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ドックランズ・ミュージアム -1-

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普段はあまり風邪をひかないほうだけれど、今回はやられた。
鼻がコテコテになってしまう、鼻かぜ降臨。熱は出ない体質なので、ボチボチ部屋でおとなしく作業を続行中。
何か作っていたら、元気になってくる体質…っていうのは、なかなか便利なもの。
友人・知人、とりわけ妙齢女子は、軒並みこの今年の「変な咳の続くしつこい風邪」にやられているので、ロンドン界隈の皆様は、要注意。

ロンドン・ネタ再びの今回は、ドックランズ・ミュージアムのイメージを。
正式には、Museum of London, Docklands(ロンドン博物館、ドックランズ)と呼ばれるこの博物館は、ロンドン博物館の支部として、2003年に東ロンドン・ Isle of Dogs(アイル・オブ・ドッグス)にオープンした。
建物自体は、19世紀初頭に建造された砂糖の倉庫で、第一種保存建造物(grade I listed)に指定されている。
ドックランズというのは、19世紀に全盛を極めた貨物船港のことで、北海からさほど離れていない東ロンドンのテムズ川流域は、世界各地からの商船・貨物船の集まる貿易港として機能していた。
第二次世界大戦後の物流革命の結果、ドックランズは廃墟化していたのが、80年代以降「ウォーターフロント再開発」されて、現在では金融経済・ビジネスの中核となっている。(この辺のドックランズ史は、WikiJpで詳しく日本語でも解説されている:このページ
自ずと、この場所に位置するドックランズ・ミュージアムは、テムズ川と貿易港の歴史と現在を紹介して、その切り口から、海運帝国イギリスの実態や、現代の世界経済におけるロンドンの位置づけといった、幅広い奥深い展示内容になっている。

相変わらず趣味と心の狭い私のこととて、フォトジェニックなモノを興味のままに撮っているので、自分内フィルターが入りまくりだけど…。


Old London Bridge, around 1440
1440年頃の旧ロンドン・ブリッジの模型。

ロンドン・ブリッジの位置にはローマ人の時代から、幾つもの木造の橋が架けられ、また、壊されてきた。
これは、13世紀初頭に完成した、初の石造橋。
ヨーロッパの橋の上はこんな風に建物が建てられることが多い。
先日滞在していたフローレスのポンテヴェッキォは、数少ない現存する「橋の上商店街」。そのイメージはまた、後日改めて^^。

Old London Bridge, around 1600
もう少し時代は下って、1600年頃。
エリザベス1世の晩年の頃。


建物がどんどん高層・大型化していく。 真中で目立っているのは、Nonsuch House(ナンサッチハウス)。
何に使用されていたかの記述はみつからなかったけれど、記録上初のプレハブ住宅で、オランダで設計・建造され、ロンドンに船で運ばれ、橋の上に組み立てられた。
Nonsuchというのは、「またとない」、つまり「ユニークな」と言う意味で、ヘンリー8世の、(残念なことに)現存しない、Nonsuch Palace(ナンサッチ・パレス)に由来する。
このパレス、17世紀のチャールズ2世が、「ガールフレンド」カースルメーン伯爵夫人バーバラにプレゼントしたところ、12年後、彼女はギャンブルの借金返済のために、パレスを引き倒し、建築資材として売り払ってしまったのだとか…。あぁ、もったいないー。

Old London Bridge
各橋桁の間は、こんな風に船がぎりぎり通れるぐらいの幅しかなかった。
つまり、川の流れが妨げられているわけで、
冬の気候が現代より厳しかったこともあり、
ロンドン・ブリッジ界隈では頻繁に、テムズ川が凍結した。
充分に凍結すると、
その上で「Frost Fair(フロスト・フェア=氷結祭)」が催されたもの。

Reproduction of The Rhinebeck Panorama c.1806
壁面一面に拡大複製されたもの、を、
写真に撮っているので、あまりいい画像ではないけれど、
Rhinebeck Panorama(レインバック・パノラマ)と呼ばれる、
19世紀初頭のテムズ川、タワー・ブリッジ界隈の賑わいを描いた水彩画。
この絵にもまた、いわくつきで、
1941年に、アメリカでピストル箱の敷紙に使われていて、発見された。

Reproduction of The Rhinebeck Panorama c.1806
そのディテール。
1806年に描かれていて、サルート(礼砲)が放たれているので、
トラファルガー海戦後のネルソン提督の凱旋と関係しているのかな。
これは想像…。

Untitled
このミニチュアは、時代がもっとさかのぼって、
16世紀、チューダー時代の港の様子を描いている。

Museum of London Docklands
展示室はこんな感じ。

Untitled
18世紀の大賑わいの港の風景。

Untitled
18世紀後半の船の断面ミニチュア。
ネルソン提督の頃の、海軍船かと思う。
裏資料を全然とってこなかったよ…。

Untitled
18世紀の港湾事務所の様子。

Untitled
外では人力の引き揚げ機。
どうやら奴隷として連れてこられた人力を使っていたもののようで、
窓に「脱走奴隷」の貼り紙が。
イギリスも帝国主義の主力だっただけあって、
「奴隷制」に関しては、たいがいの主犯級。
ここのミュージアムでは、別に「奴隷制懺悔部」に、
1フロアーが割り振られている。
社会派でなくて耽美派の私はスルーしたけど(笑)。

Untitled
小型の艀。

Museum of London Docklands
この一角では、19世紀後半から20世紀の、
ドックランズ港町の商店の様子を紹介している。

Ship Chandler's Shop
船舶関連の雑貨商。

Ship Chandler's Shop
そのワークショップ。

Challis's Bakery - Greenhithe
ベーカリー。

Docklands 19th century model
19世紀ともなると、さすがに人力ではなくて、
機械化された港と倉庫のミニチュア風景。

New London Bridge open - 1831
18世紀末には、交通量の増大から、
新ロンドン・ブリッジが企画され、1831年にオープンした。
橋桁の間隔が広くなったので、
以降テムズ川の氷結はなくなってしまった。
この橋は、20世紀に入って
一段と悪化した交通事情に対処するために、再度増築される。
しかしその負荷で、次第に沈下し始めたため、
1973年に現在のコンクリートの橋に架け替えられたのだった。

Thames Tunnel - Sniff box
19世紀テクノロジーの業績、テムズ・トンネル

Thames Tunnel - Sniff box
11m幅2車線のトンネルが、Wapping(ウォッピング)と、
Rotherhithe(ロザハイス)の間400m弱を繋いだ。

The Thames Tunnel
現在でも、London Overgroung(オーヴァーグラウンド)線のトンネルとして、
現役で活躍中。

次回もまた、このミュージアムの続編を。


ドックランズ・ミュージアム

No.1 Warehouse, West India Quay, London E14 4AL

毎日オープン,10:00am - 6:00pm (12月24 - 26日閉館)。
入館無料。

地図:

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