物館 所蔵
plume(羽飾り)と呼ばれるタイプのジュエリー。
ハンガリー貴族の男性の帽子には、羽飾りが付き物で、羽とともに留めつけられるジュエリー。
下の写真参照。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは19世紀の軍服なのだが、基本的にこんな風に帽子に羽を立てるのがハンガリー式。
実にかっこいい・・・。(個人的に大好きで、自分でもかぶろうかと思うぐらい^^)

ハンガリー国立博物館 所蔵
他の東ヨーロッパでもあったのかもしれないが、ハンガリーのコスチュームで一番よく見かける。
あと、ムガール帝国インドの男性のターバンにも、こういったPlumeジュエリーがついている。

Museum of Applied Art所蔵
これが、一番見事だったPlume。残念ながら、巨大なPlumeなので(全長30cm位)窓の映り込みを避け切れなかった。
後処理でごまかすが・・・あまり成功していない。

Museum of Applied Art所蔵
悔しいので・・・ディティール。
前回のジュエリー同様、何層にも重なるメタルパーツにエナメル彩、そこに石留め、という複雑な構成。

Museum of Applied Art所蔵
華麗だ・・・なんとも美しい。野郎どもにはもったいなさ過ぎる(笑)。

ハンガリー国立博物館 所蔵
どうやら、私は羽飾りフェチのようで・・・全部撮ってきた。
そういえば、うちのVyacheslav(ヴィヤチェスラフ)殿下にも、簡単だけど羽飾りを付けてあげたな・・・。

これは、全く・・・・余談。失礼。
話を戻そう。そう、今回は西ヨーロッパでは見かけない、エキゾティクなジュエリーのテーマだった・・・。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは、ベルトのバックル。
ほとんど3Dのような部位にエナメル彩するもので、こんな平面は簡単なもの?
とにかく、エナメルが多い。インドやイスラム圏のジュエリーの影響でもあるのだろう。

ハンガリー国立博物館 所蔵
クラスプ。

ハンガリー国立博物館 所蔵
クラスプ。

ハンガリー国立博物館 所蔵
マントを留めるチェイン。(上のメンズのコスチューム参照)

ハンガリー国立博物館 所蔵
装飾的なチェインの一部。 下のチェインと同じ物。

ハンガリー国立博物館 所蔵
巨大なチェインなのだが、ベルトなのかマント用のクラスプなのか、もうよく解らない。
男性用のコスチュームだろう・・・というのも想像の域。
デザイン的には、ほとんどペルシャ風。

ハンガリー国立博物館 所蔵
ベルトの部分。ヴェルベット地に金襴地張り、その上にジュエリーを留めつけたもの。
*Follow up:「東欧雑貨ICIRI・PICIRI」(Webshopは<このページ>、ブログは<このページ>の、トランシルヴァニア文化と手芸の研究家、谷崎聖子女史から 「トランシルヴァニア、ブラショフ郊外のハンガリー系少数民族のベルトの一部だそうです。ここではドイツ系ザクセン人の影響で、このような豪華なベルトを装うようになったといわれています。」と薀蓄をIn-putしていただいた。貴重な情報に感謝!!今後ともヨロシクお願いします^^。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これもブローチなものだか・・・クラスプなのか不明。

ハンガリー国立博物館 所蔵
今回見た中でも、究極の装飾主義・・・。これも上と同じく、ブローチかクラスプ。

ハンガリー国立博物館 所蔵
最後に・・・これでもか・・・と、接写イメージ。
次回は、18世紀のハンガリアン・ジュエリー。基本的に、このコテコテ装飾主義、引き続き・・・という感じ。
ハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)の情報は<このページの最後>
Museum of Applied Art(工芸博物館)の情報は<このページの最後>
一段と、エキゾティック度を増して、これはイギリス・フランスでは見たことがない、と、いうようなジュエリー達。

ハンガリー国立博物館 所蔵
plume(羽飾り)と呼ばれるタイプのジュエリー。
ハンガリー貴族の男性の帽子には、羽飾りが付き物で、羽とともに留めつけられるジュエリー。
下の写真参照。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは19世紀の軍服なのだが、基本的にこんな風に帽子に羽を立てるのがハンガリー式。
実にかっこいい・・・。(個人的に大好きで、自分でもかぶろうかと思うぐらい^^)

ハンガリー国立博物館 所蔵
他の東ヨーロッパでもあったのかもしれないが、ハンガリーのコスチュームで一番よく見かける。
あと、ムガール帝国インドの男性のターバンにも、こういったPlumeジュエリーがついている。

Museum of Applied Art所蔵
これが、一番見事だったPlume。残念ながら、巨大なPlumeなので(全長30cm位)窓の映り込みを避け切れなかった。
後処理でごまかすが・・・あまり成功していない。

Museum of Applied Art所蔵
悔しいので・・・ディティール。
前回のジュエリー同様、何層にも重なるメタルパーツにエナメル彩、そこに石留め、という複雑な構成。

Museum of Applied Art所蔵
華麗だ・・・なんとも美しい。野郎どもにはもったいなさ過ぎる(笑)。

ハンガリー国立博物館 所蔵
どうやら、私は羽飾りフェチのようで・・・全部撮ってきた。
そういえば、うちのVyacheslav(ヴィヤチェスラフ)殿下にも、簡単だけど羽飾りを付けてあげたな・・・。

これは、全く・・・・余談。失礼。
話を戻そう。そう、今回は西ヨーロッパでは見かけない、エキゾティクなジュエリーのテーマだった・・・。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これは、ベルトのバックル。
ほとんど3Dのような部位にエナメル彩するもので、こんな平面は簡単なもの?
とにかく、エナメルが多い。インドやイスラム圏のジュエリーの影響でもあるのだろう。

ハンガリー国立博物館 所蔵
クラスプ。

ハンガリー国立博物館 所蔵
クラスプ。

ハンガリー国立博物館 所蔵
マントを留めるチェイン。(上のメンズのコスチューム参照)

ハンガリー国立博物館 所蔵
装飾的なチェインの一部。 下のチェインと同じ物。

ハンガリー国立博物館 所蔵
巨大なチェインなのだが、ベルトなのかマント用のクラスプなのか、もうよく解らない。
男性用のコスチュームだろう・・・というのも想像の域。
デザイン的には、ほとんどペルシャ風。

ハンガリー国立博物館 所蔵
ベルトの部分。ヴェルベット地に金襴地張り、その上にジュエリーを留めつけたもの。
*Follow up:「東欧雑貨ICIRI・PICIRI」(Webshopは<このページ>、ブログは<このページ>の、トランシルヴァニア文化と手芸の研究家、谷崎聖子女史から 「トランシルヴァニア、ブラショフ郊外のハンガリー系少数民族のベルトの一部だそうです。ここではドイツ系ザクセン人の影響で、このような豪華なベルトを装うようになったといわれています。」と薀蓄をIn-putしていただいた。貴重な情報に感謝!!今後ともヨロシクお願いします^^。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これもブローチなものだか・・・クラスプなのか不明。

ハンガリー国立博物館 所蔵
今回見た中でも、究極の装飾主義・・・。これも上と同じく、ブローチかクラスプ。

ハンガリー国立博物館 所蔵
最後に・・・これでもか・・・と、接写イメージ。
次回は、18世紀のハンガリアン・ジュエリー。基本的に、このコテコテ装飾主義、引き続き・・・という感じ。
ハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)の情報は<このページの最後>
Museum of Applied Art(工芸博物館)の情報は<このページの最後>
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ハンガリアン・ジュエリー -17世紀・前編
- 2011-05-17 Tue 10:18:58
- 装飾アート/デザイン
前回に引き続き、17世紀のハンガリー・ジュエリーを、ブダペストのハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)と、今回はMuseum of Applied Art(日本語訳は工芸博物館・・・だろうか?直訳すると応用芸術、つまり、「使用できる」芸術作品。なので、工芸なんだろうな。)から。
ヨーロッパのジュエリーは、16世紀のルネッサンス期に大型のデザインになっていって、17世紀にはやや小ぶりの繊細なデザインに移行していく場合が多いのだが・・・、ハンガリアン・ジュエリーは、16世紀にもましてボリューム倍増・・・の、パワフルな装飾主義。

Hungary, Museum of Applied Art所蔵
ルビーのエメラルドカットの石、エナメル細工、パール使いは、
ルネッサンス期のジュエリーからそのまま引き継いでいるが、サイズは大型化。

Hungary, Museum of Applied Art所蔵
上も、このペンダントも、Bethlen-pendant(ベトレン・ペンダント)という表記になっていたので、Bethlenでググってみると、どうやら17世紀のトランシルヴァニア公で一時ハンガリー王も兼ねていた、ベトレン・ガーボル(Bethlen Gábor)の宮廷におけるジュエリー、ということのよう。
ざっとJa.wikiを拾い読みしたが、この頃のハンガリー、オスマントルコ、ハプスブルグ家のみならず、このカルヴィニスト(プロテスタント)のトランシルヴァニア公も入り乱れて、複雑な政治状況の模様で・・・私には、ほとんど判読不明・・・。
さらに、不思議に思うのが、そのように政情不安定な状態の中で、装飾芸術は明らかに進展していっているということ。まあ、専門分野でない歴史的背景は置いておいて、ヴィジュアルに専念しよう。

Hungary, Museum of Applied Art所蔵
モチーフになっているのは、ペリカン。
胸を傷つけて、自らの血で雛を育てるという伝説が中世以来あって、キリストの象徴とされている。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これもペリカン。

ハンガリー国立博物館 所蔵
この繊細・複雑な曲面を持つ、花びらや葉のモチーフに、パターン入りのエナメル細工が施されている。
高度なエナメルの技術に感嘆・・・。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これも、レースのリボンをエナメルで表現している。

ハンガリー国立博物館 所蔵
エナメル、石留め・・・どういう工程で製作するのか、想像も付かない。

ハンガリー国立博物館 所蔵
リボンの裏にもエナメル細工、それも模様入り。

ハンガリー国立博物館 所蔵
エナメル技法の好例。ほとんど立体の所にエナメル。

ハンガリー国立博物館 所蔵
このプツプツした粒々も、エナメルなんだろうな・・・。
多分、先にエナメル細工をかけて、その後石留めするのだろうが、
このまわりの粒々を傷めないように気をつけながら、石留めするわけだ・・・。
ちなみに、エナメルは傷めると修復不可。現在でもアンティーク業者泣かせの素材。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これはなんとなく可愛らしかったので・・。
いままで、こんなにエナメルに特化したジュエリー群を見たことがなかった。
もう余計な解説抜きで、どんどんお見せしよう。

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵
要は・・・エキゾティックだということ。ビザンティン由来の装飾文化に、トルコ径由でインドやペルシャの宝石、エナメル加工技術が上乗せされた・・・そんな印象を受ける。
次回は、17世紀のハンガリアン・ジュエリーの後編。もっとエキゾティクなものを展覧予定。
ハンガリー国立博物館の情報は、前回の標本箱の最後に。<このページ>
以下は、Museum of Applied Artの情報。
Museum of Applied Art(工芸博物館)
住所:H-1091 Budapest, Üllői út 33-37
開館:10am~6pm (月曜日 閉館)
入場料: 大人 2500HUF (£8.3) 別料金なしで写真撮影可。2011年春現在。
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ヨーロッパのジュエリーは、16世紀のルネッサンス期に大型のデザインになっていって、17世紀にはやや小ぶりの繊細なデザインに移行していく場合が多いのだが・・・、ハンガリアン・ジュエリーは、16世紀にもましてボリューム倍増・・・の、パワフルな装飾主義。

Hungary, Museum of Applied Art所蔵
ルビーのエメラルドカットの石、エナメル細工、パール使いは、
ルネッサンス期のジュエリーからそのまま引き継いでいるが、サイズは大型化。

Hungary, Museum of Applied Art所蔵
上も、このペンダントも、Bethlen-pendant(ベトレン・ペンダント)という表記になっていたので、Bethlenでググってみると、どうやら17世紀のトランシルヴァニア公で一時ハンガリー王も兼ねていた、ベトレン・ガーボル(Bethlen Gábor)の宮廷におけるジュエリー、ということのよう。
ざっとJa.wikiを拾い読みしたが、この頃のハンガリー、オスマントルコ、ハプスブルグ家のみならず、このカルヴィニスト(プロテスタント)のトランシルヴァニア公も入り乱れて、複雑な政治状況の模様で・・・私には、ほとんど判読不明・・・。
さらに、不思議に思うのが、そのように政情不安定な状態の中で、装飾芸術は明らかに進展していっているということ。まあ、専門分野でない歴史的背景は置いておいて、ヴィジュアルに専念しよう。

Hungary, Museum of Applied Art所蔵
モチーフになっているのは、ペリカン。
胸を傷つけて、自らの血で雛を育てるという伝説が中世以来あって、キリストの象徴とされている。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これもペリカン。

ハンガリー国立博物館 所蔵
この繊細・複雑な曲面を持つ、花びらや葉のモチーフに、パターン入りのエナメル細工が施されている。
高度なエナメルの技術に感嘆・・・。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これも、レースのリボンをエナメルで表現している。

ハンガリー国立博物館 所蔵
エナメル、石留め・・・どういう工程で製作するのか、想像も付かない。

ハンガリー国立博物館 所蔵
リボンの裏にもエナメル細工、それも模様入り。

ハンガリー国立博物館 所蔵
エナメル技法の好例。ほとんど立体の所にエナメル。

ハンガリー国立博物館 所蔵
このプツプツした粒々も、エナメルなんだろうな・・・。
多分、先にエナメル細工をかけて、その後石留めするのだろうが、
このまわりの粒々を傷めないように気をつけながら、石留めするわけだ・・・。
ちなみに、エナメルは傷めると修復不可。現在でもアンティーク業者泣かせの素材。

ハンガリー国立博物館 所蔵
これはなんとなく可愛らしかったので・・。
いままで、こんなにエナメルに特化したジュエリー群を見たことがなかった。
もう余計な解説抜きで、どんどんお見せしよう。

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵

ハンガリー国立博物館 所蔵
要は・・・エキゾティックだということ。ビザンティン由来の装飾文化に、トルコ径由でインドやペルシャの宝石、エナメル加工技術が上乗せされた・・・そんな印象を受ける。
次回は、17世紀のハンガリアン・ジュエリーの後編。もっとエキゾティクなものを展覧予定。
ハンガリー国立博物館の情報は、前回の標本箱の最後に。<このページ>
以下は、Museum of Applied Artの情報。
Museum of Applied Art(工芸博物館)
住所:H-1091 Budapest, Üllői út 33-37
開館:10am~6pm (月曜日 閉館)
入場料: 大人 2500HUF (£8.3) 別料金なしで写真撮影可。2011年春現在。
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ハンガリアン・ジュエリー -16世紀以前
- 2011-05-15 Sun 10:18:55
- 博物館・美術館
そもそも私は、東ヨーロッパのデコラティヴな様式が好き、といっておきながら、歴史的な背景に詳しいわけではない。歴史のことなら、イギリス中世が一番の守備範囲。なので、ハンガリーのジュエリーの歴史など、全く知らない。ただ、時折、大英博物館やV&Aで、エナメル使いの手の込んだジュエリーに「17世紀、ハンガリー製」などという表記を見かけるので、ハンガリーのジュエリーの技術が高度なものであったことを、おぼろげに知っている程度。
今回、ブダペストに滞在して、博物館マニアの私は、もちろん、その何日かを博物館三昧にあてたわけだが、仕事がら工芸関連の展示を主に見て回った。その中で、驚かされたのが、莫大な量のハンガリアン・ジュエリー、それも、高度にデコラティヴな物。17世紀の収蔵品が、最も特徴的で目に付くのだが、今回は「前菜」ということで、16世紀以前のジュエリーのイメージから始めてみる。
今回のイメージは、ハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)より。

Monomachos crown - represents the emperor Constantine IX Monomachos( 1042-56),
his empress Zoe, her sister Teodra
ハンガリアン・・・などという概念ではなくて、これはまだビザンティン(東ローマ)帝国のクラウン。
コンスタンティノス9世モノマコスのクラウンで1042年ごろの物。
クロワゾネエナメル彩で、このままの形でクラウンであったというよりは、
クラウンのパネル部分だけが現存しているものと思われている。

パネルの一枚ずつを撮って、ポストプロセスで合成。
左右は皇后ゾエと、その妹テオドラ、その横で踊る娘達は「真実」と「謙譲」の象徴で、
最後に聖ピーターと聖アンドリュ-が描かれている。
このクロワゾネ・エナメルはフランスのリモージュ産が最も有名だが、ビザンティン期のジュエリーの典型的な手法の一つ。

Funeral crown of the queen, Anna of Antioch - Found from the graves of Béla III (1172-96)
12世紀のハンガリー王べラ3世のSzékesfehérvár墳墓から発掘された、
王妃アニェス・ド・シャティヨン(アンナ・オブ・アンティオキア)の、葬儀用クラウン。
細かいシードパールをワイヤーで留めつけるのも、ビザンティン・ジュエリーでよく見かけられる手法。
近頃、私も時たま、自分のジュエリーのデザインに取り入れている^^。

同じくSzékesfehérvár墳墓から発掘されたブレスレット。
これはパール使いとエナメルで、とてもビザンティン的なスタイル。

同墳墓より出土のリング。
グラニュール加工(ゴールドの粒々を溶接して模様にする)も古代から、12世紀ごろまでよく使われた手法。
このクラウン型のリングのデザイン、現代でも使える・・・よく売れそうなデザイン(笑)。

12-13世紀のブローチ。
鳥や花等、細かい細工が特徴的。後の「超デコラティヴ」なハンガリアン・ジュエリーの片鱗がすでにうかがわれる(!?)

Funeral crown from the Margaret Island,Hungarian, second half of the 13c
ブダペストのドナウ河中洲、マーガレット島のドメニコ会修道院廃墟から、発掘された13世紀後半の葬儀用クラウン。

いろいろな角度から撮ってみた。

あまりメジャーでない展示物には、マジャール(ハンガリー)語の表記しか付いていない。
ゆえに・・・これが何か全く不明。
13-14世紀のMorse(モース、聖職者のガウンを留めるクラスプ)ではないかとみている。
それにしても・・・ここまでコテコテの装飾の付いたモースは始めて見た・・・。

それも、一つではなくて・・・、

3つも・・・。

ジュエリーではないが、金属工芸品、Chalice(チャリス、教会で使用されるゴブレット)の装飾も、
折り重なるような装飾・・・。

ディティール。
これをみると・・・いかに当時のハンガリーの置かれていた「ビザンティン由来」の文明・技術が、
高度に発達してたものかがよく解る。
当時は、イギリス、フランス等の旧西ローマ帝国領は「田舎」。ジュエリーにしても「素朴」だとすら感じてしまう。

14世紀のクラウン。これも背景等(葬儀用のものだったのか・・・など)は、不明。

15世紀の聖マーティンのバッジ。
裸同然の物乞いに、自らのマントを剣で裂いて半分分け与えたというシーン。全部あげてしまっちゃー、まずかったのかな?あ、冬で自分も寒かったからか・・・?(笑)などと・・・くだらないツッコミをいれてしまうが・・・。
この聖人さんは現ハンガリーのパンノニア出身なので、ハンガリーとは縁が深い。後年、フランス、トゥールーズの司教として活動し没するので、このバッジ上では司教冠をかぶっている(様に見える)。しかし・・・マントを与える一件は、彼がまだ若き軍人だった時の話。(あ、また、余計なツッコミ・・・)。ともかく・・・・、このバッジというのは、巡礼の記念に聖地で買ってくる「おみやげ物」で、プラスターの鋳型に、錫の合金を流して、鍍金をかけたもの。当時の「量産品」なので、いまでもよく発掘されるとか。

再び「ゴージャス」な方のジュエリーに戻って、これは16世紀のペンダント。
このペンダントは、ルネッサンス・スタイル・ジュエリーの典型。
ハンガリーでは15世紀、マーチャーシュ1世(I. Mátyás)の時代に、彼の二度目の后がナポリ王女だったことから、
イタリア・ルネッサンス文化/様式が、ハンガリーに導入されていったそうだ。
しかし、16世紀にはBattle of Mohács(モハーチの戦い)に敗れたハンガリーは、
ブダペストをオスマン・トルコに占領されることになるのだが・・・。

これも、オパール使いが珍しいが、16世紀のルネッサンススタイル。
裏づけはないが・・・このオパール使い、オスマン・トルコの影響かもしれない。
トルコのジュエリーに、オパールをよく見かける・・・様な気がするので。

ジュエリーではないが・・・1526年のモハーチの戦いで、
20歳の若さで戦死するラヨシュ2世(II. Lajos、英語読みだとLouis,ルイス2世)。
Order of the Golden Fleece(金羊毛騎士団)のチェインを着けている。

16世紀のクラスプ。
ハンガリーの男性貴族のコスチュームには、毛皮のマントがつきもので、
そのマントを留めるのに、デコラティヴなクラスプを使う。
なので、「クラスプ」がジュエリーの中に、頻繁に現れる。これもその一つ。

また別の、16世紀クラスプのディティール。なんとも・・・エキゾティックだな・・・。
次回は、「メイン」の17世紀ジュエリー。ほんとに超派手・・・、お楽しみに。
ハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)
住所:1088 Budapest, Múzeum krt. 14-16
開館:10am~6pm (月曜日 閉館)
入場料: 大人 1100HUF(£3.7)、 子供 550HUF(£1.9)、写真撮影料 2500HUF(£8.3) 2011年春現在。
*撮影料が入場料の倍以上!! しかし、私の場合値段の価値は充分あった。
追加料金取られても、写真を許可してくれるハンガリーの博物館に感謝!!
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今回、ブダペストに滞在して、博物館マニアの私は、もちろん、その何日かを博物館三昧にあてたわけだが、仕事がら工芸関連の展示を主に見て回った。その中で、驚かされたのが、莫大な量のハンガリアン・ジュエリー、それも、高度にデコラティヴな物。17世紀の収蔵品が、最も特徴的で目に付くのだが、今回は「前菜」ということで、16世紀以前のジュエリーのイメージから始めてみる。
今回のイメージは、ハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)より。

Monomachos crown - represents the emperor Constantine IX Monomachos( 1042-56),
his empress Zoe, her sister Teodra
ハンガリアン・・・などという概念ではなくて、これはまだビザンティン(東ローマ)帝国のクラウン。
コンスタンティノス9世モノマコスのクラウンで1042年ごろの物。
クロワゾネエナメル彩で、このままの形でクラウンであったというよりは、
クラウンのパネル部分だけが現存しているものと思われている。

パネルの一枚ずつを撮って、ポストプロセスで合成。
左右は皇后ゾエと、その妹テオドラ、その横で踊る娘達は「真実」と「謙譲」の象徴で、
最後に聖ピーターと聖アンドリュ-が描かれている。
このクロワゾネ・エナメルはフランスのリモージュ産が最も有名だが、ビザンティン期のジュエリーの典型的な手法の一つ。

Funeral crown of the queen, Anna of Antioch - Found from the graves of Béla III (1172-96)
12世紀のハンガリー王べラ3世のSzékesfehérvár墳墓から発掘された、
王妃アニェス・ド・シャティヨン(アンナ・オブ・アンティオキア)の、葬儀用クラウン。
細かいシードパールをワイヤーで留めつけるのも、ビザンティン・ジュエリーでよく見かけられる手法。
近頃、私も時たま、自分のジュエリーのデザインに取り入れている^^。

同じくSzékesfehérvár墳墓から発掘されたブレスレット。
これはパール使いとエナメルで、とてもビザンティン的なスタイル。

同墳墓より出土のリング。
グラニュール加工(ゴールドの粒々を溶接して模様にする)も古代から、12世紀ごろまでよく使われた手法。
このクラウン型のリングのデザイン、現代でも使える・・・よく売れそうなデザイン(笑)。

12-13世紀のブローチ。
鳥や花等、細かい細工が特徴的。後の「超デコラティヴ」なハンガリアン・ジュエリーの片鱗がすでにうかがわれる(!?)

Funeral crown from the Margaret Island,Hungarian, second half of the 13c
ブダペストのドナウ河中洲、マーガレット島のドメニコ会修道院廃墟から、発掘された13世紀後半の葬儀用クラウン。

いろいろな角度から撮ってみた。

あまりメジャーでない展示物には、マジャール(ハンガリー)語の表記しか付いていない。
ゆえに・・・これが何か全く不明。
13-14世紀のMorse(モース、聖職者のガウンを留めるクラスプ)ではないかとみている。
それにしても・・・ここまでコテコテの装飾の付いたモースは始めて見た・・・。

それも、一つではなくて・・・、

3つも・・・。

ジュエリーではないが、金属工芸品、Chalice(チャリス、教会で使用されるゴブレット)の装飾も、
折り重なるような装飾・・・。

ディティール。
これをみると・・・いかに当時のハンガリーの置かれていた「ビザンティン由来」の文明・技術が、
高度に発達してたものかがよく解る。
当時は、イギリス、フランス等の旧西ローマ帝国領は「田舎」。ジュエリーにしても「素朴」だとすら感じてしまう。

14世紀のクラウン。これも背景等(葬儀用のものだったのか・・・など)は、不明。

15世紀の聖マーティンのバッジ。
裸同然の物乞いに、自らのマントを剣で裂いて半分分け与えたというシーン。全部あげてしまっちゃー、まずかったのかな?あ、冬で自分も寒かったからか・・・?(笑)などと・・・くだらないツッコミをいれてしまうが・・・。
この聖人さんは現ハンガリーのパンノニア出身なので、ハンガリーとは縁が深い。後年、フランス、トゥールーズの司教として活動し没するので、このバッジ上では司教冠をかぶっている(様に見える)。しかし・・・マントを与える一件は、彼がまだ若き軍人だった時の話。(あ、また、余計なツッコミ・・・)。ともかく・・・・、このバッジというのは、巡礼の記念に聖地で買ってくる「おみやげ物」で、プラスターの鋳型に、錫の合金を流して、鍍金をかけたもの。当時の「量産品」なので、いまでもよく発掘されるとか。

再び「ゴージャス」な方のジュエリーに戻って、これは16世紀のペンダント。
このペンダントは、ルネッサンス・スタイル・ジュエリーの典型。
ハンガリーでは15世紀、マーチャーシュ1世(I. Mátyás)の時代に、彼の二度目の后がナポリ王女だったことから、
イタリア・ルネッサンス文化/様式が、ハンガリーに導入されていったそうだ。
しかし、16世紀にはBattle of Mohács(モハーチの戦い)に敗れたハンガリーは、
ブダペストをオスマン・トルコに占領されることになるのだが・・・。

これも、オパール使いが珍しいが、16世紀のルネッサンススタイル。
裏づけはないが・・・このオパール使い、オスマン・トルコの影響かもしれない。
トルコのジュエリーに、オパールをよく見かける・・・様な気がするので。

ジュエリーではないが・・・1526年のモハーチの戦いで、
20歳の若さで戦死するラヨシュ2世(II. Lajos、英語読みだとLouis,ルイス2世)。
Order of the Golden Fleece(金羊毛騎士団)のチェインを着けている。

16世紀のクラスプ。
ハンガリーの男性貴族のコスチュームには、毛皮のマントがつきもので、
そのマントを留めるのに、デコラティヴなクラスプを使う。
なので、「クラスプ」がジュエリーの中に、頻繁に現れる。これもその一つ。

また別の、16世紀クラスプのディティール。なんとも・・・エキゾティックだな・・・。
次回は、「メイン」の17世紀ジュエリー。ほんとに超派手・・・、お楽しみに。
ハンガリー国立博物館(Hungarian National Museum)
住所:1088 Budapest, Múzeum krt. 14-16
開館:10am~6pm (月曜日 閉館)
入場料: 大人 1100HUF(£3.7)、 子供 550HUF(£1.9)、写真撮影料 2500HUF(£8.3) 2011年春現在。
*撮影料が入場料の倍以上!! しかし、私の場合値段の価値は充分あった。
追加料金取られても、写真を許可してくれるハンガリーの博物館に感謝!!
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ブダペスト - ゴールデン・イーグル(アランシャス)薬学博物館
- 2011-05-13 Fri 10:33:04
- 博物館・美術館
ハンガリー表記では、Aranysas Patikamúzeum (アランシャス薬物博物館)、英語表記だとGolden Eagle Pharmacy Museumということになる。1688年にFerenc Ignác Bösingerが始めた薬局で、1740年以来「Aranysas」の商標で取り扱われている。ゴールデン・イーグルは日本語だと「イヌワシ」なので、イヌワシ印薬局。同じく18世紀に、現在の建物で営業するようになった。建物の基礎はゴシック期(中世)で、内装はバロック期、外観は18世紀のネオ・クラシカル様式。
バロック期の店の内装の一部が保存されているほか、ルネッサンス~バロック期の薬品関連のものを、収蔵展示している。前々回の標本箱のマーチャーシュ教会の斜め前で、この隣のビストロでランチを食べていた。目の前にこの博物館があったので入ってみた。小さいながら、なかなか錬金術師的怪しさ(?)に満ちた、不思議ミュージアムだったので、今回の標本箱に詰め込んでみる。

正面入口で、イヌワシ印が目印。ブダ地区では、最古の薬局だとか。
ちなみに、左端にちらっと見えているテラスのビストロでランチを食べていた。

「イヌワシ印」

入ったところがすでに本来薬局だった部屋で、その一番奥の部分の内装が保存されている。
カウンターの上におっ立っている聖人さんは、St Roch(聖ロック)だそうな(薀蓄は薬学に詳しい・・・標本箱ではおなじみのDanaさん注入)。聖ロックは巡礼者を守る聖人さんで、ペストからも守ってくださるのだ・・・とか。太もものペストでできた傷を指差しているのが、この聖人さんを見分ける印。ブダの街も1691年と1709年に2回ペスト禍に襲われ、人口激減したのだそうで、聖ロックにはぜひともおっ立っておいていただく必要があったであろう・・・というもの。

カウンターの上の古い薬ビン・・・の写真を撮るのが好きなので、入ったようなもの。

古い薬ビン、あるわ・・・、

あるわ・・・。

イヌワシ印水薬。

Eye of Providence(プロヴィデンスの目)付き薬ビン。フリーメイソン???

薬ビンに限らず、古い手流しガラスの物を撮るのが好き。

一番の「お気に入り」はこれ。中身が・・・まだ残っている。
このワックスがけした麻布(じゃないかな?)を被せて紐で縛る、というのもなかなかいい味わい・・・。

ガラス瓶だけではなくて、陶製の薬壜も多数あり。
この類は、アンティークとしての価値も高くて、欲しいが手を出せる値段では、もはやない。

ここにもイヌワシ君。紋章の上にのっかっている緑のカンカン帽のようなものは、司教を表すもの。
司教様御用達・・・の意味だろうか(想像)。

丘の上のブダの街・・・なのかな?

奥の部屋の展示は、18世紀当時の「錬金術師」の仕事部屋を再現したもの。
錬金術師と薬剤師は、ほとんど同じような物で、区別できない。なので、薬剤師の部屋、でもある。
かなり・・・怪しげな「素材」がいろいろあって、あまり処方してもらいたくはないな(笑)。

18世紀の薬剤師先生処方中。周りでは「丁稚」が薬剤製造中。

これも18世紀の薬局の様子。

ジーザス先生も薬局を訪れている(?)。
「迷える子羊が多すぎて、頭痛いんだけど・・・。」
「White Willow Bark (ハーブのアスピリン)でもお出ししましょうか?」

薬局の引き出し。こういうペイントした家具って好きだな。うちにも欲しい。

最後に外壁のアルコーヴの中の、かわいらしい聖母子像。
ゴールデン・イーグル(アランシャス)薬学博物館
住所: Tárnok utca 18, Budapest 1014
開館:(3月15日~10月31日)10:30am~18:00pm、(11月1日~3月14日)10:30am~16:00pm。
入場料:大人500HUF(約£1.7)、子供250HUF(約£0.8)、写真撮影料300HUF(約£1) 2011年春現在
*ブダペストの博物館では、常設展の撮影はたいてい許可されている。ただし、入場料とは別に写真撮影料をチャージするところが多い。中にはこの後標本箱に詰め込む、ハンガリー国立博物館のように、写真撮影料に入場料の倍以上チャージするところもある。それでも、ブダペストの物価は高くないので、8ポンド程度。写真マニアにはありがたい限り。プラハも、ブルージュも、博物館内撮影禁止ポリシーだったので「ここには二度と来ない。」と思ったものだ。別料金撮影許可は、みんなハッピーな方法だと思うのだが・・・世界のミュージアムの皆さん・・・。
バロック期の店の内装の一部が保存されているほか、ルネッサンス~バロック期の薬品関連のものを、収蔵展示している。前々回の標本箱のマーチャーシュ教会の斜め前で、この隣のビストロでランチを食べていた。目の前にこの博物館があったので入ってみた。小さいながら、なかなか錬金術師的怪しさ(?)に満ちた、不思議ミュージアムだったので、今回の標本箱に詰め込んでみる。

正面入口で、イヌワシ印が目印。ブダ地区では、最古の薬局だとか。
ちなみに、左端にちらっと見えているテラスのビストロでランチを食べていた。

「イヌワシ印」

入ったところがすでに本来薬局だった部屋で、その一番奥の部分の内装が保存されている。
カウンターの上におっ立っている聖人さんは、St Roch(聖ロック)だそうな(薀蓄は薬学に詳しい・・・標本箱ではおなじみのDanaさん注入)。聖ロックは巡礼者を守る聖人さんで、ペストからも守ってくださるのだ・・・とか。太もものペストでできた傷を指差しているのが、この聖人さんを見分ける印。ブダの街も1691年と1709年に2回ペスト禍に襲われ、人口激減したのだそうで、聖ロックにはぜひともおっ立っておいていただく必要があったであろう・・・というもの。

カウンターの上の古い薬ビン・・・の写真を撮るのが好きなので、入ったようなもの。

古い薬ビン、あるわ・・・、

あるわ・・・。

イヌワシ印水薬。

Eye of Providence(プロヴィデンスの目)付き薬ビン。フリーメイソン???

薬ビンに限らず、古い手流しガラスの物を撮るのが好き。

一番の「お気に入り」はこれ。中身が・・・まだ残っている。
このワックスがけした麻布(じゃないかな?)を被せて紐で縛る、というのもなかなかいい味わい・・・。

ガラス瓶だけではなくて、陶製の薬壜も多数あり。
この類は、アンティークとしての価値も高くて、欲しいが手を出せる値段では、もはやない。

ここにもイヌワシ君。紋章の上にのっかっている緑のカンカン帽のようなものは、司教を表すもの。
司教様御用達・・・の意味だろうか(想像)。

丘の上のブダの街・・・なのかな?

奥の部屋の展示は、18世紀当時の「錬金術師」の仕事部屋を再現したもの。
錬金術師と薬剤師は、ほとんど同じような物で、区別できない。なので、薬剤師の部屋、でもある。
かなり・・・怪しげな「素材」がいろいろあって、あまり処方してもらいたくはないな(笑)。

18世紀の薬剤師先生処方中。周りでは「丁稚」が薬剤製造中。

これも18世紀の薬局の様子。

ジーザス先生も薬局を訪れている(?)。
「迷える子羊が多すぎて、頭痛いんだけど・・・。」
「White Willow Bark (ハーブのアスピリン)でもお出ししましょうか?」

薬局の引き出し。こういうペイントした家具って好きだな。うちにも欲しい。

最後に外壁のアルコーヴの中の、かわいらしい聖母子像。
ゴールデン・イーグル(アランシャス)薬学博物館
住所: Tárnok utca 18, Budapest 1014
開館:(3月15日~10月31日)10:30am~18:00pm、(11月1日~3月14日)10:30am~16:00pm。
入場料:大人500HUF(約£1.7)、子供250HUF(約£0.8)、写真撮影料300HUF(約£1) 2011年春現在
*ブダペストの博物館では、常設展の撮影はたいてい許可されている。ただし、入場料とは別に写真撮影料をチャージするところが多い。中にはこの後標本箱に詰め込む、ハンガリー国立博物館のように、写真撮影料に入場料の倍以上チャージするところもある。それでも、ブダペストの物価は高くないので、8ポンド程度。写真マニアにはありがたい限り。プラハも、ブルージュも、博物館内撮影禁止ポリシーだったので「ここには二度と来ない。」と思ったものだ。別料金撮影許可は、みんなハッピーな方法だと思うのだが・・・世界のミュージアムの皆さん・・・。
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ブダペスト - イシュトヴァン大聖堂 (Szent István-bazilika)
- 2011-05-11 Wed 10:00:18
- 場所
今回はペスト側に建つ、ブダペスト最大の教会、イシュトヴァン大聖堂 (Szent István-bazilika)。
英人の自己中心的悪習慣に従って、すべてを英語読み化すると、St. Stephen's Basilica(セント・ステファンズ・バジリカ)。どことなく・・・ロンドンのセント・ポール大聖堂を思わせるので、勝手に「ペストのセントポール」のあだ名で呼んでいた・・・これまた失礼なことに(笑)。
真正面は広場になっている、なので、正面写真がすこぶる撮りやすい。中は観光名所なのでごった返している。
基本的に入場無料のようなのだが、「3€程度寄付してください」の表記とともに、入口の寄付箱の前で係員が監視している。学校からのツアーと思しきイタリア人の学生やら・・・若い子達は無視して(あるいは教師が払っているのかも?)ドスドス入っていく。あるいは、わずかな小銭を突っ込んで行く。
歳も歳だし(?)歴史的建築の保存意義に共鳴する私としては、ポケットにあった2000HUF札を寄付箱に突っ込むと、深々と丁寧にお礼を言われた・・・実は2000HUFといっても、7€程度なのだが・・・。
正面ドームの下にある、展望回廊に登れるようになっている。ここは500HUF(2€、£1.6)の入場料がチャージされる。こういう折に、いつでも高所恐怖症気味なのをうっかり忘れ、登っては後悔する・・・今回もやった(笑)。

正面ファサードのディティール。
聖母子像のの左が聖イシュトヴァン王(アールパデュ・クラウンを被っているので、解りやすい)。
その後ろでゆりの花を手にしているのは、聖イメ王子。そのほかは・・・誰だか知らない。

主祭壇。前回のマーチャーシュ聖堂と同じ19世紀建造だが、様式は全く違って、こちらはネオ・クラシック様式。
完成はこちらの方が後なのだが(1905年)、設計されたのが19世紀中(ドームが崩壊したため工期が長引いたとか・・・)。マーチャーシュ聖堂の方は19世紀末設計なので、この40年の隔たりがネオ・クラシックとネオ・ゴシックの様式の違いに現れている。このトレンドは、イギリスでも全く同じ、多分、ヨーロッパ全土的トレンドなのだろう。

モザイクの絢爛豪華な天井ドーム。

主祭壇のドーム。モザイクはKároly Lotzのデザイン。

ディティール。

同じくディティール。

主祭壇の上の天使。アールパデュ・クラウンを主祭壇の聖イシュトヴァン王に捧げている。

前回の標本箱にも出てきた、聖イメ王子。

どの聖人さんかは知らないが、モザイクのディティールまで上手く撮れたので・・・。

天井のディティール。見事な装飾・・・圧巻。

Holy Right Hand(聖なる右手)。
このゴシック装飾の聖遺物ケースの中に、ミイラ化された聖イシュトヴァン王の右手が収めれれている。
カトリックでは聖人さんの遺体の一部(骨、髪の毛等々を含む)を「聖遺物」として、奉る習慣がある。
聖遺物は、いろいろ奇跡も起す(といわれる)ありがたいものなのだが、
私的にはあまり気持ちのいいものとは思えないな・・・。

聖堂のサイドのドアも、デコラティヴ。

そう・・・この螺旋階段の写真を撮りたくて、ドームに登ったのだ。

延々登る。364段あるそうだ。
登っている時は数えたりしなかったが、やたら長い、息切れする。で、やっと頂上に着いたか・・・と思ったら、そこはまだ途中のランディングで、そこからまたスティールの階段を登る。高所恐怖症には、この頼りなげなスティール階段の方がもっと不安。しかし、ここまで来たんだから・・・と、ムキになって登る。
ちゃんと登った証拠写真として撮った(笑)。不愉快なことに、この日は強風(滞在中ずっと強風)、展望ギャラリーの上ではもうこれは「突風」。その暴風の中、望遠ズームレンズ装着の、重いカメラを振り回すのも大変で、数枚撮っただけでそそくさと降りた。降りる時はエレベーターを使った。ちゃんとエレベーターもあるのだが、スティール階段部分のエレベーターは4人乗り。途中のランディングで乗り換えて、その後の、螺旋階段部分のエレベーターは6人乗り。トイレかと思うぐらい小さい。ラッキーなことに私はあまり待たないで乗り込めたが、混雑しているときは一体どれぐらい待たされるものやら・・・。
イシュトヴァン大聖堂のバーチャル・ツアーサイトを見つけた<このページ>
画面上でカーソルを動かし、赤い矢印をクリックするとどんどん中を見ることができる。英語解説付き。とてもよくできたバーチャル・ツアーなので・・・行く必要ないかも、と思うぐらい(笑)。 Have a nice trip ^^。
英人の自己中心的悪習慣に従って、すべてを英語読み化すると、St. Stephen's Basilica(セント・ステファンズ・バジリカ)。どことなく・・・ロンドンのセント・ポール大聖堂を思わせるので、勝手に「ペストのセントポール」のあだ名で呼んでいた・・・これまた失礼なことに(笑)。
真正面は広場になっている、なので、正面写真がすこぶる撮りやすい。中は観光名所なのでごった返している。
基本的に入場無料のようなのだが、「3€程度寄付してください」の表記とともに、入口の寄付箱の前で係員が監視している。学校からのツアーと思しきイタリア人の学生やら・・・若い子達は無視して(あるいは教師が払っているのかも?)ドスドス入っていく。あるいは、わずかな小銭を突っ込んで行く。
歳も歳だし(?)歴史的建築の保存意義に共鳴する私としては、ポケットにあった2000HUF札を寄付箱に突っ込むと、深々と丁寧にお礼を言われた・・・実は2000HUFといっても、7€程度なのだが・・・。
正面ドームの下にある、展望回廊に登れるようになっている。ここは500HUF(2€、£1.6)の入場料がチャージされる。こういう折に、いつでも高所恐怖症気味なのをうっかり忘れ、登っては後悔する・・・今回もやった(笑)。

正面ファサードのディティール。
聖母子像のの左が聖イシュトヴァン王(アールパデュ・クラウンを被っているので、解りやすい)。
その後ろでゆりの花を手にしているのは、聖イメ王子。そのほかは・・・誰だか知らない。

主祭壇。前回のマーチャーシュ聖堂と同じ19世紀建造だが、様式は全く違って、こちらはネオ・クラシック様式。
完成はこちらの方が後なのだが(1905年)、設計されたのが19世紀中(ドームが崩壊したため工期が長引いたとか・・・)。マーチャーシュ聖堂の方は19世紀末設計なので、この40年の隔たりがネオ・クラシックとネオ・ゴシックの様式の違いに現れている。このトレンドは、イギリスでも全く同じ、多分、ヨーロッパ全土的トレンドなのだろう。

モザイクの絢爛豪華な天井ドーム。

主祭壇のドーム。モザイクはKároly Lotzのデザイン。

ディティール。

同じくディティール。

主祭壇の上の天使。アールパデュ・クラウンを主祭壇の聖イシュトヴァン王に捧げている。

前回の標本箱にも出てきた、聖イメ王子。

どの聖人さんかは知らないが、モザイクのディティールまで上手く撮れたので・・・。

天井のディティール。見事な装飾・・・圧巻。

Holy Right Hand(聖なる右手)。
このゴシック装飾の聖遺物ケースの中に、ミイラ化された聖イシュトヴァン王の右手が収めれれている。
カトリックでは聖人さんの遺体の一部(骨、髪の毛等々を含む)を「聖遺物」として、奉る習慣がある。
聖遺物は、いろいろ奇跡も起す(といわれる)ありがたいものなのだが、
私的にはあまり気持ちのいいものとは思えないな・・・。

聖堂のサイドのドアも、デコラティヴ。

そう・・・この螺旋階段の写真を撮りたくて、ドームに登ったのだ。

延々登る。364段あるそうだ。
登っている時は数えたりしなかったが、やたら長い、息切れする。で、やっと頂上に着いたか・・・と思ったら、そこはまだ途中のランディングで、そこからまたスティールの階段を登る。高所恐怖症には、この頼りなげなスティール階段の方がもっと不安。しかし、ここまで来たんだから・・・と、ムキになって登る。
ちゃんと登った証拠写真として撮った(笑)。不愉快なことに、この日は強風(滞在中ずっと強風)、展望ギャラリーの上ではもうこれは「突風」。その暴風の中、望遠ズームレンズ装着の、重いカメラを振り回すのも大変で、数枚撮っただけでそそくさと降りた。降りる時はエレベーターを使った。ちゃんとエレベーターもあるのだが、スティール階段部分のエレベーターは4人乗り。途中のランディングで乗り換えて、その後の、螺旋階段部分のエレベーターは6人乗り。トイレかと思うぐらい小さい。ラッキーなことに私はあまり待たないで乗り込めたが、混雑しているときは一体どれぐらい待たされるものやら・・・。
イシュトヴァン大聖堂のバーチャル・ツアーサイトを見つけた<このページ>
画面上でカーソルを動かし、赤い矢印をクリックするとどんどん中を見ることができる。英語解説付き。とてもよくできたバーチャル・ツアーなので・・・行く必要ないかも、と思うぐらい(笑)。 Have a nice trip ^^。
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ブダペスト- マーチャーシュ聖堂 (Mátyás-templom)
- 2011-05-09 Mon 10:51:16
- 場所
英語圏のガイドブックでは、たいてい Mátyás Churchという表記になっているMátyás-templom。日本語発音だとマーチャーシュ聖堂ということらしい。 それでなくても「言語脳」が弱いのに、ハンガリー語の名前を、英語訳で覚えていて、それを日本語で表記しようとするものだから・・・ほとんど何がなんだか解らない。日本語情報はJa.wikiに情報はすべて依存することにしている。
現地でも、観光客用に準備されている、音声ガイドキット(首から提げて、見所の番号表示の前で、その番号を押すと、説明してくれる・・・アレ)を、使ったことがない。どうやら、音声に対する認識が弱いようで、(英語でも日本語でも)言葉を聴いているとヴィジュアル・イメージが希薄になってしまう。なので、ヴィジュアルで「ためすがめつ」見物して、写真を撮って、解説はガイドブックを見つけたら買って、後から「文章」として読む(あるいはWebで読む)・・・というタイプ。
余談が、長くなってしまった。なので・・・、得意の方のヴィジュアルに行こう・・・。

確か、最初のブダペストの標本箱にも入れたが、再びこの写真、全体像。
Wikiによると、大半が19世紀のネオ・ゴシック様式の建築。
ネオゴシックでも、2つぜんぜん違うデザインの塔が建っている・・・のは、すこし「奇妙」。
どっちのデザインにしたものか決断できなくて、片方づつ建てた?(笑)。

それでも、ディティールは美しいので、いいじゃないか・・・。

内部もまた、典型的なネオ・ゴシック様式で、華麗に装飾されている。

Pulpit(説教壇)のディーティル。

これまた、見事なゴシックスタイルの告解室。
私なら、こんなステキな「ブース」を仕事場にしたいけどな・・・(笑)。

主祭壇もゴシックTriptychs(トリプティック=三連絵画パネル)のスタイル。

サイドのチャペル。
この壁画の、東ヨーロッパならではの濃厚さは、ゴシックからさかのぼって、ビザンティン・ロマネスクを思わせる。

反対側のサイドのチャペルは、The St László chapel。

The St László chapelは、11式後半のハンガリー王、ラースロー1世に捧げられたもの。
死後、列聖されて今でもハンガリー国民に最も愛されている王様の一人とか。

これもラースロー1世の大活躍を描く・・・戦っているのはトランシルヴァニア兵・・・かな?
この聖堂も傷みが激しく、現在大改装中。この壁画にも修復の必要な箇所がマークされている様子。

上の壁画の右側。王となったラースロー1世が聖堂を奉納するイメージ。
ラースロー1世がこの聖堂を建築したわけではないのだが・・・。

この壁画は15世紀の、やはり英雄視されている国王フニャディ・ヤーノシュ(Hunyadi János)がテーマ。
オスマントルコをベオグラードで敗退させたことを記念して、正午にカトリック教会で鐘を鳴らす習慣となったのだ、とか。

このチャペルは、Saint Imre chapel (聖イメ・チャペル)。
聖イメというのは、10世紀末の聖イスタヴァーン王の息子で唯一成人に達した王子だったのだが、
24歳の時に、猪狩りで猪に襲われて亡なってしまう。
敬虔な生活を送ったと伝えられ、また彼の墓でさまざまな奇跡が起きたことから、
11世紀に父王イスタヴァーン(左の像)とともに列聖された。
(右の像は、こちらも同時に列聖された、Bishop Gerhard-ゲルハルド司教)。
カトリックの国だからか、列聖された王様がたくさんいるものだな・・・
イギリスなんて11世紀のEdward the Confessor(エドワード証聖王)しかいないはず・・・?

聖イメ王子。

下中央に描かれるのは、マーチャーシュ1世(I. Mátyás)の紋章。

柱も天井も華麗に彩られている。

(Árpáds Crown)アールパード朝のクラウン。
アールパード朝は9世紀末から14世紀に至るハンガリー最初の王朝。
「聖イスタヴァーン王のクラウン」とも呼ばれている。
本物はパーラメントに保管されているので、これはそのリプロ。
(本物は先端のクロスが斜めに曲がっている。)
このクラウンに関する詳細な記事をJa wikiで見つけた。<このページ>
私もまだちゃんと全部読んでいない(笑)。実に、因縁深い・・・いやいや、奥深い・・・クラウン。
マーチャーシュ聖堂 (Mátyás-templom)
公開:平日-9 a.m. - 5 p.m. 土曜-9 a.m. - 1 p.m. 日曜-1 p.m. - 5 p.m.
入場料: 990HUF (£3.3) 2011年春現在
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次回はぺスト側の教会、St Stephen's Basilica(イシュトバーン大聖堂)のイメージ。
現地でも、観光客用に準備されている、音声ガイドキット(首から提げて、見所の番号表示の前で、その番号を押すと、説明してくれる・・・アレ)を、使ったことがない。どうやら、音声に対する認識が弱いようで、(英語でも日本語でも)言葉を聴いているとヴィジュアル・イメージが希薄になってしまう。なので、ヴィジュアルで「ためすがめつ」見物して、写真を撮って、解説はガイドブックを見つけたら買って、後から「文章」として読む(あるいはWebで読む)・・・というタイプ。
余談が、長くなってしまった。なので・・・、得意の方のヴィジュアルに行こう・・・。

確か、最初のブダペストの標本箱にも入れたが、再びこの写真、全体像。
Wikiによると、大半が19世紀のネオ・ゴシック様式の建築。
ネオゴシックでも、2つぜんぜん違うデザインの塔が建っている・・・のは、すこし「奇妙」。
どっちのデザインにしたものか決断できなくて、片方づつ建てた?(笑)。

それでも、ディティールは美しいので、いいじゃないか・・・。

内部もまた、典型的なネオ・ゴシック様式で、華麗に装飾されている。

Pulpit(説教壇)のディーティル。

これまた、見事なゴシックスタイルの告解室。
私なら、こんなステキな「ブース」を仕事場にしたいけどな・・・(笑)。

主祭壇もゴシックTriptychs(トリプティック=三連絵画パネル)のスタイル。

サイドのチャペル。
この壁画の、東ヨーロッパならではの濃厚さは、ゴシックからさかのぼって、ビザンティン・ロマネスクを思わせる。

反対側のサイドのチャペルは、The St László chapel。

The St László chapelは、11式後半のハンガリー王、ラースロー1世に捧げられたもの。
死後、列聖されて今でもハンガリー国民に最も愛されている王様の一人とか。

これもラースロー1世の大活躍を描く・・・戦っているのはトランシルヴァニア兵・・・かな?
この聖堂も傷みが激しく、現在大改装中。この壁画にも修復の必要な箇所がマークされている様子。

上の壁画の右側。王となったラースロー1世が聖堂を奉納するイメージ。
ラースロー1世がこの聖堂を建築したわけではないのだが・・・。

この壁画は15世紀の、やはり英雄視されている国王フニャディ・ヤーノシュ(Hunyadi János)がテーマ。
オスマントルコをベオグラードで敗退させたことを記念して、正午にカトリック教会で鐘を鳴らす習慣となったのだ、とか。

このチャペルは、Saint Imre chapel (聖イメ・チャペル)。
聖イメというのは、10世紀末の聖イスタヴァーン王の息子で唯一成人に達した王子だったのだが、
24歳の時に、猪狩りで猪に襲われて亡なってしまう。
敬虔な生活を送ったと伝えられ、また彼の墓でさまざまな奇跡が起きたことから、
11世紀に父王イスタヴァーン(左の像)とともに列聖された。
(右の像は、こちらも同時に列聖された、Bishop Gerhard-ゲルハルド司教)。
カトリックの国だからか、列聖された王様がたくさんいるものだな・・・
イギリスなんて11世紀のEdward the Confessor(エドワード証聖王)しかいないはず・・・?

聖イメ王子。

下中央に描かれるのは、マーチャーシュ1世(I. Mátyás)の紋章。

柱も天井も華麗に彩られている。

(Árpáds Crown)アールパード朝のクラウン。
アールパード朝は9世紀末から14世紀に至るハンガリー最初の王朝。
「聖イスタヴァーン王のクラウン」とも呼ばれている。
本物はパーラメントに保管されているので、これはそのリプロ。
(本物は先端のクロスが斜めに曲がっている。)
このクラウンに関する詳細な記事をJa wikiで見つけた。<このページ>
私もまだちゃんと全部読んでいない(笑)。実に、因縁深い・・・いやいや、奥深い・・・クラウン。
マーチャーシュ聖堂 (Mátyás-templom)
公開:平日-9 a.m. - 5 p.m. 土曜-9 a.m. - 1 p.m. 日曜-1 p.m. - 5 p.m.
入場料: 990HUF (£3.3) 2011年春現在
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次回はぺスト側の教会、St Stephen's Basilica(イシュトバーン大聖堂)のイメージ。
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ブダペストの街-7- 彫像達
- 2011-05-07 Sat 10:27:17
- 写真
「モノ」好きの私にとって、彫像や建築の装飾像も「人々」、現実の人々以上に、ついつい撮ってしまう。
今回は、そのような「物言わぬ人々」に登場してもらおう。

パレスの敷地内にある、ブダペスト歴史博物館入口前の彫像郡の、祝福を与える天使。

彼女が祝福を与えるのは、かつてのマジャール(ハンガリー)の戦士達。
古代ガリア人もそうだが、戦士達は往々にして「三つ編みおさげ」姿で描かれる。

これもパレス内の、門の上の装飾。「仏像のような・・・」と言った友人あり(笑)。

Vörösmarty tér(ヴォルシュマーティル)という広場の教会の前に建つ彫像。

同じく、ヴォルシュマーティル広場の彫像。

どこかは覚えていない建物のディティール。人面鳥のハーピーかな?

これもバロック様式の装飾の一部。
ぽっちゃりした熟年女性は、オーストリア・ハンガリー帝国に君臨したマリア・テレジアを連想させるのだが・・・?

ハイストリートVáci utcaに面する教会の、聖母子像。

ハンガリー国立銀行の建築、窓の上の装飾。世界各地の民族がえがかれているよう。
この人は・・・とてもビザンティン風。

同じくハンガリー国立銀行の建築のレリーフで、熱心に製作に励むハンガリー職人達の作り出したお宝を・・・、

世界に輸出し、経済に貢献するのが、当ハンガリー国立銀行でございます・・・というテーマ・・・のよう。
「お嬢さん、よくお似合いでっせー」(笑)。

ドナウ河沿いのブダ側、Tabán(タバン)地区にある、テラス・ガーデンの入口。
デコラティヴなルネッサンス様式のテラス・ガーデンなのだが・・・ここもまた今は閉じられていて、荒廃している。

Szentháromság tér(シェンタロムシャグ広場、Holy Trinity Square)に建つ、18世紀のバロックコラム。
1691年と1709年に2度に渡り、ブダの人口を激減させたペスト犠牲者を追悼するために建てられたもの。
父と子と精霊の聖三位一体を、ホイップ・クリームのような・・・雲の上に描いている。

ペスト側のドナウ河沿いに建つ、詩人革命家Petőfi Sándor(ペテーフィ・シャーンドル)の像。

Váci utcaの近くでドナウ河の方角を指差すヘルメス-マーキュリー。道祖神の役目なのかな?

最後にハンサムなハンガリー戦士君を、最初のブダペスト歴史博物館入口前の彫像郡より再び・・・。
次回はMátyás Church(マーチャーシュ聖堂)のイメージ。
今回は、そのような「物言わぬ人々」に登場してもらおう。

パレスの敷地内にある、ブダペスト歴史博物館入口前の彫像郡の、祝福を与える天使。

彼女が祝福を与えるのは、かつてのマジャール(ハンガリー)の戦士達。
古代ガリア人もそうだが、戦士達は往々にして「三つ編みおさげ」姿で描かれる。

これもパレス内の、門の上の装飾。「仏像のような・・・」と言った友人あり(笑)。

Vörösmarty tér(ヴォルシュマーティル)という広場の教会の前に建つ彫像。

同じく、ヴォルシュマーティル広場の彫像。

どこかは覚えていない建物のディティール。人面鳥のハーピーかな?

これもバロック様式の装飾の一部。
ぽっちゃりした熟年女性は、オーストリア・ハンガリー帝国に君臨したマリア・テレジアを連想させるのだが・・・?

ハイストリートVáci utcaに面する教会の、聖母子像。

ハンガリー国立銀行の建築、窓の上の装飾。世界各地の民族がえがかれているよう。
この人は・・・とてもビザンティン風。

同じくハンガリー国立銀行の建築のレリーフで、熱心に製作に励むハンガリー職人達の作り出したお宝を・・・、

世界に輸出し、経済に貢献するのが、当ハンガリー国立銀行でございます・・・というテーマ・・・のよう。
「お嬢さん、よくお似合いでっせー」(笑)。

ドナウ河沿いのブダ側、Tabán(タバン)地区にある、テラス・ガーデンの入口。
デコラティヴなルネッサンス様式のテラス・ガーデンなのだが・・・ここもまた今は閉じられていて、荒廃している。

Szentháromság tér(シェンタロムシャグ広場、Holy Trinity Square)に建つ、18世紀のバロックコラム。
1691年と1709年に2度に渡り、ブダの人口を激減させたペスト犠牲者を追悼するために建てられたもの。
父と子と精霊の聖三位一体を、ホイップ・クリームのような・・・雲の上に描いている。

ペスト側のドナウ河沿いに建つ、詩人革命家Petőfi Sándor(ペテーフィ・シャーンドル)の像。

Váci utcaの近くでドナウ河の方角を指差すヘルメス-マーキュリー。道祖神の役目なのかな?

最後にハンサムなハンガリー戦士君を、最初のブダペスト歴史博物館入口前の彫像郡より再び・・・。
次回はMátyás Church(マーチャーシュ聖堂)のイメージ。
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ブダペストの街-6- Párizsi Udvar(パリシィ・ウドゥヴァル)
- 2011-05-05 Thu 10:42:43
- 場所
Párizsi Udvar(パリシィ・ウドゥヴァル)、英語圏ガイドブックなら「Paris Cort(パリス・コート)」の名で知られているブダペスト、ペスト側のショッピング・アーケード。
1909年建造なのは、入口の表記からわかるのだが、Netで簡単にサーチしたかぎりでは、歴史背景等、詳細な情報は出てこなかった。 2009再版のガイドブックにはまだ「ショッピング・アーケード」として紹介されていたのだが、訪れてみるとショップはすべて閉店していた。
幸い通り抜けになっている入口・出口のシャッターは半開きになっているので、誰でも入ることができる。
私の知る限り・・・最も美しいアーケード。静かに、密やかに、眠りについている。

大通りのSzabad Sajtó utca側から入ったところの、6角形のホール。
天井は木彫のアラベスク模様。

L字型に右手に伸びている。

ここから天井はステンドグラスと化す。

まるで、ティファニーランプのような、天井部。


パネルの一枚一枚に装飾が施されている。

振り返ってみると、ウォーキング・ツアーと思しき人たちも、訪れている。

吹き抜けになっている2階部からの窓。典型的なネオ・ゴシック・スタイル。

2階部への階段。

上階はオフィスやアパートとして現在も使用されている。
時折、鍵を開けてエレベーターで上階に上がる人を見かける。
サーチしてみたら、上階のアパートメントの一室が、ホリデー・アパートとして貸し出されているのを見つけた。
ちなみに、鏡に映りこんでいるのは、この旅行中唯一の私の写真・・・2000枚以上撮っておきながら・・・!?

レトロなネオンサインに、入口のシャッターが映りこんでいる。

タイル・フロアーにシャッターの影。

大通り側の入口ファサード。

反対側の入口ファサード。ローマ数字表記、MCMIXで1909年ということ。
ローマ数字を読むのが得意な配偶者氏が、教えてくれた。

建物の外観ディティール。

外観上階部。

最上階のパネル。

彫像が見下ろす。
---------------------------------------------------------------
<このページ>でまだOpenしていた頃の内部を360度パノラマヴューできる。
下のGoogleサテライトマップを何度かダブルクリックすると、建物のサテライト全体像が見られる。
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次回はブダペストの街の彫像をテーマに・・・。
1909年建造なのは、入口の表記からわかるのだが、Netで簡単にサーチしたかぎりでは、歴史背景等、詳細な情報は出てこなかった。 2009再版のガイドブックにはまだ「ショッピング・アーケード」として紹介されていたのだが、訪れてみるとショップはすべて閉店していた。
幸い通り抜けになっている入口・出口のシャッターは半開きになっているので、誰でも入ることができる。
私の知る限り・・・最も美しいアーケード。静かに、密やかに、眠りについている。

大通りのSzabad Sajtó utca側から入ったところの、6角形のホール。
天井は木彫のアラベスク模様。

L字型に右手に伸びている。

ここから天井はステンドグラスと化す。

まるで、ティファニーランプのような、天井部。


パネルの一枚一枚に装飾が施されている。

振り返ってみると、ウォーキング・ツアーと思しき人たちも、訪れている。

吹き抜けになっている2階部からの窓。典型的なネオ・ゴシック・スタイル。

2階部への階段。

上階はオフィスやアパートとして現在も使用されている。
時折、鍵を開けてエレベーターで上階に上がる人を見かける。
サーチしてみたら、上階のアパートメントの一室が、ホリデー・アパートとして貸し出されているのを見つけた。
ちなみに、鏡に映りこんでいるのは、この旅行中唯一の私の写真・・・2000枚以上撮っておきながら・・・!?

レトロなネオンサインに、入口のシャッターが映りこんでいる。

タイル・フロアーにシャッターの影。

大通り側の入口ファサード。

反対側の入口ファサード。ローマ数字表記、MCMIXで1909年ということ。
ローマ数字を読むのが得意な配偶者氏が、教えてくれた。

建物の外観ディティール。

外観上階部。

最上階のパネル。

彫像が見下ろす。
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<このページ>でまだOpenしていた頃の内部を360度パノラマヴューできる。
下のGoogleサテライトマップを何度かダブルクリックすると、建物のサテライト全体像が見られる。
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次回はブダペストの街の彫像をテーマに・・・。
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ブダペストの街-5- 建築ディティール・後編
- 2011-05-03 Tue 10:08:51
- 場所
U.K.はやっと今日から日常に戻る。先々週末はイースターで金曜から月曜まで、たいてい休み。先週末は、金曜がロイヤルウェディングの祭日で、昨日のメィ・ディ祭日まで、これまた4連休。天気も上々、ロイヤル・ウェディングも大好評で、U.K.は久々に(?)Happyな気分で満ち溢れている。
世事とはほとんど関係ないところで生きている私でも、一泊したLong MelfordのB&Bで、ロイヤル・ウェディングの録画をTV見物。そして、皮肉屋の私でも、Duchess of Cambridge(ケンブリッジ女公爵=プリンセス・ケートに下賜された新称号)の、実に自然で聡明な「しっかりもの」ぶりに最大限の好感を持つ。時代が好転しつつあることを垣間見る。こんなにステキな女性を生み出すことのできるU.K.は、まだまだ大丈夫だ・・・と。 心からの祝福を贈りたい。
標本箱の方は、いまだブダペスト滞在中・・・一向にU.K.に戻ってくる気配はない・・・(笑)。今回は引き続き建築のディティールなど・・・前回途中で寝てしまったのでね。

Vajdahunyad Castle(ヴォイダフンヤッド城)内のJák Church(ヤック教会)。
(Google Translateでハンガリーアルファベットも打てれば、発音もしてくれることを発見・・・目からウロコ)
ロマネスク様式の典型(イギリスだとノルマン様式と呼ぶ)。
13世紀初期のJák地区のベネディクト修道院を忠実に再現したもので、城と同じ19世紀の建造。

ちなみに全体像はこんな風。

ブダペスト標本箱の最初に詰め込んだ<このページ>Fishermen's Bastion(漁師砦)も、
そういえば、ロマネスク様式。これも19世紀建造なので、ネオ・ロマネスク様式といえる。

そのFishermen's Bastionの回廊。いかにもロマネスクの修道院といった感じ。

これはVajdahunyad Castle(ヴォイダフンヤッド城)に戻って、バロック様式の方のウイングの屋根。
そもそもこのお城<全体像>はハンガリー人(マジャール人)がこの地に到来した896年からの、
ミレニアム(千年祭)を記念して1896年に建てられた建築複合体。
なので、ロマネスク-ゴシック-バロックの3様式を、それぞれの城と教会に使用している。
そもそも・・・19世紀後半のスタイルは「なんでもあり」。18世紀から19世紀初頭にかけてのネオ・クラシカル様式の、グレコ・ローマン式のシンプルで、壮大な「中央集権的」な様式からの反動。中世やらバロックやら、デコラティヴで、かつ、地方性のある様式が盛り込まれていった。特にこの頃、ロンドン・パリなどのヨーロッパ大都市での「国際見本市」が、大規模に開催されるようになった。そこに出品する栄誉を獲得するべく、ヨーロッパ各地の製造業者は、「これでもか、これでもか・・・・」というぐらい、目新しい奇抜なデザインを競い合うようになる。(これはもっぱら装飾品の小物の話だが、建築においてもほぼ同様。) 目新しい奇抜な・・・といっても当時のデザイナーの発想は、歴史的デザインの継ぎはぎで、いかに自分達の工場・職人が最高級の技術を持っているかを「見せびらかす」ためのもの。なので、往々にして、てんこ盛り装飾カタログ状態に陥ってしまい、かなりグロテスクな・・・ものもある。
あ・・・これは建築・デザイン史の余談。話を戻そう・・・。

ハンガリー科学アカデミーのファサード。
1962-4年建造のネオ・ルネッサンス様式。ネオ・クラシカル様式の「コラム」を残しながらも、装飾的。


ディティールが秀麗。

これは、どこだったか覚えていない。ごく「普通の」一般建築。
ヘルメス神が顔を出している、ネオ・ルネッサンス的なファサード。

これも「普通の」住宅のバルコニーにこんな「神体」がおっ立っている・・・。
この写真でも解るように、下町の建物の状態はかなり荒廃している。
かつての高度な装飾建築を維持できるだけの経済体制を、旧社会主義国のハンガリーは持ち合わせていないのだろう。
自由主義経済を謳歌したのもつかの間、2008年以降のクレジット・クランチで、
深刻な経済打撃を受けた国の一つだとも聞いている。

まぁ、逆に考えれば、効率第一主義の社会主義体制の中を、
これだけの建造物がコンクリート・ビルに置き換えられずに、よく生き延びたものだ・・・と、感心もする。

生き延びた・・・といえば、このBuda側のOld Town Hallのディティール。
建物自体は18世紀の建造だが、ベイウィンドウ(出窓)は、ここに建っていた中世建造物から「リサイクル」された。

ディティール。

屋根にはOld Townの象徴のような、たまねぎ屋根のタワー。
このたまねぎ屋根(Onion dome)典型的なロシアのデザインなのだが、
東ヨーロッパからドイツにかけて、また、中東やムガール帝国期インド、中央アジアにまで広まっている。
調べてみたが、いつ、どうしてはじまったのかは、諸説あって明確ではないよう。
私的にはノスタルジックで、妙に心惹かれてしまう^^。

最後は、アパートメント近くの、Papnovelde Utcaに建つ教会。
(名前も特に知られていない地区教会なのか、内部の公開もされていなかった)
オレンジ~イエロー系に彩られることの多いブダペストの建造物の中でも、
オレンジ・ブラウンの壁のコントラスト、また、緑青のドーム屋根のコントラストが独特でとても美しい。

ルネッサンス~バロック様式のファサードに、「あぁ、コンチネンタルに来たんだなぁ」という感慨。
(そう、イギリスでは、まず見かけることはない。) ブダペスト礼賛^^。
次回は繁華街Váci utcaの近くの19世紀建造の、現在は閉店してしまったショッピング・アーケードPárizsi Udvar(パリシィ・ウドゥヴァル)のイメージ。史上最も美しいアーケードの、密やかな眠り・・・。
世事とはほとんど関係ないところで生きている私でも、一泊したLong MelfordのB&Bで、ロイヤル・ウェディングの録画をTV見物。そして、皮肉屋の私でも、Duchess of Cambridge(ケンブリッジ女公爵=プリンセス・ケートに下賜された新称号)の、実に自然で聡明な「しっかりもの」ぶりに最大限の好感を持つ。時代が好転しつつあることを垣間見る。こんなにステキな女性を生み出すことのできるU.K.は、まだまだ大丈夫だ・・・と。 心からの祝福を贈りたい。
標本箱の方は、いまだブダペスト滞在中・・・一向にU.K.に戻ってくる気配はない・・・(笑)。今回は引き続き建築のディティールなど・・・前回途中で寝てしまったのでね。

Vajdahunyad Castle(ヴォイダフンヤッド城)内のJák Church(ヤック教会)。
(Google Translateでハンガリーアルファベットも打てれば、発音もしてくれることを発見・・・目からウロコ)
ロマネスク様式の典型(イギリスだとノルマン様式と呼ぶ)。
13世紀初期のJák地区のベネディクト修道院を忠実に再現したもので、城と同じ19世紀の建造。

ちなみに全体像はこんな風。

ブダペスト標本箱の最初に詰め込んだ<このページ>Fishermen's Bastion(漁師砦)も、
そういえば、ロマネスク様式。これも19世紀建造なので、ネオ・ロマネスク様式といえる。

そのFishermen's Bastionの回廊。いかにもロマネスクの修道院といった感じ。

これはVajdahunyad Castle(ヴォイダフンヤッド城)に戻って、バロック様式の方のウイングの屋根。
そもそもこのお城<全体像>はハンガリー人(マジャール人)がこの地に到来した896年からの、
ミレニアム(千年祭)を記念して1896年に建てられた建築複合体。
なので、ロマネスク-ゴシック-バロックの3様式を、それぞれの城と教会に使用している。
そもそも・・・19世紀後半のスタイルは「なんでもあり」。18世紀から19世紀初頭にかけてのネオ・クラシカル様式の、グレコ・ローマン式のシンプルで、壮大な「中央集権的」な様式からの反動。中世やらバロックやら、デコラティヴで、かつ、地方性のある様式が盛り込まれていった。特にこの頃、ロンドン・パリなどのヨーロッパ大都市での「国際見本市」が、大規模に開催されるようになった。そこに出品する栄誉を獲得するべく、ヨーロッパ各地の製造業者は、「これでもか、これでもか・・・・」というぐらい、目新しい奇抜なデザインを競い合うようになる。(これはもっぱら装飾品の小物の話だが、建築においてもほぼ同様。) 目新しい奇抜な・・・といっても当時のデザイナーの発想は、歴史的デザインの継ぎはぎで、いかに自分達の工場・職人が最高級の技術を持っているかを「見せびらかす」ためのもの。なので、往々にして、てんこ盛り装飾カタログ状態に陥ってしまい、かなりグロテスクな・・・ものもある。
あ・・・これは建築・デザイン史の余談。話を戻そう・・・。

ハンガリー科学アカデミーのファサード。
1962-4年建造のネオ・ルネッサンス様式。ネオ・クラシカル様式の「コラム」を残しながらも、装飾的。


ディティールが秀麗。

これは、どこだったか覚えていない。ごく「普通の」一般建築。
ヘルメス神が顔を出している、ネオ・ルネッサンス的なファサード。

これも「普通の」住宅のバルコニーにこんな「神体」がおっ立っている・・・。
この写真でも解るように、下町の建物の状態はかなり荒廃している。
かつての高度な装飾建築を維持できるだけの経済体制を、旧社会主義国のハンガリーは持ち合わせていないのだろう。
自由主義経済を謳歌したのもつかの間、2008年以降のクレジット・クランチで、
深刻な経済打撃を受けた国の一つだとも聞いている。

まぁ、逆に考えれば、効率第一主義の社会主義体制の中を、
これだけの建造物がコンクリート・ビルに置き換えられずに、よく生き延びたものだ・・・と、感心もする。

生き延びた・・・といえば、このBuda側のOld Town Hallのディティール。
建物自体は18世紀の建造だが、ベイウィンドウ(出窓)は、ここに建っていた中世建造物から「リサイクル」された。

ディティール。

屋根にはOld Townの象徴のような、たまねぎ屋根のタワー。
このたまねぎ屋根(Onion dome)典型的なロシアのデザインなのだが、
東ヨーロッパからドイツにかけて、また、中東やムガール帝国期インド、中央アジアにまで広まっている。
調べてみたが、いつ、どうしてはじまったのかは、諸説あって明確ではないよう。
私的にはノスタルジックで、妙に心惹かれてしまう^^。

最後は、アパートメント近くの、Papnovelde Utcaに建つ教会。
(名前も特に知られていない地区教会なのか、内部の公開もされていなかった)
オレンジ~イエロー系に彩られることの多いブダペストの建造物の中でも、
オレンジ・ブラウンの壁のコントラスト、また、緑青のドーム屋根のコントラストが独特でとても美しい。

ルネッサンス~バロック様式のファサードに、「あぁ、コンチネンタルに来たんだなぁ」という感慨。
(そう、イギリスでは、まず見かけることはない。) ブダペスト礼賛^^。
次回は繁華街Váci utcaの近くの19世紀建造の、現在は閉店してしまったショッピング・アーケードPárizsi Udvar(パリシィ・ウドゥヴァル)のイメージ。史上最も美しいアーケードの、密やかな眠り・・・。
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ブダペストの街-4- 建築ディティール・前編
- 2011-05-01 Sun 10:30:02
- 場所
先ほど写真旅行から帰ってきたところ。「EssexのLong Melfordに出かける」と前回書いたが、大訂正・・・Suffolk(サフォーク)が正しい。いまだに、カウンティはどこがなにやら、さっぱり解らない・・・。
今回は700枚程度の撮影。リ・エンアクトメントなので主にコスチュームの人々を撮っている。「撮りますよー」という写真より、望遠でcandid(カンディッド=本人が意識していないところを撮影)で撮った写真が好きなので、成功率は格段に下がる。 まぁ、700枚から100枚ぐらいに絞り込むだろうか。 これはまた今後ボチボチ楽しみながら取り組むことにする。
一方・・・建築のディティール写真は成功率が高い。動く物ではないし、風でも揺れないし、屋外で明るいの手ブレもまずない。そんなわけで、ブダペストの街や建築の写真は莫大な量になってしまった・・・。
その中から、今回はいくつかをセレクション。

Turkish Bank(トルコ銀行)の建築の最上階、モザイクのファサードで、1906年建造のSecession(セセッション)様式の典型。
セセッション様式というのは、日本語だと「ウィーン分離派」が一般的な呼称かもしれない。
アールヌーヴォーやアーツ・アンド・クラフツの影響下にあって、アールデコへの過渡期・・・のようなスタイル。
ウィーンが中心だが、ドイツにも広がっている。
ブダペストは当時はウイーンと同じオーストリア・ハンガリー帝国の第二の都市で、いわばプチ・ウイーン。
当然、セセッション様式は、あちこちに見受けられる。

この建物の装飾彫刻も、セセッションスタイル。

1907年建造のGresham Palace。グレシャム生命保険会社の建てたビルなのでグレシャム・パレス。
これもセセッションスタイルの典型的な例。
現在はフォーシーズンズのチェーンホテルなので、£250~£300「以上」一泊に支払う余裕のある方は、
この宮殿に滞在することも可能。私は・・・もちろん外から撮っただけ(笑)。

グレシャム・パレス・・・だったように思ったが、データがばらばらになってしまって、不明。
ちょっと、様式的に違うかも・・・と、こうして並べてみると・・・思う。

下町で、ちょっと荒廃した印象のあるDob utcaの通りを歩いていて、偶然見つけた学校。
建築としては、あまり有名でないのかガイドブック等にも載っていない。モザイクが可愛い。

勉強してる・・・勉強してる(笑)。

これは、Falk Miksa Utcaにかたまっているアンティーク・ショップを覗きに行ったとき、
たまたまストリート・フェスティヴァルが催されていて、2-3の歴史的建造物アパートメントの、
コートヤード(中庭)でもミニ・コンサートが企画されていた。
そのため、普段は住人しか入ることのできないホールや中庭が一般にも公開されていた。
その、ホールの装飾。セセッション・・・っぽいかな。

セセッションスタイルの、ライオンのブロンズレリーフ。ドアの飾りだった。

セセッションものばかりになってしまったので、少し目先を変えて・・・、
これはバロックっぽい様式(5階建てぐらいの建物の軒先)。
しかし、木造の軒下部分は、なんともいえずビザンティン様式。
イスタンブールでよく見かけるタイプの軒先。

ウロコ屋根+バロックっぽい装飾。実際には19世紀中頃の建造・・・かな。

ウロコ屋根といえば、今回もまた登場の、セントラル・マーケットホール。
派手な釉彩タイルの屋根は、19世紀末期のネオ・ゴシック様式に、
ハンガリアン・ナショナリズムがスパイスとして入ったと言える。

同様ハンガリアン・ネオ・ゴシック・スタイルの、The State Archive of Historic Documents(国立歴史文書保管所)。

これも古そうに見えるが、1896年建造のVajdahunyad Castleの出窓なので、ネオ・ゴシック。

同じく、Vajdahunyad Castleのネオ・ゴシックな出窓

これはBuda側のOld Townのネオ・ゴシックのバルコニー。
と・・・、ここまで書いて、眠くなってきてしまって、きょうはここまで。これでもはしょっているのに、予定の半分ぐらいしか書き進んでいない。なので、しつこく次回後編。
今回は700枚程度の撮影。リ・エンアクトメントなので主にコスチュームの人々を撮っている。「撮りますよー」という写真より、望遠でcandid(カンディッド=本人が意識していないところを撮影)で撮った写真が好きなので、成功率は格段に下がる。 まぁ、700枚から100枚ぐらいに絞り込むだろうか。 これはまた今後ボチボチ楽しみながら取り組むことにする。
一方・・・建築のディティール写真は成功率が高い。動く物ではないし、風でも揺れないし、屋外で明るいの手ブレもまずない。そんなわけで、ブダペストの街や建築の写真は莫大な量になってしまった・・・。
その中から、今回はいくつかをセレクション。

Turkish Bank(トルコ銀行)の建築の最上階、モザイクのファサードで、1906年建造のSecession(セセッション)様式の典型。
セセッション様式というのは、日本語だと「ウィーン分離派」が一般的な呼称かもしれない。
アールヌーヴォーやアーツ・アンド・クラフツの影響下にあって、アールデコへの過渡期・・・のようなスタイル。
ウィーンが中心だが、ドイツにも広がっている。
ブダペストは当時はウイーンと同じオーストリア・ハンガリー帝国の第二の都市で、いわばプチ・ウイーン。
当然、セセッション様式は、あちこちに見受けられる。

この建物の装飾彫刻も、セセッションスタイル。

1907年建造のGresham Palace。グレシャム生命保険会社の建てたビルなのでグレシャム・パレス。
これもセセッションスタイルの典型的な例。
現在はフォーシーズンズのチェーンホテルなので、£250~£300「以上」一泊に支払う余裕のある方は、
この宮殿に滞在することも可能。私は・・・もちろん外から撮っただけ(笑)。

グレシャム・パレス・・・だったように思ったが、データがばらばらになってしまって、不明。
ちょっと、様式的に違うかも・・・と、こうして並べてみると・・・思う。

下町で、ちょっと荒廃した印象のあるDob utcaの通りを歩いていて、偶然見つけた学校。
建築としては、あまり有名でないのかガイドブック等にも載っていない。モザイクが可愛い。

勉強してる・・・勉強してる(笑)。

これは、Falk Miksa Utcaにかたまっているアンティーク・ショップを覗きに行ったとき、
たまたまストリート・フェスティヴァルが催されていて、2-3の歴史的建造物アパートメントの、
コートヤード(中庭)でもミニ・コンサートが企画されていた。
そのため、普段は住人しか入ることのできないホールや中庭が一般にも公開されていた。
その、ホールの装飾。セセッション・・・っぽいかな。

セセッションスタイルの、ライオンのブロンズレリーフ。ドアの飾りだった。

セセッションものばかりになってしまったので、少し目先を変えて・・・、
これはバロックっぽい様式(5階建てぐらいの建物の軒先)。
しかし、木造の軒下部分は、なんともいえずビザンティン様式。
イスタンブールでよく見かけるタイプの軒先。

ウロコ屋根+バロックっぽい装飾。実際には19世紀中頃の建造・・・かな。

ウロコ屋根といえば、今回もまた登場の、セントラル・マーケットホール。
派手な釉彩タイルの屋根は、19世紀末期のネオ・ゴシック様式に、
ハンガリアン・ナショナリズムがスパイスとして入ったと言える。

同様ハンガリアン・ネオ・ゴシック・スタイルの、The State Archive of Historic Documents(国立歴史文書保管所)。

これも古そうに見えるが、1896年建造のVajdahunyad Castleの出窓なので、ネオ・ゴシック。

同じく、Vajdahunyad Castleのネオ・ゴシックな出窓

これはBuda側のOld Townのネオ・ゴシックのバルコニー。
と・・・、ここまで書いて、眠くなってきてしまって、きょうはここまで。これでもはしょっているのに、予定の半分ぐらいしか書き進んでいない。なので、しつこく次回後編。
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