- 2010-08-14 Sat 12:20:25
- 周りの物達
友人のDanaさんから、誕生日プレゼントにMiracle(ミラクル)のブローチをもらった(「ありがとうね!」)。
私がミラクルのジュエリー(アクセサリー)をコレクションしているのを知っていて、Greenwich(グリニッジ)のオークションで入手してきてくれたもの。
ミラクルのアクセサリーは、今でも作られて販売されている。
モチーフは伝統的なスコットランドのジュエリーをアレンジしたもの。ケルトやアングロ・サクソンのジュエリーのデザインにも繋がっている。たとえば、こんな風な・・・。
このような博物館入りしている歴史的ジュエリーとミラクル・アクセサリーの間には、19世紀のアンティーク・ジュエリーが存在する。
これはシルヴァーベースに、天然のスコットランド産のアゲート石をはめ込んだもの。唯一見つけた解りやすい例はこちら。
これらは19世紀に限らず、スコットランドでは、昔から男性諸氏の着るキルトを留めるために使われていた。
19世紀になって、スコットランド贔屓のヴィクトリア女王の時代に、そのデザインがイギリスのご婦人方の間でも流行したため、その頃作られたものがいまでもアンティーク市場で頻繁に流通しているということ。
もちろん、「正統派」アンティークの部類で、それなりに高価なもの。
デザインが好きなのだが、私のようなボヘミアンにとって、「正統派」アンティークは、とてもコレクション対象ではない。
そこで、「ミラクル」ということになった。
今でも、スコットランド、アイルランドはもとより、ロンドンでタータンチェック風の物を売っている土産物屋ででも売っている。スコットランドで作られているかと言えば、そうでもない。イギリスの製造業の中心(だった、と過去形で言ったほうが正確だが・・・)Birmingham(バーミンガム)のメーカーが生産している。
日本の業界では「キャスト」と呼ばれ、イギリスではPewter(ピューター)とかAlloy(アロイ)とよばれる、錫がメインの合金を型流しして製造。ガラスで、カラフルなアゲート風に作られた模造石をはめ込む。最近のデザインにはスワロフスキー石も使われている。そこに、主にアンティークシルヴァーカラーのメッキ。典型的な量産アクセサリーの工程。
まあ、あまり「コレクションしている」などと、大げさに言うほどのものでもない、いくらでもあるもの。
ただ、好きなデザインで、それも80年代頃に作られていて、メッキに若干「古び」がはいってきたものを集めているだけ。ヴィンテージと呼ばれているが・・・値打ちはともかく「好き」が大切な要素。

これは、ペンダント。先日Sunburyのアンティーク・フェアで見つけた。

これは、ミラクルのようだが、刻印は裏に入っていない、ブローチ。
似たようなデザインを作っているメーカーもあったはずで(現在はミラクルだけしか生き残ってない、多分)、
類似品かも。気にしない(笑)。

これも刻印なし。3.5cmと小さくて、チャーミングなブローチ。

またまた刻印なしブローチだが、立体的なのが気に入った。

アゲート風の模造ガラスだが、色味が本当に天然石風でよく出来ている。
こういった風合いのガラス石は、今ではもう材料としてもほとんど見かけることがない。
この石だけでも、ヴィンテージと呼んでいいと、私的に思う。

ブラウン系の色味が、私好み。

正統派アンティークなら、センター石はスコットランド産トパーズを使う。
ここでは、チェコ産のガラス石だと思う。
デザインが好きでE-Bayで買った。パールが一つ取れていたので格安。
適当に手持ちの淡水パールをのり留めしたら・・・ちょっとでっぱってる(笑)。

これが最初に買ったブローチ。
まだ大学生の頃、遊びに来たLondonで、Camden Passage(Angel)のマーケットだったと思う。
1ポンドとかで売られていた。今は・・・5ポンドならお買い得。(カーブーツなどだと1-2ポンドででもあるかもしれない。)
10ポンド弱が普通。好きなデザインなら、15ポンドぐらい出す。そんなような価格帯。
現在生産されて販売されている物は、15-25ポンドの価格帯。

刻印なしブローチ。これもかなり古い・・・。
私が買ってから、すでに25年近くたっている・・・。

これも好きなデザイン。紳士諸君のガーターがモチーフ。

これも好きなデザイン。
比較的最近(5-6年前)まで、生産されていた様な気がする。
デザインが廃盤になるのは「売れない」が理由の場合が多い。
しかし、これのようにいいデザインの場合、この型のガラス石の方が製造中止になったのかもしれない。
材料手配がいつでも、製造メーカーの頭痛の種・・・。

典型的な伝統的キルトピンのデザイン。
本来はこの細いバーになった部分を、ピンとして生地にさして使った。
その名残のデザイン。今は後ろにちゃんとブローチピンがついている。

これも同様のデザイン。刻印なしのブローチ。

刻印なしで、これは・・・・かなり怪しい。多分、類似品。
でも、ランパント(紋章デザインで立ち上がっている形の)のライオンが気に入って入手。

怪しげなデザインが気にいって買って、後で裏の刻印に気がついた。
こんなのも作ってたんだね。
と、まぁ、今のところこれだけ。
ミラクルののデザインは、もともとはメンズ・ジュエリーだったスコティッシュ・ジュエリーの伝統からきているもので、ゆえに「甘さ」がない。無骨でいかつい、シャープな感じ。
総体にイギリスのデザインは、フランスが優しく柔らかいフェミニンなデザインなのに対して、荒削りで重厚で男性的。実は・・・それが、私のイギリス贔屓の所以。「可愛い物好き」のご婦人方には、理解しにくいテイストかもしれないが・・・(笑)。
また少しずつ増えてくるかもしれない。そのときは、また、展覧してみることにする。
私がミラクルのジュエリー(アクセサリー)をコレクションしているのを知っていて、Greenwich(グリニッジ)のオークションで入手してきてくれたもの。
ミラクルのアクセサリーは、今でも作られて販売されている。
モチーフは伝統的なスコットランドのジュエリーをアレンジしたもの。ケルトやアングロ・サクソンのジュエリーのデザインにも繋がっている。たとえば、こんな風な・・・。
このような博物館入りしている歴史的ジュエリーとミラクル・アクセサリーの間には、19世紀のアンティーク・ジュエリーが存在する。
これはシルヴァーベースに、天然のスコットランド産のアゲート石をはめ込んだもの。唯一見つけた解りやすい例はこちら。
これらは19世紀に限らず、スコットランドでは、昔から男性諸氏の着るキルトを留めるために使われていた。
19世紀になって、スコットランド贔屓のヴィクトリア女王の時代に、そのデザインがイギリスのご婦人方の間でも流行したため、その頃作られたものがいまでもアンティーク市場で頻繁に流通しているということ。
もちろん、「正統派」アンティークの部類で、それなりに高価なもの。
デザインが好きなのだが、私のようなボヘミアンにとって、「正統派」アンティークは、とてもコレクション対象ではない。
そこで、「ミラクル」ということになった。
今でも、スコットランド、アイルランドはもとより、ロンドンでタータンチェック風の物を売っている土産物屋ででも売っている。スコットランドで作られているかと言えば、そうでもない。イギリスの製造業の中心(だった、と過去形で言ったほうが正確だが・・・)Birmingham(バーミンガム)のメーカーが生産している。
日本の業界では「キャスト」と呼ばれ、イギリスではPewter(ピューター)とかAlloy(アロイ)とよばれる、錫がメインの合金を型流しして製造。ガラスで、カラフルなアゲート風に作られた模造石をはめ込む。最近のデザインにはスワロフスキー石も使われている。そこに、主にアンティークシルヴァーカラーのメッキ。典型的な量産アクセサリーの工程。
まあ、あまり「コレクションしている」などと、大げさに言うほどのものでもない、いくらでもあるもの。
ただ、好きなデザインで、それも80年代頃に作られていて、メッキに若干「古び」がはいってきたものを集めているだけ。ヴィンテージと呼ばれているが・・・値打ちはともかく「好き」が大切な要素。

これは、ペンダント。先日Sunburyのアンティーク・フェアで見つけた。

これは、ミラクルのようだが、刻印は裏に入っていない、ブローチ。
似たようなデザインを作っているメーカーもあったはずで(現在はミラクルだけしか生き残ってない、多分)、
類似品かも。気にしない(笑)。

これも刻印なし。3.5cmと小さくて、チャーミングなブローチ。

またまた刻印なしブローチだが、立体的なのが気に入った。

アゲート風の模造ガラスだが、色味が本当に天然石風でよく出来ている。
こういった風合いのガラス石は、今ではもう材料としてもほとんど見かけることがない。
この石だけでも、ヴィンテージと呼んでいいと、私的に思う。

ブラウン系の色味が、私好み。

正統派アンティークなら、センター石はスコットランド産トパーズを使う。
ここでは、チェコ産のガラス石だと思う。
デザインが好きでE-Bayで買った。パールが一つ取れていたので格安。
適当に手持ちの淡水パールをのり留めしたら・・・ちょっとでっぱってる(笑)。

これが最初に買ったブローチ。
まだ大学生の頃、遊びに来たLondonで、Camden Passage(Angel)のマーケットだったと思う。
1ポンドとかで売られていた。今は・・・5ポンドならお買い得。(カーブーツなどだと1-2ポンドででもあるかもしれない。)
10ポンド弱が普通。好きなデザインなら、15ポンドぐらい出す。そんなような価格帯。
現在生産されて販売されている物は、15-25ポンドの価格帯。

刻印なしブローチ。これもかなり古い・・・。
私が買ってから、すでに25年近くたっている・・・。

これも好きなデザイン。紳士諸君のガーターがモチーフ。

これも好きなデザイン。
比較的最近(5-6年前)まで、生産されていた様な気がする。
デザインが廃盤になるのは「売れない」が理由の場合が多い。
しかし、これのようにいいデザインの場合、この型のガラス石の方が製造中止になったのかもしれない。
材料手配がいつでも、製造メーカーの頭痛の種・・・。

典型的な伝統的キルトピンのデザイン。
本来はこの細いバーになった部分を、ピンとして生地にさして使った。
その名残のデザイン。今は後ろにちゃんとブローチピンがついている。

これも同様のデザイン。刻印なしのブローチ。

刻印なしで、これは・・・・かなり怪しい。多分、類似品。
でも、ランパント(紋章デザインで立ち上がっている形の)のライオンが気に入って入手。

怪しげなデザインが気にいって買って、後で裏の刻印に気がついた。
こんなのも作ってたんだね。
と、まぁ、今のところこれだけ。
ミラクルののデザインは、もともとはメンズ・ジュエリーだったスコティッシュ・ジュエリーの伝統からきているもので、ゆえに「甘さ」がない。無骨でいかつい、シャープな感じ。
総体にイギリスのデザインは、フランスが優しく柔らかいフェミニンなデザインなのに対して、荒削りで重厚で男性的。実は・・・それが、私のイギリス贔屓の所以。「可愛い物好き」のご婦人方には、理解しにくいテイストかもしれないが・・・(笑)。
また少しずつ増えてくるかもしれない。そのときは、また、展覧してみることにする。
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