- 2021-05-16 Sun 14:54:32
- 博物館・美術館
今回も前回に引き続き・・・、濃厚にデコラティヴだけれど、チャペルや教会ではなくて、19世紀の画家の邸宅。
Frederic Leighton(フレデリック・レイトン)の屋敷が、Leighton House Museum(レイトン・ハウス博物館)として公開されている。
裕福な中流家庭で育って、ヴェニスのアカデミアを始めとする、コンチネント(ヨーロッパ大陸)で美術教育を受け、ロンドンに戻ってからもトレンディなラファエル前派と、美術の殿堂ロイヤル・アカデミーの双方から評価を受けて、ロイヤル・アカデミーの会長職も務めるという、19世紀イギリスで、最も評価され成功した画家といえる。
お屋敷の方は、トルコのイズニック・タイルのコレクションに合わせて設計されたそうで 、中近東風耽美主義の極み、とてもエキゾティクなもの。
以前はインテリアの撮影禁止だったのだけれど、2019年の秋から撮影可にポリシーが変更になった。
そのことは、日本からの友人と一緒に訪れた時にその場で知って、ガンレフを持ってくればよかったと後悔しきり・・・。
それでも、とても興奮して、モバイルで撮りまくっていた。
その後、プロセスが後回しになって、ほぼ忘れかけていたものが、PCから発掘されて、遅ればせながら標本箱に詰め込んでおくことに。
2019年10月末の撮影です。

エントランスのホール部分。
奥の壁に使われているのが、イズニックタイル。

階段から、もう少し引きで見たところ。
奥の部屋は「アラブ・ホール」と呼ばれている。

その部屋の中へ・・・。

このセラミックのコレクションも、イズニック焼き。

中央には噴水のある、
四角い水盤が作られている。

これもまた中近東風にデザインされた
ラティス(格子)装飾の付いた窓。

金のドーム天井。

そのイズニックタイルのディティール。

エントランスホール側の壁にも、このタイル。

階段側から見ると、
孔雀の剥製が佇んでいるキャビネットの裏は、
シーティング・エリアになっている。
階段の上階部分に、
ロード・レイトンの肖像画が2枚見える。
一枚はこの自画像。
ロード・レイトンと呼び習わされるのは、
画家にして最初の爵位を授けられたからで、
それまでは勲爵士のサー・フレデリック・レイトンだった。
しかし、男爵位を授けられた翌日に、
狭心症の発作で急死したため、
そして継承者がいなかったため、
貴族であった最短期間記録でもあるそうだ。

階段を上がった上階のランディング部分に、
ちょうどアラブ・ホールに突き出す形で、
これまたエキゾティックな、
シーティング・エリアが設けられている。


絵画作品の展示された上階の一室。
アルマ=タデマと共通するような、
古典様式と耽美主義を併せ持った絵画作品。

Rustic Music(素朴な曲)と題された一枚。

部屋の一角に置かれた椅子。
イタリアの枢機卿の屋敷に置かれていた椅子
・・・なんじゃないかと、想像する。
ヴェニスっぽい^^。

ランディングを挟んで反対側は、アトリエ。

現在は研究室のある隣の建物と、
繋がれている。

片隅に本の展示。

上階にある寝室の展示。
社交室のゴージャスな作りに比べると、
プライベートな部屋は、なんともシンプルな、
修道僧のような部屋だなと、
最初に見たときから思った。
家具が作り付けでなかったために、
彼の死後コレクションがオークションに掛けられた際に、
四散してしまったからかもしれない。

もう一度下階に降りて、
庭に面したダイニングルーム。

ここもイズニック焼きの展示がいくつも。


出窓のエリアには、
ロード・レイトンの彫刻の代表作
「An Athlete Wrestling with a Python
(パイソンと格闘するアスリート)」

クローズアップ
テート・ブリテンにも収められている。

このシャンデリアはムラノですね^^。

これも下階にある書斎。

机の前の絵画は、ヴェネチア・ルネッサンスのものかと。
Doge(提督)が描かれているので。

部屋に展示されていた素描の一枚。

机の上に展示されていた、
これは当時のパスポート。
訪れた時は外装工事で足場が組まれて、
カヴァーで覆われていたので、
外観は借り物写真で。
閑静な住宅街に秘められた
エキゾティックなお屋敷でした。
Leighton House Museum
(レイトン・ハウス博物館)
Map:
*************************
by KotomiCreations
KotomiCreations - Contrado shop item detail
(デジタル・プリント雑貨 - コントラド・アイテム詳細)
Page1, Page2
Frederic Leighton(フレデリック・レイトン)の屋敷が、Leighton House Museum(レイトン・ハウス博物館)として公開されている。
裕福な中流家庭で育って、ヴェニスのアカデミアを始めとする、コンチネント(ヨーロッパ大陸)で美術教育を受け、ロンドンに戻ってからもトレンディなラファエル前派と、美術の殿堂ロイヤル・アカデミーの双方から評価を受けて、ロイヤル・アカデミーの会長職も務めるという、19世紀イギリスで、最も評価され成功した画家といえる。
お屋敷の方は、トルコのイズニック・タイルのコレクションに合わせて設計されたそうで 、中近東風耽美主義の極み、とてもエキゾティクなもの。
以前はインテリアの撮影禁止だったのだけれど、2019年の秋から撮影可にポリシーが変更になった。
そのことは、日本からの友人と一緒に訪れた時にその場で知って、ガンレフを持ってくればよかったと後悔しきり・・・。
それでも、とても興奮して、モバイルで撮りまくっていた。
その後、プロセスが後回しになって、ほぼ忘れかけていたものが、PCから発掘されて、遅ればせながら標本箱に詰め込んでおくことに。
2019年10月末の撮影です。

エントランスのホール部分。
奥の壁に使われているのが、イズニックタイル。

階段から、もう少し引きで見たところ。
奥の部屋は「アラブ・ホール」と呼ばれている。

その部屋の中へ・・・。

このセラミックのコレクションも、イズニック焼き。

中央には噴水のある、
四角い水盤が作られている。

これもまた中近東風にデザインされた
ラティス(格子)装飾の付いた窓。

金のドーム天井。

そのイズニックタイルのディティール。

エントランスホール側の壁にも、このタイル。

階段側から見ると、
孔雀の剥製が佇んでいるキャビネットの裏は、
シーティング・エリアになっている。
階段の上階部分に、
ロード・レイトンの肖像画が2枚見える。
By <a href="https://en.wikipedia.org/wiki/en:Frederic_Leighton" class="extiw" title="w:en:Frederic Leighton"><span title="English painter and sculptor, and for one day a peer">Frederic Leighton, 1st Baron Leighton</span></a> - Unknown source, Public Domain, Link
一枚はこの自画像。
ロード・レイトンと呼び習わされるのは、
画家にして最初の爵位を授けられたからで、
それまでは勲爵士のサー・フレデリック・レイトンだった。
しかし、男爵位を授けられた翌日に、
狭心症の発作で急死したため、
そして継承者がいなかったため、
貴族であった最短期間記録でもあるそうだ。

階段を上がった上階のランディング部分に、
ちょうどアラブ・ホールに突き出す形で、
これまたエキゾティックな、
シーティング・エリアが設けられている。


絵画作品の展示された上階の一室。
アルマ=タデマと共通するような、
古典様式と耽美主義を併せ持った絵画作品。

Rustic Music(素朴な曲)と題された一枚。

部屋の一角に置かれた椅子。
イタリアの枢機卿の屋敷に置かれていた椅子
・・・なんじゃないかと、想像する。
ヴェニスっぽい^^。

ランディングを挟んで反対側は、アトリエ。

現在は研究室のある隣の建物と、
繋がれている。

片隅に本の展示。

上階にある寝室の展示。
社交室のゴージャスな作りに比べると、
プライベートな部屋は、なんともシンプルな、
修道僧のような部屋だなと、
最初に見たときから思った。
家具が作り付けでなかったために、
彼の死後コレクションがオークションに掛けられた際に、
四散してしまったからかもしれない。

もう一度下階に降りて、
庭に面したダイニングルーム。

ここもイズニック焼きの展示がいくつも。


出窓のエリアには、
ロード・レイトンの彫刻の代表作
「An Athlete Wrestling with a Python
(パイソンと格闘するアスリート)」

クローズアップ
テート・ブリテンにも収められている。

このシャンデリアはムラノですね^^。

これも下階にある書斎。

机の前の絵画は、ヴェネチア・ルネッサンスのものかと。
Doge(提督)が描かれているので。

部屋に展示されていた素描の一枚。

机の上に展示されていた、
これは当時のパスポート。
By <a href="//commons.wikimedia.org/wiki/User:Spudgun67" title="User:Spudgun67">Spudgun67</a> - <span class="int-own-work" lang="en">Own work</span>, CC BY-SA 4.0, Link
訪れた時は外装工事で足場が組まれて、
カヴァーで覆われていたので、
外観は借り物写真で。
閑静な住宅街に秘められた
エキゾティックなお屋敷でした。
Leighton House Museum
(レイトン・ハウス博物館)
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by KotomiCreations
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(デジタル・プリント雑貨 - コントラド・アイテム詳細)
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