- 2021-01-28 Thu 11:00:00
- 博物館・美術館
相変わらずの曇天の続く中、昨日は昨年から発注していたシカモアの大木の伐採の日だった。
一昨年に隣の隣人たちが、隣に伸びている部分を、きつく刈り込んで(敷地内に侵入してきた木は切っていいことになっている)、ウチは相変わらず伸ばしっぱなしだったので、とてもバランスがおかしいことに。
下のフロアのおばさんが、強風の日にウチに向かって傾いで揺れている・・・と心配するものだから、そしてまたその伸びた大枝の一つが、明らかに死んでいるので(放っておくと腐って、強風の時に折れて落ちて、下にあるフェンスなどにダメージを与えかねない)、クラウン・リダクション(木を伐採して、一回りサイズを小さくすること)も兼ねて、整理してもらうことにした。
うちのエリアはコンサヴェーション・エリア(歴史建造物保護地区)で、そうすると庭に生えている、幹の直径7cm以上の木も保護対象になっている(なぜ7cmか根拠は不明だけど)。
なのでTree surgeon (木の外科医つまり木を伐採する専門業者。日本語では「庭師」でくくられるのかな?)の業社がカウンシルに申請して許可をもらう手続きが入る。 そして、木に葉のない冬は伐採のトップ・シーズンなので、昨年の9月から問い合わせてもらって、1月後半にやっと予定が入った。
建築や庭など、戸外での仕事は、今回のロックダウンでは全く影響なしで、予定通り早朝から開始。

スッキリしてあまりにも嬉しいので(笑)、写真まで載せちゃう。

セカンド・フロア(日本式にいうと3階)の、
うちの窓から、間近に観察した伐採。
庭師のお兄さんたちの勇姿。
評判のいいローカルな業者で、観察していても、とても丁寧に樹形・成長量を見ながら、伐採しているのがよくわかった。
何事も、いい仕事をしているのを見るのは、実に楽しいなーと、職人気質の私は思うのだった^^。
さて・・・、近況の閑話休題で、本題のV&Aの話へ。
**************
今回は、V&AのCast Courts (カースト・コーツ)と呼ばれる2部屋のイメージを。
この部屋では、イギリスやヨーロッパ大陸(本土)の中世・ルネッサンス期の代表的な彫刻・建造物ディティールの、リプロが展示されている。
そう、この部屋にあるのは本物ではなくて、コピー。
コピーといっても、19世紀中頃に発注して入手されたもの。
18世紀以降、裕福なボンボン達はこぞって、グランド・ツアー(家庭教師付きで、文化教養を吸収するために、イタリア・ギリシャの遺跡等を巡る旅行。)に出かけるのだけれど、そのような地位ではない学生や製造業者に「文化」を、伝えることを目的として企画されたものだった。
当時の「これが文化」を一堂てんこ盛りの展示室の、「美の殿堂」ぶりが、とてもフォトジェニックなのでした。
2011年から修復工事に入って、2018年12月1日に両室ともに再オープン。

壁に配された中世のアーチは、
Portico de la Gloria(栄光の門)、
12世紀スペインのSantiago de Compostela
(サンチャゴ・デ・コンポステラ)大聖堂のもの。
これとケルトの十字が並ぶという、
実際にはありえないコントラストが面白い。

装飾物の重なりが、
このままテキスタイルのパターンにしてもいいような・・・。
(Sue Timneyを想像してます・・・笑)

ちゃんとカメラをやるようになった時には、
この2室は修復に入っていて、
今回新しいカメラボディを手に、
修復後のこの部屋を訪れて、大いに盛り上がっている。

ディティールを、クローズアップで。




Court(コート=中庭の意味)ではなくCourts(コーツ=複数形)
でよばれるのは、ここには2室あるから。
これはもう一室の方。
なにを基準に
2部屋に配列されているのかは知らないのだけれど。

これは16世紀初頭フローレンス製の
Ascanio Sforza枢機卿の墓標。
現物はローマのSanta Maria del Popolo教会に。

その奥に配された聖母子。
新しいカメラ・ボディの能力を測りたくて、
なにかと撮りにくい物にチャレンジ(笑)。

上の殉教者聖ペテロの墓標のディティール。
14世紀ミラノ製。


15世紀Benedetto(ベネデット)のエレガントな聖母子。
これは結構モールディング型の継ぎ目が出ているな。

初期イタリア・ルネッサンスの栄光の聖母・・・
なんだけれど、サイトで調べても詳細が不明。

愛らしいフローレンス製のイルカを持つプット。
15世紀フローレンス製で、
メディチ家の屋敷の噴水の装飾だったそう。

翼は失われているけれど、天使君達。
15世紀中頃フローレンス、
Luca della Robbia(ルカ・デッラ・ロッビア)作。

最後は15世紀フローレンス製、
Mino da Fiesole作の、
若い女性のポートレートを中心に。
この2つの部屋の360ヴューをGoogle Mapで見つけた。
<このページ>と<このページに>。
次回も・・・きっとV&A続きます^^。
*************************
by KotomiCreations
KotomiCreations - Contrado shop item detail
(デジタル・プリント雑貨 - コントラド・アイテム詳細)
Page1, Page2
一昨年に隣の隣人たちが、隣に伸びている部分を、きつく刈り込んで(敷地内に侵入してきた木は切っていいことになっている)、ウチは相変わらず伸ばしっぱなしだったので、とてもバランスがおかしいことに。
下のフロアのおばさんが、強風の日にウチに向かって傾いで揺れている・・・と心配するものだから、そしてまたその伸びた大枝の一つが、明らかに死んでいるので(放っておくと腐って、強風の時に折れて落ちて、下にあるフェンスなどにダメージを与えかねない)、クラウン・リダクション(木を伐採して、一回りサイズを小さくすること)も兼ねて、整理してもらうことにした。
うちのエリアはコンサヴェーション・エリア(歴史建造物保護地区)で、そうすると庭に生えている、幹の直径7cm以上の木も保護対象になっている(なぜ7cmか根拠は不明だけど)。
なのでTree surgeon (木の外科医つまり木を伐採する専門業者。日本語では「庭師」でくくられるのかな?)の業社がカウンシルに申請して許可をもらう手続きが入る。 そして、木に葉のない冬は伐採のトップ・シーズンなので、昨年の9月から問い合わせてもらって、1月後半にやっと予定が入った。
建築や庭など、戸外での仕事は、今回のロックダウンでは全く影響なしで、予定通り早朝から開始。

スッキリしてあまりにも嬉しいので(笑)、写真まで載せちゃう。

セカンド・フロア(日本式にいうと3階)の、
うちの窓から、間近に観察した伐採。
庭師のお兄さんたちの勇姿。
評判のいいローカルな業者で、観察していても、とても丁寧に樹形・成長量を見ながら、伐採しているのがよくわかった。
何事も、いい仕事をしているのを見るのは、実に楽しいなーと、職人気質の私は思うのだった^^。
さて・・・、近況の閑話休題で、本題のV&Aの話へ。
今回は、V&AのCast Courts (カースト・コーツ)と呼ばれる2部屋のイメージを。
この部屋では、イギリスやヨーロッパ大陸(本土)の中世・ルネッサンス期の代表的な彫刻・建造物ディティールの、リプロが展示されている。
そう、この部屋にあるのは本物ではなくて、コピー。
コピーといっても、19世紀中頃に発注して入手されたもの。
18世紀以降、裕福なボンボン達はこぞって、グランド・ツアー(家庭教師付きで、文化教養を吸収するために、イタリア・ギリシャの遺跡等を巡る旅行。)に出かけるのだけれど、そのような地位ではない学生や製造業者に「文化」を、伝えることを目的として企画されたものだった。
当時の「これが文化」を一堂てんこ盛りの展示室の、「美の殿堂」ぶりが、とてもフォトジェニックなのでした。
2011年から修復工事に入って、2018年12月1日に両室ともに再オープン。

壁に配された中世のアーチは、
Portico de la Gloria(栄光の門)、
12世紀スペインのSantiago de Compostela
(サンチャゴ・デ・コンポステラ)大聖堂のもの。
これとケルトの十字が並ぶという、
実際にはありえないコントラストが面白い。

装飾物の重なりが、
このままテキスタイルのパターンにしてもいいような・・・。
(Sue Timneyを想像してます・・・笑)

ちゃんとカメラをやるようになった時には、
この2室は修復に入っていて、
今回新しいカメラボディを手に、
修復後のこの部屋を訪れて、大いに盛り上がっている。

ディティールを、クローズアップで。




Court(コート=中庭の意味)ではなくCourts(コーツ=複数形)
でよばれるのは、ここには2室あるから。
これはもう一室の方。
なにを基準に
2部屋に配列されているのかは知らないのだけれど。

これは16世紀初頭フローレンス製の
Ascanio Sforza枢機卿の墓標。
現物はローマのSanta Maria del Popolo教会に。

その奥に配された聖母子。
新しいカメラ・ボディの能力を測りたくて、
なにかと撮りにくい物にチャレンジ(笑)。

上の殉教者聖ペテロの墓標のディティール。
14世紀ミラノ製。


15世紀Benedetto(ベネデット)のエレガントな聖母子。
これは結構モールディング型の継ぎ目が出ているな。

初期イタリア・ルネッサンスの栄光の聖母・・・
なんだけれど、サイトで調べても詳細が不明。

愛らしいフローレンス製のイルカを持つプット。
15世紀フローレンス製で、
メディチ家の屋敷の噴水の装飾だったそう。

翼は失われているけれど、天使君達。
15世紀中頃フローレンス、
Luca della Robbia(ルカ・デッラ・ロッビア)作。

最後は15世紀フローレンス製、
Mino da Fiesole作の、
若い女性のポートレートを中心に。
この2つの部屋の360ヴューをGoogle Mapで見つけた。
<このページ>と<このページに>。
次回も・・・きっとV&A続きます^^。
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