- 2020-12-06 Sun 20:01:41
- 博物館・美術館
ようやく、一ヶ月かかった庭の竹との格闘も終わって、ようやく(土木造園作業手ではなく・・・)穏やかなガーデニングが戻っときたところ。(いやまた、春に再生シュートとの戦いは続くのだろうけれど・・・。)
また、この話も、いつかこのV&Aジュエリー室の話が終わった頃にでも。
そうこうしているうちに、世間のロックダウンも終わって、ジムやズンバのクラスも再開された。
基本が隠者暮らしで、人とほとんど付き合わない上に、普段から買い物はNetだし、ロックダウンったって、ジムとズンバクラスがオンラインになってしまった、という程度にしか、変わりがないのだった。
朝から明るい間は、庭仕事に集中して、3時半以降暗くなってから(日が落ちるのがやたら早い)部屋でオンラインクラスをやっていたので、これはこれでなかなか効率がよかった。うまくできているもんです^^。
さて本題は、V&Aミュージアムのジュエリー室のイメージから、今回は18世紀ジュエリーを。

Pendant with the Infant Christ,
Spain (pendant) and India, Goa (figure),
1680-1700, Gold with enamel, garnets and pearls
これは18世紀というか、17世紀末の幼子キリストの、
スペイン製のペンダント。
前回に入れそこなってしまったので、
まずはこれから。
エナメル多彩色、ガボション石にパール、
で宗教的モチーフ、という組み合わせが、
とても17世紀な感じ。

Pendant depicting St Lambert of Liege,
Northern Europe, about 1700-10,
Gold with enamel and rock crystal
18世紀初頭の北ヨーロッパ製ペンダント。
これもエナメル使いが17世紀的。
アートフェアのお手伝いで何度か滞在した、
南ベルギーの街リエージュの聖人さん、
聖ランバートを描いたもの。

Pair of earrings, Hungary, about 1700,
emeralds, garnets and pearls set in
gilded silver with enamel decoration
18世紀初頭のハンガリー製イヤリング。
これも17世紀的な感じ。
エナメルxパールxカット石の組み合わせは、
ハンガリーでも17-18世紀に
よく製作されていたデザイン。

Pendant badge of the Order of St James of the Sword,
Portugal, 1700-20 garnets and white topaz
borders set in silver.
18世紀初期のポルトガル製ペンダントバッジ。
ポルトガルの「剣の聖ヤコブ(英:ジェームス)騎士団」のバッジ、
なので、これは男性が身につけたもの。

Necklet, Germany, about 1740-50,
carnelians set in gilded silver
18世紀中頃のドイツ製ネックレット。
ネックレットというのは、チョーカータイプの
首にフィットするネックレスで、
ルースなチェーンではなくて、
こんな感じでかちっと首を取り巻いたデザインのこと。
石はカーネリアンのカボション。

Bodice ornament, Spain, 1700-15,
Colombian emeralds and table-cut diamonds
set in gold with enamel
18世紀初期のスペイン製、ボディス飾り。
前回17世紀ジュエリーの時に出てきた、
ボディス飾りはどんどん大きく、
豪華絢爛になっていく。
そして、南米(ここではコロンビア)から、
豊富にエメラルドが入手されて、
スペインのジュエリーには、エメラルドが
頻繁に使われている。

Slide and pendant, Spain, probably Cordoba,
about 1750, Emeralds set in gold
18世紀中頃のスペイン製。
スライドと表記されたジュエリーは、
後ろにスリットの入った金具が2つ付いていて、
リボンを通して使われたもの。

Slide and pendant, Spain, probably Cordoba, about 1750,
table- and rose-cut diamonds set in gold。
18世紀中頃のスペイン製。
これもスライド型のジュエリーで、
石はすべてダイヤモンド。

Bodice ornament, probably England, about 1760,
rock crystals and paste glass
with foiled settings in silver
18世紀中頃のイギリス製のボディス飾り。
こちらはダイヤではなくて、
クリスタルとペーストガラス。
シルヴァーにセッティングされている。

Pendant and pair of earrings, Probably France,
1750-1800, Silver and Rock crystal
18世紀後半のペンダントとイヤリングのセット。
おそらくフランス製。
これも、クリスタルとペーストガラスが
シルヴァーにセッティングされている。

Bodice ornament, probably France, about 1760,
topazes backed with foil and sapphires
18世紀中頃のフランス製で、
これも同じくボディス飾り。
当時はボディス飾りが、現在でいうとブローチ
ぐらいのデザインのシェアを
しめていたんじゃないかな。

Part of a stomacher, Portugal, about 1750,
citrines and yellow topazes set in silver,
later adapted as a brooch
18世紀中頃のポルトガル製。
stomacher(ストマッチャ-)というのも、
確かボディス飾りのことと同じ意味だったと思う。
後年にブローチに作り変えられている。
石はシトリンとトパーズ。
サーモンピンクな微妙な色合いがきれい。

Brooch, Western Europe, 1700-1800,
Silver with paste glass
18世紀西ヨーロッパ製のブローチ。
これも同様のボディス飾りの
デザインから採られているが、ブローチ。
石はペーストガラスでシルバーにセッティング。
もう少し庶民的なジュエリー。

Pair of Earrings, Probably France, about 1760.
Slide and pendant, Western Europe, about 1750,
Silver and opaline and colourless paste glass
イヤリングは1760年のフランス製、
ペンダント付きのスライドは、
西ヨーロッパ(の、どこか)1750年製作。
一見セットのように見えるけれど、
同じopaline(オパライン)カット石が使われているので、
合わせて展示されているだけ。
オパラインガラスは19世紀にフランスで普及した、
乳白半透明に色味をいれたガラス。
それ以前にもヴェネチアンガラス等で
16世紀から作られてはいたようだ。
ここでは、ブルーのティントの入った
乳白半透明ガラスに、裏からピンクのフォイルを貼って、
オパールのような効果を出している。
これも上のブローチと同様に、
やや庶民的なイミテーションジュエリー。

Chatelaine, Switzerland, about 1780,
Silver and gold with red glass and marcasite
1780年スイス製のシャトレーン
Chatelaine(シャトレーン)
いろいろ大事な小物をチェーンで
まとめてぶら下げたものを、
ベルトにフックで取り付けるデザインの
機能的ジュエリー。
歴史的にはローマ時代にまで遡るらしいけれど、
一番普及したのは19世紀後半で、
チーフ家政婦さんがスカートのベルトから下げていた。
名前自体はフランス語で城主婦人の意味。

Necklet and Pendant, England,
about 1760-80, Garnets set in silver
18世紀後半イギリス製
ペンダント付きネックレット。
ガーネットがシルヴァーにセッティングされている。

Necklace, probably England, 1740-60,
Coque de Perle and diamonds set in silver
18世紀中頃イギリス製の
シェルとダイヤモンドのネックレス。

Brooch, Russia, about1750-70,
rubies and brilliant-cut diamonds
set in gold and silver, with enamel
18世紀後半ロシア製ブローチ。
豪華な造りだと思ったら、
ロシアの宝冠の一部を
ブローチに仕立て直したものなんだそう。

Bodice ornament, Spain, 1780-1800,
diamond set in gold with enamel
上と同じスプレー(花束)タイプのボディス飾りは、
18世紀末期のスペイン製。
花を中心とした自然モチーフの
ジュエリーは、この後の19世紀中頃に、
人気のデザインとなっていく。
次回は19世紀に入っていくのだけれど、
写真が多くて、1回で終わるとは思えないなぁ。
2-3回続くかもです。
それではまた。
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また、この話も、いつかこのV&Aジュエリー室の話が終わった頃にでも。
そうこうしているうちに、世間のロックダウンも終わって、ジムやズンバのクラスも再開された。
基本が隠者暮らしで、人とほとんど付き合わない上に、普段から買い物はNetだし、ロックダウンったって、ジムとズンバクラスがオンラインになってしまった、という程度にしか、変わりがないのだった。
朝から明るい間は、庭仕事に集中して、3時半以降暗くなってから(日が落ちるのがやたら早い)部屋でオンラインクラスをやっていたので、これはこれでなかなか効率がよかった。うまくできているもんです^^。
さて本題は、V&Aミュージアムのジュエリー室のイメージから、今回は18世紀ジュエリーを。

Pendant with the Infant Christ,
Spain (pendant) and India, Goa (figure),
1680-1700, Gold with enamel, garnets and pearls
これは18世紀というか、17世紀末の幼子キリストの、
スペイン製のペンダント。
前回に入れそこなってしまったので、
まずはこれから。
エナメル多彩色、ガボション石にパール、
で宗教的モチーフ、という組み合わせが、
とても17世紀な感じ。

Pendant depicting St Lambert of Liege,
Northern Europe, about 1700-10,
Gold with enamel and rock crystal
18世紀初頭の北ヨーロッパ製ペンダント。
これもエナメル使いが17世紀的。
アートフェアのお手伝いで何度か滞在した、
南ベルギーの街リエージュの聖人さん、
聖ランバートを描いたもの。

Pair of earrings, Hungary, about 1700,
emeralds, garnets and pearls set in
gilded silver with enamel decoration
18世紀初頭のハンガリー製イヤリング。
これも17世紀的な感じ。
エナメルxパールxカット石の組み合わせは、
ハンガリーでも17-18世紀に
よく製作されていたデザイン。

Pendant badge of the Order of St James of the Sword,
Portugal, 1700-20 garnets and white topaz
borders set in silver.
18世紀初期のポルトガル製ペンダントバッジ。
ポルトガルの「剣の聖ヤコブ(英:ジェームス)騎士団」のバッジ、
なので、これは男性が身につけたもの。

Necklet, Germany, about 1740-50,
carnelians set in gilded silver
18世紀中頃のドイツ製ネックレット。
ネックレットというのは、チョーカータイプの
首にフィットするネックレスで、
ルースなチェーンではなくて、
こんな感じでかちっと首を取り巻いたデザインのこと。
石はカーネリアンのカボション。

Bodice ornament, Spain, 1700-15,
Colombian emeralds and table-cut diamonds
set in gold with enamel
18世紀初期のスペイン製、ボディス飾り。
前回17世紀ジュエリーの時に出てきた、
ボディス飾りはどんどん大きく、
豪華絢爛になっていく。
そして、南米(ここではコロンビア)から、
豊富にエメラルドが入手されて、
スペインのジュエリーには、エメラルドが
頻繁に使われている。

Slide and pendant, Spain, probably Cordoba,
about 1750, Emeralds set in gold
18世紀中頃のスペイン製。
スライドと表記されたジュエリーは、
後ろにスリットの入った金具が2つ付いていて、
リボンを通して使われたもの。

Slide and pendant, Spain, probably Cordoba, about 1750,
table- and rose-cut diamonds set in gold。
18世紀中頃のスペイン製。
これもスライド型のジュエリーで、
石はすべてダイヤモンド。

Bodice ornament, probably England, about 1760,
rock crystals and paste glass
with foiled settings in silver
18世紀中頃のイギリス製のボディス飾り。
こちらはダイヤではなくて、
クリスタルとペーストガラス。
シルヴァーにセッティングされている。

Pendant and pair of earrings, Probably France,
1750-1800, Silver and Rock crystal
18世紀後半のペンダントとイヤリングのセット。
おそらくフランス製。
これも、クリスタルとペーストガラスが
シルヴァーにセッティングされている。

Bodice ornament, probably France, about 1760,
topazes backed with foil and sapphires
18世紀中頃のフランス製で、
これも同じくボディス飾り。
当時はボディス飾りが、現在でいうとブローチ
ぐらいのデザインのシェアを
しめていたんじゃないかな。

Part of a stomacher, Portugal, about 1750,
citrines and yellow topazes set in silver,
later adapted as a brooch
18世紀中頃のポルトガル製。
stomacher(ストマッチャ-)というのも、
確かボディス飾りのことと同じ意味だったと思う。
後年にブローチに作り変えられている。
石はシトリンとトパーズ。
サーモンピンクな微妙な色合いがきれい。

Brooch, Western Europe, 1700-1800,
Silver with paste glass
18世紀西ヨーロッパ製のブローチ。
これも同様のボディス飾りの
デザインから採られているが、ブローチ。
石はペーストガラスでシルバーにセッティング。
もう少し庶民的なジュエリー。

Pair of Earrings, Probably France, about 1760.
Slide and pendant, Western Europe, about 1750,
Silver and opaline and colourless paste glass
イヤリングは1760年のフランス製、
ペンダント付きのスライドは、
西ヨーロッパ(の、どこか)1750年製作。
一見セットのように見えるけれど、
同じopaline(オパライン)カット石が使われているので、
合わせて展示されているだけ。
オパラインガラスは19世紀にフランスで普及した、
乳白半透明に色味をいれたガラス。
それ以前にもヴェネチアンガラス等で
16世紀から作られてはいたようだ。
ここでは、ブルーのティントの入った
乳白半透明ガラスに、裏からピンクのフォイルを貼って、
オパールのような効果を出している。
これも上のブローチと同様に、
やや庶民的なイミテーションジュエリー。

Chatelaine, Switzerland, about 1780,
Silver and gold with red glass and marcasite
1780年スイス製のシャトレーン
Chatelaine(シャトレーン)
いろいろ大事な小物をチェーンで
まとめてぶら下げたものを、
ベルトにフックで取り付けるデザインの
機能的ジュエリー。
歴史的にはローマ時代にまで遡るらしいけれど、
一番普及したのは19世紀後半で、
チーフ家政婦さんがスカートのベルトから下げていた。
名前自体はフランス語で城主婦人の意味。

Necklet and Pendant, England,
about 1760-80, Garnets set in silver
18世紀後半イギリス製
ペンダント付きネックレット。
ガーネットがシルヴァーにセッティングされている。

Necklace, probably England, 1740-60,
Coque de Perle and diamonds set in silver
18世紀中頃イギリス製の
シェルとダイヤモンドのネックレス。

Brooch, Russia, about1750-70,
rubies and brilliant-cut diamonds
set in gold and silver, with enamel
18世紀後半ロシア製ブローチ。
豪華な造りだと思ったら、
ロシアの宝冠の一部を
ブローチに仕立て直したものなんだそう。

Bodice ornament, Spain, 1780-1800,
diamond set in gold with enamel
上と同じスプレー(花束)タイプのボディス飾りは、
18世紀末期のスペイン製。
花を中心とした自然モチーフの
ジュエリーは、この後の19世紀中頃に、
人気のデザインとなっていく。
次回は19世紀に入っていくのだけれど、
写真が多くて、1回で終わるとは思えないなぁ。
2-3回続くかもです。
それではまた。
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