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St Fagans National History Museum (セント・フェイガンズ国立歴史博物館)-2-

話は、私のアトリエから飛んで、再びウェールズ。
St Fagans National History Museum (セント・フェイガンズ国立歴史博物館)の2回目。

この野外博物館では、建物が特に時代順に並んでいるというわけではない。あちこちに、さまざまな時代の建物が点在している状態。そこを適当に足の赴くまま見て回ったので、写真の時代順はめちゃくちゃ・・・。少しぐらいは、見る人に(そして自分にも・・・)解りやすくということで、大雑把だが時代順を追って展覧してみよう。

ということになると、最初は突然古い・・・。

Celtic Village
鉄器時代のケルト人村を復元したもの。

ブリテン島の鉄器時代はおよそ紀元前8世紀から紀元前1世紀。(紀元前8世紀は青銅器時代と重なっている。)このような有史前の生活ぶりというのは、どこの国でもあまり変わりはないもの。とにかく、周囲の自然の中から手に入れることの出来る木や、石や、土を使うしかないわけで・・・、まさしく、自然の懐を借りて生活している状態。

Celtic Village
中はこんな感じ。

プライヴァシーなどという概念は、個人で家を建てられるようになってからできたもので・・・、一族郎党何家族かが一つ屋根の下で暮らす。洞窟から出てきただけでも、大進歩・・・かな?

Celtic Village
ディティール。

石があったから石を使ったわけで・・・石がなかったら、土を使っただろうな。今でもどこかのアフリカの村で、きっと同じような構造の家を建てているに違いない。人間の発想の根っこというか、人間にできることなど、いつでもどこでも同じようなものだ・・・。
屋根がわらぶきということは、すでに農耕が始まっていると解釈していい。周囲に葦が自生している地域では、それ以前から葦ぶき屋根ということはありえるが・・・。


Kennixton Farmhouse
Kennixton Farmhouse

この後、私の写真はいきなり時代が飛んで、1610年建造の農家。どうやら、16世紀初頭と中ごろの農家があるを、見逃しているようだ。
上のケルト村は、考古学的発掘に基づいて「復元」されたもの。それ以降のものは、実際に現存する(枠組みだけでも)建造物を移築、当時の時代考証に基づいて修復、そして家具・小物をコーディネートしたもの。なので、15世紀以前の建造物は、ほとんど現存しない、つまり、ここにもないということなのだ・・・。

とにかく・・・、これは南ウェールズの建物で、壁が赤く塗られているのはRowan(ミヤマナナカマド)の木の実で石灰を染めて塗ったもの。赤い色が悪霊から家を守ると信じられていたため。上の鉄器時代ケルト村の入口の木の柱も、赤く塗られていた。キリスト教の下に、なにか古代異教の意識が、連綿と繋がっているよう・・・。

Kennixton Farmhouse
入口を入ったところ。

1680年以降に増改築が進み、階段のついた2階部が追加され、リヴィングルームとダイニングルームの分離が出来た後の状態で現在保存されている。この入口のダイニングルームは1610年建造のオリジナルの部分。

Kennixton Farmhouse
台所でもある暖炉のそばの「押入れ」の中のベッド。

後出の2階にある豪華なベッドがこの農場主の部屋なら、これはさしずめ、下働きの下女が寝るところだろうか?建造当初、2階増築前はここで主が寝ていたのではないかな。多分、家中で一番暖かく、居心地のいい部屋だとおもう。

Kennixton Farmhouse
入口の横の、乳製品を作るための部屋。

Kennixton Farmhouse
パーラー。これは18世紀の状態を再現している。他の部屋より100年ぐらい後。
まだ壁紙ではなくて、ステンシルのペインティング。

Kennixton Farmhouse
ダイニングルームにもうガラスのサッシュ窓が入っている。これも18世紀。

Kennixton Farmhouse
2階の主寝室。左にあるのはゆりかご。

この寝室でも解るように、この農家は豪農。大地主様といったところだろう。同じ時代でも(もっと後の18世紀でも)小作農や一般の農夫達はもっと小さな「小屋」に住んでいた。このあと(あさってぐらいかな・・・)、18世紀後半の農家を展覧するが、この17世紀の「屋敷」よりもっともっと素朴なもの。文化は必ずしも時代を追って進むのではなく、貧富の差によって同じ時代にすんでいても「文化」が違うということ。あ、今でもそうか・・・・。

Kennixton Farmhouse
もう一つの寝室。

Kennixton Farmhouse
ディティール。
下の真ん中の木彫は入口の柱に彫られているもの。
聖人様のふりをしているが、これもどちらかといえば、古代のケルト起源のような・・・。

Kennixton Farmhous Garden and Bee Shelter
庭の風景。右は蜂の巣を雨風から守る棚。


あしたは、同じくセント・フェイガンズ博物館から、時代は少しもどって、1520年の壁画を再現した教会で、今年移築・再建造が完成したてのもののイメージを展覧予定。












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