- 2015-06-05 Fri 10:00:00
- 博物館・美術館
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ヴィエナ(ウィーン)のMAK (Museum of Applied Arts = 装飾美術博物館)からの最終回は、標本箱のジャンル分けから、はみ出しているものいろいろと。

上階のヴィエナヴォルクシュタットの展示室から階段を降りてくる。
建物自体は19世紀ルネッサンス・リヴァイヴァル様式。
文化・産業の亢進をはかる目的で、
いろいろな都市に博物館が建てられたのは、大体がこの19世紀。
万国博覧会ブームとも関連している。
なので、ヨーロッパの首都にある博物館は、たいていどこでも
こんな感じで19世紀のデコラティヴな様式なことが多い。

回廊の天井。

PORCELAIN ROOM FROM DUBSKY PALACE IN BRNO
バロック・ロココ・クラシカル様式にあてられた展示室の中に、
18世紀バロック-ロココスタイルの部屋が導入されている。
ダブスキー(ダスキー?)パレスから、
ポーセリン・ルームを再構築したものだそう。

18世紀初頭の、当時トレンディとみなされていたポーセリンで、
部屋中ぎっちり飾り立てる・・・タイプのインテリア。

窓枠のパネリングの中にも、ポーセリン飾りが嵌めこまれているし、
コンソール・テーブルの天板も多分、そう。

で、まさかと思ったけど、どうやら暖炉もポーセリン・・・。
どうせだったら、部屋の壁も、床も全部タイルにすればいいのに(笑)。

この展示室には、もうひとつ目を引くポーセリンのディスプレイがある。
これらも18世紀のもの。
この博物館、どうやら、インスタレーションアーティストとのコラボレーションで、
常設展示室を企画しているよう。
見せ方が一癖あるというか、クリエイティブというか・・・。
<この展示室の解説ページ>



同展示室の、バロック・ロココな超デコラティヴ・ミラー、に、
映り込むルネッサンス・リヴァイヴァルな、天井画。

Permanent Collection Empire Style Biedermeier
18世紀後半~19世紀前半にかけてのインペリアル様式、
その後のビーダーマイヤー様式
(こんなドイツ的なる様式名、初めて知った。詳細は<このページ>)
の、展示室。これは上階だったかな・・・。

同室に展示されていた、天然石を模したガラス(?)のボトル。

Permanent Collection Historicism Art Nouveau
この展示室はアール・ヌーヴォー期の曲木の椅子、
<この展示室の解説ページ>
Michael Thonet (ミヒャエル・トーネット)の椅子を展示。
トーネーとフランス語風に発音する名前で、覚えていて、
UKでも有名、V&Aの家具セクションでもフィーチャーされているのに・・・、
ずーっと、ずーっと、フランスはパリ製だと思い込んでいた・・・私。
ご当地ドイツ・オーストリーのものでした・・・失礼。


パネルの反対側から見ると、影絵のようになって、
曲木のフォルムが強調されている。

Permanent Collection ASIA
アジア・オリエンタルの展示室も、インパクトありのディスプレイ。
<この展示室の解説ページ>
日本人インスタレーション・アーティストの、
Tadashi Kawamata(川俣正)氏が、ディスプレイ企画を担当。


展示物の詳細は、ガラス上に手書きされている。
プラクティカルかどうかは別にして・・・、ヴィジュアル的には面白い。


同展示室の仏像の展示に、
壁の漆喰とレンガを掘り出して壁龕が作られている。
ここの博物館の勇気に驚くわ・・・(笑)。
まだ、いくつか他にも常設展示室はあったのだけれど、
私の痛めていた足がタイム・アウト、「もう歩けません。」というので、
カフェで休憩。

博物館でもやっぱり、この辺りで「カフェ」といえば、
すなわち「バー/パブ」でもあるらしい構造。

このボトル・シャンデリアが圧巻。
で、私はチョコレート・ケーキを頼んだら・・・、

出てきたものはこれ。
この2本の赤い角は、なにかと思ってかじってみたら、
激辛チリの砂糖漬け・・・ったって、辛いに決まってるだろーが。
食べられるわけがない。
ヴィエネーゼの信じられん食感覚・本領発揮のシロモノでした。
この後ずーーーっと、ウィーンでは食難。
とにかく関西人の舌には塩辛すぎる。
アパートで自分で作った料理が一番美味しかったのだった。
MAK (Museum of Applied Arts = 装飾美術博物館)
Stubenring 5, 1010 Vienna, Austria
ヴィジター情報は<このページ>
地図:
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